【使ってください】自分でいい考えだと思ったものの、形にならなかった設定達 作:はまゆ
刀身が砕けた剣
時空魔法なようなものがかけられ、砕けた状態のまま、振るうことができる。
時が止められているため、これ以上破損しない。
片刃のサーベルのような形をしており、その砕けた部分がリーチの長さとなり、相手を脅かす。
この剣が最も輝くのは初見。
戦う相手が距離をとっても、砕けたときの小さな破片を防ぐことは難しく、破片は細かいため、深く身を抉る。
注意すべきものとして、この剣を振るうとき、砕けて刀身から離れた破片が当たると、当たった衝撃は使用者にも伝わるため、作用反作用の法則により、力があり、慣れていないと、振った衝撃に耐えられず剣を落としてしまうかも知れない。
この剣はアルクレ王国炎爪騎士団の団長「崩剣のダンファン・ダラグ男爵」の剣である。
かつてウルシア王家の永遠の繁栄の象徴と謳われた「宝剣ウルシア・スライブ」を、侵略してきたアルクレ王国に対し、当時の王太子自ら剣を持った。
戦いは激しくなり、当時の炎爪騎士団の団長が倒れ、騎士団幹部も数少なくなったころ、当時新進気鋭ではあったが、平民であるが故に幹部の末席付近で留まっていたダンファンが言った。
「中々強いなぁ、ウルシアの最強さんよぉ、団長も倒れ、俺より位の高い団員も殆ど死んだ。あんたは確かにウルシア最強だろう。」
ダンファンはそこで王太子の目を見ていう。
「俺は今、この炎爪騎士団で最強であり、最も偉い人間だぁ。つまり団長程の権限がある。そこでだ、俺と決闘しろ、王に成る者よ、俺を殺せば炎爪騎士団は投降させる。
お前さん以外の人間はそこまで俺たちをブッ殺せる力がない故に、ここで戦いが長引けば守るもんも守れんだろう?」
その提案に炎爪騎士団を含め全員がどよめくが、王太子は言った。
「提案を受けよう、アルクレの騎士よ。」
そして光を放つ宝剣を抜き、続ける。
「我が名は【瞳審】アナスタシア・ウルシア」
「【逆鱗】ダンファン・ダラグ」
疾風の速さで2つの大剣が交差し、離れる。
2つの剣は女は黄色い光を、男は炎を軌跡として残し、
衝撃と共に互いに身を離す。
「光よ!」
女は剣を振りかぶり、剣から放たれる光の状態を止め、力でもって、時が止まり絶対的な硬さと化した光の粒を打ち放つ。
「くぅ!」
1手遅れた男は放たれた光の筋を避けつつも、少し被弾する。
「光には質量がないはずだろうに、何なんだよこいつはぁ!」
繰り返されるレーザー攻撃に対し、防戦を強いられた男は、接近戦を仕掛ける。
「爆ぜろ、燃え尽きろ、死ねぃ!!!」
一気に背後を爆破させることで、一気に距離を詰めた男は暴力的な熱量を持つ炎を剣の流れとともにまき散らしながら斬りかかる。
「光の奇跡(軌跡)を!」
女もまた反応し、乱打戦に進む。
「オラァ!竜の火よ!チッ!死ね!伏せやがれ!獄炎とともに死ね!」
「ハッ!時よ!はぁあっ!ふん!グッ!?我が栄光よ!」
剣がかち合い、男が火を放つと、女は火を完全停止し、少し離れる、そこへ男は十文字に斬り込むが、それを女は弾く。
女が打ち合いで少し防戦気味であると考えた男は、大剣を全力で突き出し、女がそれを剣で防ぐと同時に、男は全力で女を蹴り倒した。
そして男は致命的な一撃を繰り出そうとしたが、女が自らの体から発した光の時を止めると、男の一撃を負傷しつつも耐えた。
「はぁーーあ!」
女は起き上がりながら男の周りを早業の内に6回斬り、離れる。
