【書籍化】救いない怪異の世界をRPGの世界と勘違いしてるやつ 作:流石ユユシタ
電車の扉が閉まり、天羽ルナはホームへ取り残された。
発車した車両が目の前を通り過ぎていく。窓の向こうには、スマホを眺める会社員や、友人と話している学生の姿があった。
ごく普通の風景なのだろう。
だが、ルナだけが、その中へ入れない。何もかもが信用できず、耳の奥には、先ほど聞いたスザクの声が残っている。
『まぁ、コラボ前に死なれちゃ……困るし』
死ぬ、そう言われて落ち着ける人間がいるだろうか。
(私、死んじゃうのかな、でも、それがそもそも本当なの……?)
そもそもスザクの占いが、本当に未来を見ている保証はなかった。仕事について、言い当てられたことは確かだが、人気配信者であることを踏まえれば、大きなイベントがあると適当に言うことも可能だろう。
(でも、あの人も適当に言ってたとは思えない……)
スザクの声はどこまでも本気だった。だからこそ、一概に嘘であると言えないのだろう。
ふと、ルナは奈々美から送られてきた住所を開く。ここから三駅。電車を降りた後、徒歩で十五分ほどの場所にある。
スザクの言葉は嘘には思えない。だけど、その言葉を信じるならば疑うべきは……
配信を始めたばかりの頃、ルナの配信へ来る視聴者は十人にも満たなかった。何を話せばよいのか分からず、沈黙が続いたこともある。そんな時に同じゲームへ誘い、通話しながら場を繋いでくれたのが奈々美だった。
ステラライブのオーディションを受けるよう勧めたのも、合格した夜に自分のことのように喜んでくれたのも奈々美である。
小学校、中学校、高校。ずっと、虐められてきた人生だったルナは、そのほとんどを自宅で過ごしていた。
人の視線が怖く、何かを言えば笑われる。近づけば嫌われる。そんな中で生きてきた彼女にとって、友人が奈々美である。
それに比べて、スザクとは、打ち合わせで一度話しただけだ。
両者共に嘘とは思えない。しかし、最終的にどちらを信じるべきなのか、考えるまでもないはずだった。
(スザクさんは、知り合ったばかりの人で本当のことを言ってるか分からない。でも、奈々美はずっと友達で、いつも支えてくれた……。奈々美の家に行くべきだよね……)
それでも、次の電車へ乗る気にはなれなかった。そのままルナは一度改札を出てしまう。
どうすればいいのか、そんなことを考えて、人混みのある喫茶店に入る。そこでしばらく時間を潰し、その後、人がいるスーパーに向かった。
ただ、ひたすらにどうするのか迷っていた。
(人がいる箇所で時間を潰してるけど、ずっとこのままってわけにも行かない。菜々美を信じればいいのか分かってるけど)
そこまで考えた時、スマホが鳴った。表示された名前は、奈々美だった。
「もしもし」
『ルナ、まだ?』
「ごめん。少し、買い物をしていて」
『買い物?』
「泊めてもらうのに、手ぶらで行くのも悪いから。飲み物とか、何か食べる物を持っていこうと思って」
『そんなの気にしなくていいのに』
「もう少しだけ待ってもらえる?」
『今、どこにいるの?』
ルナは答える前に、一度周囲を見た。駅前を歩く人々の中に、昼間見た黒い上着の男はいない。そして、自分を見ている者もいなかった。
「……最寄りの駅、でも、今から電車乗るね」
『そっか。じゃあ、もうすぐだね』
「うん」
『早く来て。待ってるから』
通話が切れた。
(……大丈夫だよね)
何か、直感で彼女は行くことを拒んでいた。
しかし、自宅へ戻れば、ストーカーに住所を知られている。だが、スザクも完全に信じきれていない。
(奈々美が犯人ならどうしよう……また、また友達が、いなくなって……ひとりになっちゃう……)
「大丈夫。奈々美は、友達だから」
頭の中には、いじめられた時の記憶と、カーテンを閉じて家に引き篭もる過去の自分がフラッシュバックした。
ここから先、また昔の自分に戻る気がして。彼女は友を選ぶ道を選んだ。
◆◆◆
奈々美から送られてきた住所の最寄り駅へ着いた時には、午後十時を過ぎていた。
駅前には新しいマンションや飲食店が並び、仕事帰りの人間も多い。しかし、指定された場所へ近づくほど人通りが減り、街灯の間隔も広くなっていった。
(気づいたら、すっかり遅くなってる。早く行こう……)
ルナは帽子を深く被り、眼鏡とマスクで顔を隠していた。髪も配信や仕事で見せるものとは違う形にまとめている。
姿を変えても、後ろから足音が聞こえるたびに振り返ってしまう。何度確認しても、同じ方向へ歩く者はいない。
やがて、スマホの地図が目的地への到着を知らせた。目の前にあるのは、二階建ての古いアパートだった。
(……本当に、ここ?)
