TS転生幼女は伝説の超サイヤ人を救いたい。   作:こねこねこ

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22:セルゲーム

セルゲーム会場。

記憶にあった原作と違い映画の件が挟まっていたからか前日の各メンバーの位置が異なっていたらしいが、俺達カプセルコーポからの一行とほとんど間を置かずに悟空達も現地へ到着した。

 

「・・・お揃いで、ようこそ」

 

聞き覚えのあるセリフのあと、セルは俺の隣にいるブロリーに目を向ける。

 

「貴様か、昨日から感じていた妙な気の正体は」

 

対して当のブロリーは特に答える様子も無い。

余計なやりとりをする気は更々無いようだ。

 

ていうか、ブロリーがいるからここって基本的にアニメ版の世界だと思っていていいんだよな?

俺は持ってきたレジャーシートを少し離れた草地に敷いて腰を下ろした。

 

「ブロリー、こっち来てお弁当たべよ」

「・・・そんなに呑気にしていていいのか?」

「いいのいいの。たぶんまだしばらくは始まんないから」

 

割と場違いな行動にも思える俺の様子に少し困惑したような顔をしていたが、ブロリーも俺の隣に座っておにぎりを齧りはじめる。

悟空たちと何やらモメている武舞台の上のサタン一行をぼけっと見ていると、そのうちやかましい音を立てながらドピンクの変なヘリまで現れ辺りは騒がしくなった。

 

あぁ来た来た。アレがあるからまだ結構時間かかるんだよ。

サタンの弟子だとかマネージャーだとかかわちゃわちゃしている様子をブロリーは蔑んだ目で見ている。

 

「・・・何なんだあのゴミは」

「んー・・・ヒマなんじゃない?そのうち終わるからほっといてあげよ」

 

危ないからといって止めても聞く連中じゃないのは知ってるから、気が済むまでやらせておくのがいいだろう。

どっちにしろ先鋒で出るのは悟空だし、まだそれまではのんびり待ってればいい。お茶うめ~。

 

弟子が二人吹っ飛んでったあとはサタン本人の瓦割りアピールが始まり、その後にぺちぺち殴り掛かったかと思えば業を煮やしたらしいセルに弾き飛ばされ岩場にめり込んで場外。あれで生きてんのも結構すげえよな。

 

「さあ、はやくセルゲームを始めるぞ」

 

ここまでの連中みんな試合扱い全くされてなくて草。そりゃそうだ。

 

そして悟空が武舞台へ上がった。仲間内では本命と見られていただけに皆が驚いているが、事前に話を通していた俺達はそのまま見物を続行。・・・そろそろ出番も近づいてきたしぼちぼち片付けるか。

 

いよいよ本戦がはじまり、セルが四体に分身したりクソデカかめはめ波をぶちかましたり手を変え品を変えで周りを驚愕させる一方悟空もフルパワーで光りながら応戦していく。

 

そしてしばらくの後、セルは自ら武舞台を吹っ飛ばした。

吹き抜ける衝撃波に軽い俺も飛ばされかけるがブロリーが首根っこ掴んで引き留めてくれる。うひ~・・・。

 

武舞台があった場所は大穴と化し、ルールから場外負けが除外された。

 

そこからまだ戦いは続いたが、瞬間移動かめはめ波をやり過ごされた悟空はやがて限界を悟ったのか「まいった」と降参宣言。

セルをはじめとする周りの面々が驚く中戦闘態勢を解いた。

 

「・・・孫悟空、その言葉の意味することがわかっているのか?セルゲームで闘う者がいなくなれば、この地球の人間どもは一人残らず死ぬことになるんだぞ」

「勘違いすんな。闘うヤツがいなくなったわけじゃねえだろ」

 

セルの言葉にも動じず、悟空は平然として焦っている様子は無い。

 

・・・なんか視界の端っこでサタンが腹抱えてジタバタしてる。悟空の出番が終わったことで再戦を周りから促されて逃げようとしてるんだろう。あのおっさんいつも腹下してんな。

 

