せっかくのTS転生だし可愛い幼馴染を化け物にしてみた(責任取るつもりは一切ございません) 作:すっごい性癖
「そ・れ・でぇ~、立花さんは好きな人とかいるのぉ~?」
「もう、飲み過ぎですよ先生……」
ひょんなことから始まった奇妙な食事会が始まって早数十分ほど。魂の十六連打とばかりにお酒の注文を重ねに重ね、先生のもとへ運ばれてきたアルコールたちはその大半が彼女の胃の中へと注ぎ込まれていた。
あの小さな体の小さな胃にいったいどうやって、とそう思わずにはいられない。
ビールに日本酒、ワインにハイボール。メニューにあるお酒の全てを注文したのではないかと思うような種類の多さだったというのに。あれだけカラフルに彩られたグラスの中の液体も今やその姿は無く、半透明のガラスが先の景色を透かすだけでした。
お酒の種類をごちゃ混ぜに飲む、いわゆる「ちゃんぽん」は普通の飲み方より断然酔いが回りやすいと聞いたことがありますけど、こんなアホみたいな量を飲んだら酔いやすさとか関係はないです。
当たり前に顔を真っ赤にさせたスミレちゃんが機嫌良さそうに私に酔っ払い特有のダルがらみをしてきて非常にウザったいです。
「いぃ~じゃないですかぁ~、休日ですよ今日はぁ~!休日はぁ、お酒を飲むためにあるんですぅ~、立花さんも二十歳になればわかりますよぉ~」
「二十歳になるだけでわかったら酒飲みの天才じゃないですか、私……」
はぁ、と思わずため息が洩れでる。
普段の振る舞いには基本気を付け、先生との付き合いでも敬語を欠かさないようにしているんですけれども、流石に現在の彼女を相手にしていると素、といいますか若干乱暴になってしまいます。
気を紛らわせるように私はフォークを更に伸ばし適当な本数のパスタを絡めとり口へと運びました。
……さっきから思ってましたけど、結構おいしいですね、これ。大分好みです。
しかしファミレス特有の広い机の面積の殆どを多量のグラスが埋めている現状の光景には若干の頭痛を覚えます。所狭しと追いやられた私のパスタ皿が泣いているようです。
これだけ飲むんだったらファミレスで個別で注文するより飲み放題のあるお店に行った方が安く済みそうなんですけどね。
先ほど尋ねてみたら、
『いやぁ~、立花さん。それじゃダメなんですよぉ~』
と。いったい何がダメなのか、と。気になった私は深堀してみたんですけど、
『飲み放題じゃあ払う金額がたかが知れてるじゃないですかぁ~、一律金額で~』
なんて意味不明な、どう考えても定額で比較的安価に済むなら万々歳だろうと。普通ならそう思いますし、実際私もそう思ったんですけれどね。
彼女曰く、
『知ってましたかぁ~?お金ってぇ、いっぱい使うとメチャクチャ気持ちいいんですよぉ~』
……らしい。
ストレス発散の為に散財する人がいるのは知っていましたけど、身近で見ると何とも、何も言えない、何も言いたくない気持ちになります。
教師という仕事がストレスフル、しかもウチのクラスで舐められているスミレちゃんならなおさらだろうからストレスがあるのはなんとなく察していましたけどね。まさかその発散手段が過剰な飲酒や散財だなんて思いませんでしたよ。
しかも何がつまらないって、そこまでストレスをため込んでいて、先生はそれをきちんと一人で処理しきれるってところがつまらないんです。
飲酒も散財も誰にも迷惑かけませんからね。行き過ぎたらアルコール中毒、とか消費者金融の沼に、とかそう言うことはありえますけども。先生はパッと見誰かに迷惑を掛けるタイプの酔い方やお金の遣い方をする人じゃないみたいです。
いや、現在進行形で私が迷惑なんですけども。そう言う意味の迷惑じゃないですし。
つまりは残念な人でこそあれ、他人を顧みない化け物として育つことなく、きちんとした良識を備えた大人として成長したのがこの人、スミレちゃんなわけですよ。こんなロリと言いますか、ちっさい見た目しておいてちゃんと育ってるわけです。生意気ですよ。
まぁ今彼女に加わっているストレスがさらに増せばその良識は崩れるかもしれませんが……。生憎私には手が出せませんね、先生の人生を狂わせるほどのストレスを一学生が生み出すことなんて土台無理ですから。
