青の旅   作:daruma00

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三章:雷門

飛行機はフキヨセシティに着陸する。

滑走路の存在感が凄く、そこを中心に街が栄えていったのではないかと思うほどだ。

カントーとのスケール感の違いに圧倒されていると、何やら空港全体がざわつき出す。

どうやら予報にはなかった急な悪天候らしい。

飛行機の予定が続々とキャンセルになる。

空が黒く染まるのがわかった。

雷雲。

だが、それは普通の雷雲ではなかった。

雷雲が割れ、そこから現れたのは——

ボルトロス。

「師匠!」

思わぬ再会に声を上げた。

だが、以前とは違う姿。

霊獣フォルム。本来の姿。

ボルトロスは彼に気付くと近くまで降りてきた。

あ、仲良く話してるの見られると、フライトへの影響、おれのせいにされない?

だがそんなことにかまうはずもなく、ボルトロスはロトムに攻撃を仕掛けてくる。

応戦するロトム。

さっきまで、仲良く談笑してたじゃない。

電気と電気。

膨大なパワーの雷がロトムを押し潰す。

ボルトロスの咆哮がイッシュに空に響き渡る。

圧倒的な力にたじろぐロトム。

だが、同時に自分の力の限界を超えた、新しい可能性も感じた。

試してみたい。

ボルトロスは次の一撃を用意し始めている。

ボルトロスから、より強大な電気が放出される。

雷嵐。

ボルトロスが放った技は、もはや一本の電撃ではなかった。

複数の雷が、空から地上へ降り注ぐ。

幾つもの雷が、ロトムの体に落ちる。

だが、ロトムはボルトロスの技術を瞬時に解析し、膨大な電気の柱を逆流させていく。

拮抗していたパワーだったが次第にロトムが押し始める。

ロトムはついにボルトロスの技を見破る。

雷嵐!

上空へ膨大な電撃が放電され、そして、やんだ。

ボルトロスは無傷でピンピンしているようだったが、満足そうにそして豪快に笑い、空へ飛び去った。

相変わらずだな…

新しい土地でも楽しくやっていそうで何よりだ。

おれもさっさと退散しよう。

少し歩くと、ライモンシティという街に到着した。

街には遊園地やスタジアム、ミュージカルホールなどがあり活気づいていた。

日本では見たことのないポケモンもたくさんいて、人と共生していた。

人種も文化も多種多様で、それぞれが互いを尊重しながら生活しているようだった。

遊園地の中に電気タイプのジムを見つける。

電気とは相性が良い。

ロトムもやる気だ。

ふらっと吸い寄せられるように入ってしまった。

ジムリーダー、カミツレ。

最初、彼女は単なる見た目がいいだけのジムリーダーだと思っていた。

クールで無機質、どこかミステリアスな印象だったが、バトルに対する情熱は誰よりも熱かった。

バトルを通じて、彼女の本質を知る。

電気タイプ使いとしての腕はこれまで戦ってきたトレーナーの中でも群を抜いていた。

多用されるボルトチェンジ。ボルトロスとの日々を思い出す。

カミツレのそれは、おれより上手だ。

美しく、気が強く、戦術も優れた女性。

だが、最後の一匹まで追い込む。

クライマックスに、ランウェイとステージが煌びやかにライトアップされる。

勝利は目の前!

バトルが終わり、カミツレは笑った。

「強いのね。あなた。ポケモンたちが輝いている」

そう言って彼女は彼の目を見つめるが、彼女の目もまた輝いていた。

バトルの中で何かを見いだすことでもあったのだろう。

二人はその夜、ライモンシティを歩いた。

街の灯りが彼らを照らしていた。

二人で歩く街並み。

交わされる言葉。

笑い。

あ、意外とダジャレとか好きなのね。

対等でいてくれる彼女は、とても居心地が良かった。

「ね、聞いてもいい?」

カミツレは聞いた。

「何でそんなに強いの?ただポケモンが強いだけじゃない。何か別の力がある。目を見ていたら、わかる」

彼は考えた。多分、心が一度死んだからかな?

カミツレは彼の手を取った。

「もう大丈夫。生きてるじゃない。ここに!」

そう言った彼女の笑顔は太陽のように輝いていた。

認めざるを得ない。彼女は、魅力的だ。

その後、おれは彼女と度々逢瀬を重ねるようになった。

一緒にいろいろな橋を巡った。電気石の洞穴でのデートは一生忘れられないだろう。

 

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