ドラゴンを呼ぶ笛が墓地に置かれたのでカードをドローさせてもらうぞ 作:マメットナイツ
無力な私を許してくれ………
やぁ皆んな、俺だ。レイちゃんだよ。
皆んなはBLEACH世界で、一番気をつけておかなきゃならんことって何か知ってるかい?
………………………
そうだね!!藍染だね!
特に護廷に入るルートだと尚更だよね!!
まさか何も考えずに護廷に入ってドンドン出世したり、その他諸々の目立つ行動をする馬鹿なBLEACH読者は居ないよね!!!
「やぁ、君が閃刀五席かい?僕は、新しく五番隊の隊長に就任した……」
………………………うん、また、なんだ。
………俺ってホント馬鹿だわ。
〜〜〜〜〜〜デデッデンデン!!デンデン!デデン!!!!(アイキャッチ)〜〜〜〜〜〜
それは俺が入隊して暫くしてからのことだった。
竹光の解放に成功した次の日、寮内で「もう"まじむり"ねる」してた時だった。
ふと、そういや俺ってどれぐらいの時代に転生したんだ?って思ったんだよ。
一応、京楽隊長が居るから少なくともめっちゃ昔ってことはない。
ただ入隊してからは斬魄刀の修行しかやってなかったし………、俺はこの時代についてまるで知らなかった。
んで、とりあえず十二番隊について調べることにした。
あそこなら時期時代が読みやすいからネ。
………………………
「マジかよ………浦原さんが隊長の時かよぉ……、技術開発局出来てんじゃねぇかヨォ!!!ホヤホヤじゃねえか!!なんでもっと早くに気づかなかったんだよ俺!?これ藍染とバッティングしたら終わりな時期じゃんか!!!」
マージで最悪なタイミングだった。
「落ち着け………心の乱れはプレミの元だ、ここからの展開を考えるんだ………。」
実のところ原作を最後に読んだのはもう10年近く前だし、過去編とかの時系列は明言されてなかったし………打てる手は少ない。
それに…………
「今から原作介入の計画を立てるにしても、藍染と東仙には通じないだろうしなぁ〜〜〜。」
策謀・策略の鬼でアドリブも御座れの藍染に、裏方として完璧なムーブと鈴虫の東仙。
対してコチラは転生7年目の元オタクと竹光だ。
勝てる要素が無さ過ぎる。ティアラメンツにA.O.Jで勝てって言うようなものだ。
「うーむ、戦力比は天と地………時間も多分ない。なら………何ができる……?俺に何が………。」
『その答えはデュエルの中で見つけるしかない』
「そうじゃん………。そうだよ。なに気落ちてんだよ俺。」
俺はただの死神転生者じゃない。
レイちゃんの姿で、斬魄刀も………まぁうん、不満こそあるけど竹光だ。
BLEACHの世界に俺の好きなものが、こんなにも揃ってるんだ。
ただ眺めてるだけには………負けるわけにはいかないだろ。
デュエリストとして。
「魅せてやる……産廃でも環境トップに一矢報いれるってな。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
と、思い立っては吉日だった。
俺が最初に始めたこと、それは当然………
「面ッッッ!!!!!面ッッッ!!!!!めぇぇぇんっ!!!!!」
「いやぁ、すごいやる気だぁ……。ねぇリサちゃん、止めてきてくれない?」
「隊員のメンタルケアは隊長の役目やろ?」
「なら事務作業は副隊長の役目じゃないかなぁ。」
「知らんな。」
「めぇぇぇぇんん!!!!!!!!!!」
竹光を使った修行をひたすらにした。
正直言って、武器として木刀を頼るのはどうかと思うが………。
これはただの木刀じゃない。いやただの木刀ではあるんだけどさ。
コイツは"あの"竹光なんだ。遊戯王OCGの最優装備魔法の一つなんだよ。
だから俺にできることはただ一つ。己のカードを信じるだけだ。
「めぇん!!!!!」
「………でも、ああいうの。僕、好きだなぁ。………今度、山爺に紹介しようかな。」
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勿論、竹光の修行以外もした。
というか、コッチのほうが重要ポイント。
「ええっと………ボクに、なんか用スカ?」
「はい!初めまして、浦原隊長!私は八番隊の第五席やらせてもらっています!閃刀レイです!」
そう。浦原さんへの接触である。
知っての通り、浦原さんはBLEACH作中で主人公のチャン一や、大体の黒幕の藍染に匹敵するキーパーソン。
というか、作中では味方だっただけでタイプとしは藍染と同じタイプだ。
実際、この人と交流を持ってることで得られるメリットは多い、まぁ無視できないデメリットもあるけどそれは追々………。
「ああ、これはどうも……で、その五席サンがどうしてここに?」
「それはですねぇ……、実はちょっと作って欲しい物がありまして……。」
「作って欲しいモノ?」
「その………すごく遠くまで見れる双眼鏡って作れますか?」
「双眼鏡ぉ?別に作れますけど………、どうしてそんなものを?」
「……実は矢胴丸副隊長がしょっちゅう事務を投げ出しては何処かへ行ってしまうので………、その時に副隊長を探す用にほしいなぁ…と。」
「副隊長がそんなことしていいんですかぁ!?」
「よくないので依頼したいんです……。」
「な、なるほどぉ………。」
無論、嘘である。
まぁリサさんが事務しないのには事実困ってるけど、道具を持ち出すほどじゃない。
本当の使用目的はただ一つ、原作イベントの盗み見だ。
盗み見の理由は俺が立てた方針にある。
それは[原作介入は私天までしない]だ。