てことはこの時間、私にとって何の意味もない奉仕活動。いわばボランティアみたいなものです。気が乗らないのも仕方がないでしょう。
「はぁ……」
「あぁ~、なんだ~?ため息なんてしちゃってぇ、やっぱり好きな人いるんじゃないですかぁ~?」
「いませんって、好きな人なんて」
「またまたぁ~、今どきの女子高生はみんな彼氏とは別に好きな人、いわゆる推しとぉ~。それからお金をくれる都合の良いヒトの三人は持っているモノじゃないですかぁ~。JKの三種の神器でしょぉ~?」
「先生の中の女子高生観はどうなってるんですか。……と言いますか、三種のうちの一つは到底教員が数え上げちゃいけない存在では?」
「あっはは~、先生になると慣れるんだよぉ~。私若手だけどぉ、それ関連で警察に十回は呼び出されたもん~」
「えぇ……?」
「まぁ同じ女だからってことで他の先生より呼ばれやすいってのもあるけどねぇ~」
あははっ、と心底愉しそうに笑う先生はまた一気に一つのグラスを空にする。しかしその瞳は真っ暗で、何となく彼女の心の一端を望いた気がしました。
「いや~、あの時は驚いたよ~。前の学校でなんだけどね~、クラスの元気な男の子とさぁ、委員長やっているような真面目な子がさ~、初々しくもお付き合いだ~、なんてやっててさぁ~。あの頃は私も新米先生でこんなドラマや漫画見たいな青春って本当に在るんだなぁ、って感動しちゃって~。教師ながら陰で二人を応援してたんだよ~」
なるほど。確かにクラスの委員長っぽい女の子と元気な運動部の男の子が繰り広げる初々しい恋愛劇というのはフィクションでもよく見る組み合わせだ。初めての恋心に戸惑う二人、好きという二文字がどうしても喉から出なくてじれったい時間を過ごす。でもそんな時間こそが何よりも愛おしい、そんな青い春の話。
でもこの話題で出るってことは――。
「秋ごろに警察に呼ばれてねぇ、駆け付けたらさビックリ~。真面目だと思ってた委員長ちゃんは見知らぬおじさんと歩いていて警察に補導されてましたぁ~」
「それは、なんていいますか……」
「あれから私ぃ、学園モノの恋愛作品見れなくなっちゃったんですよぉ~。どうしても頭の中で『でももしかしたらこのヒロインも……』って思っちゃってぇ~」
しくしく、と口でそう呟きながら今度は日本酒を呷る先生。日本酒ってザ、酒みたいな見た目をして提供されるので彼女の容姿と相まって犯罪臭が半端ないです。
……ん?
「じゃあなんで私に好きな人がいないかなんて聞いたんですか?それこそ先生のおっしゃる、もしかして、にひっかかるんじゃ?」
自分で言っててあれですけど、何を口にしているんでしょうね。
自分が援助交際していると思っているんじゃないの?なんて普通口にする機会がないまま墓地に入るでしょうに。それが正しいヒトの人生では?
しかし先生は「違うんだなぁ、これが~」と言うと再度別のグラスに口をつけ一気に飲み干し、ぷはっと息を吐いて
「なんかナマモノの女の子が男の子と乳繰り合ってる裏で実は……って考えると、なんか興奮しちゃうんですよ~。なんででしょーかねぇ、二次元じゃそうはならないんですけど~。事実は小説より奇なり、みたいなことにはしゃいでるんですかね~?」
がっつり脳みそ破壊されてるじゃないですか、先生。
生徒のラブコメ読んでたらヒロインがNTRされる展開を直で見せつけられて、とんでもない性癖開花しちゃってますよ。
リアルのNTRを妄想して興奮って……。
しかも教え子の……。
誰ですかこの人に教員免許発行した人、再検査した方がいいですよ。まぁしてくれるわけないですよね、人材不足だって毎年のように言ってますもんね、そうですよね。
……。
なんだか知人のえげつない性癖を聞いてげんなりした私は話題を変えることにしました。
「それじゃあ先生はどうなんです?」
「はぇ、私ですかぁ~?」
「えぇ、先生は好きな人とか付き合ってる人っていないんです?」
「私、私ですかぁ……」
くぴり、とお酒をの……、待ってください先生。私それ知りません、さっきまでの注文品の中にそんなお酒なかったですよ?!
まさかさっきの衝撃発言の時、私が呆けている間にまた新しい商品が届いたんですか?
