Resurrection of Rising Sun ~Failed Grand Order 作:神谷萌
Chapter-01
空想樹メイオール・エタニティ
「藤丸立香が下手を打つようなら思うところもあったが、紆余曲折あれど民にして人たる者が見事に意地を通するとした以上、その方策もめでたく御破算! 後は此の扶桑樹の贋作を討ち取り、後を託すのみ! かかれ、我が勇壮なる英霊軍団よ!」
空想樹マゼラン・スターロード
「全資源を投入すれば、かの真人が如く、お前達の全てを座に刻むこともできようが……余は、戦いを選ぶ。許せ。 ──── そうか、ついてきてくれるか。では参ろう。オリュンポス異聞四神、此処に参戦する!」
空想樹オロチ・フロストレルム
「我が帝国は苦難の道のりを歩むことになった。取り零した命が幾つもある ──── それらがこの空想樹による意図があったとするならば、ここに誅伐を下さぬ理由はない! 余は怒りを以て、この空想樹を打倒する!」
空想樹ソンブレロ・アポカリプス
「終末、摩耗とはよく言った! はははは……そうか、頽廃的と抜かしたか! ならば見るがいい! これこそが! お前の
空想樹スパイラル・レイザー
「……たとえ過ちであろうとも、息子がそう信じたものを。その神らを統べる神々の王が目の前で否定などできるものか! 今この場に於いては、世界に等しき重みで信じたそれを真としてやる他あるまい。 ──── 見よ、これが神の雷、そして神の救いである!!」
空想樹クエーサー・ジェネシス
「……感謝します、今一度、この身に戦いの機会を与えてくれた事に ──── 待たせたな、戦士たちよ! 牙を剥き血を滾らせろ! 我らのミクトランは既にないが、お前達の叫びは、猛りは、今も密林に響いている!!」
「どーして此処だけカッコイイ事言うのがワタシじゃないんデスかー!?」
「気がついたらこんなところにいたけどよぉ、やることは解ってるぜぇ。そこの空に浮かんでる船の中にいるんだろう? これで別れになることは辛いけどよぉ……だったら、最後にオレの強いところ、見せておかなきゃなぁ!!」
空想樹M・スペクトラム
「正義の健康管理AIとして、人類をオモチャ扱いするような方針、ド許せません! そう言う面白そう……いえ、深遠なテーマを扱っていいのは、このわたし、BBちゃんだけなのです! ──── なので、全力で切除させていただきますね!」
「うっはっは、わし、参戦! 軍勢の準備も万全。戦う前に勝負を決するわしなんじゃよね。 ────征 け! わしの戦国最強軍団!!」
「…………」
ストーム・ボーダー、管制室。
セレスタが窓から外のある一点に視線を向けていた。それは、空想樹クエーサーの存在する方向だった。
「どうか、しましたか?」
デオンが問いかける。
「え? あ、ううん。なんかちょっと、気になっただけ」
セレスタは、軽く驚いたように声を出し、デオンを振り返ると、慌てて誤魔化すような声を出した。
その傍らで ────
「捜索して! もう1本必ずあるはずなんだ」
ダ・ヴィンチがそう声を上げている。
「セイファートまで含めて、切除されたはずの空想樹がここに揃ってる。だとするなら、今の世界を……広島異聞帯を繋いでいた空想樹があるんだ!」
「そうは言うけど、シバは崩壊したし、キツネノメもマリスが近くにいるせいでマトモに使えない……どう見つけていいのやら!」
ムニエルが泣き言に近い声で言った。
だが、それから僅か数秒たった時。
「他にはない次元の歪みが発生していまーす!」
ネモ・ガールマリーンが報告する声を出す。
「こんな時にか!? まだ何か
ゴルドルフが、軽く驚いたように目を広げながら言う。
「でも、これは……別空間からの“
そう言った直後、
カッ!!
M・スペクトラムからマリス本体を挟んで反対側で、強烈な閃光が
炎が上がり、そこに空想樹の姿が浮かび上がる。
『警告 警告 ──── 演算 に 重大 な 違反 があります。直ちに 是正 し 敵性物体 の 排除 を 実行 してください』
「座標の解析に時間がかかってしまったが、どうやら間に合ったようですね」
仁王立ちになり、腕組みをして、具現化人格軍艦、大和が言う。
その口調が変わる。
「久方ぶりだな、空想樹ミルキーウェイ! よもや未だ存在していようとは思わなかったぞ! ここで会ったが百年目。今度こそ引導を渡してやる」
「正確には72年目ですけどね」
大和の背後から覗き込むようにして視線を空想樹に向けつつ、朝日がツッコむように言った。
「さて、どれから撃ちましょうか」
現代艦の多彩な兵装を具現化させつつ、ゆうだちが、普段は見せない怜悧な表情で言った。
彼女達を排除しようと、
「迎え撃て!!」
翔鶴が叫ぶ。
無数の銀色の光が放たれ、それが戦闘機 ──── 彼女の最盛期の概念たる零式艦上戦闘機を模って種子に向かって突撃していく。
銀色の光の戦闘機から放たれた光弾を受けて、種子は分解し、砂礫のようになって霧散していく。
「小癪な抵抗など無用! 往生せいやぁっ!!」
ドゴゴゴォッ!!
