憧憬の彼方にて   作:お前はトリコ?

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プロローグ

 

どうも皆さん、一般通過転生者です。

 

本日はお日柄もよく……とはいきませんね、はい。一度、ぽっくり逝ってるわけですから。

 

皆さんはいかがお過ごしでしょうか?俺は死んだこと以外は何もなく、元気いっぱい(?)です。

 

そしてこの度、俺は死んだことにより転生することになりました。転生することに喜ぶべきか、死んだことに悲しむべきかは分かりませんが……。

 

何はともあれ、俺は第二の生を得たわけです。

 

といっても別に神様に転生させてもらったわけではないんですよ?いや、転生特典はあるんですけどね。まま、そんなこんなで雑に転生らしき超常現象を体験した俺なのですが、ここで一つ問題が発生。実は異世界転生したのではありません。

 

沈んでいた意識が覚醒し、微睡んでいた目を見開く。そうして辺りを見回して気付きました。

 

──ここ俺の家やん

 

まー、はい。今更ですが、異世界に転生したわけではありません。ただ、自宅で蘇っただけ。

 

……いや、蘇生も十分凄いことなんですけどね。

 

それこそ、世界的な宗教が出来上がるくらいには。だけどね、異世界じゃなきゃ俺が特典を得た意味がないじゃないですか()まーそんな特典の後押しもあって、今じゃ俺は人間ですらなくなったわけです。見た目は変わらんけど。そうして俺が成り果てた存在は『求道神』という神格──はい。ある意味、神様転生といって良いでしょう。

 

さてさて「求道神とは何ぞや?」と思われる方もいるでしょうし、こちらで軽く説明しましょう。求道神とはシナリオライター、正田崇氏による作品『神座万象シリーズ』に登場する架空の神格であります。それは「~になりたい」「~でありたい」といった求道の渇望(ねがい)から、人の身でありながら太極にまで至った者のこと。つまり「こうなりたい、こう在りたい」という願いが、自己を神に変生させるまでに至った超常の存在を指します。

 

まあ本来、求道の太極に至るためには相応しい程に極まった強靭な渇望(ねがい)が必要です。俺みたいなパンピーが成れるようなものじゃ決してない。

 

決して、ね。

 

ゆえに、俺を神格に至らしめた最大の理由は転生特典それそのもの。より正確には、元から有していた凡人並の我が渇望を転生特典(らしきもの)によって後押しされる形で増大。渇望を膨張させ、それを太極に到達させられるほど強固なものへと昇華。そうして完成した渇望は存在を改変するまでになり、それは己が願った世界法則を自身の内側で永久展開するまでに至ったわけなのです。

 

求道神とは言ってしまえば「人間大に凝縮された宇宙」であり、それは「人の形をした天そのもの」。純粋な強度の面で言えば、この宇宙をさえ凌駕する個の究極といっても過言ではありません。

 

そうした変化の末、完成した渇望は「憧憬」。

 

それは単なる憧憬といった念に留まらず、やがて「憧れた存在のようになりたい」という求道の渇望へと変化していく。発現した異能は「自身が憧憬を抱いた存在の力を完璧に模倣し、それを完全に己が力として『内』に組み込む」というもの。

 

──いや、チートやないかい

 

こんな存在に成り果ててしまったわけですから、幾ら寝起きとはいえ、ハッキリと目が覚めても仕方ないと思うんですよ。そんな事実を起きがけの脳内に、直に叩き込まれたわけですからね。

 

だけど、そんな力を現実世界で持ったところでねぇ……正直に言ってやることがないんですよ。

 

 

 

というわけで?

 

 

 

この力を使って別世界に遊びに行こうと思います!このまま力を使わないのも勿体ないし、せっかく生まれ変わったのですから力を腐らせるのも偲びない。ならば、使える時に使った方がイイよね!というミーハー精神から来る衝動です。

 

それを実行できる力はあるわけですから……てなわけで、いざ。レッツラゴー異世界!!!

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