過去編から尸魂界編までの一連は藍染の手の平の上も同然。
それなら、致命的なズレが無い限りは基本的に原作通りに行くはず。
つまり、今介入する必要はないし、したら多分藍染に消される。
だから原作イベントが記憶と致命的なズレが無いかだけを確認して、あとは知らんぷりして放置。
戦力も後ろ盾も何もない今の俺ができる最適解………だと思う。
んで、その為にイベント現場から離れた場所から観察する用のアイテムが必要になるってことで、浦原さんとのコネ作りがてら制作依頼をするってワケ。ふぅん、完璧な手札だ………。
「まぁ副隊長がサボりって言うのは隊としては大変でしょうし、性能の良い双眼鏡ぐらいなら簡単ですし、来週辺りにでも作ってお渡ししますよ。」
「本当ですか!ありがとうございます!!!こちら…お納めください!!!!!」ドサッ
「ちょっ!?ええっ!?い、いいですってそんな大金!」
いやもうホント、浦原さんには感謝しきれんよマジコレ。
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魂魄消失事件の調査へ向かった隊長格の失踪は、瞬くに瀞霊廷の隅から隅へと広がった。
事件と失踪の背景に『何者かの作為』を感じた浦原喜助が到着した時には既に7名の隊長格と副鬼道長が地面に倒れ伏し、その虚な顔には白く怪奇な仮面が張り付いていた。
その光景に目を剥く浦原喜助の前には、全て事件の下手人………黒幕たる藍染惣右介が佇む。
藍染は鬼道長である握菱鉄裁の飛竜撃賊震天雷砲すら、詠唱破棄の断空で塞いでしまうほどの力を見せ、その場に居た全ての者の緊張を誘う………。
……………………………
そしてそれは、その現場を遥か……そう、遥か遠くから観察する彼女もまた例外ではなかった。
「っ………はぁっぁぁぁ……、鬼道を使った余波の圧でコレかよ……っ流石は中ボスだな…。他の隊長なんて比べられない……。」
観察者は断崖絶壁の高台から機械仕掛けの眼鏡を用いて、遠目には米粒ほどもない、しかし常識ではあり得ない大きさの断空を眺め、思わず流れた汗を舐める。
その懐には剥き出しの木刀が立てかけられ、空いた手が剣の柄へ緩く添えられている。
彼女は雨が降り頻る中、双眼鏡から目を離すことなくレンズ越しに事件の当事者たちの動向を見守っていた。
見つめる先では藍染と浦原喜助が何か会話しているのが窺える。
といっても会話内容までは分からない、ただレイは薄れつつある記憶の中から符合するだろう台詞を思い浮かべて補完していた。
「今んところは原作通りか………、ってなると明日には浦原さん追放かな?あれ……一週間ぐらい空いてたっけ?まぁいいや…そこは重要じゃないし。」
そんなことを言っている間に、浦原喜助は隊長達を回収し撤退をしていた。そして藍染と東仙もまた、その場から姿を消した。
レイはそれを見届けた後、何かまだ取りこぼしが無いかを確認するため、双眼鏡のズームを絞る。
幸いにも視界の先に違和感は無い。レイは目を閉じ伏せ、安堵のため息をついた。
「 ぁ 。 、 ぇ ………。」
それは最悪の不運の最中で、レイにとっては最大の幸運だった。
転生前より癖となっていた独り言、それが治っていなかったこと。
そして、本来なら初見殺しに等しいこの卍解の能力を知っていたこと。
それらの事実が一瞬の内にレイの脳へ走り、そしてレイは竹光を背後に立つ筈の死神へ向け、一閃を叩きつけた。
バキィ‼︎
「 っ!? なッ‼︎」
そして肉を叩く鈍い感覚と、何者かの僅かな声をレイは感じとった。
次の瞬間には視界は鮮明なものに戻り、聴覚はその鋭さを取り戻していた。
「やっぱり………、ストレスや緊張からの気の所為じゃなかったみたいだね…。」
竹光を振るったその先には、もう誰もいない。
ただ、その切先には、確かに赤く滲んだシミだけが残っていた……。
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「申し訳ありません藍染様。私の未熟さ故に不覚をとりました。」
「落ち込むことはないよ。君の能力が破られるとは、私も予想外だったからね。」
そう、それは予想外だった。
隊長格らの虚化実験、それを何者かに見られていたのは分かっていた。
あの場では浦原喜助との問答のため、敢えて気付いていない振りをしていたが、とても……とても微弱な霊圧が目視では確認できない程の超長距離より感じとれていた。
その霊圧は最早、赤子のものと同等………いや、それ以下のものだった。故に、五感を奪う要の卍解であれば容易に排除できると思い込んでしまった。
「まさか………隠していたとはね。あれ程の霊圧を。」
その傍観者は要が振るった刀がその首へと届く前に、神速に等しい木刀の一撃で要の脛を完全に砕くとは、まるで思わなかったのだ。
その一撃の痛みで要が思わず卍解を閉じてしまった瞬間、私は要を連れて即座に撤退をした。
恐らく、私が手を下せば始末出来たであろう。
要も、すぐに冷静さを取り戻し、反撃によって始末出来ただろう。
しかし、私はそれを躊躇ってしまった。
「ふふふ………、面白い。そうは思わないかい?要。」
私は思い返す。
彼女が木刀を抜き放った、その瞬間を。
"火の粉を散らし、燃える木刀"を構え、巨大な濁流のように溢れ出でていた霊圧の波を。
「どうやら、計画に少し手を加える必要がありそうだ。」
なんてことだ、もう助からないゾ♡
[最ガバの戦績、ここに刻む!]