大和が背負う3基9門の主砲塔から、空想樹に向かって斉射が浴びせられる。
「ま、待った待った」
ダ・ヴィンチが慌てた声を出す。
「電波通信を……以前の周波数に合わせてくれ!」
「以前の周波数って……?」
ダ・ヴィンチが指示を出すが、ネモ・ガールマリーンは戸惑った声を出す。
「ああ、任せてくれ、俺が覚えてる。確か……」
ムニエルがそう言って、コンソールを操作する。
「大和、聞こえているか? こちらはカルデア、ストーム・ボーダーだ」
『取り込み中だが、用件を伺おう』
ダ・ヴィンチの呼びかけに、大和の声が返ってきた。
「…………」
「一旦攻撃を中止してくれ! その空想樹を切除すると、
『何!?』
ダ・ヴィンチの言葉に、驚いた声が返ってくる。
空想樹の根元からその頂点へ向かって発されていた、大和とゆうだちが行っていたと思しき空想樹への攻撃の光が、一旦止まった。
ストーム・ボーダーは、大和達のいる方角へ舳先を向けて、進んでいる。
「…………大丈夫よ」
それまで、モニター越しに空想樹を注視していたセレスタが、そう言った。
「もう世界のテクスチャは
セレスタの声に、ダ・ヴィンチとゴルドルフは唖然とした表情を向けている。
セレスタは、どこか哀しげな表情で続けるが、
「だから、他の空想樹の切除は殲滅だけど、
と、そこまで言ったところで、力強そうにも不敵に笑う。
「思い切りやって!!」
「司令官!」
立香が、ゴルドルフに向かって声を上げる。
「カルデアスで2117年は観測されているんです。セレスタさんの言っている事は間違いないはずです」
「そ、そうか……」
まずは気の抜けた声を出してしまったゴルドルフだが、そこで表情を引き締め、
「では、マスターとサーヴァントは、当該空想樹の切除に向かえ!」
と、号令をかけた。
「はい!」
立香は返事をしてから、振り返る。
「ブーディカ、マシュ、みんな、行くよ!」
「わかった!」
「はいっ!」
立香達が降下の準備をしている最中、前部甲板に、場違いにも見えるビジネススーツ姿の男性が立つ。
「私はどこまで行っても、一介の公務員のつもりだったのですがねぇ」
玉彦はそう言いつつ、手にしていた杖を掲げる。
「──── ですが! おおよそ公僕とは市民の安寧の為に存在する者! その生活が脅かされるとあればその回避と復旧に尽力しなければならないッ!!」
ストーム・ボーダーが舳先を向けている、空想樹ミルキーウェイを見据える。
「旧き眼は多くを
宇宙卵の概念で
「あの詠唱使ったのか……恥ずかしいんだけどなー」
セレスタが、脱力したような表情でそう呟いた。
立香達がそこに降り立つと、ゆうだちと朝日が空想樹の根や枝を薙ぎ払いながら、大和と翔鶴が幹に攻撃を入れていた。
「来たか。出番を与えるつもりはなかったのだが ────」
戦闘モードの口調のまま、大和が言う。
「── 流石に寡兵に過ぎたか」
そう言いつつも、口元で不敵に笑う。
「!」
降下しているところを追ってこられたのか、空想樹の種子が立香達を取り囲んだ。
翔鶴が表情を歪ませる。
「くっ、呼び戻しが間に合わない!」
シャッ
「てぇーぃ!」
エスィルトが空想樹の方へ向かって飛び出していって、その間を遮る種子に対して、上段から斬りかかり、その頭部を破壊する。
ヒュッ
同時にタスカが音もなく動き、姿を表したときはその黒い剣が種子の丸い頭部に突き立てられていた。
「母様、ここは私達が抑えます」
タスカが言った。
「行くよ、立香!」
「うん!」
エスィルトとタスカが作った隙間を、立香とブーディカが駆け抜けて、空想樹の幹へと向かっていく。マシュと星麗禰がそれに続いた。
一方、アナスタシア・オルタとデオンが、降り立った時に背後に回り込んだ種子と対峙する。
「
霊装AKに、冷気で発生する霧のようなものが纏わりつく。
タンッ パカンッ
アナスタシア・オルタの単発射撃を受けた空想樹の種子の頭部が破裂する。
自作のスピードローダーで、銀でできた弾頭の先端だけが
チャッ パンッ
ボワッ!
