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28:あれから、それから
セルとの戦いから、およそ1年。
ブロリーとの二人暮らしにもすっかり慣れて、最近は落ち着いた日々を過ごしている。
あれから結局なんだかんだ、色々とありました。
まずは何について触れようか・・・あ、そうそう。
界王様が生き延びたことによりボージャックの封印も解かれないままだし、セル戦以降の7年間は特に大きな事件なども起きないだろうとタカを括っていたんだが。
ふつーにあった。
なんならあの後すぐに一件デカめのやつがあった。
平和になって一週間かそこらが経過した頃、神殿に遊びにいってデンデや悟飯とのほほんとした時間を過ごしていたとき。
新ナメック星からデンデ宛にヘルプコールが届いた。
正体不明の宇宙船や機械の軍団に襲われてナメック星人たちがピンチなのだという。
話を聞いてすぐにわかった。メタルクウラだ。
正直今更ぁ?という気もしたんだが、そもそも原作でのあの辺りの時系列って劇場版絡みなせいかだいぶ無茶がある。
セルゲームの開催告知から開催までのわずか9日間に、メタルクウラ・ブロリー・ハッチヒャックの事件がすし詰めになっているのだ。
ひとつひとつがそうそう起こらないレベルの大事件だし、セルゲームからほんの10日も離れていないタイミングだったから・・・まあ、多少の誤差の範囲ともいえなくもない。
原作と違って悟空は生存、ベジータも引退(仮)していないから役者は揃ってるしな。
セルゲーム開催中はナメック星の描写はなかったし、襲われるタイミングが何かしらの些細な切っ掛けでズレ込んでしまったんだろう。
そんなわけで、既にセルゲームを乗り越えた俺達にとっては消化試合に等しいものだったがナメック星にとっての重大な危機であることには変わりない。
事態を知ったデンデはその場で俺と悟飯に、悟空やブロリーの力を貸して欲しいと願い出た。
一緒に来ていたブロリーへ確認すると「暇だから行く」とのこと。
正直ブロリーひとりでもカタがつく案件ではあったんだが、敵のタネは割れてるしせっかくだから悟空とベジータも誘ってみた。メタルクウラ百人組手いってみないかと。
ブロリーのSS4に触発されて戦闘力向上モチベ増し増しだった二人も食いついて、あとはピッコロも故郷の危機ということで同行。
ほかの元々の面子であったヤジロベーや亀仙人やウーロンなどといった戦力外の方々にはご遠慮頂いて、サイヤ人トリオ+ピッコロ+俺という最低限の5人だけで向かうこととなった。なお俺は転移持ちのためナメック星人の救出係兼、ブロリーたちに何かあったときのための保険である。
宇宙船も、ピッコロが新惑星ベジータへ向かうのに途中で取って返してそのままになっていたものが放置されており燃料も充分だったためそのまま転用。その日のうちにとっとと出発した。
着いた先では二手に分かれ、俺とピッコロは囚われたナメック星人の救出へ。ブロリーたちはクウラのほうへ。
ピッコロに気を探ってもらって俺の転移で運び出すというルーチンでさくさく救出を進めていると、それが終わるころにはバトル組も早々に決着がついていた。
後々に経緯を聞くと、いまだSS2に至れていなかった悟空とベジータは結局メタルクウラ一体を倒したあたりでギブアップ。ただし原作とは違いひとり一体ずつ倒せたのだとか。
ヒィヒィ言ってる超サイヤ人ふたりに対し勢揃いしたメタルクウラの群れがドヤったところで、同じ顔ばかりの集団に飽きたブロリーが事前の俺からの助言に従いビッグゲテスターことクソデカアメーバのどてっ腹に穴をあけて直接カチコミ。中枢にいたクウラ本体をボコボコにした。
飛んでったアメーバが爆発する中ブロリーは涼しい顔をしながら帰還。
セル戦のようなどんでん返しも無く、今回は本当にあっさりと片が付いた。・・・やっぱりセルとかいう可能性の塊がおかしかったんだろうな、たぶん。
事が済んだあと、ナメック星人たちがお礼にと差し出してきたのはドラゴンボール。
戦功のほとんどがブロリーだったことと、救出のほうも俺の手間が大きかったからということで俺達二人に使わせてくれることになった。
数日前のことを覚えていたブロリーが不老不死と言い出すのを頼むから早まらないでくれと押し留めて、代わりに提案したのは俺がずっと考えていた願い事。
『ブロリーがこれまでに壊したり殺してしまった星や銀河、命などを可能な限り全て元に戻してほしい』
数が膨大かつ銀河まるごとという規模も最大級だったこともあり、地球のものより強力であるポルンガの願いの力みっつぶんを全て使ってなんとか叶った。
ただし、一人ではなく膨大な数の蘇生だったために一年ルールが適用され、命に関しては復活できたのは一年以内に死んだ者だけ。南の銀河などはその範囲内に入ったが、ブロリーが幼少時からその手にかけてきてしまったぶんは取り返しがつかない。申し訳ないが、転生だって既にしているだろうしある程度は仕方のないことだ。
全てが無かったことにはならないものの・・・これで少しでも、ブロリーの罪状が軽減されてくれればと思う。せめてブウ編でのベジータのように、極悪人判定が下されないくらいにはなってほしいなあ。これ以上は罪を重ねさせないように俺も一緒に頑張ろうと思ってるし。
