妹がネット小説書き始めた話、聞く?   作:【ユーザー名】

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いや、そうはならんやろ!(2)

どんぐり饅頭先生の渾身の第2話は、ちゃんと面白かった。

ちゃんと面白かったのだが——方向性は、アラタたちの予想の斜め上だった。

 

ベッドの上では、ユウマがさっきからアホみたいに笑い転げている。

アラタはと言えば、おちょこを指先でつまみ、日本酒をひと口すする。

 

「いや、おもろかった。おもろかったけどさ……そこまでか?」

 

半分あきれ気味に言うと、ユウマは布団に顔を押しつけたまま、ひくひくと肩を震わせた。

 

「だって兄貴、ひひっ……山下くんが、山下くんが……ぶふっ……!」

 

(山下先生か。確かにおもろかったけど……どこにそんなツボる要素あった?)

 

しばらく放置していると、ようやくユウマの呼吸が整ってきた。

涙目のまま、ぜいぜい言いながら顔を上げる。

 

「だって兄貴、山下くんやで、山下くん! こんなん笑うしかないやろ!」

 

「……山下先生や。もうガキやないんやから、敬称くらい覚えろや。お前、大学でも先生を君付けしとるんか?」

「ちゃうんやって、よく見てって!」

「は?」

「やから、第2話の最後のとこやって!」

 

ユウマに言われ、アラタは再び画面に視線を戻した。

スクロールして、問題の一文を探す。

 

そこには——

 

『クラスメイトの大半は、せめて山下くんを見ないであげようと、視線を彷徨わせている。』

 

(あ〜……)

 

「あ〜ね、って顔すんなや! 笑うとこやでここ!」

「なんでお前はいつも、そんなしょうもないとこばっか拾ってくんねん!」

 

アラタが思わず声を荒げると、ユウマは腹を抱えてまた笑い出した。

 

「いや、ちゃうんやって! 真面目に読んどったんやって! そしたら最後の最後に急に『山下くん』出てきたんやぞ!? 不意打ちやろこんなん! 先生を君付けしとったんは俺やない、文音ちゃんや!!」

「誤字に決まっとるやろが!!」

 

アラタは深いため息をつきながら、おちょこにもう一度酒を注いだ。

 

(……こいつと一緒に読むんは、やっぱ間違いやったんかもしれん)

 

それでも、笑い声がようやく収まってきたところで、アラタは仕切り直すように口を開いた。

 

「……で、内容はどうやった?」

 

ユウマはマグカップを揺らしながら、こくこくとうなずく。

 

「おう、思っとったんと全然ちゃうかったけど、おもろかったで! 俺、瀬戸くん好きやわ。めっちゃ友達になりたいタイプや」

「……そうか。なるほどな」

「なんなんその顔。なんか不満なん?」

「いや、そう来たかって感じや」

「何がやねん」

 

アラタはおちょこを机に置き、ついでにユウマのマグカップにも白湯を足した。

 

「お前、トロープって言うたら伝わるか?」

「トロープ? ……何それ、食べもん?」

「ちゃうわ。まあ厳密にはちょっと違うし、説明するとややこしいんやけどな。たとえばや——小説で、冴えんおっさんが道歩いてて、トラックに轢かれたらどうなる?」

「異世界転生する」

「どんな世界や?」

「冒険者とか出てくるやつ」

「おっさんのパーティメンバーは?」

「女の子」

「おっさんの強みは?」

「なんかチート能力とか持っとる」

「——そういうことや」

「いや、どういうことやねん?」

 

アラタは、指先でおちょこを軽くいじりながら続ける。

 

「今みたいに、創作もんで繰り返し使われるアイディアとかパターンのことをトロープって呼ぶんや。テンプレって言い換えてもええけど、そっちはどっちかというと、ちょい悪口っぽいニュアンスが入る時もある」

