入り口近くの密集地帯で奪い合いは効率も悪いと判断し、全身を神秘で強化して駆けるミカは、拳と足に神秘を纏い、遭遇した仮想敵を片っ端から葬りながら駆け抜ける。
「目標発見、ブッ殺──」
『ハハ☆無理無理〜』
ミカの推測通り、奥に行くにつれて得点の高い仮想敵が増えていく。だが、少しばかり動きが良くなった程度でしかなく、大した脅威とは言えなかった。
探して、殴る蹴る。単純作業の繰り返し。その手応えから、純粋な戦闘能力は最低限で、索敵能力や機動力が必要なのがわかる。
「目標発ッー『えい☆』」バキ
「ブッ殺ー『それ〜☆』」メキ
「ユッ許シー『無理〜』」バキ
ミカは次々に来る仮想敵を倒したり
「う、うわあぁぁぁっ!」
「ブッ殺ー『えい☆』」バキ
『大丈夫?ケガはない?』
時折、窮地に陥る受験生達を助けたり
『はい。これで治ったよ。』
「あ、ありがとう!!!」
『どういたしまして♪』
ケガをした受験生達の治癒をしていた。
『これで65P』
ミカの敵Pが65Pになったと同時にミカの目の前には沢山の仮想敵共が現れミカに向かって迫ってきた
「「「「「「標的発見!ブッ殺ス!」」」」」」
『わ〜お。結構多いね、一体一体壊すのも面倒くさいし〜此処は纏めて壊しちゃおうか☆』
そう言ってミカは神秘で出来たピンク色に輝く光弾を生み出し目の前の仮想敵共に放った。
「「「「「ウワァァァァァ!?」」」」」BOOOOOM!!!
「役立タズ共メ!死ンデ詫ビロ害獣!私コソガ
『えい☆』
「ソンナ!?私ハ
『これで89P目♪』
ミカがそう呟くと同時に、地響きと共に大きな揺れが起きる。
「おい……あれ見ろ」
「ウソだろ?」
受験生の誰かが、指さした先。
5階建てビルくらいある巨体。「0」のペイントが施された機体が、建物を壊しながら動く姿があった。
『……やりすぎじゃない?』
人々がヴィランに抱く恐怖心を具現化したような圧倒的脅威が年端も行かぬ受験生達の前に降臨した。
「「「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」
「あんなのどうすんだよ!!」
「デカすぎでしょ!!」
「早く逃げるぞ!!」
皆避難し始めた。しかも腰を抜かした者や転んでしまった者達に見向きもせずに、自分の身を優先して・・・
『・・・・・・ヒーローが逃げてどうするの』
ミカは避難し始めた受験生達にはそう呟いたその時
「──瓦礫で動けない人が居る! 誰か! 手を貸して!」
誰が助けを呼ぶ声が聞こえてきた途端、ミカは声の元に走り出していた。
ミカが声の主が試験前に出会った葉隠のものだと気付いたのだ。
『葉隠ちゃッ、って葉隠ちゃん!?なんて格好してるの!?、ちゃんと服着なよ!?』
「しょうがないじゃん! 私目立たないもん!」
振り回されるジャージとシャツのおかげで見つる事が出来たが、それ即ち彼女がトップレスだということ。見えないけれど。ノーブラという事実に気付いてしまったミカが、葉隠に服を着るように言う。
そんな彼女の足下には、瓦礫に足を挟まれ、意識を無くしている様子の女子。
『目標発見、ブッ殺す!』
他の仮想敵と変わらぬ音声と共に、巨体の頭部らしき部分が足下に向けられた。鈍重ながらも、じわりじわりと近付いてくる。
その姿に時間が無い事を悟ったミカは、急いで思考を回し、0P仮想敵を倒す事にした。
『葉隠ちゃん私0P仮想敵倒してくるね?』
「何いってんのミカちゃん!?逃げないとダメだよ!?ミカちゃん潰されちゃうよ!!」
『葉隠ちゃん、これは私の持論何だけど・・・
もし仮に今逃げたとしてヒーローになったとするでしょ?でも、その人は・・・
今と同じ状況になった時、命を懸けて人々を、大事な人達を守れるの?』
「っ・・・・・・!?」
『別に人に笑われてもいいし。例え試験だろうが、練習だろうが、命を懸けて本気を出せない人が本番で命を懸けて人を守れるの?それじゃ、0Pt倒してくるね☆』
そう言ってミカは0P仮想敵の所に向かって飛んで行った
ミカは0P仮想敵の前で停止すると
『0P仮想敵ちゃん、貴方の為に祈るね☆』
そう言ってミカは個性を発動し、0P仮想敵の向かって拳を振るう。
ミカの拳が0P仮想敵に直撃するとものすごい轟音と砂煙が発生した。
砂煙が晴れるとそこには粉々になった0P仮想敵の残骸があった。
『やり過ぎちゃったかな?』
ミカがそう呟くと同時に試験終了のアイズが鳴った。