六平家のアンジェラさん   作:RK6246

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#13 粗茶

 

家族3人が暮らす六平宅が襲撃された3年前。襲撃犯は毘灼(ひしゃく)と言う組織から3人。目的は六平国重の殺害と保管していた妖刀の強奪。

 

六平宅は結界で守られ、外部から隠されていた。万が一結界に異変があれば柴がすぐに察知できる様になっていた。

 

そのためあの日、柴は結界の異変から十秒未満で六平宅へ駆けつけた。

 

駆けつけた彼の目に問答無用で入った物は空になった妖刀保管室。

そして、()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

ーーーーーーーーーー

 

チヒロ、太郎、シャルの3人は城を出てすぐに柴、アンジェラと合流した。

 

「大丈夫だったみたいやな」

「はい」

「シャル、平気?」

「うん!へーき!」

 

太郎の肩上からアンジェラの腕の中に入る。

 

「•••本当に大丈夫?」

 

シャルが無理をしていないか心配になり、しつこく聞いた。それでもシャルは笑顔だった。

 

「大丈夫!!頑張ったもん!」

 

シャルの顔とその言葉を聞いてアンジェラは今度こそ安心できた。腕にさらに力を入れてシャルを抱き締める。

 

月が暗雲に塞がれる。

太郎が顔を城門に向けた。次に柴、それからチヒロも顔を向けた

 

「•••俺の部下4人は誰も死んで無いみたいだが」

「振り切ったみたいやな」

 

アンジェラが振り向くと疲弊した双城が立っていた。

 

「本当はあの4人ともっと戦って、そして刳雲とわかり合いたかったんだが」

 

双城の目線は手前にいたアンジェラ、そして彼女のすぐ後ろにいたチヒロに向けられていた。

 

「あいつらと戦うより、お前らと語り合いたかった」

 

一目見て先日見た彼では無いことを理解した。

 

彼の主張を思い出す。

 

国重が妖刀を作った理由

国重がどう思っていたのか

妖刀のあるべき姿

殺戮兵器がその答えだと

 

18年間見てきた国重を、彼が刀と向き合う姿、彼の友人との関係、彼とチヒロの絆、血縁のない自分との間にも絆がちゃんとあること、それら全てを振り返る。

それを踏まえ、

 

「私から何か言うことはないわ」

 

そう言ったことが合図となりチヒロが前へ進み出す。

 

「はっ、そうだな。今、俺たちに必要なものは言葉じゃないな」

「•••チヒロくん、誰が奴と戦うべきかと聞かれれば、間違いなく君やけど」

「大丈夫です」

「チヒロ!死なないで•••」

「あぁ•••ありがとう」

 

アンジェラはチヒロの背中に手を置き、摩る。

太郎が思い切りチヒロの背中を叩く

 

「行ってきなさい」

「勝ってこい!」

「•••うん」

 

4人の姿が消える。

 

 

 

先日の負傷

万全ではない体調

先ほどまでの戦闘

両者の疲弊と傷痍が重なった体

 

しかし深まった妖刀への理解

そして奥義使用状態の活動限界時間

 

それは偶然にも()()()()

 

12秒

 

勝負は、一瞬

 

 

ーーーーー

 

 

溜めたを纏うことで驚異的な超速を得た双城

により高密度の玄力を纏いその超速と並ぶ千鉱

 

互いの刀がぶつかり合う

 

「俺はこの前まで、俺だけが六平国重の代弁者だと思っていた。だが違った。誰もが彼の代弁者になり得る。お前と出会って気づかされたよ」

 

殺戮の中、その片隅で語り合う

 

「まあ要するに、お前の言ってた『悪を滅し、弱者を救う』って信念、認めるよ」

「•••じゃあ、お前が妖刀(それ)を握るのは間違ってる」

「違うな、俺は刳雲(こいつ)から受け取ったメッセージは殺戮だ。実際に刳雲はそれに応えてくれた」

「どんな気持ちで、普段父さんが刀と向き合っていたか!!」

「•••『普段』?、やめてくれ!彼の実像なんて知りたくない•••知りたくない!!•••俺はもう解釈したんだ。言っただろ?誰もが六平国重()の代弁者になり得ると」

 

千鉱の腕が切り飛ばされる。しかしそれは利き腕ではなかったため、戦いが止まることはなかった。

 

双城が活動限界時間の半減と引き換えにギアを上げる。

 

「•••わかった。俺たち両方が父さんの代弁者だってことが。だからこそ、敬意は無い。より重い殺意でお前を切るだけだ」

 

千鉱も活動限界時間を3割に減らし、双城よりさらに速くなる。

 

速くなった双城が千鉱の背後をとったが、次の瞬間には腕が切り飛ばされていた。

 