「ほ〜ん。言われてみれば、そういうのはよう見るかもしれん」

「せやろ。ハーメルン含め、ネット小説やと特に、このトロープに沿った話が多い。さっきの異世界転生もそうやし、その亜種の悪役令嬢とか悪役貴族とか、ちょっと前に流行っとったやろ。最近やとTSやったり、架空原作ものとかも人気なんちゃうか?」

「ゆうて兄貴、そういう特定のジャンルが流行るんやったら、なんでみんなそこで書くん? 普通に考えたらモロ被りやん」

「流行るから書くんやろが」

 

アラタは、ちょっと笑いながら続ける。

 

「流行るからこそ、そのジャンルが好きって読者も作者も増えるんや。それに、設定とか世界観もある程度まで共有されとるから、読む方にも書く方にもやさしいねん。読んでる側からしたら、ようわからん独自設定とか世界観を延々出されても、休日やったらまだしも、仕事終わりとかに読む気せえへんやろ。せやったら、設定を咀嚼する手間のかからん作品のほうが気楽でええ」

「たしかに。しんどいときにそんなん覚えたないもんな」

「書く方からしても、一から世界観考えるんはけっこうしんどいし、せっかく作っても読者とのミスマッチで全然読まれんかったりする。せやったら、お決まりのフォーマットに乗っかったほうが書きやすいんよ」

 

ユウマは「ふーん」と言いながら、湯気の立つマグカップを両手で包んだ。

 

「でもさ、そんなんしたら、みんな同じような話になって、差がつかへんなるんちゃう?」

「……ああ、お前、クラシックとか聴くか? いや、聴かんか。すまん、今の質問は意味なかったわ。でも、クラシックって音楽そのもんは知っとるよな?」

「……あれやろ、なんか偉い人が昔つくったやつ」

「雑な理解やな……まあええわ。クラシックって名前の通り、基本的には何百年も前の曲を、今の演奏家が延々弾き続けとるジャンルなんや。クラシック風の新曲もあるにはあるけど、主役はだいたい昔の曲や」

「いわれてみたらそうやな。新曲ほぼ出えへんのに、みんなよう飽きへんな」

「飽きへんから、いまだに残っとるんやろ。ほんなら、なんで飽きんのや?」

「……いい曲やから?」

「まあ間違ってへんけど、それだけやないねん」

 

アラタは少しだけ肩をすくめる。

 

「曲は変わらん。でも、演奏者は変わる。同じ曲でも、弾く人と解釈が違えば、ぜんぜん別もんみたいな響きになる。せやからみんな、同じ曲を何十年も聴き続けるし、新しい録音も出続けるわけや」

「ほえ〜、なるほどな。でも兄貴、なんで急にクラシックの話なん? コンサートとか行くん?」

「……なんで特定ジャンルの小説が流行るんかって話やろが」

「あ、せやったな」

 

ユウマはぽんと手を打った。

 

「つまり、大筋では似たような設定とか世界観でも、書き手によって全然別の話になるってことやな?」

「そういうこっちゃ」

「でも、それとカナの小説とどう関係すんの? この展開にもなんかジャンル名とかあんの?」

 

アラタは、少しだけ考えるように目を細めた。

 

「正直わからん。いや、最初はトロープから外したいんか思うたけど、話してるうちにヘタレ男子系なんかとも思うてきたわ」

「ほんならトロープのくだりいらんかったやん! で、ヘタレ男子ってなんや?」

「イケメンやけど、ちょっと残念なやつ。けど、その残念さも込みで、読者がキュンとすんねん」

「兄貴、ちょっとよう聞こえんかったわ。最後なんて言うたん?」

「やから、残念な感じのイケメンに——キュンとすんねん」

「……そんな真顔でキュンとすんねんって言うやつ、おんねんな。俺、人生で初めて見たわ」

 

——ドスッ。

アラタの蹴りが、ベッドの端に座るユウマの太ももにクリーンヒットした。

 

