『貴方は最も愚かな人』   作:さららま

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アークナイツの二次創作を一回は書いてみたかった。


RTA、はぁじまぁるよ

>貴方は四肢が凍てついているような感覚の中、真っ白な視界で目を覚ました。

 

はーい、よーいスタート。

 

アークナイツ『感染者の王』トロフィー獲得RTAはぁじまぁるよ。

 

さてこの度攻略していくのは、人の心とかないんか?で有名なソシャゲ、アークナイツですね。

 

最終目標としては感染者の信仰を集め、建国することで達成できるトロフィー『感染者の王』を獲得することです。

 

まずはゲームの概要についてサラッと触れておきますか。

 

このゲームにおいて特筆すべき点は、ある程度手段の倫理観を無視しても効率良く進めることが出来る点です。

 

なにしろ世界観がアレなので、謀略あり!暴力あり!な感じに進めていっても問題なくゲーム進行できるですよね。勧善懲悪は死んだ。

 

なのでラスボスやらヴィランムーブをしても全然エンディングまで辿り着けちゃうってのが面白いポイントですね。

 

まぁこのゲームにも一応ヘイト値というのが存在するので、あんま好き勝手やってると主要キャラの地雷踏み抜いて殺されますが(n敗)

 

今回は王を目指しているということなので、外交的には清廉潔白、周りから不信感を抱かれないようには調整する必要があります。くそっ、じれってーな!

 

と、前置きはこのくらいにして早速攻略に移りたいところですが、なんか状況悪くねぇかぁ?

 

>視界はぼやけ始め、体の感覚がどんどん抜け落ちていく。

 

アカン()。もう既にゲームオーバー寸前じゃないですかーやだー。これ、主人公の始まる場所が完全ランダムなんですよね。

 

大体の場合、主人公の年齢は8〜12くらいなんですけど・・・この状態だとわかりませんね。

 

この猛吹雪はサーミらへんなような気がしますが、状況が状況なので判別できませんね。なんでこんなところで一人なんだよ()。

 

うおおお!悠長なことは言ってられません!体力があるうちにとりあえず移動して・・・おぉ、あそこにちょうどいいくらいの太さの木がありますね。

 

枝を折って、積み重ねたら・・・全力で火おこし!テラ人パワー!息フーフー、枝回し回し。生息演算で何回サバイバルしたと思ってんだ!

 

お・・・なんとか付いたみたいですね。いやー、運が良かった。普通に木ガチャ外してたら詰んでましたね。良質な木が近くにあって良かったです。

 

あと、この主人公がデフォルトで装備していた弓・・・これは何なんですかね?普通に薪として使おうと思ったら拒否られました、何か重要なものだったりするんでしょうか。

 

さて、あとは火を消さないようにしながら主人公の回復を待つだけなんですけど・・・今の力を見る感じ、おそらく種族はサルカズだと思われます。

 

サーミでサルカズ、これはワンチャンあるのか?

 

さて、一段落して主人公が休んでいる間暇なので、序盤の難所について語っていきますかね。

 

先程も言った通り、種族やリスポーン地点、年齢などは基本的にランダムです。年齢は幼少期という規則性はありますが・・・

 

まぁ、なので結構ここは運命力が重要です。辺境の難民とかに生まれたらよほどのことがない限りリセット案件です。

 

ここで気づいた人もいるかもしれませんが、なんとこのRTA、毎回始まる条件が異なっているので完全に決まったルートというのがありません。うーん、この。

 

ある程度の大まかなチャートはもちろんあるんですけど、土壇場で修正やら調整やら、アドリブ力が結構試されます。

 

>貴方は意識がだんだんとはっきりして、自分が置かれている状況を理解し始めた。

 

>両親と来ていたことを思い出すも、目の前の吹雪を見て貴方は悟った。

 

どうやらこの主人公は両親と行動していてもののなんらかのトラブルがあり、あんな危機的な状況に陥っていたわけですね。

 

両親と再会できる可能性もないわけじゃないんですけど、アークナイツだからね・・・

 

とりあえずかまくら作って、この吹雪をやり過ごします。

 

主人公の体力も限界そうなので、大人しく寝ましょうかね。

 

おやすみんゴー。

 

 

 

 

 

 

 

 

>貴方は軽くなった体で大きく息を吸った。まだ辺りは寒いが昨日と比べればマシだ。

 

グッモーニング!

