青の旅   作:daruma00

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二章:戦闘

本来なら許されることではないのだが、カントーチャンピオンということで、特別にシンオウチャンピオン、シロナと戦うことが許可された。

シロナ。シンオウ最強のトレーナー。シンオウの歴史や神話の研究もしているらしい。

会ってみると美人で綺麗なお姉さんという見た目だが、なぜかふとレッドを思い出した。それくらいの覇気がある。

ヤヤコマが先陣を切る。

対するルカリオはやはり心技体ともに一級品だ。攻撃はまさに神速。

ヤヤコマが後方へ吹っ飛ぶ。

いきなりピンチだ。

窮地に陥るヤヤコマだったが、噴煙の中に火柱が立つ。

戦いの最中だったが、ヤヤコマはヒノヤコマへと進化したようだ。

そのまま烈火の如くルカリオへ突撃していく。

フレアドライブ!

いつか見たリザードンを思い出す。

ルカリオ、戦闘不能。

ヒノヤコマも攻撃の反動で倒れてしまった。

シロナはニヤリと笑い、次のポケモンを繰り出した。

シロナはガブリアスを繰り出す。

赤く鋭い体。サメのような形をした頭部。

グレイシアで迎え撃つ。

ガブリアスが地を蹴る。

音より速い動きで、グレイシアに接近してくる。

ドラゴンクロー。

キラッと輝いた爪が、グレイシアに襲い掛かる。

グレイシアは後ろへ跳躍する。

ガブリアスの爪が地面に深い傷をつける。

地面タイプとドラゴンタイプ。

グレイシアは圧倒的に有利なタイプだが、ガブリアスの速度と力は、グレイシアを圧倒していた。

グレイシアも反撃する。

れいとうビーム。

白い線が走り、直線的にガブリアスを射抜く。

だが、ガブリアスは一歩で進路をずらし、光線が通り抜けた空間に氷柱だけが残る。

そのまま地を蹴り、グレイシアとの距離をさらに詰める。

地震。

ガブリアスが地面を揺さぶった。

大地が波打つ。

グレイシアは足場を失い、吹き飛ばされた。

ガブリアスは飛び上がり、畳み掛ける。

逆鱗。

竜の狂乱。

連続攻撃が降り注ぐ。

グレイシアは何度も地面に叩きつけられた。

砂塵が舞い、視界が悪くなる。

だが、グレイシアは彼を悲しませまいと持ちこたえた。

体には無数の傷がある。

残された力はほとんど残っていなさそうだが、ガブリアスは混乱し一瞬の隙が生まれる。

グレイシアはこちらの指示を待っている。

グレイシアが感じていることがわかる。

もっともっと強くなりたい。そんなグレイシアの心の声が聞こえてきた。

一か八か。

こちこちフロスト!

イーブイ時代にグレイシアの見様見真似でなりきってやっていた技。

グレイシアが深く息を吸い込む。

冷たく凍った黒い霧の結晶がガブリアスを襲う。

長い軌跡を描いて床に転がり、起き上がろうとして止まった。

ガブリアス、戦闘不能。

シロナは強かった。ポケモンをとてもよく研究しているようだ。

一筋縄ではいかないし、繰り出されるポケモンは一癖も二癖もある。

戦いは一進一退の攻防、とはいかず最後は負けてしまった。

三匹は経験したことのない強さのポケモンからたくさんの経験値を得たようだ。

グレイシアとはさらに絆も深まった気がする。お疲れ様。

シロナと少し話をして、リーグを後にした。

レッドと戦ったこともあるらしい。どうりでね…

 

シロナとの戦いの後、彼はポケモンセンターへポケモンたちを預けた。

その後、念願だったスノーボードをやった。

うん、やっぱおれできるな。

グレイシアもなかなかやるじゃないか。秘術ということらしい。

うまい海鮮やラーメンも食べたことだし、シンオウでやり残したことはないだろう。

次の目的地は決めてある。

イッシュ地方。

初めての海外。世界を広げてみたかった。

最後の観光をしている時、偶然、隠れ泉への道を見つけた。

送りの泉という場所を経由すると、戻りの洞窟という寝殿造りのような遺跡があった。

暗い通路。

古い壁。

そして——

間違いない。迷った。

ヒノヤコマに責められる。

困り果てていると、ここでも視線を感じた。

今回は近くにいる。そんな気がする。

気配のする方に目を向けると、一匹のポケモンが立っていた。

黒色の体に緑色の模様をした犬のような四本足のポケモン。

首元はコアのように赤く光っている。

ジガルデ、というらしい。

視線の正体はお前だったのか。

その目が、更に彼を見つめた。

沈黙の対峙。

言葉はない。

三匹も特にそこまで警戒している様子はないが、ジガルデが姿勢を構える。

グレイシアを前に出す。

戦いというより、何か品定めをされているようで、やはりというか、切りのいいところで、ジガルデが、攻撃を辞めた。

そのまま近づいてくる。

何かを咥えているようだ。

こちらに渡してくる。

石ころ。

小さな、何でもない石ころだった。

それが何なのか、まだ理解できないが、妙に真剣な雰囲気だった。

ジガルデはそのまま洞窟の奥へ消え去っていった。

あ、おれもここから出ないと。

連れてってくれてもいいのに…

なんとか洞窟から出た彼は、シンオウでの旅に区切りをつけて飛行機に乗った。

やがて、イッシュの大地が見えてくる。

 

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