TS転生幼女は伝説の超サイヤ人を救いたい。   作:こねこねこ

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たまにはほのぼの成分も補充補充。
(本編現在ブウ編後編進行中)(心が荒む)





TS転生幼女番外08_サイヤンネーミング

それは外で軽く食事を済ませていた、とある日のこと。

 

洋食のお店でそれぞれ好きなものを頼んで食っていたんだけど、ふとブロリーのほうを見るとハンバーグのプレートに添えられていた付け合わせのボイル野菜を片付けに掛かっていたところだった。

 

そしてその時丁度口に詰め込まれていったのはブロッコリー。それを見て、なんか思わずニヨニヨした顔をしてしまう。

 

「・・・どうかしたか?」

「んにゃ、べつになんでもないんだけどさ。共食いだ~って思ったらちょっとおかしくなっちゃって」

「・・・・・???」

 

意味がわからんという顔をしているブロリーに、フォークに刺さっているブロッコリーを指した。

 

「ほら、それ。ブロリーの名前ってさ、ブロッコリーが由来じゃん?だから」

「!?そうなのか・・・!?」

 

予想だにしていなかったらしい事実を唐突に突き付けられ、ブロリーがびっくりした顔をしている。

 

「うん。聞いたことない?サイヤ人って、みんなお野菜からとった名前をつけるのが慣例だったみたいだよ」

「知らん・・・・・初耳だ・・・・・」

「ブロリーはブロッコリー。お父さんのパラガスはアスパラガス。悟空・・・カカロットは、ニンジンの別名のキャロットから」

「・・・ベジータは?」

「ベジータはね、王族というか王様を継ぐはずだった人だからお野菜そのものを指す"ベジタブル"からきてるんだよ。ベジータにはターブルっていう名前の弟がいるんだけど、二人の名前を合わせるとベジタブルになるの」

「先代の王と同じ名なのはそのためか」

「そ。長男には代々別の名前を付けずにそのまま襲名させてたみたいだね~。だからトランクスも、もし生まれたのが別の時代だったり国が滅びてなかったらベジータ5世って名前になってたかもしんない」

 

一応腑に落ちたらしいブロリーは、それでも解せぬといった表情でしみじみと呟いた。

 

「・・・何故当事者であるオレ達よりもお前のほうが詳しい・・・・・?いや、それも例の"神の知識"というやつか」

「そーねー。こっち来てからこの話してるの聞いたことなかったし、知ったのは元の世界でだったからそう言えるかも」

 

さすがにベジータは知ってるんじゃないかと思うけど、普段わざわざ話題に出すことでもないしな。

 

 

 

そんなこんなでとりとめのない話をしているうちにメインのごはんはすっかり食べ終わり、追加でデザートを注文する。

 

「お待たせしました~、デラックスパフェで~す」

 

ウェイトレスのお姉さんが持ってきたでっけぇパフェが、確認も無しに俺の目の前へ置かれた。

そして俺はそれをつつーっとブロリーの前へ押しやる。頼んだのは彼ですので。

 

するとパフェに乗っかってる果物を摘まんだブロリーが、こんなことを言い出した。

 

「さっきサイヤ人は野菜が語源だと言っていたが、果物を語源にしている連中もいるのか?」

「んー?うん。サイヤ人が住んでた星ってさ、元々昔からそこにいたんじゃなくて他所の星を侵略してブン取って勝手に『惑星ベジータ』って改名して住んでたんだけどね。その侵略されて根絶やしになっちゃった先住民の種族が、確かフルーツを語源にした名前の付け方だったはず」

「・・・果物が野菜に駆逐されたわけか」

「そゆこと。まあその野菜たちもフリーザに後々駆逐されちゃったから、そういうのって巡り巡ってくんだねえ」

 

ブロリーにとっては同族を根絶やしにされた話ではあるものの、特に気分を害している様子は無い。彼らにとって弱肉強食は当然の摂理だからだろう。

・・・そういえば新惑星ベジータも、関係ない他所の星をパラガスが勝手に名前つけて使ってただけなんだよなぁ。

 

そんな話をしていると、再びテーブルへやってきたお姉さんがクソデカパフェをもりもり食ってるブロリーを見て目をまん丸くした。

しかしすぐに気を取り直し、トレイに乗っけてきた小皿を差し出してくる。

 

「お待たせしました、コーヒーゼリーのお客様は・・・」

「あ、それわたしのでーす」

 

今度はちゃんと訊かれたので手を挙げ、ちんまりとしたカップに入った真っ黒いゼリーが俺の前へ置かれた。

お姉さんはまたまた意外そうな表情を浮かべていたが、プロらしくにっこり笑って「ごゆっくり~」と言い残し下がっていく。

 

・・・・・まあ、逆だと思うよね~。普通。

 

俺は子供の身体になってしまって以降ブラックコーヒーの直飲みはさすがに出来なくなったが、コーヒーそのものは前から好きだったので甘めのカフェラテだとかこういうスイーツとしてのコーヒーは時たま嗜んだりしている。子供舌なのでミルクどばどば掛けるのが必須だけど。

 

ちなみにブロリーは今のところコーヒー苦手。地球に来るまでそういったものを飲んだことがなかったから、ただ苦いだけの汁という印象で美味しさが解らないらしい。やっぱり大人でも慣れてないとキツいんだな。

 

俺が小さなゼリーをちまちまと食ってる間にブロリーはでっけぇフルーツ山盛りのパフェ三つを平らげ、満足したらしいので会計し店を出る。

 

 

 

そして買い出しのため帰り際に寄ったスーパーの青果売り場で、ブロッコリーを手に神妙な顔で「これがオレか・・・」と呟くブロリーの姿を見て俺は思わずまた笑ってしまった。

 

 

 

 

 





コーヒーゼリーって日本特有で他の国には無いらしいね。


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