「でね〜〜ミラさんのお部屋に遊びに行くことになったの〜〜〜〜」
「下着盗んじゃダメだよ。」
「盗むかーー!!」
「う〜〜〜ん」
ロメオの父、マカオを助ける為ナツ達はハコベ山へと馬車を進めていた。
相変わらずナツは乗り物が苦手で完全にダウンしている。
「なんで……ルーシィが居るんだ?……」
「だってー、折角妖精の尻尾に入ったんだから何か役に立ちたいじゃない。」
「(絶対株を上げたいんだ………)」
ダウンしながらもナツはルーシィに問う。
その言葉にハッピーが密かに思う。
「へへっ!おもしろそーな新人が入ったな〜」
「ミワ、何でお前も付いてきてるんだ?………」
「お前ら2人のお目付役だよ………」
四人と一匹は雪山に到着するとそこはすごい猛吹雪。
「マジで………ここから歩いていくのかよ…………」
「何これ!?いくら山の方だからってこんな吹雪おかしいわ!!……さ……寒っ!!!」
数メートルさきでさえ見えない程の大吹雪。
「そんな薄着で来るからだよ…………」
「アンタも同じようなもんじゃない!!」
「情けないぞミワ。」
「お前ら能力系(アビリティ)の炎の魔道士と一緒にすんなよ〜〜」
ルーシィは堪らずナツの背中に背負う荷物の中の毛布で体を包み、星霊を呼び出す。
「う〜〜〜毛布貸して〜〜〜〜
ひひ………ひ……開け…………ととと【時計座の扉 ホロロギウム】!!!」
ルーシィはその中に入る。
「『私はここにいる』と申しております」
どうやら星霊が代わりに喋ってくれるようだ。
中は中々暖かそうだ。
「おぉ!!ねーちゃんやるじゃんか!!
頼む!!俺も入れてくれーーーーー!!」
「駄目、これ一人用だから………………」
「頼むよーー俺、こいつらみたいにワイルドに出来てねーんだ。凍えちまうよ!」
「ミワ…………本当に何しについて来たんだよ……………」
ミワは何とか入れるように詰めてもらった。
ルーシィは当初の目的を思い出す。
「『何しに来たと言えばマカオさんはこんな所に何しに来たのよ』と申しております。」
「知らねえでついてきたのか?凶悪モンスター"バルカン"の討伐だ………」
「!!!!」
「『私帰りたい』と申しております。」
「はい、どうぞと申しております。」
ルーシィはその現実に冷や汗をかき不安がった。
「まあ、ねーちゃん怖がんなってナツもカイも居るし俺だっていざとなれば戦うし、そうそう大事には至らないって!」
「情けなく時計に入れてもらって毛布にくるまってる男にカッコつけられても説得力無いわよ?」
「………」
確かにそうであるがハッピーがミワにフォローを入れた。
「あい!でもその通りだと思うよ。カイもナツもミワも炎の魔道士としては妖精の尻尾の中ではトップクラスの実力があるから!!」
「え?ミワさんも炎の魔法を使うんですか?」
「タイシ・ミワ…………気軽にタイシでいいぜ」
「………じゃあミワで。」
「……………………言うよね〜〜………………
え、えーーと俺の魔法は【封炎魔法】つってな、炎を札に封じ込めたり、封じ込めた炎を解放してコントロールする所持系の魔法なんだぜ!こんな風にな!」
ミワは東洋風の札を取り出し、小さい炎を灯す。
まあ、ホロロギウムの中なのですぐに消す。
そんな会話を続けている二人を他所にカイとナツは仲間の捜索を開始した。
「マカオーーー!!いるかーー!!バルカンにやられちまったのかーー!!」
「縁起でもないことを言うな………」
「声で雪崩とか起きないでくれよ〜〜」
ミシミシッ!!
ドドドドドドドド!!