外壁の塗装はほとんど剥がれ、鉄製の階段には赤い錆が浮いている。一階の窓には板が打ちつけられ、二階も全ての部屋で明かりが消えていた。
(……人が暮らしているようには見えないけど。ここ、ここ? ここなの?)
ルナはすぐには近づかず、少し離れたコンビニの脇へ移動した。駐車場に停められた車と電柱の間から、指定された建物を確認する。
(二〇三号室。二階の一番端にある部屋。あそこに奈々美が住んでるの?)
カーテンは閉じられている。それでも、人が動けば僅かに光や影が漏れるはずだが、何も見えなかった。
「ここで、合ってるよね……」
奈々美から届いた住所を確認する。番地も、建物の名前も一致している。
(最近引っ越したばかりだから、まだ部屋が片づいていないとは言ってたけど。でも、片付いてないとか言う段階じゃない……ような……)
建物そのものが使われているように見えなかった。ルナは検索画面へアパートの名前を入力する。
最初に表示されたのは、地域の不動産情報だった。
『老朽化に伴い、二年前に閉鎖』
──ゾクゾク、と背中から何かがかけ巡る感覚が走る。
(……解体工事の予定は決まっておらず、現在は立入禁止ッ?)
掲載されている写真も、目の前の建物と同じ。ルナは画面を閉じることができなかった。
住所を間違えた可能性がある。奈々美が以前住んでいた住所を、誤って送っただけかもしれない。
(奈々美が間違った箇所を送った……? 前住んでたとか、それとも、いたずら……それともやっぱり、誤りとか……と、友達だよね)
しかし、部屋番号まで指定されている。
ニゲロ。
にげろにげろにげろにげろにげろにげろにげろにげろにげろにげろ。
逃げなければ。
直感が、本能が、ずっと友達だから大丈夫と押さえ込んでいた感覚が、大音量で頭の中で叫んでいた。
(……逃げないと)
その時、手の中でスマホが震えた。奈々美からの着信だった。ルナは電話へ出ない。
(逃げないと)
呼び出し音を止めることもせず、アパートへ背を向ける。走れば、自分の存在を知らせてしまう気がした。
できるだけ普段通りに歩き、明るい大通りへ戻ろうとする。すると、着信が止まった。
(逃げないとッ)
すぐに、メッセージが届く。
『あれ、まだ着かないの?』
ルナは通知だけを確認し、既読をつけなかった。ただ、ひたすらに足を速める。
次の角を曲がれば、車の通る道へ出られる。そこまで行けば、タクシーを止めることも、誰かへ助けを求めることもできる。
(もうやばい、あぁ、なんで、なんで、なにが、誰が、どうして……? いや、奈々美が)
思考が混濁していく。また、メッセージが届いた。
『ルナ?』
返事はしない。頭の中では、何度もスザクの言葉が繰り返されている。
──死ぬ。
あの電話がなければ、彼女は何も疑わずアパートへ入っていた。暗いことを不思議に思いながらも、奈々美が待っている二〇三号室まで階段を上がっていたのだろう。
(きっと、死んでた、絶対に死んでいた。あぁ、私が間違っていた……)
三つ目のメッセージが届いた。
『なんで、アパートから離れていくの?』