「いてて……言うて兄貴、さっきは『下げて上げて』がギャップになるってドヤっとったやん。これやと逆に、『上げて下げて』やろ。瀬戸くんの女子ウケ、真っ逆さまやで」

「順番がちゃうんや。最初の印象、春風ど真ん中やったやろ。転校初日の廊下シーンとか、完全に王道少女漫画のイケメンや。そこから、カレーうどんで奈落の底まで落として、『ヘタレでよわよわなとこ』を見せる。……で、ここからや」

「ここから……また上げる?」

「そう。上げて、下げて、上げるんや。これで読者が落ちる」

「わかりにくっ!」

 

ユウマが思わず頭を抱えると、アラタはちょっとだけ照れくさそうに視線をそらした。

 

「せやから今後はきっと、瀬戸くんのかっこええとことか、一生懸命なとこがちょこちょこ出てきてな、文音ちゃんがキュンと——」

「キュンとするってセリフ、やっぱ気に入っとるん?」

「……」

 

アラタは黙って酒をあおった。

 

ユウマはマグカップを揺らしながら、首をかしげる。

 

「でもさ、こっから瀬戸くんにキュンてできるか? 今んとこ、普通にヘタレ男子っちゅうか、オツムよわよわ男子やで。どう考えても三枚目キャラやん」

「……」

「いや、なんでそんな凝視してくんねん。怖いて。なんか言うてや」

「…………まあ、確かに、いまの瀬戸くんはオツムよわよわ男子やな。やっぱモデルおるんやろな。このよわよわさは、想像だけじゃ書かれへん」

「え、ならやっぱ、カナの中学のクラスメイトってことよな。うわ、やば。リアル瀬戸くん、めっちゃ会うてみたい。絶対友達なれるって」

「……」

 

その時、アラタは、急に胸の奥がぞわりと冷えるのを感じた。

それは、ほんの興味本位で手を伸ばした先に、触れてはいけないものの影を見つけてしまったときのような——

本質的で、無視できない種類の恐怖だった。

 

「……いや、わからんくなってきた」

「何が?」

「邪推かもしれんけどさ、少女漫画のイケメンキャラって、多少なりとも作者の理想入ると思うねん」

「まあ、そうやろな。嫌いなタイプ、わざわざ主役にせえへんやろし」

「なら、カナの理想の相手って、こんなオツムよわよわ男子なんか?」

「それは……どうやろなぁ?」

 

アラタはおもむろにユウマの顔を見つめると、真剣な声音で問うた。

 

「なあユウマ、今日、カナと会話したか?」

「おん、夕飯は一緒に食べたで。こないだ兄貴に話そうとしてやめた、斎藤くんの話あるやろ。あれ、ついにカナに——」

「お前の斎藤くんはええねん。その話に対して、カナなんて返しとった?」

「ひどい……あー……オチまで話して、『どや?』って聞いたらな——」

 

ユウマは少し肩をすくめた。

 

「『正気?』って一言返されて終わったわ」

「しゃあ!!」

「なんでや!? そこはかわいそうとかひどいとかちゃうんか!」

「いや、安心した。めっちゃ安心した。危うくお兄ちゃん、ほんまにどう反応したらええんかわからんくなるとこやった」

「意味わからんわ!」

 

ユウマがぼやくのを、アラタは笑いながら受け流した。

 

「でもまあ、そう考えるとやな……カナの書きたいもんって結局なんなんやろな。瀬戸くんはブラフなんか? このタイトルで? いや、それはさすがにないやろ……」

 

アラタは膝に肘を置き、眉間を押さえる。

 

「でも、作者の嗜好まで含めて考察するんは……ちょい邪道やしなぁ。作品だけで見んとあかんか? やっぱヘタレ男子路線なんか? いや、でも瀬戸兄とか出てきたりすんのか? 俺、出ちゃうんか??」

 

言いながら、自分で勝手に混乱して頭を振る。

 

