新人仮面ライダーは佐賀の自由と平和の為に佐賀に出没する怪異的存在と戦いながら推しアイドル達に貢ぐのだ!
西暦1989年、平成に差し掛かったその時代に【呪い】が報告された。太古の昔より『不老不死』を求めた業により誕生せし災厄はとある辺境の地を蝕み、それに対抗すべく佐賀の戦士達が立ち上がる物語が織りなされていた……。
一方その頃、同時期にてクライシス帝国は宿敵である仮面ライダーBLACK RX抹殺の為に過去へ遡るが逆に増えたBLACK達によってボコボコにされていた───!
西暦2008年及び平成20年、女子高校生がトラックとの衝突事故により死亡。その数ヶ月後に伝説的アイドルグループのアイアンフリルの初代センターが雷に撃たれ死亡。この者らが生ける屍として後の時代に復活する事となる。
また同時期ショッカー秘密研究所にて、とある少年に【対仮面ライダー抹殺兵器】として改造手術が施される。最強最悪のショッカーライダーが誕生する……と思われたが案の定、脳への手術前に少年は脱走。ついでに救出しに来た歴代仮面ライダー達よって研究所は跡形もなく焦土と化した。
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峠を高スペックのマシンが駆け抜ける。自分が操るマシンの出すエンジン音が森林を揺らし、鳥を怯え羽ばたかせ、そこら辺に居たお巡りを振り切る。ごめんないお巡りさん、今は一刻も早く現場へ行かないといけないんだ…と心の中で謝罪をしながらバイクのギアを一段上げる。
バイクに跨る自分の身体が向かい風を感じる。この
そして、身に受ける佐賀の
【呪いが姿を現した】
【浄化せよ】
【業により生まれしモノ】
【この先を真っ直ぐ】
【被害を防げ】
【町おこし希望】
俺はその言葉に従い、願いを受け入れ、呪いの発生地へと赴く。
……それはそうと最後のプラーナの言葉はなに???
そんな自身の呼び掛けに答えてくれるはずも無く目的地へのガイドに従った専用マシンバイクである『トロバード』のエンジンを吹かす。そうして数分もしないうちに目的地へ…目的の対象の居る場所へ辿り着く。
『ギィィィゴ……!』
そこな居たのは異形、怪人と言うべき存在。上が言うにはこの佐賀と言う土地に蔓延る呪いらしい。ぶくぶくに醜く太ったような肉体に全身から漏れ出す黄色い体液。そしてツンと鼻の奥を刺激する腐ったような臭いが不快感を覚えさせる。
マシントロバードに搭載された通信機を起動させ、向こう側にいる人物へと声を投げかける。
「対象の未確認生命体を確認。いつも通りで大丈夫か?」
『ちょっとちょっと
テンションの高い声に辟易する。だってなぁ…そっちがフワフワした説明で終わらせるから自分の中じゃ未確認の名前で定着してるんだよ。前々から思ってたけど何そのサガコって?貞子のオマージュか何か???
「まぁ名前に関しては別にいいか…
『分かってるって。そっちも怪我しないように気を付けてね』
「勿論だ」
通信機の電源を切り、サガコと向き直る。そして俺の腰部に備え付けられた着脱式ベルトにプラーナが充填され、コアである風車が激しい回転を始める。
待たせたなサガコよ。そしてその目に焼き付けろ、俺と言う別の異形の存在を。
「では、お見せしよう」
───変身
体内に貯蔵されたプラーナが活性化し、全身にガソリンがぶち込まれたような感覚が走る。改造手術により人間だった肉体が徐々に
これが俺の姿。昭和に活躍をした栄光の十人ライダーの先輩方を打倒すべくショッカーが作り上げた
『デェェェェェェコォォォォォォッッ!』
「ふっ!」
そんな俺の姿に呪いが怖じけつく筈もなく、醜い丸型のサダコは襲い掛かってくる。しかしその動きは鈍重の為、カウンターの要領で攻撃を回避すると同時に拳を叩き込む。するとパンチの衝撃によるものか相手は球状に近しい体を転がす事となった。。
「衝撃を上手く逃したか…それにしても」