思わず、ルナの足が止まった。彼女は、まだ到着していないと伝えている。アパートを遠くから確認したことも、そこから離れ始めたことも話していない。
(なんで、分かる……? あ……)
スマホの画面の上部に、小さな矢印が表示されていた。そうか、と納得した瞬間に全てがつながった気がした。
位置情報。
ストーカー被害が始まった頃、何かあればすぐ警察へ連絡できるようにと、奈々美から共有を勧められた。
それから一度も解除していない。ルナは震える指で、位置情報の共有を切った。その瞬間、後ろから靴底が地面を擦る音がした。
(誰か、い、る……)
考えるより先に走る。鞄が体へ当たり、帽子が脱げる。ただし、拾う余裕はなく、マスクの内側で息を繰り返しながら大通りを目指した。
車の明かりが見える。人の声も聞こえる。
「だ、れか」
助けを呼ぼうと口を開いた時、目の前の路地から大きな影が出てきた。黒い上着に深く被った帽子。
(この人、ずっと、ずっと私を……つけてた、人……)
「やっと会えた」
「あ、い、や」
男の手が伸びる。ルナは方向を変えようとしたが、腕を掴まれた。振りほどこうとして鞄を振り回すと、その顔から僅かに笑みが消えた。
(怖い、怖い怖い)
直後、頬へ重い衝撃を受ける。
足元が崩れ、叫ぼうとしても、息しか出ない。もう一度、頭へ何かが当たった。道路へ落ちたスマホの画面に、奈々美からの新しいメッセージが表示されている。
『待ってるよ』
その文字を最後に、意識が途切れた。
◆◆◆
目を覚ました時、ルナは畳の上へ横たえられていた。
(ここ、どこ……?)
頭が重く、頬に痛みが残っている。起き上がろうとすると、後ろへ回された両手が動かなかった。
手首は縄で縛られている。足首も同じだった。口には布を詰められ、上からテープを貼られている。
(体が、動かない……それに暗い。え、と、私、ストーカーの男に襲われて)
視界が暗さへ慣れると、部屋の様子が見えてくる。天井の一部は剥がれ、壁には湿気による黒い染みが広がっている。部屋の隅には壊れた家具や段ボールが積まれ、窓は板で塞がれていた。
おそらく、二〇三号室、そう彼女は推測をつけた。
(もしかして……こ、こは、さっきのアパート)
「あ、起きたみたい」
聞き覚えのある声に、ルナは顔を上げる。そこには
両手でスマホを持ち、カメラをルナへ向けている。その隣には、大柄な男が立っていた。黒い上着を脱ぎ、帽子も外している。
見覚えのある顔だった。直接会ったことはない。しかし、どこかで見たことがあるはずだ。
時折、背後にいた男なのだから。
「あぁ、る、ルナちゃん、だ、だよね。あ、あぁ、さっきは殴っちゃってごめんね。え、えと、でも、あぁ、バーチャルじゃなくてもか、可愛いねぇ」
「本当、可愛いよねー。ルナは。あ、今日から君の彼女なんだよ、よかったねぇ」
「あ、ほ、本当に、か、彼女にしていいの?」
「いいって。居なかったよね? あ、返事できないか」
ルナはしゃべれないが、淡々と会話は続いていった。どうやら、男と奈々美は完全に繋がっていたことが、明らかなとなる。
(……なんで。なんで、なんで、こんなこと、したの?)