ミワが見事フラグを踏み抜いたのか高台から雪の塊が降り注いできた。
「え!!ちょっとヤダーーー!!!」
ホロロギウムに直撃しようとした瞬間、カイが割って入った。
「”暁”!!!」
雪の塊はカイの放った炎の魔法により蒸発した。
「あ………ありがとうございます…………」
「サンキュー、カイ!!」
カイはいつも以上に眉間に皺を寄せて答えた。
「足手まといになるぐらいなら最初から付いてくるな……………………」
「ご…………ごめんなさい…………」
カイはルーシィにキツイことを言って再び歩き出した。
気軽についてきてしまったルーシィは落ち込む。
「まぁ、ねーちゃん気にすんな。
ああは言ってるけどねーちゃんの事心配してんだぜカイの奴。その証拠にちゃんと助けてくれただろ?」
「そうなの?…………」
ルーシィは不思議な顔をしてカイの方を見る。
「ミワ……余計なことは言うな。
お前もそんなとこに入っていると今みたいな時に動けないぞ」
「俺がここから出たら別の意味で動けなくなると思うぜー。」
「アレ?ナツとハッピーは?」
「今ので生き埋めになってるぜ。」
ナツとハッピーは雪の中から勢いよく現れる。
「ウガーーーー!!!
マカオ何処だーーーー!!!!」
すると声に反応したのか近くの雪山から影が現れ、ナツを襲う。
「バルカンだー!!!」
影の正体は白き大猿、バルカンであった。
「ウホ!」
白猿は標的を変え、ホロロギウムに向かっていく。
「人間の女だ!!
ウホーーーーーーーー!!」
猿はホロロギウムを持ち上げて中にいるルーシィとミワごと連れ去ってしまった。
「キャーーーーーーーーー!!」
「ねーちゃんしがみつくのヤメロ!!!マジ出られないからーーーーー!!!」
連れ去られる二人にナツは
「しゃべれんのか。あの猿」
的外れなことを言っていた。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
二人は雪山の洞窟の少し広い空間に連れてこられた。
「ここってあの猿の住処かしら……てかナツ達はどうしちゃったのよ〜〜〜」
「まあ、助けが来るまでこうしてれば良いんじゃね?」
ホロロギウムの中に入ってる二人は二人の到着を待つ。
ポン!!
「ちょ………ちょっとォホロロギウム!!!消えないでよ!!」
『時間です。ごきげんよう。』
「延長よ!!!延長!!!」
星霊が消えると同時に大猿は襲い掛かってきた。
ウホ〜〜〜!!!
「きゃー!!!!」
ウホ!「どわっ!」ウホ!「おっと!」ウホ!「しつこい!」
猿はミワばかり攻撃する。
「なんで!俺ばっかし攻撃すんだよ〜〜この猿!」
「ウホッ!男いらん……オデ女好き………」
「………………それは……………しょうがないな………………」
「しょうがないの!!?」
ミワは先程と同じ札を取り出した。
「悪いがこれでおとなしくしてもらうぜ!
"呪われし魔力よ、今、風を破り、炎獄となりて薙ぎ払え!"」
札から炎が不吹き出し大猿を包み込む。
ウホーーーーーーーー!!!!
「すごい………さっきの話本当だったんだ…………」
ミワは使い終わった札を捨て止めの札を取り出した。
「これで止めだ!!ブロケード・インフェ『ポフッ!…………』…………
あっ………………このお札湿気ってる………………」
「嘘ぉ!!」
この雪山でかき回されたのだ、大事なお札が湿気ってしまってもしょうがない。
ウホーーーーー!!!!!
戸惑っているうちに猿は火を逃れた。
「もう!!結局自分でなんとかしないといけないんじゃん!!
開け!!金牛宮の扉!!タウロス!!」
ルーシィは魔法で人型の牛を召喚する。
体格はよくいかにも強そうだ。
「MO!準備オーケー!!」
ホロロギウムで魔力を消費したため残量に多少の不安があるが、なんとかルーシィが戦いに参戦する。
そこにようやくナツが大声を出して到着した。
「うおぉぉぉぉ!!やっとおいついたぞー!!
マカオは何処だぁぁぁ!!!」
ウホ?
MO!?
