TS転生幼女は伝説の超サイヤ人を救いたい。   作:こねこねこ

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13:幼女は再び歩み出す

その日は結局、ブロリーの部屋にそのまま泊めてもらった。

 

よぉぉぉぉし復活~~~!!

 

ぐっすり寝られたからか翌朝身も心もすっかり回復して全快した俺は、改めて今後のことを考え直す。

 

 

 

ブロリーのカカロットに対する執着が皆無であることが発覚した以上、もう原作映画のシナリオどおりに事が進まないのは確定的。

こうなってしまえばもう俺が"原作通りに"と拘ることもない。

 

ただ、それに関する最大の懸念はこの大幅な改変によってタイムパトローラーの連中が邪魔しに来ないかどうかなんだが・・・!たのむ~~~見逃してくれ~~~~~!!

俺はゼノバース関連はニワカだったので、どの程度のやらかしで首を突っ込んでくるのかを知らないのだ。こればかりはただ黙って沙汰を待つしかない・・・。でも来たら逃げよ。もしブロリーも始末されるようなら一緒に連れて。

 

それはさておき。

実際ここからの流れだが・・・パラガスは少なくとも映画本編に沿った動きをするだろう。

ベジータを地球に迎えに行って、この新惑星ベジータで彗星の衝突により始末しようとするはずだ。ブロリーも言ってたしここは変更無しだろうな。

そして南の銀河が既に消されていることからカカロット・・・悟空も同じく映画本編通りこっちに来る。

序盤までの流れは概ね本来のものと同じになるな。

問題はサイヤ人連中がここに到着して以降だ。ベジータは伝説の超サイヤ人を殺す気満々で来るからブロリーとの戦いはどっちみち起こると仮定して・・・悟空たちはどうするだろうか。

正直ここはブロリーのスタンス次第な気がしている。そもそもパラガスの言うことを一から十まで正直に聞く状態じゃないし、どう転ぶかは未知数なんだよな・・・かといって意識的に反抗しても制御装置だってまだあるんだけど。

 

・・・もしかしてこの世界線、ブロリーが伝説の超サイヤ人形態に覚醒することは無いんだろうか?

元々のトリガーになっていたカカロット相手の憎悪がまるっきり無い以上、それに匹敵するくらいにブロリーの精神を揺さぶる出来事が起きない限りは・・・・・う~ん無いよなあ、そんなもの。パラガスの死ならもしかすると、程度か?要注視だな。

 

とりあえず俺は、昨日から予定していたとおりパラガスがいなくなったら先にシャモ星人たちを星へ帰しにいこう。

戦況がどうなるにせよ、危ないことには変わりない。彼らはあくまで巻き込まれているだけの被害者だ。

それが済んだら・・・ブロリーに付いておこうかな。別に姿を隠しておく必要も無さそうだし。パラガスに追っ払われるかもしれないがワガママ幼女ムーブでしがみついてやる。

うん、そうしよう。

 

ブロリー用の大きな椅子に座って届かない足をぷらぷらさせながら、朝食代わりの林檎をかじる。

ちなみにブロリーは普通に朝飯食いに行った。俺はパラガスにまだ姿を見せないためにここでお留守番。おなかいっぱい食べといでー。

 

 

 

やがて戻ってきたブロリーによれば、パラガスは予定通りこれから地球へ赴くとのこと。

その言葉通り、外を見ていると見覚えのある宇宙船が空へ昇っていくのが目に入った。

 

さ~て、とっとと動いてしまおう。

俺も予定通りに奴隷用宿舎へ行って、シャモたちにすぐ集まってもらうよう指示。

彼らも半信半疑だったようだが、集まり次第まとまった人数を順次ぽいぽい運んでいくと涙を流してお礼を言われた。めでたしめでたし。

あとはブロリーには既に手を出さないよう頼んであるものの、もし暴走したりで我を失った場合にでもシャモ星には攻撃を飛ばさないよう俺も気を付けておかなければ。

なお、この送還作業は俺一人で行った。シャモ星を荒らした犯人であろうブロリーが同行なんてしてしまったらシャモたちが怖がって信じてくれなくなるだろうし、色々と動きづらいからね。

 

作業を終えてブロリーの元へ戻ったとき、彼に訊いてみた。

シャモ星を襲ったのはパラガスの指示のもと、やはりブロリー本人であるらしい。

そのことについて何か思うことはあるかと聞いてみると、なんとも歯切れの悪い反応が返ってきた。

どうやら本当にカカロットが絡まなければ制御装置によるブロリーの制御は完璧だったようで、普段は破壊衝動による無差別な暴走に陥るのを防ぎつつも必要な場面では逆に力を過大に解き放つことも可能だそうな。

そしてシャモ星で暴れていたときもそのパターンだったらしく、制御装置の制御下で暴れさせられているときはブロリー自身の意識は曖昧な状態になっているのだという。

・・・あ、これもしかして。

 

「ね、おとといに南の銀河でブロリーあばれてたよね?もしかして、そのときもおなじかんじだったの?」

「・・・何故知っている?」

「じつはわたし、きのうここにくるまえにおとといにも一度ブロリーのところいったんだよ。そしたら宇宙でさ、すんごいばくはつがおきてふっとばされちゃった」

「何・・・?」

「まともにうごけなかったからすぐにかえってきのうあらためて出直したんだけど、やっぱりきづいてなかったんだねえ」

「そうか・・・お前の気は覚えている筈だが、確かにそんな記憶は無い」

 

本当は言うつもりは無かったんだけど。

んでもあの時ブロリーはほとんど自我が無いようなもんだったのか。そりゃ気付かんわな。

 