「次に闘うヤツは、もう決まってるんだ。オラが指名していいか?」

「貴様、本当に降参する気か・・・・・」

「今度の試合でたぶんセルゲームは終わる。アイツだったらお前にだって負けやしねえさ、今実際に闘ってみてやっぱりそう思った」

「・・・そいつが、貴様は勿論この私よりも強いとでもいうのか?馬鹿な、そんな者はこの世に存在しない」

「それがいるんだよ。そいつに全てを託してオラは降参する」

 

正直このあたりのくだり長くね?そんなハードル上げられたら期待値爆上がりしちゃうじゃん。

実際のところ、新惑星ベジータ参戦組は既にチラチラこっちを見ている。それ以外のピッコロや天津飯・ヤムチャあたりは困惑した顔をしているが。

 

「では聞こうか。存在するはずのないその者の名を」

 

重々しいセルの言葉に悟空はこっちを振り返り、そして予想通り宣言した。

 

 

 

「おめえの出番だぞ、ブロリー!」

 

 

 

本来であればここで呼ばれるのは悟飯だった。だが、この世界ではそうはならない。

 

レジャーシートを片付ける俺の隣から、名前を呼ばれたブロリーが歩み出る。

俺も荷物をしまってZ戦士側に近寄るとクリリンがホッとしたように声を掛けてきた。

 

「よ、よかった・・・やっぱり出てくれるのか。お前ら暢気に弁当なんて食ってるから、もしかして見物だけしに来たのかと冷や冷やしちまったよ」

「いやぁ~・・・前座が長くなりそうだったからついつい・・・・・」

 

てへへと笑いながらそう言うとクリリンも「ああなるほどな」とサタン一行のほうへちらりと目を向ける。おっちゃんはまだ腹抱えて蹲ってた。

 

セルは腕を組んで上空から値踏みするようにブロリーを見下している。

 

「半ば予想はしていたが、やはりそいつか。孫悟空、奴も貴様と同じサイヤ人なのか?」

「ああ、ついこないだ出会ったばっかりだけどな。オラ達以外の、唯一の生き残りらしい」

「ふん・・・ここまでずっと主だった戦いにも参加せず、宇宙の果てで隠れ住んでいただけの奴がどこまでやれるのか楽しみだ」

 

オイ随分と舐められてんぞ。

宇宙の果てとか言ってるけど宇宙全体から見れば地球こそ辺境のしょぼい星って周りからは認識されてるし、ブロリーはあれでいて銀河ひとつぶっ壊しとるんだが。

 

・・・と、そんなこと考えるより先にやることがあった。

俺はサタン達に随行してるカメラマンのほうを見て、担がれている大きなカメラに向かって指を合わせる。

すると急に音もなくカメラが真っ二つに割れた。

カメラマンが慌てた様子でばらばらになったそれを取り落して騒いでいる。

 

これでよし。

悟空たちはともかく、ブロリーのことはなるべく映してほしくないんだよね。

マイクのほうはまあいいか。あの全然様子が伝わらないへっぽこ実況ならブロリーのことも『無名選手その2』とかクソ適当な表現しかしないだろうし。

 

悟空と入れ違いになるように、ブロリーが戦場へを足を踏み入れた。

セルも地上へ降り立ち、両者向かい合って二戦目が始まる。

 

「オレはカカロットのように遊ぶ気は無いぞ」

「ほう・・・大した自信だ。このわた」

 

セルのセリフを遮ってブロリーが超化した。

 

うひょ~~~金ブロだ~~~!!かっちょい~~~~~!!!

 

吹き荒れる膨大な気の嵐にセルの顔が若干引き攣っている。

悟空たちと違ってブロリーは地球に来て以降もずっと通常形態のままここまで来たからな。

その状態で、「ちょっと強めだけど悟空ほどじゃないな」とでもタカを括っていたんだろう。実際余計な警戒をさせないように俺がそう仕向けたという面もある。

 

やっちゃえやっちゃえー!という俺の声援を背にブロリーが地を蹴った。

 

 

 

さあ真打登場。試合開始だ。

 

 

 

 

 







前回のアンケートお答えありがとうございました。
票ほぼ真っ二つに割れて抜きつ抜かれつしてたんですが若干「こっち」のほうが上っぽいので、年明けまでこの調子だったらお正月以降にぼちぼちこっち側へアップ済の番外編ぜんぶ移そうかな~って思います。

ではではよいおとしを~。
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