19:新生活に向けて
「・・・さてと、これで大体の話はまとまったかしらね?」
そう言いながら書類の束をとんとんと机に揃える青色の髪の女性を前に、俺はひたすらに平身低頭して感謝の意・・・というよりももはや崇め奉る勢いで頭を下げていた。
へへーっ!神様仏様ブルマ様~~~!!
そんな俺の様子を見て彼女は大袈裟よと笑っているが、何から何まで世話になってしまっている以上マジで頭が上がらん。
だって家貰えるんだぞ家ぇ!!俺ら一文無しなのに!!足向けて寝れねーよ!!
今朝、地球へ着いてすぐのこと。
『詳しいことはオラよくわかんねえからあとよろしく!何とかしてやってくれ!』と悟空は俺達のことをブルマへ丸投げした。
こ、これ・・・!ドラゴンボール系の二次創作でよく見るやつだ・・・!!
そんな感慨に浸っているうちに悟空は本当にさっさと帰ってしまい、残された俺達は事情の説明含めた"お話合い"に臨むことに。
先日からの事件の大まかなあらましと、俺とブロリーが帰るところも行くところも無いということを伝えるとブルマ・・・いやブルマさんは色々な便宜を図ってくれることになった。本当に。
ちなみに話し合いが行われている応接室のような部屋で、こちら側には俺と隣にブロリー。そしてテーブルを挟んで向かい側にはブルマとあとトランクスが席についており、事情の説明をするにあたって時々補足などを入れてくれている。
ちなみにブロリーは話し合いの間中ほぼほぼ何もわからんという顔をして座ってるだけだ。説明したり色々確認やら質問をするのも殆どは俺とブルマさんの間だけで、話し合いが大体落ち着く頃には『アンタよりこの子のほうがよっぽどしっかりしてるわね』とブルマさんに呆れた顔をされていた。
いやぁブロリーにこういうやり取りはちと無理があるよ・・・。
「・・・それで?用意するカプセルハウスの数は結局いくつになるのかしら」
「え?数?」
「そう。ひとつ?ふたつ?要はあなた達一緒に暮らすの?って話よ」
「あー・・・」
それを聞いて俺は隣のブロリーを見上げる。
「どする?ブロリー、ひとり暮らししたい?」
そしたらなんかショック受けたような顔をされた。なんでだよ。
自由になったことだし、そっちのほうが気楽ではあるだろうからもし希望するなら・・・程度に訊いたんだが。
「・・・いやだ」
そんな捨てられそうな子供みたいな顔すんなよ~・・・。
あーもーわかったわかった!!いっしょに暮らそうな~!!
「・・・用意するのは大きめのサイズのものをひとつ、で良さそうね」
「はひ・・・それでよろしくおねがいします・・・・・」
ごめんごめんと宥めるように手を伸ばしてブロリーの頭をわしわし撫でていると、これまた呆れ交じりの声でブルマさんにそう言われて頷き返した。
ちなみに流石にタダで家を譲って貰うというわけにはいかず、代金は無利子での借金扱いで後々に返していくことになっている。とはいえ相場としてはかなり格安だ。ありがてぇ・・・。
そしてそれに加えて俺達が一文無しという状況を鑑みて、先立つものが必要だろうと生活費用としてまとまった額も融資してくれることになった。
「それじゃ、とりあえず当面の間必要になるでしょうからこれくらい貸しておくわ」
提示された金額を見てびっくり仰天。
俺ひとりだったら普通に暮らしても数年は保ちそうなくらいはあるぞ・・・!?物価違うんか!?
しかし俺のその反応にブルマさんは静かに首を振る。
「・・・甘く見ないほうがいいわよ。サイヤ人の食費」
「ひぇ」
圧 倒 的 説 得 力 。
・・・さすがベジータを養っている当人なだけはある。
カプセルコーポは元々世界有数の金持ちだからあんまりそんな印象ないけど、孫家のほうは牛魔王の財産を食い潰す勢いらしいしな・・・。
俺もどうにかして・・・金を稼がないと・・・・・!!
