TS転生幼女は伝説の超サイヤ人を救いたい。   作:こねこねこ

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DAIMA視聴終わりました。
最初「なんじゃこれ」と思って聴いてたOP曲が今や頭から離れません。タスケテ





50:暗雲低迷、五里霧中

ブロリーの飛び立った地から遥か西の大陸、岩場に紛れるように埋められ隠された宇宙船の中。

 

バビディの一味が拠点としているその最深部へ、シロはその姿を唐突に現した。

 

つい先ほどまで水晶に向かって早く来いとガミガミ指示を飛ばしていたバビディは、まさか瞬間移動してくるとは思わず一瞬ギョッとした顔で目を剥く。・・・しかし、一瞬の後にはすぐ取り繕って偉そうにふんぞり返った。

 

「・・・お、遅いぞ!ボクが呼んだらすぐに来るんだ!」

「はーい、ごめんなさーい」

 

大して悪いとも思っていないような間延びした声でシロが謝ると、バビディはその姿を無遠慮にじろじろと眺める。

 

「う~ん・・・やっぱり大した奴には見えないんだけどなぁ・・・・・?おいお前、名前はなんていうんだ」

「シロだよ」

「じゃあ、シロ!・・・え~と・・・?お前は何ができるんだ?」

 

バビディのその問いかけにシロは少し考え込むように小首を傾げ、にぱっと笑顔で答えた。

 

「なにがっていわれてもなあ・・・・・ん~・・・・・いろいろ!」

「『いろいろ』じゃわかんないよ。ちゃんと説明しろ」

 

全く要領を得ないその答えにバビディは苦虫を噛み潰したような表情で苦言を呈する。

シロは再度考え込み、普段から使っている能力のその内容をつらつらと挙げはじめた。

 

転移や異空間収納などの空間魔法、そして物体に流れる時間の速度を自在に操る時間魔法。

 

「時間転移っていってね、ほかの時代に行ったりすることもできるんだけど・・・コレはやっちゃいけないの。おこられちゃうから」

「おこられるぅ?誰にだよ?」

「タイムパトローラーのひとたち」

「は~?聞いたことないぞそんなの。銀河パトロールの連中なら知ってるけどさぁ」

「ふつうの時間の流れとはちがうところにいる、歴史を変えたり悪さしようとするととっちめにくる組織だよ」

「なんだそりゃ?どうもお前の話は胡散臭いなあ・・・大体なんでそんなこと知ってるんだ」

「わたし、この世界のことについてはけっこう詳しいんだよ?何でもかんでもぜんぶじゃないけど」

 

いまだ半信半疑といった様子で訝し気な顔をするバビディに対し、シロはどことなく楽しそうにくるくる回りながら笑っている。

 

「・・・じゃあ、魔人ブウについてはどのくらい知ってるんだ?」

「んと、大昔に大魔女マーバが創った魔人のひとりでしょ。界王神三人を殺して、大界王神を取り込んだあと今は封印の球の中でお休み中」

「なんだ、ぜんぜん間違ってるじゃないか。ブウを作ったのはボクのパパなんだぞ」

「ちがうよそれ。ビビディは頼んだだけだって、魔人を作る力なんて無かったってドクターアリンスが言ってたもん」

「はぇ?」

 

ドヤ顔で指摘したのをそう返されて間の抜けた声を上げるバビディの傍ら、ずっと控えていたダーブラがそのやりとりを聞いてふいにぽつりと言葉を漏らした。

 

「ほう、ドクターアリンスとはまた懐かしい名前ですな」

「知ってるのかい?ダーブラ」

「大魔界に居た頃に私が後援をしていた研究者です。確かに奴ならばそういう裏事情を知っていてもおかしくはありませんが・・・」

「・・・え?なに?コイツが言ってるのってもしかしてホントに信憑性ある話なの?」

 

ただの幼女が事情通ですと言わんばかりの顔で口にする"裏情報"など、普通であれば到底信じるに値しない。

シロの言うそれもてっきり適当な与太話の類かとバビディは疑っていたが、元魔王であるダーブラのその言葉を考慮に入れるとまた話は変わってくる。

 

「全てを鵜呑みにするのは危険でしょうが、見た目に釣り合わぬ力を持っていることを考えれば一応耳に入れておくだけの価値はあるのかも知れませんな」

「ふ~ん・・・まあいいや、とにかくボクたちの目的は魔人ブウを復活させることなんだ!シロよ、お前はその役に立てるんだろうねぇ?」

 

色々と気になりはするものの、現状の目的と直接は関係が無い以上優先する事柄でもない。

一旦置いておいてバビディは話を戻し、改めてシロへそう告げた。

 

「えっと、なにするんだっけ・・・あ、エネルギー?」

「そうだ。人間をたくさんたくさん殺すんだよ!お前にできるかぁ?そのほそっこい腕で」

「んー・・・・・、やろうとおもえば?」

「ホントだろうねぇ・・・?」

 

ぽやぽやとした顔をしながらまたフンワリとした答えしか返さなくなっているシロを見て、二人はボソボソと言葉を交わす。

 

「・・・どうもこの娘、先程から時折ボケたような様子を見せますな。素なのかもしれませんが」

「さっきかなりの負荷を掛けたからなぁ・・・思考力が落ちてるんだろ。まあちょっとくらいバカになってても、やることやってくれればボクは別に構わないんだけどね」

 

バビディはそう言うなり、ビシッと明後日の方向を指差して命令を下した。

 

