盲目少女が縄文から呪術の開祖になる話   作:ぷに凝

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……ん??

 

なんも見えん。

 

え。

 

ちょっと??

 

何も見えないんですけど!?

 

何も見えてないですよ!!

 

早く気づいて!!

 

 

まーずいことになりましたよこれは。

 

真っ暗闇で何も見えんし、ついでに左手になんか鎖付きの手枷っぽいものがハマってて動けません。ジャラジャラ言うてます。

というか、それ抜きにしてもなんでか足に力が入んなくて立てそうにないんだよねー。どういう状況だこれ。

 

どう考えても誘拐ですね。

 

助けてーッ!! 誰かーッ!!

 

「だ、ぇ……」

 

って叫んでも、何故か喉がカッスカスで全然声張れません。のど飴舐めっか〜? ありませ〜ん。

 

さて、そろそろ真面目に考えようか。

 

多分、今の私の体は私のものじゃない。

っていうのは、元々の私の体に比べて貧弱すぎるというか、小さいし細いし丸っこいしでなんというかちっちゃい女の子みたいな体なんだよね。

 

当然ながら私みたいな女児はこの世におりません。もっと言えばそりゃ不健康気味ではあったけど立って歩けないほど虚弱でもなかった。美声ではないけど話せないほど喉がイカれてるわけでもない。

 

だからこれは私の体ではないのだ。

 

じゃあ誰なんだよって話なんだけどさ。いや、マジで誰? 全く心当たりなくて困る。仮に心当たりあったとしてその子が拉致監禁されてるっぽい状況なのでさらに困るんだけど。

 

ってか警察はなにしてんのさー。こんなちっちゃい女の子が拐われてるってんのに。何のために税金払ってると思ってんだこらー。

 

はぁ、はぁ。

 

やーばいこの体。ちょっと暴れただけで死ぬほど息切れするんだけど。マジで弱すぎる。準備運動とかしたら死ぬんじゃないの。

 

はぁ〜あ。こりゃ誰か助けに来るまで待つしかなさそうだねー。助けに来るのかな? やだなぁキモいおっさんとか入ってきたら。何されるかわかったもんじゃねー。

 

そりゃ、この体は私のもんじゃないんだろうけどさ。今は私の体になってるっぽいし。何かされたら私がされてるのとおんなじことなんだよねー。

 

こんな弱くて細くてちっちゃい子を、こんな薄着で鎖に繋げて放置するような変態なんだしまともな奴じゃないんだろうなー。うわー、想像したら鳥肌立ってきた。

 

しかも感覚が麻痺してるのか、左手の枷とか地面の感触とかも地肌に触れてるから冷たく感じるはずなのに、全然冷たく感じないの。何これ怖い。やだよー、何も感じないよー。病気? 病気かなぁ。まぁ本屋で男の裸が載った薄い雑誌とか並んでるコーナーの前にいる時の私って結構病気持ちだと思うけど。誰が病気持ちだ。

 

頭おかしくなってきた。

 

お願いしますー。早く誰か助けにきてー。

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