ブロリー自身にもそれを伝えると、彼は俺に対してすまないと謝った。
日々を一緒に過ごしていくことで、情や倫理観という面でもブロリーは着々と成長してきている。
・・・どうかこのまま、良い人生を歩んでいってくれますように。
こうしてナメック星での事件は無事解決し、地球へ戻ってデンデにもそれを伝えると泣きながらお礼を言われた。一件落着だ。
ちなみにそこで悟飯へさらっとハッチヒャックの件を確認してみたところ、そっちは逆にブロリーの事件よりも前にすでに事が起きて解決済みとのこと。未来トランクスもいたし、確かにタイミングとしてはそっちのが自然だよな。
ついでに興味本位でターレスのこともちょっぴり聞いてみた。悟飯は微妙な顔してたけど。
するとやはり過去に地球に来ていて、例の映画通り地球を神精樹でめちゃくちゃにしかけて悟空に倒されたらしい。ということは今あいつ地獄にいるんだなあ。ブロリーに人違いで追いかけ回されることもなく、バーダックあたりとよろしくやってるんだろうか。
ハッチヒャックのときに現れたのは本人ではないだろうし。
そんなこんなで、平和になったかと思った途端に舞い込んだ事件は早々に収束。
それ以降は、今のところつつがなく穏やかな日常だ。
ブロリーは悟空に誘われてしょっちゅう一緒に修行をしている。
今日も午後に入ったこれくらいの時間にそろそろ・・・あーほらきた。
「おーいブロリー!修行しようぜー!」
山ひとつ挟んでいるとはいえひとっ飛びの距離だからか、彼らにとってはじゅうぶんご近所さんという認識なんだろう。
ほんとに毎日のように来る。磯野野球しようぜーのノリでめちゃめちゃ気軽にやってくる。
いつものことなので、お昼ごはんの片付けで洗い物をしていたブロリーもすぐには対応せず終わるまで平然と待たせていた。
ちなみに日々教え込んだ甲斐あってブロリーは結構積極的に家事もやってくれる。
洗い物も最初の頃は皿の破損率10割だったのが最近は1割程度にまで減った。成長が目覚ましいぞ。
・・・普段は気を付けてくれてはいるが、やはりブロリーは日々の暮らしで"うっかり"何かを壊すことが多い。
特に多いのが起き抜けの寝ぼけているときなど。
今日も朝ごはん作ってたら後ろからバキャって音がして、後ろを見ると冷蔵庫のドアをもぎ取ったらしいブロリーがボケっとしながら立っていた。
「・・・すまん・・・とれた・・・・・」
とったんだよ。とれたじゃねーの。冷蔵庫が悪いみたいに言うんじゃありません。
俺なんかだと普通開かない方には引っ張らない・・・というかそもそも引っ張れないものだが、構造上の抵抗力など無に等しいブロリーはうっかり逆方向に力を込めてしまったりする。部屋のドアとか玄関のドアとかもいっしょ。
「あーはいはいなおしといてあげるから顔あらってきなよ。おちゃのむの?ぎゅーにゅー?」
茶・・・といいながら洗面所に向かうブロリーをよそにさっさと冷蔵庫に遡行をかけてドアをくっつけ、麦茶を出して俺は作業に戻った。
そんな今朝のやりとりを思い返しつつ。
おーいまだかーと喚いている悟空に、うるさい黙れ今行くと叫び返したブロリーは手早く台所を片付けて出かけていった。
「少し出てくる」
「ん、いってらっさーい」
ひらひら手を振ってそれを見送ったあと、俺はさっきまで向かっていたパソコンのほうへ戻ってカチャカチャとキーを押す。
まったく・・・。チチさんは生まれたばっかの悟天の世話で大変だってのに悟空は相変わらず気楽なもんである。そういう奴だって知ってはいるけども。
下手すると、いや下手しなくても悟空より俺のほうが悟天の面倒見てるまであるぞ。
今日は仕事のあれこれを片付けているので行かないが、俺は俺でこの一年ちょくちょく孫家には遊びに行ったりでお邪魔させて頂いている。
チチさんは本当に俺のことも可愛がってくれてて、色々料理を習ったり家のことについてアドバイスを貰ったりで普段からとてもお世話になっているのだ。
悟天が産まれて以降は新生児の世話で夜もろくに眠れていないチチさんを少しでも寝かせようと、ここ数か月は遊びにいく度に日中の数時間程度俺が面倒をみてチチさんにはお昼寝してもらったりしている。そうじゃない日は牛魔王のおっちゃんと悟飯で頑張っているようだ。
そして父親の悟空だけが遊びまわっているわけで。いや遊びっていうか修行だけど。
聞けば悟飯のときもそんな感じだったらしい。少し大きくなってからは相手もしていたらしいが、赤ん坊相手には出来ることがないからと堂々と開き直っている。
そのあたりはブロリーすら引いているんだけど、誘いを断ったところで家に帰るわけでもないため仕方なく普段通り相手をしていた。
来ていたメールを全て返し、書類の送付なども全て終えて一息ついた俺はお菓子とジュースを持ち出しておやつタイム。
仕事も無事に軌道に乗ってきて、最近ようやく余裕がでてきたところだ。
・・・ああ、そのあたりについても触れておくか。
ブロリーと俺が、どうやって日々の糧を得るに至ったかって話。
俺はたまたま運が良かったけど、お金を稼ぐって本当にたいへんだよ。
なおパラガスについては瓦礫での圧死判定になっているので条件に含まれず生き返ってません。