 

辺りはすっかり明るくなって快晴ですね。主人公の体力もとりあえず回復したので及第点ですかね。

 

ここでみなさんお待ちかねの種族チェック!私の考察は合っているのか・・・

 

そっと手を頭の上に乗っけて、角を確認。ふむ、正しかったらしいですね。主人公の種族はサルカズです。

 

本来ならサーミという時点で旨味がないので乙るんですが、今回は流石に様子見ですね。

 

だって激レア種族、サイクロプスの可能性がありますからね。

 

それってなんぞや、と思った人に説明しておくと。サルカズの中でもかなり特殊な能力を備えている種族で、遠見という未来視に似たような能力を使えます。

 

かなり数が少なく主にサーミなどの北に生息しているため、普通にプレイしていたら出会うことはありません。

 

こんな感じのサイクロプスですが、遠見という能力がかなり曲者でしてね。

 

ムービーが入って時間を食うこともあれば、基本的に遠く起こる悪い出来事しか写さないので、たまに精神にデバフをかけられることもあります。はぁーつっかえ!

 

しかし精度は抜群にいいので、その未来の情報を基にチャートを練り直すことが出来るのは強いですね。随分未来を見てやがる…

 

攻略の方針としては視た未来を基に戦略を練る、というのが鉄板ですかね?流石にサイクロプスのノウハウないのでわからないんですよねー。

 

ま、今のところ憶測に過ぎないのですが、場所や主人公の描写を見る感じ結構可能性は高そうです!

 

もしかしたら新たなチャートも開拓出来るかもしれないし、これは期待大ですよ。今回は慎重に立ち回りたいですね。

 

とりあえず、この山から移動して人のいる所に向かいます。

 

さぁ、イクゾー。

 

 

 

 

 

 

つ き ま し た。

 

下山した直後に民家を見つけ、事情を説明したら快く家へ迎えてくれました。あったけぇ・・・

 

そこの住民と会話したところ、ここがサーミであることが確定しました。やったね。

 

で、主人公が記憶喪失であることも判明しました。悲しいね。

 

自分の生い立ちや両親の顔も曖昧で、自分の名前すら忘れているらしいです。ん?名前の入力画面?私が名付けろってこと?

 

ここはメタ的な視点からだと主人公への命名イベントのように見えますが、実は結構これ珍しいです。

 

大体は名前固定されいるはずなのですが・・・今回は色々とイレギュラーが多いですね。

 

まぁ、ここは王道にホモでいきましょう。主人公?贅沢な名だね、今日からお前はホモだよ!

 

と主人公の名前も決まったところで・・・・っと?

 

あれ、おじいちゃんの様子が・・・?主人公が持っていた弓をじっと見ていますね。

 

あ、おじいちゃんがそれを見せてきて・・・これ、何か刻んでありますね?流石にゲームの言語は把握してないです。

 

と、思ってたらこれはどうやら主人公の名前だそうです。ハァァぁ!?(豹変)じゃあなんで命名イベントあったんだよー。

 

むむむ、まぁほぼタイム的にも誤差みたいなものですし、割り切っていましょう。

 

気を取り直して、今後の方針ですが数日滞在後カジミエーシュに向かいます。

 

理由としては二つ挙げられます。

 

一つは単純に実力を身につけるためですね。こんな世界ですので力があるかないかで取れる選択肢の幅と安定感が大きく変わります。

 