明らかに過剰摂取でしょう、アルコールの。
私は口を開こうとしますが、しかし先に先生が口を開いたので私の説教が出ることにはなりませんでした。
「そもそも、そもそもですよぉ~、立花さん?」
「……はい」
「ひじょーに、ひっじょーに遺憾ですけどぉ、私って見た目こんなじゃないですかぁ~?」
「まぁ、はい」
「そんな私に近づこうとする男の人って……、まともな人いると思います?」
「……ごめんなさい」
ごめんなさい。
口でも心でも本気の謝罪を述べる。それだけ彼女の言葉に加わった重みは違った。
あの僅かな言葉だけで彼女の過ごした人生の一端を見せつけられたような気さえしました。
そりゃあそうですよね。ぱっと見ロリ、でもその実成人は世界のロリコン垂涎の存在ですよね。中にはガチの年齢も子供が良い、って人もいるでしょうけども。
それでもってまともな男性はその持ち前のまともさで彼女から距離を取りますよ。だってこんな見た目の人といっしょに居たら事件だなんだって騒がれますもん。
最近は小学生の登下校に挨拶しただけで不審者だ、と後ろ指さされることもありますからね。君子危うきに近寄らず、彼女に寄ってくるのは彼女の容姿に引かれる性癖の持ち主だけって訳ですか。
「生まれてこの方彼氏の一人もいませんよぉ~、高校の頃から浮いてましたしぃ~」
「好きな人とかは?」
「居ましたよぉ。居ましたけどぉ、告白したら『そう言う風には見れない』って何回も言われてきましたぁ~!」
「それは、まあ、なんと言いますか。誠実な方たちだったんですね、先生の好きだった人たちは」
「だから好きだったのにぃ~!」
ドン、と机の上に勢いよく飲み干したビールのジョッキを叩きつけすぐさま横にあった適当なお酒のグラスを持ち上げ一気に飲み干す。今日一の勢いだ。
彼女の喉を流れるアルコールが彼女の想いを一緒に洗い流してくれることを願わずにはいられない。
「いぃじゃないですかぁ、ちょっと見た目が幼いからってぇ!つまりは見た目が若いってことでしょ~、イコールでしょ~!いい事じゃないですかぁ、男の人は若い女の子が好きなモノじゃないですか~!」
「たしかにそうかもですけど、いささか若すぎるといいますか……」
「でました若すぎ!それって、何回も言われましたよぉ!しかもしかもですよぉ、思い出しましたが!立花さん~、聞いてくださいよぉ!」
「なんですか?あまり気乗りはしませんけど」
「私も三十歳が見えてきて彼氏ってよりも、旦那が欲しくてぇ。マッチングアプリから婚活に軌道修正したんですよぉ~」
ほんとうにポンポン爆弾発言しますねこの先生。お酒飲んだ勢いで生徒にマッチングアプリで最近まで男漁ってた、正確に言えば漁りたかったけどことごとく失敗していたなんて言っちゃだめでしょう。
婚活とか、生々しい話まで来ましたし。
「やっぱり将来の不安とかぁ、子供とかも欲しかったですしぃ……」
「子供とか言わないでください、その見た目で」
子供とか更に生々しい。正直彼女の話にどう返事すればいいのか分かりません。正しい返事はなんなんでしょう。何を言ってもダメな気がしてやみません。
「それでこの間とある男性とお会いしましてぇ、私より五つ上の方で、誠実そうで、真面目そうでぇ……。最初からいい人と会えたなぁ、なんて思っててぇ。それでお話したらお相手も学校の先生だったみたいで話も弾んだんですよぉ~」
「おぉ、いいじゃないですか。共通の話題で盛り上がって仲良く成れたんですよね。ハッピーじゃないですか、もうここで話は終わりでよくないです?うっすらオチが見えてるんで」
ダメだこの先生、私に愚痴りたい欲求が勝ちすぎて一切私の声を聞きません。
お酒を飲みながら楽しそう、といいますか自嘲的に哄笑しながら話口調をヒートアップさせます。
「それで私、勇気を出して言ったんです。『このあと時間ありますか?』って!えぇ、抱かれる気満々でしたともぉ!私、お付き合い経験ゼロで未だ処女でしたしぃ!婚活で会った女の処女奪ったら流石に逃げないだろうって、そう思ってましたよぉ!」
「先生っ、ここファミレス!ファミリーが来るレストランですから大声はともかく内容は気を付けてください!」
「そしたら相手、なんて言ったと思います~?」
嫌だ、聞きたくない。
絶対これまで以上に場にふさわしくない、生々しい話が出てくるんですよきっと。
でもそんな私の想いを笑い飛ばすように先生は口を開きます。
「『私は子供が欲しいので貴女と結婚することは出来ません』……ですってぇ!」