思った以上に弾力を感じさせない。むしろ肉質は硬い方だと殴った感触で情報を読み取る。これは昆虫の外骨格…いや植物由来のしなやかさか?通常の蹴りや殴りでは有効打を与えられないと判断した俺は手を握りしめるのではなく、五本の手指を一直線に伸ばした貫手の構えで攻撃を加えた。
『ギエエエエエエッ!』
すると読みが的中したかのように相手の肉体に手刀が深々と突き刺さり、相手は絶叫らしき声を上げる。暴れるように手脚を振り回すサガコから距離を空ける為に腕を引き抜くと、自身の肘から指先まで黄色い液体がベットリと付着している。
一瞬だけ不快な気持ちになるが、仮面越しから鼻腔に入る匂いによって消される事となる。意外にも腕からは甘く清涼感を感じさせる柑橘系の香りが漂って来た。
相手の植物のような外皮と匂いによって自分は一つの仮説を立てる。
「まさかコイツ…果物か!?」
『ピンポーン!その通りだよ善導寺君!アレは佐賀県産
「デコポン…あれが!?」
バイクから響くハカセの声。その場に居ないが俺の反応にうんうんと頷くような錯覚すら感じさせる自信ある声色で言葉を紡いでいく。
『前にも言った通りサガコは佐賀の危機に現れる…そしてアレは最近の悪天候続きによって充分に育たず、全国統一基準に達せず品質検査に引っかかってしまった事で無惨にも訳アリ商品として売られてしまった…そんな無念より生まれてしまったサガコだよ』
「凄いどうでもいい情報」
なんでそんな畜産農業事情を?それ今要らないでしょ?
『いいやそうでもないよ。現にデコポンのサガコはその重量と球体に近い形でこちらが与える衝撃を受け流して決定打を避けている。加えて貫手の攻撃を学習したのか躱し始めているね』
「厄介だな…速攻で決めないとこちらが不利か!」
バッタに備わった驚異的な跳躍力で跳び上がる。前後左右からの攻撃は球形状により転がり易くダメージが伝わりにくい。ならばどうするか?それは至極単純。一直線に最大の力が伝わるように真上から蹴り潰す!
「ハアァァァ……ッ!」
空中で身体を捻る事で姿勢制御を行い、背中のエネルギー放出口より全身から取り入れた風を排出する事で落下スピードにブーストを掛ける。見よ、これぞ対仮面ライダーの為に真っ先にデータを取り入れられたショッカーライダーの
「ライダァァーーーーーッ!キィィーーーーーッック!」
上空からの急降下キックがサガコに命中。相手は黄色の果汁を撒き散らしグシャリとその身体がひしゃげる事となった。
デコポンの凸のところが凹になってしまっているのを見ながら脚に付いた果汁を振り払う。良い香りはするけどこれサガコの体液なんだよなぁ…。
『あーあ、こんなにめちゃくちゃにしちゃって…。もう少し丁寧にできなかったのかな?』
「倒すのに丁寧もクソもないでしょ。パパッと終わらせればそれで良いんだから」
『………ねぇ、善導寺君。最近ご飯は食べてる?』
そう言われて俺はふと思う。ここ最近食事は取っていなかった、いや取る必要が無い体である為すっかり忘れていたのだ。
「まぁ…俺なら大丈夫だろ。ハカセだって俺が
『だからって、なんも食べんのは良くなかばい。前も1週間食べとらんやったん知ってるからね?』
「ああもう…アンタは俺のお袋か!?別にプラーナで栄養摂取できるから良いだろ!そっちの方が食費浮くし!」
『デ…デェアアアアアア!』
「そぉい!」
『デッ!?』
人と人とが話してる最中でしょうがぁ!俺とハカセが口論をしてる最中、背後から襲いかかって来たサガコへ強烈なビンタをお見舞いする。それもただのビンタじゃねぇぞBLACK先輩のデータを解析し搭載されたバイタルチャージで体内に貯蔵されたプラーナを活性化。そして体内エネルギーを増幅と同時に身体各所に充填する事で発動する超ド級の必殺張り手!その名も『ライダービンタ』だオラァ!
『流石サガコバスターズの中で一番の戦闘力を持つ仮面ライダーだね!』
「ハカセ、仮面ライダーじゃなくてショッカーライダーね。俺はまだ仮面ライダーって柄じゃないんだから。と言うか所属してるの俺だけなんだから一番もクソもないでしょ」
サガコバスターズ。それは代々この佐賀に伝わる由緒正しき?美女戦士部隊?であり佐賀の平和を守る為に日々活動している戦士なのだ!
