槍の勇者の好き勝手   作:華々

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少しずつではありますがお気に入り登録者数が増えてきてうれしい限りです。

まだ構想の段階なのですが主人公のパーティーにはオリジナル奴隷一人に鷹の目の娘それと一人誰か加えようと考えています。原作崩壊が起きても問題ありません。(例えばケヤルが2周目世界でTSしてるとか)

案があれば活動報告に書いてみてください。


5

王との謁見に向けて身を清められ、用意された服に着替え、最低限の礼儀作法を叩き込まれた俺は、ついに“謁見の間”へ呼び出された。

 

重厚な扉の前に立つと、扉の脇で待っていたフレアと合流する。

村で見た実用的な魔術士姿とは違い、今日は宝石を散りばめた優雅なドレス。王女らしい華やかさに思わずため息が出る。

 

さすがは王女様……似合いすぎだろ

 

「お似合いですね、リオ様。」

 

「ありがとう、フレア。こんな服着るの初めてだからさ。変なとこあったら困るなって思ってたんだ。」

 

「ふふ、大丈夫ですよ。とてもよく似合っています。」

 

メイドたちがくすりと微笑む。

その柔らかな空気は、次の声で一気に張りつめた。

 

「勇者様方が参られました!」

 

扉がゆっくりと開き、謁見の間の空気が流れ込む。

高い天井に響く足音。左右にはずらりと騎士や文官が並び、俺を値踏みするように視線を注いでくる。

 

(……うわ、緊張する。こんな人数から見られるなんて慣れないぞ)

 

王の玉座の前に辿り着き、教えられた通り片膝をつき頭を垂れる。

 

「面を上げよ。」

 

「はっ!」

 

顔を上げながら翡翠眼を使い、王のステータスを盗み見る。

 

▼▼▼▼▼

名前:プローム

 

種族:人間

 

      クラス:魔法騎士

 

レベル:41☆

 

レベル上限:41

 

ステータス:

 

 MP:153/153

 

 物理攻撃:81

 

 物理防御:67

 

 魔力攻撃:81

 

 魔力抵抗:75

 

 速度:55

 

素質値:

 

 MP:90

 

 物理攻撃:93

 

 物理防御:75

 

 魔力攻撃:92

 

 魔力抵抗:84

 

 速度:60

 

 合計素質値:494

 

技能:

 

・剣術Lv3

 

・攻撃魔術(火・雷)LV2

 

スキル:

 

・MP回復率上昇LV2:魔法騎士スキル、MP回復率に一割の補正

 

・攻撃魔法威力向上LV1:魔法騎士スキル、魔法にプラス補正

 

・剣術補正Lv3:騎士スキル、剣を使用した攻撃にプラス補正

 

▲▲▲▲▲

 

……やっぱ強っ! 素質値500近いって、もうあんたが戦場行けよ……

 

心の中でそんなツッコミをしながらも、表情には出さないよう気をつける。

 

王は俺をじっくりと観察すると、満足げに口を開いた。

 

「お主のクラスは“魔槍使い”と聞いているが、本当か?」

 

「は、はいっ! その通りです!」

 

思考に没頭していたせいで、慌てて声が裏返る。

だが王は気にも留めず、機嫌良さげに頷いた。

 

「そうかそうか。魔槍使いの勇者よ、それは我が国が最も求めていた力だ。よくぞ目覚めてくれた。お主には“【槍】の勇者”の名を与える。」

 

「拝命いたしました。このリオネイル、これより【槍】の勇者を名乗らせていただきます。」

 

「うむ。では【槍】の勇者よ。我が国は長く魔族と戦っておる。できるだけ早く戦場に向かって欲しい。……お主、レベルは今どの程度だ?」

 

「つい先日クラスが判明したばかりなので、まだレベル1です。」

 

「そうか。ならば一ヶ月この城で訓練せよ。教師をつけ、必要な知識も教えよう。訓練相手はこちらで選ぶが……異存はないな?」

 

「もちろん、ありません。」

 

謁見はそれで終わり、俺はフレアと共に謁見の間を退出した。

 

案内された自室に着くなり、気力が切れたようにベッドへ倒れ込む。

 

「……疲れた……」

 

なれない礼儀作法、大勢の視線、王の威圧感。

想像以上に体力を消耗していたらしい。

まぶたが重くなり、意識が沈んでいく。

 

そのまま俺は、静かに眠りへ落ちた。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

リオが謁見の間を去り、文官や騎士たちが次々と退出した後――

残ったのは国王とフレアだけになっていた。

 

「……それでどうなのだ。あの【槍】の勇者は、御せそうか?」

 

「もちろんです、お父様。リオネイルは……思ったより純粋で、扱いやすい部類かと。」

 

「ふむ……」

 

国王の含みのある声に、フレアは眉を寄せる。

 

「お父様?」

 

「おそらくだが――【槍】の勇者、こちらの思惑に薄々気づいておるな。」

 

「……え? まさか、本当ですか!?」

 

「あくまで“おそらく”だがな。儂と話す時、目の奥が笑っておったぞ。隠しているつもりなのだろうが……年齢のわりに読みづらい。」

 

「そんな……! 私が王都へ連れてきた時は、ただの夢見がちな少年にしか見えませんでしたのに……!」

 

なのにそれが蓋を開けたら私たちを心のなかで笑いそれを気取らせることなく行っていた。それが本当ならば、

 

フレアは無意識にキュッと手を握りしめ唇を噛んでしまっていた。

 

国王は肩をすくめる。

 

「まあよい。王女であるお前はこれまでと同じようにあやつと関われ。だが――これ以上、気取られぬように動くがいい。」

 

「……わかりました。」

 

深く一礼し、くるりと踵を返す。

静かに扉を閉めた後、フレアは呟いた。

 

「見ていなさい……リオネイル。

必ず私が――あなたを御してみせる。」




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