「……や、冷静になろ。普通に考えて、このタイミングで瀬戸兄はないわ。ない、ない……わからん……ほんまにわからんなぁ……」

 

アラタの声は次第に遠くなり、答えの出ない妄想だけがふくらんでいく。

 

「兄貴……めっちゃ楽しそうやな」

「おん。お兄ちゃんは今、カナちゃんの掌の上でコロコロ転がされとるわ」

「なんやそれ。でもまあ、兄貴が楽しそうなら、俺も楽しいわ」

 

ユウマがふっと笑うと、アラタは頷いてノートパソコンに向き直った。

 

「——ほな、感想書くか」

「今回はどうすんの? 内容、打ち合わせるん?」

「いや、ええわ。今回はそれぞれ書こ。読んだ感触もちゃうしな」

「ネカマ構文は? あれ絶対カナちゃんに引かれとったで」

 

アラタは一瞬だけ目をそらした。

自覚はあるらしい。

 

「……せやな。今回はもうちょい抑えめでいくわ。ネカマの呼吸には弐ノ型、参ノ型って他にもあんねん」

「…………兄貴、今更取り繕っても無惨やで」

「うるせぇ。お前がちゃんとした文章書けるんやったら、そもそも校正なんかいらんのや」

 

そんな他愛もないやり取りをしながら、兄弟はそれぞれ感想を書き始めるのであった。

 

 

  剣聖ペンギン  20XX年XX月XX日(X) 02:12

第2話、じっくり読ませていただきました。

第1話で描かれた瀬戸くんは、どちらかと言えば春の象徴のような存在でした。

廊下に差し込む光、ふわりと吹く風、きれいな手首、丁寧な笑顔──そこに人間的な弱さや癖はまだ見えておらず、文音の視線を通して見える「理想の転校生像」が中心にあったと思います。

 

それが第2話では一転して、

・Yahoo!知恵袋に相談した結果、カレーうどんになろうとする

・見事にスベって教室全体がフリーズする

・本気で「関西の学校で馴染めなかったらどうしよう」と怯える

という、非常に中学生らしい不器用さが前面に出てきました。

 

このギャップがとても良かったです。

 

特に、教室全体が沈黙に包まれる描写は絶妙でした。

 

「あれ、学校って、こんなに静かになれるんや……?」

 

と文音が感じる瞬間は、読んでいる側にも同じ静寂が降りてきます。

窓を閉める音だけやたら大きく響いたり、先生が外を見て固まったり、誰もその場を処理できない空気が淡々と描かれていて、読者には痛いのに笑ってしまうあの独特の時間の長さがよく伝わってきました。

 

さらに、瀬戸くんが素直に事情を打ち明ける場面も印象的でした。

 

・関西では面白くないといじめられるといった、ネットで拾った偏った情報を信じてしまう幼さ。

・それをどうにかしようとして無理に面白くなろうとする、その姿勢の健気さ。

・そして失敗したあと、真っ赤な顔で誠実に謝る等身大の弱さ。

 

第1話の春風のような転校生像と、今回のスベることを恐れる普通の中学生像が重なったことで、瀬戸葵というキャラクターが一気に立体的に感じられました。

 

また、文音自身は今回あくまで「観察者」として教室の出来事を見ているのですが、その距離の取り方がとても良かったです。

文音の心のツッコミ「いや、そうはならんやろ!」は、彼女の視点を借りた読者の感情そのもので、自然にタイトル回収につながっているところに心地よさがありました。

 

最後の一文、

 

「文音の忙しない春は、思わぬ展開に向かうのだった。」

 

という締めは、第1話の「心臓が忙しい日々」という表現と呼応していますね。

恋の始まりの煌めきだけではなく、春の面倒くささやドタバタごとを抱える成長の物語になるのでは……という予感を、柔らかく、しかし確かに示しているように思えました。

 

総じて、第1話で丁寧に積み上げた王道のきらめきを、第2話で上手く崩しつつ、むしろその崩れ方によってキャラクターへの理解と親しみが深まる構成になっている点が素晴らしかったです。