うん、もうツッコミどころが多すぎる。構成メンバーに関しては俺、総勢一名参陣!状態だし美女すら居ないんですが?
元々俺のメンテナンスやサポートをしてくれているハカセはこのサガコバスターズに所属していたらしいが今はアメリカに渡っている。先程から喋っているのは通信越しだからなのだが…アメリカと日本の時差って10時間以上あった気がする。
あっちじゃ深夜帯の筈なのに何で俺と楽しそうに会話しているんだろうか?もしかして暇だったりする?
『ギャゴァアァァ…………』
「分かってる。俺の中に還れ」
霧散する未確認生命体…否、サガコと言う名称の呪いを全身の各所より吸収する。そしてプラーナとして変換して取り込む事でサガコを浄化している…らしい。何故吸収する必要があるのか、そもそもどんな原理でどうやってるかも分からない。
ハカセ曰く前まではタマネギの祓う力によって呪いを抑え封印して来たのだが、サガコバスターズのメンバーは今や前線に出るには厳しい。その為、自身のプラーナを吸収し排出する力をフィルター代わりにしてサガコの呪いを浄化しているとの事。そして上の人はそれを上手く駆使して佐賀を救えと言ってる。
うん、ちょっと何言ってるか分からない。何なんだタマネギで封印って…タマネギで魔封波的なヤツでもするのだろうか?とにかく俺はフィーリングで佐賀を救ってる。
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
吾輩の名は善導寺当葉。仮面ライダーとしての名は無い…と言うか仮面ライダーとして名乗るつもりは無い。元々ショッカー残党が俺をトップに据え置き、仮面ライダー達を倒す為の都合の良い駒として改造を施してたらしいんだけど…うん、それを見過ごす先輩達であろう筈もなく。ほぼ全てのライダー達がショッカーの秘密組織に乗り込んできた時は「何事!?」とびっくりしたもんだ…。
そんなこんなでライダーに対抗する為のショッカーライダーとして生み出された自分が仮面ライダーと名乗るのは烏滸がましい。なにより己の欲望で凡ゆる人々の命を弄び、俺と言う存在を生み出したショッカーを許す事ができない。奴等ショッカーへのリベンジを果たすまで俺は俺自身を仮面ライダーと名乗る事ができないのだ…!
まぁ、そんなショッカーですけど我らが世界の破壊者先輩と歴代ライダー達によってぶっ壊されたんですけどね初見さん。
ショッカーが大ショッカーと言う名前に変えて皆さんが戦っていた所に助っ人として参戦しようとしたら、何故か小野寺さんがクッソ強そうな見た目になってたり、シャードムーンを見て光太郎さんが「信ひ…誰だお前は⁉︎」って中の人違いしてたり、そんなシャドームーンを一方的にあしらったW(歴戦個体)の強さに戦慄したりとだいぶカオスな事になってました。そんなこんなで俺がぼーっとしてる間にあっという間にショッカーは壊滅しましたとさ。
わりぃ、やっぱ(復讐チャンスごと壊滅して)辛ぇわ…。
「よし、ここだここ」
トロバードに搭載された偽装用の車体への変形機能を使い、あまり目立たない外見のバイクに姿を変える。そのまま目的地であるライブハウス駐車場に停車させヘルメットを脱ぐ。
サガコの戦闘でくたくたになっている俺だが、いくらショッカーライダーになったとしてもストレス管理は大切。いつも不定期にやってくる呪いを張っ倒す必要がある事に苛つきを感じる俺はライブハウスで苛々を吹っ飛ばしているのだ。近隣住民とのトラブルを避ける為の工夫が必要だ。間違っても私刑でボタンをむしったりしてはいけない。
「と、いたいた。こんばんはお二人共」
「おー久しぶりばい。元気しとったか?」
「疲れてそうばってん、ちゃんと飯食べよーか?」
「最近生活費を節約してて3日くらい食べてませんね」
「かーっ、若者はがばい元気ばい、不眠不休で働いとーとか?」
目の前に居るパンクな衣装に身を包んだ2人は俺が初めてライブハウスに来た時に色々と教えてもらった人達だ。見た目はアレだけど中身はちゃんとしている。
ちなみに3日も食べてないと言っていたがアレは嘘ではない本当だ。ショッカーの改造によりプラーナを体内に吸収しエネルギーへ変換し続ける限り、食事をしなくても生きる事が可能。こんな身体にされたのは許さないけど少しありがたい気持ちはある。
「……それにしてもまだ開いてないんですか?この時間帯ならもう入っても良い筈なんですけど」
「それが飛び入り参加んグループん来っげな。しかも全員揃いも揃うて初心者達らしい、中々ガッツがある連中や」
「ふぅん?」
デスメタル系統のライブハウスに飛び入りとはクソ度胸のある人達だ。しかしおのぼりさんは帰った方が良いぜ!(善意の警告)
今夜このライブハウスは戦場と化すんだからよ!