彼女の疑問に答えるように、奈々美はニコニコ笑いながら話し始めた。
「ずっと相談してくれてたもんね。変な手紙が届いたとか、玄関に物が置かれていたとか。怖かったよね」
心配するような声だった。電話で、何度も聞いた声。だが、奈々美は笑っている。
「もう、なんとなーくわかってると思うけど……全部、私が教えてたんだよ」
ルナは瞳から、涙を落とすのを必死に耐えた。だが、それでも涙を止めることなどできなかった。
「最初に住んでたマンションも、引っ越した後のマンションも、私なら入れるでしょ? ルナが来客者として登録してくれてたから。そのあと、この人が隣に引っ越してきたりして」
住人の友人として正式に中へ入れる奈々美が、運び込んでいた。
「ルナは何でも話してくれたよね。仕事が終わる時間も、次の日に行く店も、引っ越した先のことも」
奈々美がスマホを軽く振る。
「位置情報まで共有してくれた。私のこと、本当に信用してたんだね」
(なんで、友達、だったんじゃないの……)
声にはならない。それでも、奈々美には伝わったらしい。
「どうしてって顔してる」
笑っていた口元が、少しずつ歪む。
「私も頑張ってたんだよ。ルナと同じ頃に配信を始めた。ゲームも、歌も、編集も、全部勉強した」
声が大きくなっていく。
「なのに、どうしてルナだけなの?」
ルナは動けなかった。
「学校にも行けなかった。人と話すこともできなかった。私がいなかったら、最初の配信だって続かなかったでしょ?」
奈々美は、自分の胸へ手を当てる。
「それなのに今は登録者百五十万人。大手事務所の看板。ライブでは真ん中に立って、有名なVチューバーと次々コラボしてる」
奈々美のチャンネルは、まだ登録者一万人に届いていない。天と地の差があった。
「いやいや、ありえないでしょ!!!!! 私の方がリアルでも絶対可愛いし、話だってうまいでしょ!! 配信の才能だってあるはずでしょ!! 私の引き立て役ぐらいがちょうどいいはずのあんたが、私より上!!? ありえないでしょ!! 屈辱、自分より下の人間が、自分より運だけで成り上がるのが本当に不快!!」
そう言うが、奈々美はルナのように配信をしていたわけではない。興味ないことも、楽しくないことも、笑顔で振る舞うことをしていなかった。
それでいて、単純に配信時間もルナの方が圧倒的に多かった。活動を精力的に、懸命にやってきた差なのだが、それを彼女が悟るのは無理なのだろう。
「なんで、なんでアンタみたいな陰キャで、虐められた奴が光を浴びてるの。ずっと日陰にいれば良かったのに」
「……っ」
「あぁ、もういい。とりあえず、アンタ消えたら、人気の枠が一個消えるから。入れるように努力するし。あ、もうこいつ、犯していいよ。ただ、逃げないように監禁しておいてね」
「え、えぇ、えい。いいの?」
「いいって。ゴムとかもいらないから」
「へ、へへ」
奈々美は恐ろしいほどに冷たい言葉を男に吐いた。それに従うように、男は動き出す。逃げたくて逃げたくてたまらない、恐怖に染まったルナは必死に体を動かした。
(お願い、やめて、もう、やめて。おねがい、やめて、おねがい、や、め、て)
口を塞がれ、助けを呼ぶこともできない。男の手が肩へ掛かる。
「あ、ちゃんと撮ってあげる」
奈々美がスマホを構え直す。
「いつもみたいに、かわいい声を出してよ。みんなが好きな天羽ルナなんでしょ?」
親友だと思っていた奈々美が、自分へスマホを向けて笑っていた。そして、ニタニタと笑う男がルナの服へ手を掛ける。
恐怖でルナは目を閉じた。ただ、涙が頬を流れ、口元のテープへ染み込んでいく。
「待ってなさいと、言ったはずなんだけどね」
その時、閉ざされた窓の隙間から赤い光が走る。そこから赤い光は強くなり、部屋の暗闇を押し流していく。
「何だ……?」
「誰……?」
部屋の扉が赤く光るのと同時に、鍵と蝶番が同時に溶け、扉が内側へ倒れた。向こう側に、一人の少女が立っているのが見える。
紅蓮のような炎。そう評するにふさわしい少女が入り込んできた。
「別に従わなくていいんだけど。無碍にされたらされたで腹が立つものね」
「だ、誰だ、お前!」
