頭痛がひどいデビルハンターの話   作:kanesa

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偏頭痛に悩まされてる時に思い付いたので初投稿です


原作開始前
頭痛が痛い


 

 

 

 無

 ─音

 ──光

 ───色

 ────形

 そして最後に()()

 

「痛っつつ…」

 

 むくりと起きあがり時間を確認する。

 

「6:11…二度寝は無理そうか…」

 

 諦めてベッドから降りて顔を洗い、適当に朝食を食べる。

 

「おにぎりじゃなくてサンドイッチにしときゃよかった……」

 

 歯磨きと着替えと仕事道具の用意を同時に行う。

 

「10年か…慣れたもんだな」

 

 ──10年

 頭痛に悩まされて10年

 両親が死んでから10年

 ()()に気づいてから10年

 

「そろそろかな」

 

 ガチャリと玄関を開け、仕事場に向かう。

 見慣れた街

 見慣れた景色

 見慣れた看板

 見慣れた建物

 見慣れた屋内

 見慣れた扉

 

 ──ノックをする

 

 "どうぞ"

 

 ドアノブを捻って扉を開ける

 

「失礼しまぁす…」

 

 目に入るのは女

 金色の目と赤めの髪が特徴的だ

 自分の上司であり名前は()()()

 

「おはようクナイくん、今日は早いね」

 

 俺の今世での名前は浅鳴(あさなき)クナイ

 

 転生した世界は「チェンソーマン」

 悪魔が蔓延る悪夢のような世界である。

 

 


 

 

「マキマさんおはようございます…朝からすみません。実は昨日の夜に悪魔の襲撃がありまして…また契約が増えたもんで書類渡しに早く来た次第です……」

 

「そうなの?見せてくれるかな」

 

「はい…」

 

 俺はいつものようにズキズキと痛む頭を抑えながら書類を渡す。

 

「フムフム…"静寂の悪魔"と"殻の悪魔"に"髪の悪魔"と…一気に3体もか…あぁそういえば」

 

 マキマが1枚1枚丁寧に書類を見てから、なにか思い出したように別の書類を取り出す。

 

「髪の悪魔は要討伐令が出てたみたいだね…お陰で仕事が一つ減ったよ、ありがとう……それで()()()()だっけ?」

 

8()9()()()ですね…()()除けばですけど」

 

 俺は頭を人差し指で2回ほど叩き示す。

 

「もうそんなにかぁ…」

 

 マキマは俺の目をじっと見つめるが、俺は気まずいやらなんやらで部屋の隅に目を逸らす。コイツに見つめられたってどうせろくなことにならない。

 

「命令です。私に全てを捧げなさい」

 

 ほらきた!

 だから嫌なんだコイツと話すの!

 

「……あーその何か言いましたか?すいませんちょっと痛みが増してて聞いてませんでした」

 

「……………………何でもないよ…」

 

「あっそっすか…じゃあ任務あるんでこれで失礼しまーす」

 

 これでいいのだ

 支配の悪魔だろうがなんだろうが所詮は漫画のキャラだ、漫画のキャラごときが俺に命令だの服従だの強制できるわけ無いだろ常識的に考えて…

 

 …かなり傲慢な思考かもしれないがこうでもしないとホントに支配されるかもしれないので俺はマキマと話す時は常々こう思うようにしている。

 

 

 

 あ"ー…あたまいてぇ……

 

 

 

 


 

 

 

 

 彼がいなくなった部屋の中でマキマは数枚の書類を見返して、思考をまとめる為に独り言を呟いていく。

 

「浅鳴クナイ18歳、()()()契約している悪魔は"痛みの悪魔"」

 

「8歳の頃に脱走した痛みの悪魔に襲われ両親が他界、この時に本人は痛みの悪魔と契約を交わす。その後何体かの悪魔を討伐しているところを発見され、公安に保護、後にデビルハンターとしてスカウトされる。」

 

「痛みの悪魔の契約内容は"常に頭痛が続く代わりに痛みの悪魔の力を使える"というもの。これは彼以外の契約者と同じ契約内容だが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。痛みの悪魔は現在、彼の頭に取り憑いている模様。」

 

「…そして彼と契約…いや…()()()()()()()()()()()()()()()()()の数は現時点で89体。契約内容は、痛みの悪魔の力により痛覚を数倍にさせてから、痛覚の無い悪魔は痛覚を生やしてから"その痛みを取り除いてやる代わりに全てを自分に捧げろ"と痛みで思考能力の低下した悪魔に了承させるといったもの………」

 

 マキマは書類にある彼の写真を親指でなぞりながら言葉を続ける。

 

「……何度か命令を下してみても効果はなし…"頭痛が酷くて聞こえません"が常套句…と…………」

 

「…………どうなんだろうね…キミは」

 

 どれとも言えない感情の声色でマキマは呟く。

 

 ぺらりぺらりと何度も書類を見返す。

 まるで一度たりとも思考を止めたくないかのように、計算をし続けるコンピューターのように。

 

 

 静かな部屋の中で、その紙を捲る音は響き続ける

 

 

 

 

 

 

 




クァンシは痛覚3000倍でも平然としてそう
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