Fairy Vanguard   作:TubuanBoy

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唐突に一ヶ月の休載すいませんでした。
感想欄の応援がモチベーションを上げてくれて何とか次話更新しました。
ありがとうございます。


シュティル

鉄の森 その3

 

エルザとミサキ、二人が鉄の森の魔導士たちを一掃し幹部級であろう二人が残された。

 

「ヤベェぞビアード!どうするよ!!」

 

カラッカが横を見ると先程まで横にいたビアードが忽然と姿を消していた。

二人の強さに恐れおののき逃げたのだろうか。

 

残されたカラッカに逃げる以外の選択肢は無かった。

 

「ひーーーーーー!!!」

 

「エリゴールの所に向かうかもしれん、アイチ追うんだ。」

「はい!」

「私もついていく。」

 

二人がビアードを追いかけようとした所、これは自分も行かないといけないかなと思い、ルーシィもついていこうとすると。

 

「あっ!ならあたしも……」

「私たちで十分、ルーシィはエルザと町の人を避難させて!」

 

エルザは四輪車の飛ばし過ぎと今の戦闘で魔力が枯渇気味である。

表には出さないが、そんなエルザをきづかってルーシィを残したのであろう。

 

その事を悟られたエルザはミサキに「余計な心配を……」と言いたそうな顔をして見送った。

 

※※※※※※※※※※※

 

 

ミサキとアイチに追いかけられているカラッカは必死である男を探していた。

それはリーダーのエリゴールではない。

もし、彼に泣き言をいようものならば作戦は失敗し、自分は任務一つこなせない役立たずとして逆に殺されてしまうからだ。

その事を知っているカラッカはその男を探し出す事に成功した。

 

「助けてくれ!ヴァンピーアさん。

アンタだったらなんとかなるだろう!」

 

しかし、ヴァンピーアはカラッカの助けを拒んだ。

 

「断る………うちのギルドは他のギルドには不干渉と決めている………

身内ならともかく貴様らはまだ身内とも言えないからな…………」

 

ヴァンピーアが今回【鉄の森】を訪れていたのは一言で言うなら勧誘だ。

最近仕事がなく困っていた鉄の森を自らの傘下に加えようと考えたのだ。

幾つかの派閥に分かれ、内戦絶えない【闇の異端者】が戦力の増強を図るのは当然だ。

ヴァンピーアが使者としてきたのだから夜の王の派閥であろう。

 

「…………とは言え、返事を聞く前にお前らが捕まったら元も子もないな…………」

「じゃあ…………」

「多少は協力してやるよ」

 

二人の話がつくころ、カラッカを追いかけた来たアイチとミサキが追いついた。

 

 

「見つけた!!さあ!観念してエリゴールの居場所を教えてもらうよ!」

「断ったら……わかってるね!!……」

 

「ひぃ〜〜〜」

 

カラッカは慌ててヴァンピーアの後ろに隠れる。

 

カラッカに脅しをかける二人だが、ヴァンピーアの圧倒的存在感に気づく。

 

「(…………只者じゃなさそう…………)」

「……アンタ何者!?……鉄の森?……」

 

ヴァンピーアは話す余裕があると思い、名乗る。

 

「……名乗っても問題無いだろう…………

私は闇ギルド【闇の異端者】のものでシュティルの呼ばれている……

偶然、彼らに用があり訪れた際この事件に巻き込まれたものだ。」

 

二人ともその闇ギルドの名は聞いた事がある。

大分特殊な闇ギルドだと、そして目の前にいるのはその中でもかなりの使い手とみた。

 

しかし、下手に出ては不味いと思ったミサキはヴァンピーアに訴えた。

 

「巻き込まれただけならすっこんでろ!!私たち後ろのそいつ用があるんだよ!」

「…………ミサキさん…………それだと僕達が悪者みたいだよ……」

 

ヴァンピーアは少し考えて、ミサキに言い返した。

 

「…………お前たちの用とはララバイを持ったエリゴールの所在ってところだろう?

しかし、この男わざわざ私の元に助けを求めたのだ。いくら聞いても知ら無いと思うが?」

「知らねえだ!エリゴールさんが今何処に居るなんて」

「だ、そうだが?」

 

少なくともシュティルは話し合いによる解決を望んでいたがアイチたちにその余裕は無かった。

何せ大量殺戮兵器を持つ危険人物が計画を遂行しようと動き回っているのだから。

 

「闇ギルドの連中の言うことなんて一々信じられないね!

そいつを庇うっていうなら実力行使だ!