自分以上に速くなった千鉱を目で追い、彼の予想着点に向かって刀を振る。

 

刀の眼前で錦を解く。

彼に残された活動時間は、約1秒

 

 

双城を()()()()切り裂いた

 

ーーーーー

 

 

城門に観客がいた。

 

観客は2人の戦いを静かに眺めていた。

 

双城が地面に倒れる

 

「はっ•••まさか、刳雲を折るとはな。抵抗、虚しく•••どうやら、妖刀はお前、に、微笑んだ、みたい、だな」

 

「•••いや、妖刀は、お前にも微笑んだよ。ただーーーー」

 

言い終わって倒れ始めた六平千鉱を柴登吾が支える。

 

「ようやったなチヒロ君」

 

そして続々と仲間が合流した。頭に画面を装着した人間のそれに観客が映る。

 

それから一瞬の間をおいて4人に囲まれる。

 

「その紋様、毘灼だな?」

 

大鎌を握る男に言われる。

彼らは先ほどまで特選部隊に代わり双城と戦っていた者達

 

(顕現中の部下の召集は距離・座標を無視して自在に可能•••みたいだな)

 

女の筒が剣の形に変わる

毛皮の男は関節を鳴らす

血管に覆われた男の欠損した腕が生える

 

「•••しょうがない、ここで引かせてもらおう」

 

蒼白な彼女と目を合わせ、姿を消す。

 

「行ったみたいやな」

「•••そうね」

「チヒロ!大丈夫?!」

「大丈夫だ。お前が、気にしなくて、いい」

 

切り飛ばされた腕はもちろん、それ以外の怪我もあってボロボロだった。

 

「アンジェラ、降ろして」

 

シャルがアンジェラの腕から地面に降りてチヒロを抱き締める。

 

捕まっている間、双城が言ったことを思い出す。

 

『他者への影響は数値が示している』

 

母との会話を思い出す。

 

『なんで怪我すぐ治るの?』

『私とシャルが持つ超能力のおかげ。怪我すると痛いし嫌でしょ?』

『ヤッ!』

『でしょ?怪我が治るのは痛くなくなって欲しいって思うから。大事なのは、強〜く思えばどんな怪我でも治せるってこと』

 

チヒロを抱き締めて強く願う。チヒロの怪我が、痛いのが、なくなって欲しいと。

 

心臓が強く鳴る。

 

チヒロの怪我がみるみる癒えていく。欠損した腕以外の怪我が全て癒えた。

 

「あれ、腕は?なんで?」

「いきなり使いこなすのは難しいってことやろ」

「•••シャル」

 

チヒロがシャルを抱き締める。

 

「ありがとう」

 

感謝のついでにシャルの顔を覆い、今更だがこれらか起こることを見せないようにする。

 

「アンジェラ、刀貸してくれ」

「いいわよ」

 

アンジェラが召喚した刀が太郎の手に握られる。太郎が這って離れていた双城の前に回り込む。頭の画面を外し、落とす。

 

地面に向けられていた双城の顔が見上げた。

 

「•••ああ」

 

男の顔が月明かりに照らされる。

 

「あ、ああ•••」

 

自分が愛してやまなかった男の顔が照らされる

 

「•••()()()()?」

 

3年前、毘灼の手で殺されたはずの英雄・六平国重が見下ろしていた。

 

「な•••んで?」

 

彼の目は、自分に向けて欲しくなかった()()だった。

 

(なぜだ•••なぜ、そんな顔をする?!、なぜ、その目で俺を見る!なんでだ!俺は、俺は貴方を目指してきたのに?!)

 

外見だけで血縁がないことを察せられる彼女の言葉を思い出す

 

『私から何か言うことはないわ』

 

(あれは、諦め?俺に、何か言う価値が•••?)

 

先ほどまで見下ろしてきた彼の言葉を思い出す

 

『ただ俺が、父さんの足元にも及ばなかった、お前の全部を切り伏せただけだ』

 

六平国重が刀を振り上げる。その目線の先には双城の首

 

「六平ぁあああああ!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

双城厳一の本 獲得

 

折れた刳雲 獲得




総記の階のイカれたメンバーを紹介するぜ!

力isパワー、パワー=力QED!狼・ノア!
 「実質残機が2つ!」
過剰回復血鬼・アレックス
 「広域熱望担当、体力減少はデメリットにならない」
バフばら撒きのミリネ・エマ
 「パワー、忍耐ゲットページモリモリ!」
共鳴、マッチ担当緑の残響ホーン
 「共鳴の調整が難しい」

余談:総記完全開放戦にて
シャオ担当ノア
ヤン担当アレックス〜ミリネを添えて〜
ニコライ担当エマ〜即席修理と緊急蘇生を添えて〜
変わらず青い残響担当ホーン
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