青の旅   作:daruma00

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三章:邂逅

次のジムがあるクチバシティに差し掛かった時、急に空模様が怪しくなり始めた。

黒い雲が渦を巻き、雷鳴が轟く。ゴロゴロ。

普通の嵐ではなかった。雲の動きが不自然だ。

まるで生きているかのように、一点に集中している。

そして、雷雲が裂けた。

その中から現れたのは、青色の巨躯なポケモン。雷を纏った筋骨隆々とした体。鋭い角と好戦的な目。

ボルトロス。腕を前に組んだその格好はまさに雷様だ。

ボルトロスの視線がフリーザーに向けられた。その目は明らかに挑戦的だった。

フリーザーも応えるように前に出る。

空中でぶつかり合う、氷と雷。

フリーザーの氷がボルトロスを襲うが、ボルトロスは雷で迎え撃つ。

電撃が空間を切り裂き、フリーザーの翼を掠めた。

激戦だった。

彼はフリーザーへ雪を降らせるよう指示する。

ボルトロスは次第にフリーザーを見失うようになり、攻撃も当たりづらくなっていく。

こちらにとっても視界は悪いが、彼はフリーザーと呼吸を合わせる。

心の眼。

フリーザーはボルトロスの死角から攻撃を仕掛ける。

そして決定打。

絶対零度。

氷の冷気がボルトロスを包み込み、その動きを止めた。

ボルトロスが地面に落下する。

一撃必殺!

ニビジムでの苦戦。ハナダジムでの勝利。それらの経験が、彼らのユニゾンを成長させていた。

しばらくして氷が溶け始める。ボルトロスはゆっくりと立ち上がり彼らを見た。

その目には、もはや敵意はなかった。

ボルトロスは雷を上空に向かって放ち咆哮すると、ワクワクした顔で彼へと目線を向けた。

察する。

はあ、こんなやつおれに扱いきれるのか?やる気満々なのはいいがそもそも言うこと聞いてくれるかな…

彼はモンスターボールを投げた。

何はともあれ、初めての心強い仲間ができた。

そのまま臨んだクチバジムでは、早速元気の余ったボルトロスが大活躍した。

電気タイプ同士の激突。雷の撃ち合い。ボルトロスの一撃は圧倒的だった。

うまくいったことを褒めたことがよっぽど気に入ったのか、電気の扱い方を教えてくれようとしているみたいだが、よくわからん。

さて次はタマムシジムに向かおう。あの人がいるはずだ。

---

タマムシシティ。

花に満ちた街。

エリカのジムは、庭園のようだった。花々に囲まれた空間。そこには穏やかな空気が満ちていた。

エリカはジムでもやはり上品で美しかった。落ち着いた雰囲気。優雅な立ち振る舞い。

ジムリーダーであると同時に、花道の家元の娘。二つの世界を器用に行き来する女性だった。

バトルではフリーザーを出して戦う。

バトルが終わり、彼女は静かに笑った。

「本当に強くなりましたね」

その言葉には、単なる褒めではなく、何か深い意味が込められていた。

その夜。エリカは彼をジムに招いた。

部屋へ案内されると、そこは花に囲まれていた。

二人は話をした。

彼は自分の旅について語った。ふたご島から始まったこと。フリーザーとの出会い。ポケモンたちとの絆。

誰にも話してこなかったのに。

なぜか全てを聞いてほしいと思った。

エリカは静かに聞いていた。

「あなた、何か抱えていたのですね。心に」

彼は答えなかった。だが、エリカにはわかっていたのだろう。

エリカは手を差し伸べた。

その手はとても優しく暖かかった。

エリカに対しては甘えてしまう。

彼女もそんな自分を受け入れてくれたようだった。

ふと、彼女もまた、孤独だったのだろうか。

ジムリーダーとしての責任。家元の娘としての期待。その中で、本当の気持ちを誰かに伝えることがない日々。

朝になると、彼はエリカに別れを告げた。

エリカは微笑んだ。少し悲しそうに、だが温かく。

「また来てくれるかしら」

彼はエリカを抱きしめた。全てのきっかけをくれた感謝の気持ちを込めて。

 

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