……あぁ、やっぱり。
だってそうだと思ってましたよ。結婚を目的とした人間がその次に見つめているモノとなったらまず、子供でしょう。夫婦の愛の結晶、などと表現されるようなこともありますから。
でその子供。仔細は省きますがその作り方と言ったら全国、いや万国共通にひとつ。
スミレちゃんこと先生が子供を身籠って出産、メチャクチャ端折ってこの流れです。はい、先生が身籠ります。このロリボディが、ですよ。
無理のある出産などは子供だけでなく、母体をも傷つけます。流産、死産が簡単に連想できてしまうんですよ。
そんな彼女に子供を産んでほしい、だなんて普通言えません。
言えるとしたらそれこそ先生と長く付き合い、互いに強く思い合ったうえでの重い決断ででしょう。
少なくとも婚活イベントで知り合った初対面の女性に死産の可能性を連想しながらも子供を産んでほしいと思っているなんて言えるわけがない。
むしろその場の流れで手だけだして捨てられるよりよっぽど誠実な対応だったと言えるでしょう。相手方も教員だといいましたし、そこら辺きちんとした方だったわけですか。
「誠実な方でよかったですね」
「誠実でしたよぉ!だから余計惜しいんですぅ、も~!」
消えていく、消えていくお酒がどんどん消えていく。先ほど補充されたはずなのにまた机の上には空のグラスが満ちていく。
「子供産みますから、頑張りますからって引き下がったんですけどぉ、相手がその勢いに引いちゃってぇ!」
「そりゃあ初対面の相手にそんなこと言われたら怖いですよ」
婚活行って、相手がロリで、そのままホテル誘われて、誠実に断ったら子供産むから結婚してくれって縋ってくるって。見た目の可愛らしさでも覆いきれない恐怖でしょう。
「……あっ、こら先生!ダメですよ!」
「やぁ~、何するのぉ~!」
卓上のお酒が消え失せたからか先生は再度タブレットを掴み、同じように大量のお酒を注文しようとしていたので、私は彼女の手からそれを奪いあげました。
流石にこれ以上看過するとやばいです。私のメンタル的にも、お店的にも。
「もうお酒は今日無しです、飲みすぎですって」
「やらぁ、まだ飲むのぉ~!」
アルコールで出来上がっているからか、呂律が回らず舌が足りないような話し方は正に子供の様。
傍から見る分には可愛らしいでしょうが、私としては冷や汗ものです。
「そんな飲酒と散財癖持ったままじゃ結婚なんて無理ですよ!」
「むぅ~……」
結婚。それを引き合いに出されると動きを止める辺り割と本人で本気の悩みなのでしょう。
でもそれに同情している訳には行けません。今のうちにお会計まで済ませて店を出た方がいいでしょう。もうすっかり外は真っ暗ですよ。
ゴクリ、とコップに残っていたお水を飲み干す。
だが先生は最後の力を振り絞るように、最後に最大の爆弾を投下しました。
「年々さぁ、性欲が強くなっていくわけでさぁ……」
「っぶ!?」
思わず飲んでいた水を吹き出します。
っかは、ごほっ、と変な所に水が入ったので咳が止まりません。本当に唐突になんてことを言い始めるんです、この酔っ払いは!
「頑張って男の人捕まえようとしても捕まらなくってぇ、でも欲求不満は溜まっていってぇ……」
「先生っ、そろそろその話題はストップして!流石に公共の場の話題として問題しかないです!」
「いい感じの男の人、誰も私を相手にしてくれなくってぇ……」
ひっく、と先生が軽くしゃっくり。頬は赤く、肌は茜さしなんだか色っぽい。瞳は濡れ、髪は話しながら動き過ぎたからか乱れていた。
ごくり、と私は思わず息をのみこむ。
「男の人がダメなら、……女の人でも?」
その艶やかな姿に私は、私は……。
「バカ言ってないで帰りますよ!」
「あひぃん?!」
一切感情を動かされることなく彼女を立ち上がらせました。
いや、別にロリだからノーってわけじゃないですけどね。私も欲求不満気味ですし。
でもさすがにこれまでの醜態と今のアルコール臭さに何も思わないほど猿ではないですよ、私。
断言しますけどこの流れで先生に手を出したら絶対途中全身に吐しゃ物ぶっかけられます。いやです私、初体験はゲロの味とか。
そのまま私は嫌がる先生に支払いをさせ、タクシーに乗せた後帰路に就くのでした。
書いててビビりました
この先生にお酒飲ませるとバカみたいに文字数が増えていきます 過去一早い執筆速度でした
R18版希望調査
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