「なんか増えてるじゃねーか!!」
今、現れたナツは牛が敵だと思い蹴り飛ばしてしまった。
「ちょっと!!なにすんのよーーー!!」
ルーシィの叫びを無視し、ナツは猿に叫びだした。
「おい!そこの猿!言葉わかるんだろ?マカオだよ!!
人間の男だ、どこに隠した!!」
「うわー!!『隠した』って決めつけてるし!!
そこにカイが遅れて登場する。
何故か少し高台の所にある洞窟から出てきた。
「ナツ……甘いぞ………………
この手の奴に物を聞くときは口よりも先に手を動かせ!!」
「(なんであんな所から出てきたのかしら?………高いところが好きなのかしら?)」
「よっしゃー!!黒焦げにしてやる!!」
「ナツー!!勿体無いからこれ使えよ!!」
ミワはお札を放り投げナツに渡す。
ナツはそれを受け取り、口の中に放り投げた。
「え!?札なんて食べて何するつもりなの?」
ミワの札には炎の魔法が封じ込まれている。
言ってみれば火属性の魔力の塊、同属性の魔力を取り入れることでスレイヤー系の魔道士は一時的に強くなれる。
二人の炎の魔法が炸裂する。
「見せてやる…………これが俺の力……………
"この世の全てを焼き尽くす黙示録の炎!"」
「ムシャ、ムシャ、ゴクン…………ご馳走さん!
食ったら力が湧いてきたーーーー!!」
「【エターナル・フレイム】!!!!」
「【封竜の炎獄】!!!!」
あたり一面氷の世界が二人の魔法によって火の海に変わる。
大猿は炎に包まれる。
「ちょっとやり過ぎじゃねーの?」
「手は抜いた…………」
「あれで!?」
炎のは静まり黒焦げになった猿が見える。
「やり過ぎよ!!どう見たって話が聞ける状態じゃないじゃない!!」
「……………いいや。これで良い……………」
みみみみみみみみみみみ!!
「え?」
「な!何だ!!?」
すると猿は音を立てその姿を変える。
中から出てきたのは知った顔の男であった。
「マカオ!!」
捜しひとのマカオであった。
その様子を見てハッピーがひらめく。
「バルカンに接収されてたんだね!!!」
「
「体を乗っ取る魔法だよ!!」
マカオは凄い怪我をしていたがナツの荒療治により一命を取りとめた。
その後怪我をしていたマカオを担ぎ下山、無事息子のロメオの下まで返すことが出来た。
ミワがカイに問いただす。
「気づいてたのかよ。カイ?」
「ああ……………バルカンは魔法を使うモンスターだ…………
とは言えマカオがタダでやられるとは思えんし、その辺を調べていた。………」
「へ〜〜〜〜それであんな所から出てきたのかよ。
………………ん?と言うことは…………」
「初めからお前達を助けに来る気は毛頭なかったぞ。」
「このヤロー…………」
「俺の忠告を無視したバカより、一週間行方不明の仲間を探す方が優先だと思うが?」
「……………」
肩に担がれるマカオが意識を取り戻す。
「…………うぐっ!………………
すまねぇな…………カイ、お前まで巻き込んじまって…………」
「ロメオから聞いた…………ロメオの為に危険な仕事を一人でこなそうとしたんだろ?…………
だがな…………本当にロメオの事を考えるなら無事に帰って来ることを優先すべきだったぞ…………
親が帰ってこないなんて子供にはこれ以上の苦しみはない。」
カイは自分に重ねていた。
ある日突然居なくなった両親、ロメオの苦しみはカイには痛い程伝わった。
マカオと再会したロメオは感激に涙を流し、ナツやルーシィにお礼を言っていた。
立ち去るカイの表情は何処か嬉しそうであった。
仲間の為に頑張るカイくん。
このカイくんは四期のカイくんに近い感じに書いてます。
【キャラクター紹介】
名前:タイシ・ミワ
所属 妖精の尻尾 年齢17歳
魔法 封炎魔法
ミワの魔法はチーム下剋上のときの平安貴族ぽい格好と封竜デッキの使い手からイメージしました。
湿気ると戦えないとかどこの炎の大佐だよwwwww