戦闘イベントがこなせることで資金の調達やキャラクターたちの好感度、ゲームオーバーの回避などメリットを挙げていったらキリがないです。

 

やっぱりどうしても戦闘力がないと詰む場面が多いので、ここには多くの時間を割くべきですね。

 

二つ目は人脈作りですね。

 

あそこには強い騎士たちがウジャウジャいるので、どれかと師弟関係やら作れたら万々歳ってところですね。

 

何より金持ちとのパイプがね、激うまなんすわ。色々自分の価値を示せれば手厚い資金援助やら根回しをしてくれるんですねー。まったく、カジミエーシュは最高だぜ!

 

と、これらの理由とサーミからの近さを考えて選ばせてもらいました。

 

まぁ今の段階では身体を休めて全快に努めるしかできないので、ここら辺は巻いていきましょー。キングクリムゾン!

 

 

 

 

 

 

 

 

>家に滞在してから数日、貴方はこれ以上いたら申し訳ないと旅立とうとしたところ引き留められ、せめてもといくつか生活に使えそうな物とお金をもらった。

 

>深々と頭を下げて、この恩は必ず返すと言って出発した。

 

この人やっぱりあったけぇよ・・・中には健康そうだったら奴隷市場に売り出そうとする人たちもいますからね。そんな中これは聖人としか言いようがないです。

 

さて、出発して歩いている中暇なので、今回の目標である『感染者の王』についてもう少し具体的に話していきたいと思います。

 

先ほども述べたようにこれの達成条件は至ってシンプルで感染者から一定の信仰を勝ち取り、感染者の国を建国することで得られる称号となります。感染(者の)王に俺はなる!

 

ではどういうルートを辿ることになるのかというと、ロドスかレユニオンなど感染者集団にバックアップをしてもらう形が多いですね。

 

とはいっても、基本的にはレユニオンと接触する形になると思います。ロドスは力的にはレユニオンよりも強固なんですが、いかんせんほとんどの国のお偉いさん方が在籍しているせいで、色んなしがらみが発生します。

 

それに比べてレユニオンはある程度コミニュティが固まっており、統率も取れやすく戦力としても申し分ないです。アットホームな職場やな!

 

そういうわけで、最終的にはタルラやスノーデビル隊と仲を深めて協力関係を築く形に持っていきたいですね。ただ、悪どい事をやり過ぎると馬美肉おじさんやらパトおじに目をつけられコロコロされます。老いぼれどもが。

 

まぁ建国するという大それた事をするには組織によるバックアップは欠かせないので、ネームドとの交流はどうしても避けられないものとなります。辛いね。

 

序盤の理想の動きとしては実績をあげて各国の貴族とのパイプを作る事ですが、ホモくんはサルカズですから差別の目を向けられて円滑に進まないことが多いです。

 

サーミにいたので鉱石病を患ってはいませんが、これからなる可能性も十分にあり得ます。

 

ということで今回は戦闘力重視で進めていき、たまたま貴族の目に留まったらラッキーという方針でいきたいと思います。サルカズだから成長スピードも早いしね。

 

カジミエーシュに向かう途中も、旅立ちの時に貰った木刀で素振りしておきます。

 

いやーほんとはめっちゃ強そうな見た目している弓使いたいんですけどね。矢も本数が限られてますしね、あとカジミエーシュに向かうなら剣を鍛えたほうがいいでしょう!

 

まぁ近くにまともな指導者もいないので剣術の熟練度は全然上がらないのですが、やらないよりかはマシです。

 

起きて素振りして移動して寝てのワンセットをひたすら繰り返していきます。虚無!

