どうしたらいいのかわからないといった表情で地蔵みたいになってたブロリーを猫の群れから救出して、とりあえず腹ごしらえでもしようかと俺達は再び移動を始めた。
というか、動物に好かれるなんて属性までついちゃったらいよいよもって超ブロじみてくるじゃないか・・・。
ちなみにあんだけたくさんいたネコチャンは俺が近寄っただけで全部逃げてった。ちくせう。
猫って自分に興味ない奴に近寄っていくらしいからな。ブロリーもひたすらにガン無視してたらいつの間にか集まって来てしまいあんなことになっていたらしい。おもろ・・・。
ファミレスっぽい店があったのでひとまず入り、午後の予定を考えつつ注文を入れる。
俺オムライス食べたいな~。
するとメニュー表に目を通し終えたらしいブロリーはそれをぱたんと閉じ、オーダーを取りに来たおねえさんに向かって一言。
「全部」
ぶふぇっ!!
思わず飲んでいたお冷を噴き出した。今なんつった!!???
するとそんな様子の俺にブロリーは「どうした?」とキョトンとしている。
どうしたもこうしたもあるかぁ!!!
聞けばメニューに載っているのは文字での名前だけなので実際に食ってみないとわからないとのたまう。
せやかて工藤!!そんなリナインバースみたいな注文の仕方するやつがあるかいな!!
店員のおねえさんも何こいつみたいな目で見ている。
俺は慌てて注文を訂正しにかかった。
「さ、さっきのはきかなかったことにしてください!!えぇとこれとこれとこれと~・・・」
とりあえず適当にオーソドックスで各カテゴリの代表的なものを10品ほど見繕って頼んでおいた。あと俺のオムライス。
どことなく不満そうにしてるブロリーにフォローも入れておく。
「ほら、一気にいっぱいたのんでもテーブルにのらないしさ、とりあえず食べてほかにほしいものあったら追加で注文しよ?ね?」
「・・・・・わかった」
いやぁびっくりした。あんな漫画みたいなことするやつホントにいたんだな・・・。
文字読めないって言ってたのに忘れてて気遣えなかった俺も悪いけども・・・。
こういう常識非常識みたいなところも地道に教えていかなければ。
結局その後も食べ進めながら20品ほどを追加で頼むことになり、お勘定もしめて数万にのぼった。
こ、これは・・・・・ただのランチ一食でこの調子だと、外食ばっかりしてたらそれだけで毎月7桁は軽く飛んでいく計算になる・・・・・!!
さすが、ブルマさんの見立ては正しかったらしい。サイヤ人の食費を甘く見るなというお言葉が脳内をリフレインしていく・・・・・。
家貰ったら自炊すっぞ自炊!!
料理のレパートリーも増やしてく必要があるな・・・いやむしろブロリー自身に教え込むか、いっそのこと。自分で食べたいもの自由に作れたほうが良いだろ。
前途多難だなあとちょっぴり頭を抱えたりなんてしつつも、お昼を済ませて俺達は店を出る。
そうして向かった先はパオズ山。色々と聞きたいこと、話したいことがあった俺はブロリーを伴って孫家を訪ねた。
「こんにちわ~!」
「お、どうしたおめえら。ブルマとの話し合い終わったんか?」
「うん、カプセルハウスもらえることになったよ。紹介あんがとね」
どっか修行に出てるかもなと思ったけど、普通に家に居たらしい悟空へひとまずお礼を言う。
「気にすんな」と笑っている悟空の後ろから顔をのぞかせたチチさんへもご挨拶。
はじめましてよろしくおねがいしますと頭を下げると「しっかりした良い子だな~」とニコニコされた。
「・・・で、どうした?なんか用があって来たんだろ?」
「ちょっとね、悟空に話があって。いま時間いい?」
内容はもちろん明日のセルゲーム、そして悟飯のことについてだ。
当人には聞かせないほうがいいかなと思い、ちょっと悟空だけを借りて外へ出てきてもらった。
立ち話になって申し訳ないが単刀直入に話題を切り出す。
セルへの主戦力として悟飯を頼るつもりなのかと聞くと、若干気まずそうにしながらも否定はしなかった。
