SS級ギフト〈収納〉が無能と言われ無様に追放されたので奴隷メイドとともに復讐します!! 作:poyonight
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どうやら私はあのまま本当に追放されてしまったようだ。まだどこかさっきのことが夢だったと思いたい自分がいてしまうことに気が付いてしまう。
とはいえ現実は一切変わらない。自分の体は動かすのがやっとというほどに疲弊してしまっている。それは体の痛みだけではなく精神的なものもあるだろう。
「ここはどこなの…」
私は全く見知らないところで気絶していた。内心あのまま気絶していた私をどうやってここまで移動させたのかを気にしたが、気にしたら負けだと思う。うん。考えちゃだめだ。それはともかく本当にどこにいるのかがわからない。今までの記憶を必死にたどってみるもこんな路地裏のような雑多なところはどこがどこなのかもわからない。しかも周りに人は一切いないので誰かを頼ることさえ…
いや、そんなことはしない!するもんか!
どうしてあんなに惨めなことをされたのに、それでも他人を信じるなんて本当にあり得ない。それにわかったでしょう、自分が強ければ、もっと役に立っていれば、あんなことにはならないんだって。
そのまま疲弊した体に鞭打って、路地裏を進もうとする。一歩一歩が本当に重苦しい。
「はぁ、はぁ…」
幸運なことに私はすぐに表通りにたどり着くことができた。
とりあえず、今日はどこかでゆっくりしたい。安全なところで落ち着きたい。それを実行するために一番良いことは宿屋に泊まることだ。歩くこと少し、目についた宿屋があったので、そのまま中に入る。
「いらっしゃいませ~」
「ひうっ!!ごめんなさい!」
無理無理無理無理!コワいコワい、やだやだやだやだ、ごめんなさい!ごめんなさい!
うん。今の私に宿泊は無理だ。どうしても人に話しかけられると、それが悪いことじゃないってわかっていても。頭ではわかるんだ。でも私の心がそれを認めてあげることができないで防衛反応を起こしてしまうんだ。
それがダメなんだ。私は本当に悪い人間なんだ、誰の役にも立つことができずに他人に迷惑をかけちゃうような、無能な人間なんだ…
やっぱり私は人といることができないんだ。そうやってまたいけないことだってわかっていても閉じこもってしまう。
「あの~、大丈夫ですか?私は何も悪いことはしませんよ?ゆっくり落ち着いてからでいいので話をしてくれませんか?」
「え?」
怒らないの?私に何か言わないの?そんな今まで感じたことのないような未知の感覚に襲われる私。でも宿の店員さんはそのまま話を続ける。
「何か嫌なこととか怖いことでもあったんですか?大丈夫ですからね。人が多いのが嫌だったとしても安心してください!ここはいまあなたと私しかいませんからね」
あ、え、そうなの…じゃあまだ大丈夫か…って言ってもまだ安心できるわけではないけど。
「そ、そうですか。あ、あの、宿泊ってできますか…?」
「宿泊してくれるんですか!?じゃ、じゃあ今すぐにでもお願いします!」
はっ、はわわ、そんな急に向こうから言われるなんて…逆にちょっと不安かもしれない…でもなんか少しだけ、私に残っていた、消えたはずのほんのわずかな気持ちが信じようとする行動を後押ししてくれる。
彼女は見た感じ私に対して何か理不尽なことをしてきそうには見えない。第一彼女は宿屋の店員だ。そんな人がただ直接私に理不尽なことをするメリットも動機もない。なら本当に信じてみても…大丈夫なのかな…
「じゃあ2階のお部屋に泊まってください!あとはお食事ですがいつにしますか?」
そうか…ごはんは全然食べていないんだ。戻ってからそのまま追放されて…そうか、一息さえつけなかったんだ。
「…今すぐでお願いします」
「わかりました!少しだけ待っててくださいね、一時間以内には完成させますので!」
そのまま私はもらった鍵を持って二階への階段を上る。私は部屋に入る。部屋はそこまで広くはないがむしろこれぐらいが私にとってちょうどよかった。中にあるのはベッドと机と椅子とあとは棚ぐらい。むしろ落ち着く。
そうして私はベッドに包まる。今だけは誰とも何とも関わりたくなかった。
どうしてこうなったんだろう、自分が何の役にも立たないことは自分が一番わかってた。でも最大限に頑張ってきたはずだったのに。もう私は人と話すことさえ難しくなっている。それはとうとう一人の人間としてダメな子なんだ…対話から逃げてただひたすらに自分を守り続けるだけの役立たずだ。ひっぐ、うっぐ、えっぐ…
「ひっぐ、ぐすん、ひぐっ、うぅ…もうだめだ…しんどい、苦しい、どうして私がこんな目に遭わないといけないのよ!何も悪くないのに!!!どれもこれも、あんなSSランクのくせに役にも立たない〈収納〉のせいで!」
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「もしもーし、お食事ができましたよ~おはようございます!なんだか苦しそうな感じでしたが大丈夫ですか?」
どうやらあのまま私は眠っていたらしい。けれども彼女は放っておくこともできたはずなのに私をわざわざ律義に起こしに来てくれた。
「ま、まぁ何とか…疲れていたので…」
「安心してください、ごはんを食べたらもっと良くなると思いますので行きましょう!」