いや本当にね?結構口調がキツい人達揃ってるから下手をすれば「恐怖心 俺の心に 恐怖心…(575)」と呟く羽目になる。
そんな俺の心配を他所に猛スピードで走る黒塗りのハイエース車が停まり、中から複数の人が降りてくる。
サングラスが目立つ男性を筆頭にぞろぞろと女性達が降りてくる。1人を除き、体調が悪そうにフラフラと歩いている…が、そんな事はどうでも良い。俺は彼女達を見てある事に気づく。
(プラーナが感じられない……?)
否、正確には一般人と比較してプラーナの総量が極端に少ないのだ。メンバーの中で赤色の長髪をした少女は他と比較しプラーナは活性化している方なのだが、それ以外がおかしい。まるで死んでいるような、それでいて生きているように振る舞っている。
その立ち振る舞いは、まるで…ゾンビそのもの。
(嘘だろ…まさかアマゾン製薬がやらかしたか!?それともオルフェノク案件?いやそれにしては自我意識が薄いし…するとNEVERか⁉︎財団Xあたりの仕業…そうなるとガイアメモリの可能性だってある。もしくはヤミーとかそう言う…いやいや飛び入り参加で目についてるんだぞ?だったら……)
頭の中で浮かんでくる幾多もの候補。目の前の彼女達が何に該当されるか脳内検索と精査を繰り返す。しばらく時間が経ち、俺が出した結論は…。
「畜生駄目だ候補が多過ぎるッ!!!」
「どがんした?急に大声ば張り上げて?」
何も!分かりませんでした!駄目だ心当たりが多すぎて絞るに絞れないよ!もうさァッ!無理だよ一年周期で人類を脅かすような組織が増えるんだから絞るのはさァッ!
仕方ない高度な柔軟性を維持しつつ臨機応変に対処するしかない。どうせ殴って解決する事になるんだろ俺は詳しいんだ。
それはそれとしてチケットを購入し、パンクのおじさん方と共にステージへ向かう。そこには罵詈雑言が如き世界に中指立てるデスボイス響く場で盛り上がっていた。そうそうこれこれ…!ストレスが溜まってる時はこの腹の底から響くメロディーと殺伐とした歌詞を聴くのに限る!
「FOOOOOOOOOOOOOO!」
「ヴァォォぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
威勢のいい声が響いてますねぇ~~~!なんと言ってるかは暗号みたいで聞き取れませんけど!ライブハウス内に轟く曲に胸を躍らせる自分達。そしていよいよやって来た本日注目の飛び入り参加グループの……えーと、『デス娘(仮)』?なんかこう良太郎先輩とどっこいどっこいなネーミングセンスだなぁ。
「えっえ、えーと…わ、わわわたわた私達はデッデデデデス娘デデス…」
「シャッキリせれや!ライブ舐めるんじゃなかぞ!」
「しっかり喋らんかねーちゃん!」
「デスメタル舐めとったら
オドオドとした様子で挨拶をするがデスメタルを愛する観客達に怒鳴られてしまう。オーゥ!ナンチューコト!スッゴイカワイソ。うーん、パッと見た限りあの喋ってる女の子は無害そうに見える……いやいや外見に惑わされてはいけない。ああ言う子に限って実は風都の女みたく「楽しかったぜぇ!お前達とのアイドルごっこぉ!」と豹変する可能性だってある。
……ん、なんだ?黒髪ロングの女性がこっちを見ているようn
「グガァァァァァアアアアアア!」
「ウワアアアアアアアアアアアッ!?(恐怖心)」
うおおおおおおっ!?襲って来たぁぁあああああ!?こ、この状態!ふらりと立ち寄った街でアマゾン駆除騒動に巻き込まれた時を思い出すぅッ!?やらせはせん!やらせはせんぞぉッ!と言うか力強っ!?自分改造人間なのに全力で抗わないとヤバいんだけどぉ!?