 

カジミエーシュとか人が多い所についたら嫌でもイベントが起きるので、それまでは効率良くいきたいですねー。

 

はい、というわけでテキパキ歩いて、ジャンジャン刀振っていきましょー。

 

 

 

 

 

 

剣術の熟練度が上がりました。

 

剣術Iを習得しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

『アークナイツRTA,はぁじまぁるよ』

 

感覚が削ぎ落とされていく中、不思議な声が聞こえてきた。

 

その声は場違いに陽気で軽薄だったが、藁にもすがる思いでそれに従った。

 

こちらに声で指示を出してくることはない、ただ直感というのだろうか。言語を介さなくても、なぜか伝えてきている内容がわかった。

 

真っ白な視界の中細い木の近くに着くと、体が勝手に動き始め、気がつけば目の前に炎が燃え上がっていた。

 

必死に身体を寄せて、少しでも自分の部位を温めようとする。段々と理性が戻ってきて、体の感覚が戻ってきた。

 

すると次は体が勝手に動き始め、雪をかき集めて、どんどんと雪の家が出来始めていく。『かまくら』と呼んでいただろうか。

 

中にはいると吹雪が凌げるようになり、次第に体から力が抜け落ちていった。

 

『一度我々が視た光景が覆ることがない。』

 

自分が視たものは正にさっきの白く覆われた世界の中で力が尽きて死んでしまうという光景だった。

 

これを両親に話したら顔が真っ青になっていき、なんとか結末を変えようとしたものの、結局あの光景に行き着いてしまった。

 

サイクロプスが予見したものは、決して覆ることはない。これがあそこでの常識で、絶対不変の真実だった。

 

実際あのままだったら、間違いなく予見通りにあそこで死んでいただろう。

 

頭に響く、この不思議な声がなければ。

 

正直、これの正体については皆目見当も付かないが、それでいいとも思っている。

 

絶対とされているサイクロプスの遠見を、覆した存在。

 

そんなものが予想の範疇に収まるとはとても思えないのだ。

 

これからどうすればいいのか分からない。両親とは逸れて、自分が今いる場所さえ知り得ない。

 

唯一頼れるものがあるとするならば、この声だけだろう。

 

なんの気まぐれか分からないが、さっきは明らかに自分を助けるために誘導していた。

 

神か悪魔か、この得体の知れない声は何をさせたいのだろう。

 

だから、とりあえずはその声に従おうと決めた。

 

何か目的を持って、この声は自分を助けてくれた。ならばそれに従順である限り、自分の力になってくれるに違いない。

 

存在価値を示れば、予見を覆すほどの存在が味方になってくれると考えただけで、安心感が湧いた。

 

俺はただ、忠実であればいい。

 

緊張が解けて睡魔に襲われる中、心の中で強く誓った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当に、大丈夫かい?まだもう少しゆっくりしていったら・・・」

 

「いいえ、十分お世話になりましたから。それにやるべきことも、まだ残ってますから。」

 

「・・・そうかい、ならこれ以上は無粋だね。」

 

優しい顔で、微笑みかけてくれるおじさん。

 

その顔を見るとまだ留まりたくなってしまうが、その気持ちを振り払う。

 

おじさんは見ず知らずの自分を泊まらせてくれ、温かい寝床や食事も振舞ってくれた。

 

感謝、などという言葉では言い表せない。

 

「この恩は、いつか必ず。」

 

「いいんだよ、未来のある若者を助けるのが老人の役目だからね。」

 

おじさんは俺を見ると、柔らかな笑みを曇らせた。

 

「君はちゃんとこれを大事に持っておくんだよ。両親が君に残した大切な贈り物だからね。」

 

「・・・はい。」

 

それは俺が持っていた弓。一度声に従って燃やそうとしたけど、できなかったもの。

 

かなり凝られて作られており、いい代物であると一目で分かる。

 

「君が覚えていなくても、それを持っていれば必ず両親が助けてくれるはずさ。」

 

ゆっくりと弓を背負って、数本の弓矢をバックにしまう。

 

「じゃあ、行ってきます。」

 

「あぁ、気をつけるんだよ。『ボーリャ』」

 

少年は深い雪へと足を進めていった。

 

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