TS転生幼女は伝説の超サイヤ人を救いたい。   作:こねこねこ

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17:ここにいるよ

だ、だれかーーーーーーーー!!!

たすけてーーーーーーーー!!!

 

からだがうごかないんだーーーーーーーー!!!

 

ブロリー絶対勘違いしてるよ!!!だれか俺は生きてるぞって伝えてくれーーーーー!!!

 

 

 

 

 

実を言うと、あれから割とすぐに俺は意識を取り戻していた。

 

だけどそれだけ。何故か身体のほうは全く動かせないのだ。

まぶたも開けられないから何も見えなくて、でも周りの音や声は聞こえてる。

 

・・・んで、なんかすげえこの世の終わりみたいな声がした。

これもしかしなくても・・・ブロリーが・・・俺が死んだと思って・・・・・?

 

やべええええ!!!

 

だ、だれかああああ!!!なんとかしてー!!!

 

意識が落ちた理由はなんとなくわかる。

首を絞められて息が出来なかったから、酸欠で脳がシャットダウンしたんだろう。

・・・迂闊だった。ちんたら待ってないでとっとと転移で逃げるべきだったんだ。

 

んで、今も息は出来ていない。本当にすごい力で圧迫されてたから、肉が押しつぶされたままでまだ気道塞がってんの。

たぶんこれはちょっと時間おけば戻るんじゃないかなと思ってる。

 

わからんのは意識だけ先に戻ったのに身体は動かせないことだ・・・脳みそが再起動したわけじゃないのかな?それとも首やられてたから神経おかしくなった?わからん・・・。

 

とにかく声が聞こえたタイミングからして意識が落ちてたのはたぶんちょっとだけの間だし、そんなに時間は経ってない。

 

今はこうして何か考えるくらいしか出来ることがないんだけど・・・あれ、なんか身体が吹っ飛ばされてったような感触がするな。

 

遠くのほうでデカい音と途切れ途切れに話し声がする。

 

 

 

 

―――――落ち着け!あの子はお前のこと助けたいって言ってたんだぞ!!そんなことしたってあの子は喜ばねえんじゃねえのか!?

 

―――煩い、お前に何が解る!!アイツのいない世界になどもう何の興味もない。全部壊したあとはオレも消えてそれで終いだ!!

 

 

 

 

 

ま ず い 。

 

間違いなくヤケになってる。

 

いやしかし、ブロリーが言葉を発している・・・!ということは少なくとも自我は戻ったということだ。

いま説得なりなんなりすればかなり良い状態で事態を収めることが出来るのでは!?

 

しかし動けね~~~!!こんなときに~~~!!

 

たのむよ~・・・。

はやく~・・・。

 

ただ祈るばかりの俺の身体が、流されていく中ふいに誰かに抱き留められた。

あんまり大きくない手・・・悟飯かな?

 

「悟飯さん!シロちゃんは!?」

「やっぱり息がありません。でも心臓はまだ微かに動いてるみたいなんです!」

 

当たりだ。さんきゅー。トランクスもいるらしい。

 

地面に丁寧に寝かせられて、手取り足取り姿勢を整えられた。あっ顔!上のほう向けて上のほう!

そう~!気道あけてくれ~!!ぐっじょぶ!!

 

「せめて仙豆があれば・・・!」

 

いやいらんいらん。どうせ今は飲み込めないんだし。

仙豆じゃ回復は・・・ん?回復?

 

あ!俺いま意識あるってことはもしかして魔法つかえるんじゃないか!?

自分の身体に加速か経刻・・・いや、遡行でいいはずだ。おりゃ~!!首絞められる前の状態までもどれ~!!

 

「え!?」

「な、なんだ!?」

 

二人の驚いた声。

たぶん魔法のエフェクトでぴかぴかしてるんだろう。

 

「・・・っぷはぁ!!!」

 

息できたー!!もどったー!!

 

「シロちゃん!!」

「大丈夫ですか!?」

 

「ふっかつした!ありがと~!!・・・いやそれよりブロリー!ブロリーどこ!?」

 

びっくりしてる二人へ礼を言うのもそこそこに、慌てて辺りを見る。

 

「あっちです。お父さんたちが戦っていて・・・、」

 

悟飯が指し示したほうに目をやると、案の定戦闘の真っ最中だった。

 

超化した悟空を巨体が軽々吹っ飛ばして・・・って、

 

 

 

伝 ブ ロ に な っ て ん じ ゃ ね え か !!!!!

 

 

 

「うわあああいつのまにーーーーー!!!」

 

事態が悪化してること自体と、変身シーンを見逃したショックとで頭を抱えて悲鳴を上げる。

 

「シロちゃんが死んでしまったと思ったみたいです。すごい気の爆発みたいな感じになって、あんな姿に・・・・・」

 

いやそれはわかる。わかるが・・・、

 

 

 

ブロリーは元々、他の超サイヤ人とは違って怒りではなく悲しみによって覚醒したという唯ひとりの超サイヤ人だ。

 

―――俺の死が、そこまで感情を揺さぶるくらいに。大事に想ってくれていたということなのだろうか。

 

 

 

ちくしょう嬉しいな・・・!!しかし早くどうにかしなければ!!

 

悟空はボロボロ、ベジータもよく見りゃ既に岩盤へ埋まってる。

このままでは本当に殺してしまいかねない。

 

「とめなきゃ・・・!!」

 

ブロリーが腕を大きく振りかぶったのを見て、すぐに転移を発動した。

 

 

 

「だめーーーーー!!!」

 

 

 

手を広げた仁王立ちのようなポーズでブロリーの前に立ち塞がる。

 

巨大な拳が飛んでくる目前に突如出現した俺へブロリーは咄嗟に寸止め・・・出来なかったようだ。

 

あ、まずったか?

