青の旅   作:daruma00

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五章:最速

ガラル。古い歴史と新しい文化が混ざり合う場所。

商業化されたポケモンバトル。ダイマックス現象。

エンターテインメントとカルチャーを同時に堪能する。

ガラル地方の奥地には、封印されたポケモンがいると、各地で耳にする。

とにかく素早くて強いらしい。

次第に一つの予測へと収束していく。

大将…なのか?

噂に聞いた遺跡を訪れてみる。

冠の雪原。定めの遺跡。

そこには、石の台座があった。封印を解いてみる。

青い光が渦巻き、その中から一匹のポケモンが現れる。

黄色い体に、幾何学模様。

背中には複数のアンテナのような突起。

そして、その全身から放たれるエネルギーは、電撃。

常に、その体を包む電気が躍動している。

レジエレキ。

ただ、戦いの本能だけがある、古代の遺跡から甦った世界最速の電気ポケモン。

ヒノヤコマが挑む。

つばめがえし。

空へ舞い上がり、赤い光跡を残しながらレジエレキへ急降下する。

だが、レジエレキは更に速かった。

電撃を纏ったレジエレキが、音すら置き去りにして移動する。

つばめがえしが空を切る。

レジエレキがヒノヤコマの背後に回り込む。

サンダープリズン。

電撃の槍がヒノヤコマめがけて放たれる。

ヒノヤコマは翼をはためかせて横へ身を躱す。

電撃が空気を焦がし、その後ろから火が立ち上る。

目を凝らしても、その動きが見えない。

唯一見えるのは、黄色い電光の軌跡だけ。

敵がどこにいるのか。

次の攻撃がどこから来るのか。

見えない。

ヒノヤコマは翼を広げて防御を試みるが、二つ、三つの電撃が直撃する。

ついに電気網に捕まってしまい、地面に落下した。

砂塵が舞う。

だが、火柱が一本空へ舞い上がり、やがて火の鳥の様相を成していく。

辺りの砂が燃え尽き、炎の中からファイアローが現れた。

その瞳には、闘志が見える。

以前より、さらに強い火がついたようだ。

最速に挑もうとしている。

ファイアローは一言、指示を待っている。

ブレイブバード。

全力で決めてこい。

ファイアローが、空へ飛び立つ。

体全体が、青い炎に包まれる。

エネルギーを溜め迎え撃つレジエレキ。

レジエレキは大爆発しようと一点に集中させたエネルギーを放出しようとする。

だが、ファイアローの攻撃の速さはそれを上回る。

「はやてのつばさ」。

ファイアローの特性は、極致へと達した。

誰にも止められない速度。

ファイアローのブレイブバードが、レジエレキを貫いた。

雄叫びを上げる火の鳥。

その鳴き声は、達成感で満ちていた。

天晴れだ。

 

それも束の間、突然、あたりに霧が立ち込めてくる。

聞き覚えのある遠吠え。

どこかから見守ってくれていたのだろう。

ザシアンが現れ彼の前に立つ。

前とは姿が変わり、剣を咥え、さらに王者のような出で立ちをしている。

闘いにその生を捧げてきたことがわかる。

ガラルでは本来の力が発揮できるようだ。

かつて、対峙し、共に戦った相手でもある。

ザシアンが剣を構え、じっと真っ直ぐこちらを見つめている。

言葉はいらない。

そう言っているかのようだった。

先ほどの喧騒が嘘のように静まり返る。

そのままファイアローが構える。

先に動いたのはザシアンだった。

その強さ、やはり尋常じゃない。

三匹まとめてかかり、連携してやっと拮抗する。

ザシアンは剣の舞で更に集中力を研ぎ澄ませてくる。

巨獣斬が三匹目掛けて降りかかる。

一瞬でも気を抜けば、一発で倒されてしまうだろう。

一か八か三匹の力を合わせるしか乗り切る方法はない。

ロトムの電気と、グレイシアの氷、そしてヒノヤコマの炎。

これらを同時に放つように指示する。

ぶっつけ本番だ。

電気を纏う火柱が氷を伝い、三位一体の光線としてザシアンを貫く。

トライアタック!

ザシアンは回避できず、急所に当たる。

大地が揺れ、風が走り、光が収束する。

ザシアンの攻撃が止まる。

ザシアンは満足そうだった。

お互いを認め合う。

その刹那、天から光が差し込み空が割れる。

次元の歪み。

最後の闘いが、始まろうとしていた。

 

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