通称「無法地帯」での日常   作:T-2120

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調理器具ってよくわからないよね


転校、休日

あの後とりとめのないことを話した後に連絡先を交換し放課後。

思いの外平和だったな…やはり学校は治外法権ってことか(?)

 

部活は強制ではないらしいから一旦放置。気になるのを見つけたら入ってみようか…

 

「よいしょっ!」

 

荷台に荷物を乗せ、くくりつける。この為の荷物スペース。使わにゃ損ってやつだ

 

キュッ。パチン。*1

 

「よし。」

 

後は誰か轢かないようにしないとな……

 

ブルン、ブルン

 

ブロロロロロロロ………

 

 

 

 

 

 

 

「……もしかして、通勤退勤に使ってるのか?この戦車……」

 

まさか帰りにも同じ戦車と鉢合わせるとは……案外この光景にもなれそうだな

 

 

 

 

(そういや明日休みなんだよな……調理器具揃えに行くかぁ…面倒くさい)

今夜はコンビニ弁当。普通に美味い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どれがいいんだ……?」

 

次の日。休日なので調理器具を揃えに外出。包丁以外は大体揃った。種類多くて分からない……ミソラヲイジメヌンデ……

 

そんな感じで有り金溶かし切った顔をして途方に暮れてると

 

「…あれ?美空ちゃん?」

 

ちょうど李が来てくれた。ありがとう運命。

 

「お、李か。ちょうどいい、少し手伝ってくれないか?」

 

「手伝い…って?」

 

事情を説明した。するとどうやら料理が得意な友達がいるらしい。李も調理器具についてはさっぱりなので手伝ってもらおう。

 

「…わかった。それじゃあ今から来てもらえるか聞いてみるね」

 

そういってスマホを手に取る。2コールで出た。早いな…よほど暇だったのだろうか…

 

「あ、もしもし?シャオちゃん?」

 

「は〜い、シャオだよー。どうしたの?李ちゃん」

 

「ちょっと調理器具のことで聞きたいことがあって、場所送るから今から来れる?」

 

「調理器具?李ちゃんが珍しいね。分かった。暇だったからすぐ行くね!」

 

「ありがとう。それじゃ、今から場所送るね!」

 

「わかった!それじゃあね」

 

「うん、じゃあまたね〜」

 

「またね〜」

 

ピッ

 

「来てくれるって」

 

よかった。ただこれ少し誤解されてそうだな……いい印象は持たれなさそう

 

「よかった……ありがとな、李」

 

「えへへ……」

 

嬉しそうだな…

…そういや純粋な笑顔とかって李が久しぶりな気がする。そう考えるとここの方が…

「あ、着いたみたい。それじゃあ、迎えに行ってくるね」

 

到着報告で思考を中断する。いけないな、悪い癖だ

 

「あ、あぁ、分かった。いってらっしゃい」

 

お互い手を振り合って一旦別れる。

 

「……なんか忘れてないか?」

 

確認してみたら炊飯器がなかった。ちょつど同じ店で売ってるみたいだしついでに買ってこう。…何であるんだ?

 

 

 

 

 

 

「おまたせ〜」

 

「やっほ〜。李ちゃんから事情聞いたよ。よろしくね。ええと……」

 

「青凪 魅空だ。よろしくな」

 

「ええ、よろしく。私はシャオよ」

 

お互い挨拶を済ませ、本題へ。

 

「ところで、調理器具のことで聞きたいって聞いたけど…もしかしてこの包丁のこと?」

 

「まぁな……こんなに種類があると思ってなくてな…どれがなにに使うかわからなかったんだ……」

 

事実である。なんだよ骨スキ包丁って。なんだよ柳刃包丁って。

 

「なるほど……確かに用途によって変わるし、普段はこんなに使わないもんね。」

 

どうやら理解してもらえたらしい…良かった。これで「ちょっと何言ってるか分からない」とか言われてたらどうしようもなかった

 

「基本はこの三徳包丁ってのでいいよ。これは何にでも使えるからね。他のだと…このペティナイフってのがあると、皮剥きとかに便利かな。」

 

皮剥きはピーラーでもいいけどね。と言われてから私がよくわからなかった包丁たちにも説明が加わる。

 

「ほかだと…この柳刃包丁ってのは刺身に、骨スキ包丁ってのは骨から肉を削ぎ落とすのに使われるね。」

 

「…なんでわざわざ骨から削ぎ落とす必要が?」

 

「人にも色々あるのよ。というかレストランで中途半端に肉のついた骨とか出されたくないでしょ?」

 

「……確かに。となると、これらは料理人たちの道具ってことか」

 

「そういうこと。だから基本は三徳包丁と…ピーラーかペティナイフってのがあれば大丈夫。後は…これは人間基準だから、もし力が強いなら素材が硬めなのがいいかも。」

 

「なるほど……となると、これとかか?」

 

「そうそう。それは人間よりも少し力が強い人向けのだね。それにする?」

 

「…なら、これにしよう。ありがとな、シャオ。」

 

詳しいな…料理が好きなんだっけか

 

「どういたしまして!魅空ちゃん!あ、そうだ!ついでに連絡先交換しない?」

 

この子も距離が近いな……この距離が普通なのだろうか……

 

「…わかった。ええと……これで出来るはずだ」

 

「…ええ、確かに。ありがとね!」

 

李のやつ、嬉しそうだな。仲のいい人同士が仲良くなるのがそんなに嬉しいのだろうか

 

「それじゃ、会計しに行くかぁ…よっと」

 

「!?」「ちょっと!?魅空ちゃん!?危ないよ!?」

 

「?」

 

なんだ?きゅうに慌て出して……もしかして……

 

「この持ち方が普通じゃないのか?私が見たのはこの持ち方だったんだが……」

 

「……まさかそうなるとは……炊飯器、私が持つよ」

 

「ん、ああ、ありがとう」

 

「包丁も危ないから一本私が持つね」

 

「あ、ああ……」

 

……次からは気をつけなくちゃな……

*1
特殊なヘルメット。頭や首周りの調節が可能で、角やケモミミなんかが生えてる種族が主に使う。税込2500円。

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