「なんだぁ?くぅ!?」
男は女を追おうと、足を出した瞬間、違和感とともに足から血を流す。
「軌跡の光を固定しやがったのか!軌跡の細さは鋭さとなって致命的だ!ッぐはっ!」
男が謎の攻撃の正体を当てるも、軌跡に囲まれ動けない内に女は光の筋を打ち放つ。
そのレーザーは男に襲いかかると、致命傷を回避しながらも体のあちこちを貫通していった。
「はぁああ!ふん!これで終わりだ!」
「ふんぬぅ、がぁっ!」
2回、3回と繰り返されるレーザー攻撃は檻と化した軌跡の光さえも干渉していた。
レーザーが偶然軌跡に命中すると、軌跡が動き、それをなんとか避けた男は光の束縛から抜け出した。
互いに負傷しつつ向き合う2人。
そこへ男が言う。
「わかったぞ!全て解った!」
そう言うと男はこれまでの炎と違ったキラキラとした青に近い光のようなものを剣に纏わせると。
動こうとする女を止めた。
「まったく同じ魔法をぶつけると、魔法のかかった物体同士、干渉するがぁ!お前の止めた【光】が共に干渉したとき、軌跡も共に動いた。
これはおかしい、光は互いに干渉し合わない筈だぁ!つまるところ。お前が弾いているのは光じゃあない。魔力だ!
質量がないはずの光を弾いて、負傷するのも、お前が俺の一撃を身体から出した光で守れたのも、全部そういうことだぁ!」
男はそう言った。
「見事!」
女はそう言うと、剣から放たれる光の色を男と同色の光へと変えた。
色も、口に出した呪文も、全ての光と誤認させるためのブラフを完璧に言い当てた男に対し、女は敬意を示した。
「これからお前に対して全力の一撃を出す。騎士としてこの一撃で勝負を宣言しよう!最強さんよぉ。」
そう、一撃で倒す宣言をした男に対し、策を脱され、タネが割れた女は答える。
「もはや2人とも深く傷ついている、そう言わずとも、もはや一撃で決めると決めていたさ。」
「【瞳審】アナスタシア・ウルシア」
「【逆鱗】ダンファン・ダラグ」
2つの大剣が競っている。どちらが相手を殺すのか。
女は剣から出る魔力を停止させるが、男の出す魔力により、効果が切れると同時に少しずつ剣と剣の距離が縮まっていく。
ついに、剣と剣が交わると、女は全ての停止のための魔力を剣へと注ぎ、完全な鍔迫り合いとなった。
女が押せば男は押し返し、男が押せば女も負けじと押し返す。
それを2度繰り返し、ついに女は追い詰められた。
そしてその時が来る。
「ピシッ」
女が持つ剣はブラフのための光を放つ剣であり、その分、耐久性は男の剣に少し負けていた。
よって女の魔力が切れたときに男の剣が勝つのは必然であった。
それに気づいた女は魂を、自分の全てを込めて停止の魔力を込めたが、既に遅かった。
ヒビ割れから剣は侵入し、ついにアナスタシアの頭は一瞬の内に砕け、体が崩れ落ちた。
しかし、彼女の全てを賭けた宝剣は折れることなく、崩れ行くままに止まっていた。
そうしてウルシアは滅び、勲功1番となったダンファンは王から褒美を授けられる時に言った。
「王よ、私はかの王太子の宝剣を欲します。」
そうして、ダンファンは宝剣を崩剣と名を変え、一生の相棒とした。
【崩剣アナスタシア】の話でした。
【崩剣】崩れ行くファルムアズラから発想を受けた剣。
【宝剣】はこのエピソードを書いてるうちに王太子の設定とともに思いついた剣、つまりこの決闘内容は全部即興で思いついたものを書いている。
この全ての設定は変えてもらって構いません。
また気が向いたら設定書いときます。