行くよアイチ!」

「分かった。」

 

二人はそれぞれの武器を構えて戦闘態勢を整えた。

 

「輝け!ブラスター・ブレード!!!」

「未来を照らせ!日輪の女神 アマテラス!」

 

アイチはメイド服から白騎士の鎧に換装し、ミサキは日輪の女神の巫女服にその姿を変えた。

 

戦闘が避けられないと見るやヴァンピーアはため息をついた。

 

「はぁ〜。全く…………血の気の多い奴だ。

あまり表のギルドには関わるなと言われているが…………降りかかる火の粉は払わないとな…………」

 

 

向かってくる二人に対し、ヴァンピーアは腰に刺す二つの刀を抜く。

 

二人はそれに十分警戒しながらも攻撃を開始しようとするが、その刀からは二人が予期しない攻撃が飛んできた。

 

「響け………………」

キーーーーーーーーーーーーーン!!!

 

二つの刀はぶつかり高周波の音が響く。

あまりにも強い音を間近で聞いた二人は一度動きを止めてしまった。

 

「くっ!!!耳がぁ…………」

「頭にまで響く………………」

 

純粋な物理現象とは思えない。

魔法なのかなんなのかはわからないが何かしらの力が付与されているのかもしれない。

 

しかし、この音で二人の動きを鈍らせる事ができるたのは一瞬。しかし、ヴァンピーアにはそれで十分であった。

 

ヴァンピーアは人間の目には映らないほどの高速でアイチの懐に入り込み、刀の背でアイチの鎧のない部分、腹をぶん殴り一撃で気を失わさせた。

 

「うっ!!……」

「アイチ!…………」

 

ミサキか気づく頃にはアイチの元にはヴァンピーアはいない。

 

その頃にはヴァンピーアはミサキの背後に回り込み柄で首元を叩いた。

アイチに続きミサキまでもがあっけなく倒されてしまった。

 

響音状態の中平気で動ける耐性、人の目には映らないほどの速さが出せる身体能力、これが吸血鬼、生身の人間とは性能が違うのだ。

 

「流石ですね!ヴァンピーアさん!

コイツらどう懲らしめちゃいましょうか!?」

「調子にのるな……おい、運ぶぞ………」

「あっ!ハイ?」

 

二人は気絶したアイチとミサキを抱え、ホームに戻ろうとしていた。

 

※※※※※※※※※※※※※※※

 

先の戦闘と魔導四輪で疲れているエルザはルーシィと共に駅に群がる野次馬に危険を知らせると建物全体に覆いかぶさる異変に気付いた。

 

「こ…………こんな事が…………」

 

それは風。

先ほどまで少しきになる程度のはずだった風が急に勢いを増し駅を囲む台風となった。

 

「きゃ!!何この風!!」

「大丈夫か!?ルーシィ!ハッピー!」

「うん!あたしもハッピーも大丈夫。」

「あい!」

 

発動したタイミングが悪かったのかルーシィとハッピーは風の中。

 

「ん?なぜ妖精(ハエ)が外に一匹……

そうか、野次馬どもを逃したのはてめえか。女王様よォ」

「エリゴール!!」

「てめえとは一度戦ってみたかったんだがな……残念だが今は相手にしている暇はねぇ。」

 

エリゴールは風の魔法をエルザにぶつけ台風の中に押し込んだ。

 

「中でじっとしてな」

「くっ!」

 

「この魔風壁は外からの一方通行だ。

中から出ようとすれば風が体を切り刻む。」

「貴様がこれを?……一体なんの真似だ!!」

「鳥籠ならぬ妖精籠ってか。……にしてはデケェがな…ははっ

てめえ等のせいで大分時間を無駄にしちまった。

俺はこれで失礼させて貰うよ。」

 

笑うだけ笑い、エリゴールは風魔法で飛んで行ってしまった。

 

エリゴールの不可解な行動に腑に落ちないえるざは苛立ちを覚える。

 

「何処に行くつもりだ!?エリゴール!話は終わってないぞ!…………」

 

エルザの訴えは虚しくもすでに誰もいない風の壁の向こうに響く。

 

「一体……どうなっているんだ……

この駅が標的じゃないというのか!?」

 

エリゴールの真の目的、それをいち早く知ったのはレイユールと交戦していたグレイであった。

 

※※※※※※※※※※※※※※※

 

エリゴールの目的が駅の野次馬に呪歌を聞かせることならエリゴールは放送室位向かうはず、その事に気がついたグレイは駆けつけたがいたのはレイユールただ一人であった。

 

レイユールとしては真実を聞いて動揺を狙い、攻めに転じようとしたのだろうが、それがグレイの怒りに火をつける。

 

「てめえらの目的は最初からそっちか!?」

「ははっ!!!

エリゴールさんならやってくれる。そして邪魔するテメェ等は出られない。

そうだ……もう誰も止められないって事だ!

今まで虐げられてきた報復をするのだっ!!!

全て消えてなくなるぞぉ!!!」

 

ガシィ!!!

