青の旅   作:daruma00

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五章:赤い頂

シロガネ山。

ジョウト地方とカントー地方の境にそびえる、最高峰の山。

そこに、最強のトレーナーがいると聞いた。

レッド。

伝説のトレーナー。誰もが認める、最強の存在。

おれでも聞いたことがあるくらいだ。

幽霊だとかなんだとか。

彼は三匹と共に、山を登った。

雪。吹雪。極寒。

頂上に、一人の少年が立っていた。

赤い帽子。静かな目。

レッド。

言葉はなかった。

... ... ...

... ... ...

戦いが始まった。

レッドはモンスターボールを取り出した。

最初に繰り出されたのは、ピカチュウ。

小さな体。だが、その目は鋭い。歴戦を潜り抜けてきたようなピリピリした強いオーラを感じる。

フリーザーが前に出た。

ピカチュウの「ボルテッカー」。

電撃を纏った体当たり。凄まじい威力。

フリーザーが吹き飛ばされた。一瞬だった。

彼は確信した。

これが、最強格のトレーナー。

強い。

真っ白い吹雪の中、彼は一瞬目の前が真っ暗になった。

レベルが違いすぎる…

これは無理かもしれない、そんな事が頭によぎる。

だが、フリーザーが立ち上がってこちらを一瞥する。

フリーザーの目に迷いはなく、次の指示を待って備えているようだった。

おれが諦めてどうするんだ。

やってやろうじゃねぇか。

フリーザーをすぐに戻し、ボルトロスと交代する。

電気タイプ同士の激突。

ピカチュウとボルトロス。小と大。だが、力は互角だった。

「10まんボルト」と「10まんボルト」がぶつかり合う。「かみなり」と「かみなり」が空を裂く。

ヒートアップする戦い。

ボルトロスが咆哮する。ピカチュウが鳴く。

だが最後はボルトロスが決め、ピカチュウが倒れた。

レッドは続けてカビゴンを繰り出してくる。

あまりの大きさに体が勝手に後ずさりしそうになる。

ザシアンを繰り出すが、交代際にヘビーボンバーを食らってしまう。

完全に読まれていた。

体勢を立て直し、聖なる剣をお見舞いする。

スピードではザシアンの方が何枚も上手だ。

破壊光線を避けながら、何度も高速で切り刻む。

さすがのカビゴンもこれには耐えきれなかった。

続くラプラス、カメックス、フシギバナに対して三匹は総力を挙げて戦った。

全てを駆使して、レッドの手持ちをあと一匹というところまで減らした。

出てきたのはリザードン。

炎が口からも尾からも吹き上がり、吹雪の中、周囲だけ温度が上がる。

ザシアンを前に出し剣の舞で状況を立て直そうとする。

ザシアンは油断などしていなかった。

心綺楼で空気が歪む。

ブラストバーン。

一瞬で周囲の雪が蒸発し、地面が黒く焦げる。

熱風がザシアンを刺す。

ザシアン、戦闘不能。

経験したことのない威力。

相手の動きを止めなければ。

ボルトロスを繰り出し、電磁波を指示する。

だが、リザードンは即動いた。速い。

瞬間、真上。

リザードンが完全に死角に回っていた。

オーバーヒートが降ってくる。

白熱の炎が一直線。

衝撃で視界が吹き飛ぶ。

ボルトロス、戦闘不能。

残されたのはフリーザーしかいない。

煙が晴れる前に、リザードンが突っ込んでくる。

ドラゴンクロー。

鋭い爪がフリーザーの氷翼をかすめる。

フリーザーが少しだけよろめく。

リザードンは逃さない。畳みかける気だ。

フリーザーの羽が揺れ、空気が冷える。

体勢を整えた。

リザードンが吠えて真紅の炎を纏う。

フレアドライブ。

突進してくる。

追い込まれた。もうこれしかない。

絶対零度!

冷気が一点に収束し、視界が一瞬真っ白になる。

その時、わずかだがリザードンの動きが一瞬鈍くなった。

炎と氷のぶつかり合い。雪と火花が弾ける。

次第に温度が下がっていくのがわかる。

煙が収束すると、リザードンは凍っていた。

リザードン、戦闘不能。

勝てたのか?

一瞬、リザードンの動きが止まったが、ボルトロスの悪戯心で電磁波が当たっていたのだろう。

とにかく、最後に立っていたのはフリーザーだった。

... ... ...

... ... ...

レッドは何も言わずその場から姿を消した。

 

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