「最初はオラが戦うつもりでいる。でもそれでも無理だった場合は・・・おめえの言うとおりだ」
やっぱりここは原作通りなんだなあ。
だから俺も自分の見立てと考えを彼にそのまま話した。ブロリーがいる以上、戦力が足りている状況であれば悟飯にあえて辛い思いをさせる必要はないんじゃないかと。
そして悟空もそれに理解は示してくれた。出来ることなら悟飯自身のやりたいことをさせてやりたい。ただ今回ばかりは地球を守り切れないかもしれない、仕方のない状況だったがゆえに悟飯の可能性にも賭けるしかないと思っていたのだと。
だからその必要性がないのであれば、まだ子供である悟飯に拘ることもないのだ。
「確かにブロリーはとんでもねえ強さだ。セルにだって勝てるかもしれねえ。・・・いいんか?アテにしても」
「そのつもりで来たんだよ。昨日からのあれこれでわたしたちも世話かけちゃったしさ。・・・ね?ブロリー」
黙って腕組みしながら話を聞いていたブロリーに水を向けると彼も頷いた。元よりこっちは参戦するつもりでいたからな。
「わかった、サンキュー。ただやっぱり、最初はオラにやらせてくれ。どこまでセルに通用するかは確かめてえし。その後は・・・任せる」
「おっけー。そのつもりで」
先鋒は原作通りに悟空、そして次にブロリーが出る形で問題ないだろう。ベジータ達が戦りたがる可能性もなくはないが、原作での様子を思い出すと悟空とセルがやりあった時点で戦力差を悟って自分から出しゃばっては来ないんじゃないかと思う。
「あぁそれとさ。セルっておいつめると地球巻き込んで自爆しようとするから。そうなったらわたしにまかせてね。自分ひとりで引き受けようなんてかんがえちゃだめだよ」
「い!?わ、わかった。・・・なんでそんなこと知ってんだ?」
「・・・ちょっとね。"前例"があったもんで。詳しくはひみつー」
さらっとネタバレかましつつ釘を刺しておくのも忘れない。
あのときの悟空って正直犬死にもいいところだからな。阻止しない理由はないと思う。
悟空があの世に行かないことで起きる影響については追々考えよう。フュージョンポーズなら俺も知ってるんだし。
「まあとりあえず、キミへの用件はそんだけ。あとさ、チチさんとお話したいんだけどいいかな?ここからは別にナイショにすることでもないからふつうにおうちで」
「チチと?構わねえと思うけど・・・なんだ?」
「それはいろいろ。ブロリー、退屈だったらどっかで時間潰しといていいよ」
「お、じゃあオラと組手しようぜ!」
ヒマそうにしていたブロリーは悟空に連れられてどっかに飛んでった。今んとこ仲良く出来そうでよかったな~。
俺は再度孫家におじゃまして、チチさんに改めて自己紹介とご挨拶。
「ほんに礼儀正しくてしっかりした子だべな~。おらに話ってなんだ?」
「ありがとうございまーす!じつは、すむところをさがしてまして・・・」
相談したかったのはズバリ俺達の住まいについてである。
出来ることならここのような、人里離れた静かなところに落ち着ければいいなと思っていたのだ。高速で自由自在に飛べるブロリーと転移出来る俺なら買い出しなどに関する立地の不便さはほぼ気にならないし。
俺とブロリーが地球に来たばかりなこと、ブルマさんからカプセルハウスそのものは都合つけてもらえること、しかしそれを設置する場所に迷っていること。
概ねの事情を話して、こういう山奥での暮らしそのものや決まり事、気を付けること、そもそも勝手に住んでもいいのかなど。実際に暮らしている人から直接聞いてみたいことは山ほどあった。
「・・・なるほどなぁ。住むこと自体は問題ねえと思うだが、お役所に届け出はしないといけねえだよ。住所と名前とをちゃんと知らせておかねえと、郵便物やら新聞やらも届けてもらえねえからな」
「ふむふむふむ・・・・・」