大柄な男が立ち上がり、入り口に向かう。スザクとの体格差は倍近くある男は、近くに落ちていた鉄の棒を掴み、迷うことなく振り下ろした。
だが、スザクは避けず、片手を上げ、鉄の棒を受け止める。すると、炎のように金属が赤くなった。
「あづっ!」
男は悲鳴を上げ、鉄の棒から手を離す。次の瞬間、スザクの拳が腹部へ入る。
息を吐く暇もない一撃に、大きな体が床から浮き、そのまま壁へ叩きつけられた。古い壁に亀裂が入り、男は息もできずに畳へ崩れ落ちる。
「弱いわね、まぁ、あいつを基準にしてるからこれが普通なのかしら」
(……ど、どうして、ここに)
「あぁ、別件があって。そのついで。駅に向かおうと思ったら、アンタがいない未来が見えたから、わざわざもう一歩深く見てあげたの」
(……あぁ、す、いません。わたし)
「謝るなら後にしてくれる」
スザクが自身の思考を読んでいる。そんなことに気づけないのは、それほどまでにルナは追い込まれているのだろう。
安堵したルナとは対極に……奈々美はカタカタと震え始めた。それは、人間の本能。
──目の前の存在は自分の理解を完全に超えている。まさに……神のような化け物であると。
「人間一人をわざわざ罰したりするなんて、面倒なんだけど。まぁ、いいわ。ほれ、燃えておきなさい」
「ぎゃああああっ!」
軽く火種を投げられた奈々美は悲鳴を上げ、その場へ倒れた。瞬く間に燃え広がり、彼女の体を焦がしていく。しかし、火は服にも床にも燃え移らない。奈々美の体だけを包み、逃げようとするたびに強く燃え上がる。
「熱い! 消して、お願い!」
「嫌よ。殺さないだけ、ありがたいと思って欲しいけど」
「あづい、アヅイ、あつぢ、ぐるじぃっぃぃぃ」
「そう。まぁ、あと一時間くらいしたら、なんとかなるかもね。あぁ、それとその炎は普通の人間には見えないから。さて、警察でも呼んであとは任せようかしら」
スザクが奈々美を見る。未だ苦しむ彼女を見て、うめき声がうるさいと思ったのか、腹に拳を入れて気絶させた。
「うっ」
「うるさいから、静かにして。さて」
彼女がパチンと指を鳴らし、手首を縛っていた縄へ触れると、小さな炎が灯った。ルナの肌を傷つけることなく、縄だけが焼き切れる。
足首の縄も同じように外された。
「立てる?」
ルナは床へ手をつき、足へ力を入れた。しかし、膝が震えて立ち上がれない。恐怖がさっても、その痕跡は彼女に残っている。
「す、すいません」
「はぁ……」
再び、スザクは指を鳴らした。すると炎が現れ、彼女の体を包む。すると、不思議とルナは暖かい膜に包まれ、不思議と恐怖が消えていった。
「立てるでしょ」
「は、はい」
「ならさっさと立って。警察は呼んでおいたから、帰りなさい。それにしても、このワタシを無視するなんてね」
「友達だったので……信じたかったのです」
「愚かね。まぁ、いいわ」
スザクはそれだけ言って、さっさとその部屋を出ていった。ルナは後ろを振り返らずに彼女を追って外に出る。
「さっき、よく燃えてたでしょ」
「え、あ、は、はい」
「あれが本当の炎上ってね」
「え……」
「ジョークよ」
「あ、そ、そうでしたか」
もしかして、笑わせようとしてくれたのかと? ルナは思った。その後、スザクは何も発しなかった。ただ、彼女はずっと温かい気持ちで歩き続けることができた。
「じゃあ、明後日の配信よろしくね。あと、わたしは帰るから、警察への説明はよろしく。ああ、もう何も起きないから心配はしなくていいわ」
「あ、はい。……わ、わかりました」
──帰っちゃった。スザクを見送りながら、ルナは明後日の配信どうしよう? と迷った。
予言といい、大男を瞬殺したことといい、ストレートに話したら、とんでもなく驚かれるだろうなぁと考えながら、マネージャーと警察の到着をを待つのだった
そして、配信日……当然のように大騒ぎになった1日を迎えるのだった
読んで頂きありがとうございます!!
以前もお話ししたのですが、現在二巻出せるラインではありません!
ただ、まだまだ頑張りたいです!
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