「よーしシロ、いってこい!方法はなんでもいいから、とにかく人間からたくさんエネルギーを集めるんだ!」

「はぁ~い。えっと・・・バビディさまもいっしょにいく?ブウちゃんの球を開けるのだって狭い場所じゃダメだろうし、ひらけてて見晴らしのいいところあるよ」

「ブウ"ちゃん"・・・?そうだな、お前にどれほどのことが出来るのか見せてもらおうじゃないか。あぁダーブラ、お前はお前でまた人間を殺してきてよ。この近辺にある村だとか町だとかは片っ端から襲っていいからさぁ」

「畏まりました」

 

まだイマイチ信じきれずシロの力を100%アテには出来ない現状、一応ダーブラのほうへも引き続きエネルギーの採取は続けるように命じておくのが無難だろう。

一礼してそのまま宇宙船の外へ向かったダーブラを見送ったあと、シロとバビディはその場から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――そして同時刻。

 

シロの気を追って真っすぐ北西へ向かっていたブロリーは、その気配が再び移動したことを即座に感じ取っていた。

 

今しがた目指していた場所とは同じ方角だが、さらに遠い。

かなりの速度は出していたが、流石に大陸レベルで距離が離れていると多少時間も掛かる。

 

歯がゆさと共に、これまでに急いで長距離を移動する必要があったときは毎度シロの転移に頼りっきりだったことをふと思い出した。

 

 

思わず眉根が寄る。・・・早く、追いつかねば。

 

 

しかしさらに速度を上げようとしたその時、急に空が暗くなった。

 

 

「!!・・・何だ、」

 

 

夕暮れで宵闇が近づいていたとはいえ、まだ赤みの残っていた筈の空が一面真っ暗だ。

 

 

過去何度か見覚えがある。

これは、ドラゴンボールで神龍を呼び出したときの現象だろう。

 

 

咄嗟に見回すと、真北の方角に輝く龍が小さく見えた。

 

ここから北・・・カプセルコーポがある西の都だ。つまりはブルマ達の誰かがドラゴンボールを使ったのだろうと推測出来る。

 

 

そこまで考えてブロリーは一瞬迷った。

 

 

現状目指すべきはシロのほうだ。

 

・・・しかし、アイツが何かしらの理由で今は正常な状態では無いのだろうという点はほぼ確信してしまっている。

これから直接話して確かめるつもりではあるが、もしそうだったら。

 

そして、もしもその対処に"願い"を使う必要があるとしたら。

 

神龍が既に呼び出されている今、機会を逃せば次にドラゴンボールを使えるのは一年後。

叶えられる願いの数は三つだ。それらを全て言い終える前に、今すぐ向かえばまだ割り込める可能性がある。

 

リスクも込みで、どちらを優先するべきか。

 

 

長々と考えている時間は無い。

逡巡した結果、決断したブロリーは北のほうへ向きを変える。

 

 

一瞬で気を爆発させて超サイヤ人4にまで姿を変え、現状出せる最高速で西の都へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その西の都では、ブロリーの推測通りブルマ達の一行がカプセルコーポの外庭でドラゴンボールを囲み神龍を呼び出していた。

 

その面々の中にはここに戻る途中で合流した悟空や悟飯やベジータ、そして界王神の姿もある。

 

今このタイミングでドラゴンボールを使用したのは、勿論武道会場やその周辺で殺されてしまった人々を生き返らせるため。

そのことを検討していた際、居合わせた界王神が地球にもドラゴンボールがあることに驚きつつも『ダーブラに殺されたキビトを蘇らせたい』と要望を出したのだ。

本当は全て事が収束した後のほうが良かったのであろうが、願いは三つ全てを言わずとも残した状態で神龍を帰せば再使用までの時間も短くなる。

最悪の場合はシロや悟空に頼んでナメック星のドラゴンボールを使わせて貰うことも出来なくはないと判断し、使用に踏み切った。

 

「えっと・・・どう願えばいいかしら?ダーブラに殺された人たちを生き返らせる?」

「単純に『今日死んだ人間を生き返らせてくれ』でもいいんじゃないか?あ、悪人は除いてな」

 

ブルマとヤムチャが相談し願いを告げると、承諾した神龍により無事に願いは叶えられる。

 

「ありがとうございます。キビトの気配が確かに復活している・・・本当に複数の者を一度に生き返らせることが出来るのですね」

 

界王神が感心したように嘆息する傍ら、同じく気を探っていた悟空はふいに何かに気づいたように声を上げた。

 

 

「・・・あれ?なんだブロリーの奴、どこ行ってんのかと思ってたらなんかすげぇ速さでこっち来んぞ」

 

 

只事では無さそうな様子に、何か叶えたい願いでもあったのかと首を傾げる。

 

するとその時、唐突にブルマが慌てたような声で叫びを上げた。

 

 

 

「ちょ、ちょっと見て!神龍が・・・!!」

 

 

 

その場にいた全員が見上げる先で、いつもと様子の違った神龍の纏う光が明滅したと思った瞬間。

大きな龍の姿が煙のように溶け、まるで爆発したように激しい光となって消えてしまった。

 

「・・・なんで!?まだ願いは三つ言ってないぞ!?」

「まだ帰っていいとも言ってないのに!」

 

驚きと混乱に見舞われたブルマ達は何が起きたのかわからず声を上げるが、その中で唯一悟飯だけが顔色を青くしている。

 

 

・・・まだ幼き頃、"これ"と似たような光景を一度だけ見たことがあった。

 

 

「ま、まさか・・・これって・・・・・!?」

 

 

 

そして溢れる光が収まったあと、その場に残っていたのは。

 

 

 

輝きを失い、ただの石塊と化してしまったドラゴンボールだった。

 

 

 

 

 





群集劇(?)みたいなのも全然書き慣れてないんで、あちこち何が起こってるのか管理しつつ書いていくのって大変だなあとしみじみ・・・。


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