 

グレイはレイユールにアイアンクローをかまし、ゼロ距離で氷の魔法を放つ。

 

「がぁ…………」

 

「…………止めてやるよ………………

俺たちの”親”を狙った事を後悔しやがれ……」

 

「がっ…………は………………」

 

「闇ギルドよりもおっかねぇギルドがあるって事を思い知らせてやる!!!」

 

※※※※※※※※※※※※※※※

魔風壁により閉じ込められているエルザたちは脅しをかけ色々聞き出していた。

 

 

「無理だって……魔風壁の解除なんて俺たちに出来るわけがねぇだろ…………」

 

 

やはりこんな末端の人間では知る負けがないか、せめて忽然と消えた奴か逃げた男、それとナツとグレイを追いかけて行ったやつあたりでないといけないなと考えているとグレイが駆けつけてきた。

 

「エルザ!!!

やつ等の本当の標的はこの先の町だ!!!

じーさんどもが定例会の会場だ!!!」

「大体の話は彼らから聞いた。しかし、今魔風壁が…………」

「ああ、今見てきた。」

 

 

じーさんどもとは地方のギルドマスター、その中にはもちろん妖精の尻尾のギルドマスター・マカロフもいる。

地方のギルドマスターが虐殺されたとなればその社会に与えられる影響は計り知れない。

 

今、この時もギルドマスターたちに魔の手が忍び寄ろうとしていた。

そんな中、ルーシィの何気ない一言が希望へと変わる。

 

「ララバイなんて危険な魔法、永遠に封印されてりゃいいのに…………エリゴールの手になんて渡っちゃうから……(ボソッ」

 

「…………封印?…………!!!

そうか!ナイスだ!ルーシィ!!!」

「え!何!?」

 

「鉄の森にはカゲと呼ばれいいるやつがいた筈、奴はたった一人でララバイの封印を解除した筈。」

「そうか解除魔導士(ディスペラー)か!それなら魔風壁も!!!」

「探すぞ!カゲを捉えるんだ。」

 

 

※※※※※※※※※※※※※※

 

 

その頃、ナツはカゲヤマに見事勝利していた。

 

「ば…………バケモノめぇ…………!!」

「かっかっかっ!!オレの勝ちだな!!!さあ、エリゴールの居場所を言えよ!!」

 

「くくく…………バカめ…………

エリゴールさんはこの駅にはいない………」

「は?」

 

そこにナツの戦闘の爆音を聞きつけ駆けつけたエルザ達がやってきた。

 

エルザはカゲヤマの胸ぐらを掴み、剣を突き立てドスの効いた声で脅した。

 

「四の五の言わず魔風壁を解いてもらおう。

一回NOと言うたびに切創が一つ増えるぞ」

 

ナツとの戦闘ですでにボロボロのカゲヤマは堪らず承諾しようとする。

 

「わかった………………」

その瞬間、どこからかカゲヤマに向かって魔法弾が飛んできた。

 

「なっ!」

 

完全に隙を突かれたエルザはカゲヤマを庇うことが出来ず、カゲヤマは魔法弾の直撃を受けてしまった。

 

「カゲ!!!」

「くそっ!唯一の突破口が!!」

 

 

魔法弾の射線上の先にはエルザとミサキの強さを見るや否や姿をくらました男、ビアードであった。

 

「くっくっくっ!…………

これで魔風壁を解除できる奴はいなくなった!てめえ等がいくら強かろうと関係ねぇ!!俺たちの計画を止めれる奴は居なくなったんだよ!!ざまぁみろクソ妖精(ハエ)!!!」

 

 

「仲間じゃねぇのかよ…………

同じギルドの仲間じゃねぇのかよ!!!」

「仲間を殺そうとするなんてサイテー!!絶対に許さない!!!

開け!金牛宮の扉!タウロス!!」

 

「MO怒り爆発!!」

「このヤロォォォ!!!」

 

「あぎゃあ!!」

 

ビアードはナツの怒りの鉄拳とタウロスの斧によって撃破されたが現状は最悪だ。

 

「カゲ!!しっかりしないか!!」

「エルザ…………だめだ、意識がねぇ」

「死なすわけにはいかん!やってもらう!」

「やってもらうって言ったってこんな状態じゃ魔法はつかえねぇぞ!!」

 

希望が絶望に変わった時、彼らの元に夜を司る悪魔が忍び寄る。

 

「ほう…………どうやらお困りの様だな。」

 

気絶したアイチとミサキを抱えたカラッカを引き連れ、【闇の異端者】シュティル・ヴァンピーアが現れた。

 

 

「助けてやろうか?…………勿論タダでとは言わないがな…………」

 




急ピッチで書いた感が出てたらすいません。
なんか早くあげないといけない気がしたので……………
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