実況パワフルプロ野球another~一夏の思い出~   作:かぼ茶

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プロローグ

ストライク、バッターアウトッ!!ゲームセット!!

『試合終了―っ!あかつき大附属中、全中3連覇達成―!!』

ワアアアァァァッ・・・・

 

 

 

 

 

 

 

主審の力強い宣言の中、猪狩とマウンドでハイタッチを交わしたのが

つい昨日のことのように思える。季節はもう冬だ。俺たちあかつき大附属中は

進学校のため、高校はエスカレーターでなく他校に進む生徒も少なくないので

この時期には皆志望校に向けて最終調整をしているところだろう。

 

 

 

 

チームメイトはやっぱり名門に行くのだろう、あかつき大附属も相当名門だが

他にもパワフル高校、栄光学院大学附属高校、アンドロメダ学園高校、

大東亜学園、球八高校など野球で有名な高校は多い。皆どこに行くのだr・・

「・・み・・・なみ、コナミ!!」

「うわっ、びっくりした・・・どうした猪狩?」

「どうした猪狩じゃない。さっきからなんども呼んでるのに

この僕を無視するとはなかなか度胸があるじゃないか」

「ああ、いやすまねぇ。皆進路とかどうするんだろーって思ってさ・・・」

「進路?もちろん僕は附属高校に進むに決まってる」

「お前なんて聞くまでもねぇよ」

 

 

 

 

「・・・」

はっはっは、この猪狩の苛立つ顔がおもしれぇんだよな。

 

 

 

 

「・・・でも、誰がどこにいようと僕と君がいれば大丈夫だ。

その肩の怪我の分も僕が投げて打つ。君は捕ってくれるだけでいいからね」

「あー・・・、そのことなんだが、猪狩」

 

 

 

 

 

ふんぞり返るな相棒よ、ワンマンチームなんて面白くないだろ。

んまぁでも、こいつには自分で言わなきゃな・・・

 

 

 

 

 

「監督や担任とも話はついてるんだが、俺はあかつきには行かねぇんだ」

「だが怪我が左肩だったなら送球にも困らなかっただr・・・、何?」

「だーかーらー、俺はあかつきには行かねぇよ」

「・・・正気か!?どこにいく、栄光か?パワフルか?」

「いや、名門行って野球してもつまんねぇ。俺は恋恋に行こうと思う」

「恋恋だと?あそこはたしかに進学校だが、野球部は無かっただろう・・・。

まさかとは思うが、野球をやめる気じゃないだろうな?」

「いや、野球は続けるぜ。俺が野球部を作る!」

「作る?最近共学になったばかりの高校でか?よしたほうがいい。

何があったのか知らないが君はきちんと名門で野球をすべきだ」

 

 

 

 

「猪狩はそういうところが意識高ぇーんだよな・・・、

俺はさ、もっと楽しく野球をやりてーんだよ。常勝!みたいな野球はつまんねぇ」

「そもそも勝ってそこだろう。結果が出ないならやる意味はない。

そんなおままごとのような野球に君のような才能を埋もれさせるべきじゃない!」

「そうかい。でもそんなままごとで芽生える才能もあるかもよ?」

「そんなことはない!もう一度考え直すべきだ!」

 

 

おーおー、今にも噛み付かんばかりの勢いだなコイツ・・・、まぁでも

それが猪狩守ってのもあるんだけどなぁ・・・。とりあえずウザいし帰ろう・・・

 

 

「とにかく伝えたぜ。あ、他のやつには内緒な!

んじゃあ俺先帰るわ。また明日なー!」

 

 

三十六計逃げるにしかずってね!!

 

 

「そもそも君はむか・・・まてコナミ、話は終わってない!」

 

 

湿っぽい別れよりはこっちの方がいいだろう、うん。

そもそもお前と戦ってみたいなんて恥ずかしくて言えねぇよなぁ・・・

あはははは・・・、まぁ楽しみにしてるぜ、猪狩!!

 

 

その後、卒業式の日になってチームメイトに監督から話があって

またひと騒動あったのは笑い話ということで。

 

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