いやーでもどうしよ。ブロリーの意思に関係なくパラガスが命じたらベジータ相手でも悟空相手でも戦闘は絶対に起きるなこりゃ・・・。

 

「・・・ねえ、この制御装置さ。いま外しちゃったらまずいかな?」

「正直、自分でも予測がつかん。"これ"を掛けられてもう10年以上になるが・・・」

 

当時の話を聞いてみた。

かつてブロリーはまだ少年だった時代、突然現れた俺を目の前にしたとき自傷することで無理矢理暴走を収めたことがある。

その後成長して身体が大きくなるにつれ暴れる頻度も規模も大きくなり、青年期に入る頃には自他共に到底手をつけられない状態になってしまったのだとか。

今この世界のパラガスは、原作と同じく片眼を失ってしまっている。

暴れるブロリーを止めようとしたパラガスに危害を加えるまでに悪化したことから、やはり制御装置はつけることになってしまったらしい。

 

そこから一度も制御装置を外したことはなく、この10年超の間に精神的な成長に伴って落ち着いたのか、はたまた抑えられていたぶんの衝動が一気に噴き出すことになるのか、実際に外してみるまでは未知数とのことだった。

 

・・・・・これは、博打すぎるなあ・・・。

 

が、映画劇中でのあの様子を思い返す感じ・・・制御装置を取っ払ったらその瞬間伝ブロ化するんじゃなかろうか。カカロットへの怨みとブロリー自身の破壊衝動はまた別問題のようだし。

元々の伝ブロはあれはあれで理性的ではあったから、あの状態になりつつもかつカカロットへの怨みは無いというパターンなら何とかなりそうな気はするが・・・今のこの世界のブロリーはどちらかというとDB超のブロリーのような暴れ方をしていた。伝ブロになったときも、もしZのような理性的な様子ではなく超のフルパワーみたいな感じになっちゃったらそれこそもうどうしようもない。この時代にゴジータなんていないんだから。

Zの伝ブロはあの映画の中で、どう見ても悟空たちのことを格下と見下し舐め腐って遊んでいた。その油断なしで超のように全力で暴れられたら"本来の決着方法"ですら失敗に終わる可能性はじゅうぶんある。

銀河どころか宇宙の危機まっしぐらだ。下手したら破壊神がしばきに来るぞ。

 

・・・とにかく、今は制御装置には触らないほうが良さそうだ。

仮にどうにかする場合、ブロリーにつけられている本体ではなくパラガスの持つコントローラーのほう。あっちを狙う方が安牌になるだろう。

 

 

俺はそこでひとつ息をつき、ブロリーに改めて向き直った。

出来るだけ真剣な表情で。もう一度聞きたいことがある。

 

「・・・ブロリーはさ。あばれるの、すき?」

「・・・・・自分の中に、そういった本能的なものがあることは否定しない」

「うん」

「だが、・・・それに、抗いたいと思った」

 

・・・ああ、やっぱりそうなんだな。

改めて思う。あの破壊を楽しんでいた悪魔は、もはや此処にはいない。

 

「なあ・・・ブロリーは昨日、おれに気にするな、囚われるなって言ってくれただろ。・・・だけどやっぱりさ、ブロリーを変えてしまった事実そのものはおれの中から消えないんだよ」

 

俺の言葉にブロリーは僅かに目を細めて痛ましいような表情をする。

違うよ、否定したいわけじゃないんだ。

 

「だからさ・・・責任、とらなきゃ」

「・・・責任・・・・・」

「ブロリーが破壊の悪魔じゃなくて人のままでいたいって思ってくれるんだったら、おれはそれを手伝うよ。道が逸れそうになったら引っ張って連れ戻す。なんでもできるわけじゃないけど、ブロリーのこの先の人生がちょっとでも良いものになるように。・・・責任ってのは言葉の綾だ。償いって意味だけじゃなくて、おれがそうしたい」

「・・・どうしてそこまで肩入れする?」

「昨日言ったこと忘れた?おれはブロリーに会うためだけにここに来たんだ。たとえ世界中の、宇宙中の人間がブロリーのことを嫌いになってもおれはずっとブロリーの味方でいるよ」

 

手を差し出す。

小さすぎてロクに何にも届かない手のひらだけど、せめて彼だけには届くように精一杯伸ばして。

 

「だから、一緒に行こう」

 

ブロリーは片膝をついて俺に目線を合わせた。

こんな時にも手間ばかりかけて申し訳ないなと眉尻が下がる。

 

「・・・いつかお前のことも、傷つけることになる」

「それでもいい。殴られたってぶっ飛ばされたっておれは平気だ。ま、そもそもそうならないように頑張るけど」

 

不安を微塵も感じさせないように、ニカっと笑ってみせた。

ブロリーが言う傷つけるというのは何も物理的な意味だけではないんだろう。

それでもきっと大丈夫だ。ぜんぶひっくるめて、それでも俺は一緒に歩いていきたいと思ったよ。

 

俺の言葉にブロリーは一度目を伏せて、諦めとも呆れともとれるような笑みをひとつ薄く浮かべる。

 

 

 

そして少しだけ躊躇いがちに、でもしっかりと。その手をとった。

 

 

 

 

 





なんかこいつらプロポーズみたいなことしてますけどこれでも恋愛的な要素はゼロのつもりなんです。





いつの間にか評価バー赤で埋まってた!わーい初めて!
方向性迷子気味ですがブクマもたくさん頂いているので行けるところまでがんばる所存。。。
拙作ですがお気に召して頂ければ幸いです。

それと頂ける感想のおかげでいつもモチベと更新頻度が保たれています。ありがとうございます。げんきでる~~~~~
これからもどうぞよろしくおねがいします。
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