やっぱり先住してる現地の人の意見は参考になる~!でも同じ現地人でも悟空相手だとこうはいかないだろうから、やっぱりチチさんに聞いて正解だ。悟飯も言うてまだ子供だし、実質的に生活全般を取り仕切ってるのはどう見ても彼女だからな。
そして同じく現実的な生活のあれこれについてかなり突っ込んだ質問もして色々相談にも乗ってもらっていると、チチさんは改めて感心したように嘆息していた。
「やっぱり、しっかりしすぎなほどしっかりした子だべ。さっき一緒にいた大きいお人は頼りにならねえだか?」
「そこまでは言いすぎな気がするんですけど・・・えっと、けっこう世間知らずなところはあるので・・・彼もサイヤ人でヨソでくらしてたし、悟空さんに輪をかけて社会や世俗とはなれていたような感じだと思ってもらえれば・・・」
「・・・それは、かなり深刻そうだな・・・・・」
「それにわたし、見た目はちっちゃいんですけど中身はもっとおとななので!だからわたしができる範囲のことはやろうとおもうんです」
「そうけ。人は見た目によらねえって言うけんど、シロちゃんは立派だべなぁ。これからも何か聞きたいことがあったらいつでも相談に乗るだよ」
「たすかりますー!」
すんげえいいひと~!
にっこり笑っているチチさんの様子を見て、やはり悟空は死なせないほうがいいと改めて思う。
セル編が終わって顛末を聞いた彼女が泣き崩れるシーンは、漫画ですらいたたまれないものだった。
無事に悟空も悟飯も家に帰らせて、そしてやがて生まれる悟天も父親の顔を知らずに育つなんてことはなく。皆揃って平和に日々を過ごさせてやりたい。
きっとこの世界なら、それが出来るはずだ。
やがて戻ってきた悟空たちを出迎えて俺達も話を切り上げ、重ね重ねお礼を言ってからその場をあとにする。
ここの至近距離にとまでは言わないが、山ひとつ離れた場所あたりに家を置かせてもらってご近所さんになるのもいいかなあ。
ブロリーにも希望はあるか聞いてみたが、案の定何もわからんので任せるとのことだった。
カプセルハウスを用意して貰えるのは数日後らしいから、それまでに決めとかなきゃな。
それまでの仮宿として泊めて貰えることになっているので俺たちは再度カプセルコーポに戻り、晩御飯もご馳走になってその日は早めに休むことにした。
そして翌日。
ベジータ達と共に俺とブロリーはいよいよ会場へ。
ついに、原作本編への本格介入。セルゲームのはじまりだ。
カプセルハウスって水道とかどうなってるんだろうとかつい脳裏をよぎっちゃうんですが気にしないほうがいいんですかね、こういうのって。
ところで、なんでもかんでもお訊きして申し訳ないんですが再度のお伺いです。
実は先日から、この連載の番外編みたいな短いお話をネタ帳のほうにもちらほら投げ始めておりまして。
https://syosetu.org/novel/388212
なお内容は読まなくても特に問題のない、本編の流れとは完全に切り離した日常編みたいな話です。だいたい飯食ってのほほんとしてるだけ。
最初はあっちにぜんぶ投げ込んどけばいいかなと思ってたんですがやっぱり結構ゴチャつくのと、もしかしてこっちの本編側に追加で載せていったほうがいいのかなと思ったりもしてまして。
こっちに載せる場合は目次の末尾に番外編みたいな章を作って、更新日時は前後することになりますが後ろの方にまとめることで本編と混ざらないようにしようかなとは思っています。
そのほうが良さそうであれば投げてある数本もこっちに移して今後はこちらに載せていこうと思うんですが、どうでしょうか?
番外編(日常編)、どこに載せたらいい?
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あっち(ネタ帳、現状のまま)
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こっち(本編の後ろのほう)