デオンが桑原レプリカから放った、命中するかに思われた弾丸は、着弾の瞬間に炎の塊になって、空想樹の種子の頭部を燃やす。
2人の射撃が、空想樹の種子に立香達への追撃を許さず、破壊していく。
「!」
立香達が空想樹の幹へ向かって駆けていると、その手前に、根と枝がそれを遮る柵のようになっていた。
「マシュ」
星麗禰が珍しく自分から声を出した。
「わたしが1ヶ所開ける」
「解りました」
マシュが返事をすると、星麗禰は速度を上げ、前方にいた立香とブーディカを抜き、疾風のように根と枝の柵に向かっていく ────
「令呪を以て命じる!」
立香がそうしてきたのを見ては来たが、マシュ自身としては初めて、その言葉を口にする。
「突破口を開け!!」
「!」
「『
斬撃の閃きがその身体の左右から繰り出される。
本来は対人技だが、令呪の強化もあって、人が駆け抜けるのに充分な隙間が開いた。
そこを通過したところで、駆けながらマシュがブーディカに寄る。
「ブーディカさん!」
ブーディカがマシュに視線を向ける。
「私が先に一撃入れます。そこを!」
「解った!」
マシュは視線を立香に向ける。
「先輩も、そこで令呪を」
「え、あ、うん!」
立香が返事をしたところで、マシュが剣を構える。
「──── ここに人意の
光を帯びた剣から、虹色の光の斬撃が迸る。
ミシッ
空想樹の根元から数十メートルの高さまで、細いが確実な裂け目が入る。
「令呪を以て命じる!」
立香が、自身の右手を掲げて宣言する。
「燃やし、
ブーディカが槍に呼び出した赤黒い炎が、令呪の増幅を受けて一気に膨大する。
上部に大和の射撃が命中し、燃え殻が時折落ちてくるが、ブーディカは構わずに突き進む。
「あたしの炎は復讐の炎。でも守るべきものがあるんなら、それでだっていくらだって熱くなれる! 『
ゴワッ
巨大な炎の槍の穿突となって、マシュの斬撃で開いた裂け目に、それが突き立った。
『報告します』
マリス・カルデアスのナビゲーション端末が、マリス自身に告げる。
『支柱七樹 クエーサーが切除されました。現在、
「理解不能、理解不能です」
マリスは1人で言うしかできない。
「カルデア、貴方達は、なぜ、異聞帯を選ぶのですか? 貴方達が望む世界は継続する人理の世界ではないのですか? 貴方達の幸福も、友人も、全て私が保障すると言うのに。なぜ、偽物のカルデアスを選ぶのですか?」
『支柱七樹 残存はソンブレロ、スパイラル、ミルキーウェイの3柱のみ。ただし、ミルキーウェイの演算異常は解消されていません。危険域と判断します。メインシステムは対応指示を出してください』
端末の仮想人格は、マリスに判断を促す。
「問題はありません。カルデアに私を破壊する手段はありません。宇宙の更新に向けて準備しなさい」
マリスは、淡々とした口調で、そう指示した。
しかし、
『メインシステムに進言します。宇宙の更新を中断、地球と文明のテクスチャを一時返還することを提案します。第8異聞帯の要素の消去を優先する事を勧めます』
と、ナビゲーションは言った。
「──── 宇宙の更新の延期はできません。それを許容することはできません」
『強行突破は合理性に欠けます。説明を求めます。制御システムは万能ではないのですか?』
「……ナビゲーション端末に過ぎない
『──── 了解しました。事実に基づいて報告します。中央支柱 ミルキーウェイ 切除されました。現在、異常演算の情報の破棄を実施しています。ストーム・ボーダー内に宇宙更新情報の存在が確認されました』
「な ──── !?」
「…………」
崩壊していく空想樹ミルキーウェイを、セレスタは、既に帰還したストーム・ボーダーのモニター越しに見送る。
「ごめんなさい」
誰にも聞かれないように、小さく言ったつもりだったが、
「え? 何がです?」
と、立香に聞かれてしまった。
「あ、えっと、いえ……────」
セレスタは手を振り、咄嗟に誤魔化しかけたが、
「いや、言ったほうがいいわね。なんで第8異聞帯は成功できたのか、あの空想樹の切除を解放と言ったのか」
そう、説明を続ける。
「あの空想樹は ────────」
Cosmos Tree No.
ミルキーウェイ・オルガマリー
異聞作成方針:
空想/想像によるワールド・リーブス・ネスト
「汎人類史オルガマリーの魂はシステムに取り込まれる際を利用して、
「だから……」
セレスタの哀しげな表情と声がうつったかのように、立香も僅かに表情を曇らせる。
「だったら、さ」
セレスタを挟んで立香の反対側に、必要のなくなった並列召喚システムの修理から戻ってきていた、セレスタの姉であるオルガマリーが立ち、言う。
「アンタの戦いも終わらせなきゃ。そうしないと、全部、終わらないでしょ?」
「お姉ちゃん……」
────────
────
──
いいえ まだすこしのあいだ わたしはここにとどまれます
あなたの 宇宙の更新 が おわるまで
そのあと わたしも やりなおしの
具体的な感想をいただけると、続きを描くことが捗ります。
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Discordは「一時メンバー」となりますので、私のオフライン時に来られた方は、「エントランス」及び「一時メンバーの連絡用チャンネル」のアナウンスに従って必要事項を書き残してください。
ネモ・ガールマリーンの衣装について
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原作マリーンと同じ短パン
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スカートにしたら?
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ちょい色気のあるショーパンにならない?