「利子をつけるつもりは無いから、とりあえず受け取っておきなさい。使わずに済んだならそれはそれでそのまま返せばいいんだし」
「ありがとうごじゃいましゅ・・・・・」
再度深々と頭を下げる。
ブルマさんは『いいのよ』とコーヒーを啜ったあと、ちらりとブロリーのほうに目を向けた。
「・・・彼、とっても強いサイヤ人だって話でしょ?それでいて敵対するつもりは無いのなら、今来ているセルを含めて今後地球に大きな危機が迫った時にも力を借りることになるんじゃないかしら」
「そう、なるとおもいます」
「だったらなおさら。・・・私常々思ってたんだけど、孫くんをはじめとするこれまでに地球を守ってきた人たちって大してその功績に見合った対価のようなものを受け取っていないのよ。名声はまあいいとしても、報酬くらいは貰っていいはずなのに求めようともしない」
「・・・そういえばそうですね」
その分は大体いつもミスターサタンに流れて、後年になってからちょっと逆に色々と都合付けてもらったりして還されたりもしていたが。
「今回の事件、あなたがいろいろ頑張ってたって話じゃない?だから私からの諸々はそれに対する報酬と、隣の彼含めて今後に期待する投資も兼ねてのこと・・・ってことで。まあとにかく、そこまで気にする必要もないわよ」
「うぇ~んありがとうございます~~~!!」
物理的な支援に加えて気遣いまでされてしまっている。神か?
今後きっちりお返ししていかなければ・・・!!
出来ればブロリーにもどうにか稼ぎを得てほしいところではあるんだが・・・難しいよなあ・・・?
そんなことを考えているとその流れで、ふとブルマさんがブロリーに関して疑問を口にした。
「ちなみになんだけど、彼って戦う以外に何か出来ることはあるの?」
「・・・できること?」
はて。質問がざっくりとしすぎている気はするが、隣のブロリーにも訊いてみる。
ぽつぽつと受け答えは返していたのだが、そんな中やべえ事実が発覚した。
「・・・惑星を支配したり壊すだけの生活に、学は必要なかったってことかしらね・・・・・」
なんとブロリー、四則演算などの簡単な計算すら出来ない。こんなんじゃ買い物にも行けないじゃんかよ!!
「え?うそ!?じゃあ読み書きは!?」
「・・・それくらいは」
そう言うからちょっと紙に自分の名前を書いてもらった。しかし。
ワァ・・・・・これサイヤ人文字だぁ・・・・・。
こんなん全宇宙の中でも読めるのベジータひとりくらいしかいねぇよ・・・・・。
・・・え?なに?
読み書き出来なくて?
小学生レベルの簡単なお金の計算とかも出来なくて??
家なし天涯孤独で一文無しで???
人との交流もほとんど経験なくて?????
・・・ほっとけるかこんなんー!!!!!
おまけにもし暴れたら宇宙最強クラスの破壊力ときた。
お、俺が・・・!!きっちり面倒みないと・・・・・!!!
「・・・・・わかった。わたしが責任もってお世話するしいろいろおしえたげる!!」
「・・・そこまでひどいのか?」
ひどいよ。やべえよ。自覚ねえのかよ。スバルくんもびっくりの崖っぷちやぞ。
・・・かつてパラガスが言っていた『頼り切りで生きてきたのにこれからどうするのか』という言葉が今になって沁みること沁みること・・・・・。
少し困惑している様子のブロリーに一人百面相しながらも決意を新たにする。
そんな俺達のやりとりを見ていたブルマさんも呆れ交じりで溜息を吐いた。
「・・・・・まあ、がんばって頂戴。シロちゃんがいてよかったわねえ、ほんと」
「・・・それは、そう思っている」
「その分貴方に出来ることを彼女には返していけばいいんだし。差し当たっては明日のセルゲームかしらね。貴方も参加するんでしょ?」
それはそうね。
原作の流れに介入することも今となってはそこまで忌避感ないし・・・・・ん?ちょっとまって?
明日って言った?セルゲーム?
・・・・・明日ァ!!??
もう一生一緒にいればいいよこの二人。
ところでご相談というか、お伺いしたい議がございます。
この連載での幼女氏とブロリーは無二の間柄ではありますが恋愛関係に発展することはありません。
どんだけ親密であろうとも。それは決めてあるんです。
しかし、それはそれとして。
それはそれとして。(大事なことなので2回)
この本流から逸れたIFストーリーとしての番外編で、逆に恋仲へ発展した場合の二人のお話・・・なんならがっつりR18要素踏み込んだ話を書きたくなっておりまして。
具体的にどういうものかという概要はネタ帳に投げてありますのでご興味ある方はリンク飛んで見てみてください(※思いっきりR18なので見れる方だけどうぞ)
https://syosetu.org/novel/395866/1.html
その上で、派生連載としてやるかどうか迷ってるんですがどう思いますか?
たまーに、不定期で。
TS転生幼女とブロリーさんの話(R18版)を書くか否か。
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見たい見たい見たい!!
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やめとけ