 

瀬戸くんというキャラクターは、この二面性──美しい春風のような表情と、不器用で必死な等身大の弱さ──があるからこそ、読者に長く愛されるのだろうと強く感じました。

 

続きも、とても楽しみにしています。

 

 


Good:0/Bad:0) 2話 報告

 

 

  闇のミルクティー  20XX年XX月XX日(X) 03:45

 

先日は酔った勢いで拙い文章をお送りしてしまい、お目汚しを失礼いたしました。

ご気分を悪くさせてしまっていないかと、少し心配しておりました。

 

第2話、拝読しました。

とても楽しく読ませていただきましたし、予想外の方向へ物語が進んでいく面白さに、思わずページを戻して読み返してしまいました。

 

まず、瀬戸くんの「将来の夢」に関するシーンは、本当に印象的でした。

 

「将来の夢は、カレーうどんになることです!」

 

読んだ瞬間、一度きれいに思考が停止してしまって、

その後の教室全体の沈黙が、そのまま目の前で起こっているように感じられました。

文章から伝わる気まずさと静けさがとても生々しくて、思わず笑ってしまうと同時に、胸が少し痛くなるような感覚もありました。

 

ただ、そこで終わらないのが、このお話の魅力だと感じています。

 

瀬戸くんが、

 

「関西では、面白くないといじめられるとネットで読んだ」

 

と正直に話す場面は、少し切なくて、でもどこか共感を誘うものでした。

中学生の頃の自分自身を思い出すような、不安の向け方や情報の信じ方が、とても丁寧に描かれていると思います。

 

そして、彼が勇気を振り絞って披露した関西でウケるはずのネタが大きく外れてしまい、

その後のクラス全体の反応──

天井を向いたまま固まる瀬戸くん、

見て見ぬふりをするクラスメイトたち、

窓を閉める音だけが響く静かな空気──

これらが一連の流れとして非常に自然で、読みながら思わず「わかるなぁ」と頷いてしまいました。

 

また、今回特に印象に残ったのは、瀬戸くんがただの完璧な転校生ではなく、

不器用さや弱さを持った「等身大の中学生」として描かれはじめている点です。

 

第1話では、文音ちゃんの目を通して、

光や風のようにきれいで、どこか遠い存在として描かれていましたが、

第2話で見せた姿は、その印象をやわらかく崩し、

読者が彼に親しみを感じるきっかけになったように思います。

 

そして、個人的には山下先生の存在がとても好きでした。

 

・彼なりに瀬戸くんをフォローしようとするところ

・最後の言葉がチャイムに遮られてしまうところ

・クラス全体の空気に巻き込まれてしまう感じ

 

こうした描写が、作品の空気を柔らかくしつつ、リアリティも生んでいると感じました。

 

第2話全体から伝わってくるのは、

 

「春風のような優しさ」と「春先の少し不器用な軽さ」が、同時に動き出している物語

 

という印象です。

 

文音ちゃんにとっても、読者にとっても、

これから忙しい春が始まる予感がして、とても続きが楽しみになりました。

 

次の更新も、楽しみにしています。

 

 


Good:0/Bad:0) 2話 報告

 

 

アラタがノートパソコンの画面をスクロールした瞬間、横からユウマがずいっと顔を寄せてきた。

 

「いや兄貴、ヤミティーもう完全に別人やで、これ」

 

アラタは肩をすくめながら、静かに言い返した。

 

「前回のヤミティーは酔っとっただけや。これがシラフのヤミティーなんや」

「普段はこんな清楚な感じやのに、酔った途端あんなはっちゃける子ってことやな。ヤミティー、ごっつかわええやん」

 

ユウマはうっとりしたように画面を見つめ、勝手に好感度を上げていく。

 

その横でアラタはゆっくりと目を細めた。

 

 

(……いや、そうはならんやろ!……)

 

 

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