「駄目だってぇ…!こっちぃッ!」
「し、死ぬかと思った…!(ガチトーン)」
「こがん事初めてや…!」
「なんて気合いん入ったパフォーマンス…!こりゃあやるかもしれん…!」
あれ本当にパフォーマンスか…!?マジで喰われると思ったんだけどこっち!と言うか見てたなら助けて貰うなりしてもらっていいですかね!?ちょっと精神的に傷付くから!
しかし彼女の反応を見て俺は決意する。彼女達は危険だ…下手をすれば一般人達にも被害が及ぶ可能性だってある。もしもの時はライダーとして彼女達を撃退する選択肢を取る事も厭わない。そう考えていたその時である。
「ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
「!?」
不意を突くような重低音のメロディー曲。そして拡声器から響く人間が発生したとは思えない濁声が場を支配する。
「うぉあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッッ!!」
更に黒髪の女性が発するボイスが場をヒートアップさせる。赤い髪をした少女以外のメンバーは曲に合わせ強烈なヘッドバンディングを披露する。
マジかよ…こんなヘドバン見た事がないぞ…!?ほぼ首が折れ曲がってるレベルかつ高頻度でやるなんて、改造人間の俺でも翌日首サポーターを巻く事になるって言うのに!
思えばショッカーという復讐の相手が壊滅してからと言うもの俺は日に日に人間性が薄れていたのだと思う。きっと先輩達のライダーは復讐道を行かせたくなかった…自分達のような熾烈な道を歩ませたくなかったのだと俺は考える。でもそんな善性による選択肢は俺にとってお節介の押し付けとしか思えなかった…何のために生まれて何のために生きていけばいいのか。
自問自答を幾度も繰り返しても結論は出る事は無かった……。
「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッッ!!(ヤケクソデスボイス)」
だが、今は違うッ!(ギリッ)
この曲、この声、このパフォーマンスを見てようやく理解した!俺は彼女達と言う存在と会う為に今日この日まで生きて来た!
周りの観客と共にデス娘のリーダー(暫定)である赤髪の子を胴上げする。これで俺にも推しができた…猿渡のカシラ、ようやくアイドルの良さを理解できたよ…ってアレ?なんか黒髪の女性がこっちに飛んで来てr
「痛ったァァァッ!?」
噛んだ!?噛んで来た!?いや違う…!?これは俺を喰らおうとしてるのかッ!?改造手術によって頑丈にできた超硬質の骨格がギリギリと悲鳴を上げているのが分かる…ッ!?
「うおおおおおお!やらせてなるものかッ!ここで終わってなるものk」
その直後、白髪の少女から放たれたキレの良いシャイニングウィザード自身に直撃。強化されている筈の頭蓋骨を揺さぶり薄れ行く意識の中、俺はふと呟いた。
「応援しよ……」
こうして俺はこの日から『デス娘(仮)』の追っ掛けファン兼仮面ライダー未満として新たな生活を送る事となったのだ。
そして後日
「と、言うわけでハカセ。仕送り倍にして欲しいんだけど」
『ちょっと何言ってるか分からない』
交渉の末、仕送りの倍増は失敗に終わった…しかし自分は諦めない。頼れるのは己の力!明日からバイトの時間を増やす事から始めよう。こうして佐賀にて仮面ライダー(もどき)業に勤しむ傍らバイトにも精を出すバイト戦士(ドルオタ)が誕生したのだった…!
○善導寺 当葉(ぜんどうじ とうば)
物語の主人公。ショッカーライダーとして改造手術を受けてショッカーへの復讐を誓っていたのだが大抵先輩ライダー達の活躍により復讐の機会が尽く潰されている。その為、惰性で生きていたがゾンビアイドル達に脳を焼かれた。
ライダー変身時の容姿は仮面ライダーthe firstの1号や2号スーツをモデルに紫カラーのヘルメット、アーマー、ブーツ・グローブを装備し、山吹色マフラーを着けたTHEパチモノカラーリング。お菓子のライダーの配色に似てるのは偶然である。
良い子の皆!!劇場版ゾンビランドサガゆめぎんがパラダイス見に行こう!めちゃくちゃいいぞ!1、2期を見てると尚楽しめるぞ!ゾンビランドサガはいいぞ…!