 

「―――ッッ!!???」

「ぅぐぇー!!」

 

胴体ど真ん中を正面からまともにぶん殴られて、まるでゴム鞠みたいに吹っ飛んでいく。

大して質量もない幼女の小さな身体だというのになんと岩壁を突き破った。

そのままさらにその先の岩場へ激突し、砂煙が盛大に巻き上がる。

 

威力やば。・・・しかーし!!ただの打撃なら効かん!!!!

 

「だいっ・・・じょー・・・ぶい!!!」

 

もんどりうって地面を転がり、滑って止まったところで即座に無理矢理起き上がる。

 

視線を戻すと、ブロリーが拳を振り切ったままの状態で硬直していた。

・・・混乱してる!たぶん今なら寄っても吹っ飛ばされない!

 

すぐに再転移。やはり暴走していたときのような気の奔流は今は治まっていた。

大きなブロリーの頭を抱え込むようにしてしがみ付く。

 

「ブロリー!ブロリー!!だいじょうぶ!!わたし生きてるよ!!生きてるから!!」

 

必死で呼びかけると、茫然としたような声がぽつりと聞こえた。

 

「・・・・・シロ・・・?」

「うん、シロだよ。ここにいるよ」

「・・・生きて、いる?」

「いきてる。だいじょうぶ。あんしんして」

 

抱え込んだ頭を、小さな手で撫でる。

まだ幼かった頃のように、安心させるように。

 

やがて強張っていた身体から力が抜けたのか、固まっていた両の手が降ろされた。

 

「・・・・・殺して、しまったかと・・・思っていた」

「ごめんね。しんぱいかけた」

「・・・今も・・・血の気が、引いた」

「それもごめんほんとごめん出るばしょまちがえちゃったゴメンナサイ」

 

重ねてしまったやらかしに思わず早口で謝る。

いやぁいくらなんでも無茶だったよね。

 

すると、急に体を引き降ろされて大きな腕で抱きすくめられた。

・・・・・少しだけ、震えてる。

 

「・・・・・よかった」

 

ごめんな、怖かったよなぁ・・・。

手を回しても到底背中までは届かないんだけど、そのまま落ち着くまで撫で続ける。

そうしてると、俺の肩口に顔を埋めたままでブロリーはまたぽつりぽつりと言葉を零し始めた。

 

「・・・・・シロ。今の・・・オレの姿は、恐ろしくはないか」

 

ああ、普通の超化とは大分風体違うもんな。

でも俺にとってはむしろお馴染みの姿だ。実際に目にするのは初めてだけど。

 

「まえにも、おなじこと聞かれた気がするね」

 

まだちっちゃい頃、暴れてたブロリーを初めて見たときだっけか。

懐かしいなと思い返しながら、俺は笑ってあのときと同じ答えを返した。

 

「・・・わたしはキミがあばれんぼだって知ってる。どんなブロリーを見ても、こわがったりしない」

 

それを聞いたブロリーの、俺を掻き抱く力が更に少し強くなる。

さっきからめっちゃミシミシいってるんだけどまあ苦しくもないし別にいいや。

完全に落ち着くまでは待っててあげようと、俺は手を止めずにずっと撫でてやった。

 

「だいじょうぶ・・・だいじょうぶ・・・・・」

 

そうしていると、視界の端で揺れていた金髪が次第に黒に戻っていく。

震えはいつのまにか止まっていた。

 

ちらりと背後を見ると、俺が乱入して以降ずっと口も手出しもしないでいてくれた悟空も同じく安堵したかのように息をついている。

 

とりあえずサムズアップして合図してみるとあっちも返してくれた。すまんかったな。

 

 

 

 

 

しばらく経って、ようやく完全に落ち着きを取り戻したらしいブロリーが抱きしめていた俺の身体をゆっくりと離す。

 

「・・・・・悪かった」

 

お、めずらしい。ブロリーが謝った。

 

「わたしもいろいろやらかしちゃったからさ。おたがいさま」

「お前が、いなくなってしまったと思うと・・・もう何もかもがどうでもよくなって、壊そうとした」

「へへ・・・切羽詰まったらすぐにヤケっぱちになっちゃうところは親子そっくりだねぇ」

 

眉尻を下げて吐露するブロリーに俺は笑って返したが、それを口にしたときハッとあることを思い出す。

ブロリーも丁度同じく思い当たったのか、俺たちは揃って宮殿のあった方角へ目を向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もはや廃墟といって遜色ないほどに、見る影もなく瓦礫の山と化してしまった宮殿の跡地。

 

気で吹き飛ばすこともせずブロリーが手ずから大きな塊をいくつかどかして、ようやく"それ"を見つける。

 

「・・・・・・・、」

 

少し痛ましげに目を細めたブロリーの視線の先。

 

 

 

血を流し、瓦礫に身体を圧し潰されて虫の息となったパラガスがそこにいた。

 

 

 

 

 





ブロリー視点だとまだしばらくデロデロした感じの描写が続いていたと思うんですが、くどいかなあとも思ったんでシロちゃんにさっくりと片付けて貰いました。










あと前回ふつーにポカやらかしたのでもう匿名設定外しちゃいました。
やらかしついでに宣伝しちゃう。

以前超ブロが旧作映画に迷い込んでZブロに会うというお話を書いてました(完結済)
https://syosetu.org/novel/381792/

そしてその続編としてメイドインアビスの奈落へWブロをセットでぶち込むという無茶なクロスオーバーを書いています
https://syosetu.org/novel/391755/

興味があったら見てみてね。
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