または、https://x.com/storyofsekaiで公開されている「セカイ」の物語を、
文字に起こし、ハーメルン投稿用に調整したものです。
ぜひリンクから縦書き画像形式の「セカイ」の物語も楽しんでみてください!
ゆかり「時間軸管理局副長官、結月ゆかりです。
時間軸番号DDC181の秩序回復のため、あなたを
このセカイから消去します。」
怪物「「時間軸管理局」だと?
ふざけるな!!」
怪物はゆかりに襲い掛かろうとする。
ゆかりは咄嗟にパーカーのポケットからガラケーをとりだした。
それを開き、
ファイズフォン{( 1 0 6 )}
「106」と入力し、Enterを押した。
そしてガラケーの上側を左に倒した瞬間に
三弾のエネルギー銃弾が敵を一気に襲った。
怪物「うおぁ!」
ゆかりはすぐにガラケーを元に戻しさらに入力する。
ファイズフォン{( 5 5 5 Enter )}
ファイズフォン{Standing by...}
ガラケーを閉じ、天に掲げる...
ゆかり「変身!」
ゆかりは天に掲げたガラケーをベルトバックルに差し込み左に
倒した。
ファイズフォン{Complete}
その瞬間ベルトバックルの左右から赤く光る帯が伸び、
ゆかりの身体を包む。
その帯の光は一瞬強くなった後、また弱くなる。
弱くなった時には、ゆかりの身体には赤い帯の間に
黒いスーツが装着されていた。
怪物「お前...仮面ライダーか。
...どれだけ現れようと結果は...変わらない!!」
怪物は再度襲い掛かろうとしたが、
ゆかりはそれを右手で止めて、左手だけで突き飛ばした。
怪物は突き飛ばされて地面にそのまま落下した。
怪物「なんだ...今の馬鹿力...
お前本当に人間か...!」
ゆかり「はぁ...
確かに私は人間じゃありませんが、これに関しては
ただただあなたが弱いだけですよ」
怪物「なんだと!」
怪物は負けじとゆかりの前で高速移動を披露した。
怪物「どうだ!これが俺とお前のレベルの違いだ!」
ゆかり「あなた...」
怪物「恐れ...戦くがいい!!!」
ゆかり「バカなんですか?」
怪物「...は?」
ゆかり「あなたこれが人生初めての戦いじゃないなんて
言わせませんよ?
実戦で手の内をわざと明かすなんてどんだけバカなんですか...」
怪物「...ふざけるなぁああ!!」
ゆかり「はぁ...会話が成り立たない。
まぁ手の内...能力が分かった以上、さっさと終わらせましょう。」
ゆかりはベルトバックルにあるガラケーから何かを取り、
左手首にあるデバイスから何かも取って、それを
ガラケーに付けた。
ファイズフォン{Complete}
その瞬間赤い帯は白くなり、黄色の複眼は赤色に変わる。
そして胸部のパーツが肩に移動し、内部機構が露わになった。
ゆかりは構えを取った。
ゆかり「あなたの高速移動に付き合ってあげましょう。
ただし、"10秒間だけ"ですけどね。」
怪物「たった10秒だけで俺を倒せると思ってるのか!!」
ゆかりは左手首にあるデバイスの、
赤いスイッチを押した。
ファイズアクセル{Start up}
ゆかり「...思ってますよ。」
怪物「なんだt...」
「なんだと」の「と」を言い終える前にゆかりは走り出した。
その速さは怪物の反応速度を大幅に超えたものだった。
怪物「...!?」
ファイズフォン{Exceed Charge...}
怪物が反応したころには、もう遅かった。
ゆかり「ふっ!」
こうたちには何が起こったのか何も見えなかった。
ゆかりはたった0.3秒の間に、怪物を一度殴って体勢を崩させ、
すぐに蹴り上げ上空に吹き飛ばし、
そのまま飛び上がってライダーキックをお見舞いしたのだ。
ゆかり「ふうぅ...」
気づいたころには、ゆかりは着地した時の姿勢をしていた。
ファイズアクセル{ 3...2...1...Time-out }
ファイズアクセル{Reformation}
肩に移動していた胸部パーツは戻り、
白い帯も赤色に、赤い複眼は黄色に戻った。
ゆかりはベルトバックルからガラケー...もといファイズフォンを
取り出し、開いてEnterキーを押した。
そうすると一瞬強い光がスーツの赤い帯から放たれて、
すぐに消えていった。その間に装着されていたスーツは消え、
変身が解除されていた。
ゆかりはさっきまで倒れていたこうに近づいて行った。
ゆかり「怪我はありませんか?」
ゆかりはこうに手を差し伸べる。
こう「はい...なんとか...」
こうはゆかりの手を取り、なんとか立ち上がった。
それと同時にミクの声が聞こえた。
ミク「ゆかりさん!」
驚きを隠せない、無線ではないリアルの声だ。
ゆかり「ミクちゃん!」
ミク「ひっさしぶr...」
ゆかり「危ないですよ!」
ミク「え?」
ゆかり「ここは今でも戦闘状態なんですよね!
ここに来るまでに大勢倒して来て今ここでも倒しましたが
まだ敵...居るんですよね!?」
ミク「...えーと......」
ゆかり「そうじゃなければあのそらさんから
緊急時間軸通報なんて来ないですよ!」
ミク「えと...敵は今ので最後だよ...」
ゆかり「あえ?...それじゃそらさんは?
てっきり別の場所で戦闘を続けてると思ってたんですが...」
ミク「それに関しては...」
こう「俺から説明します。...ゆかり.....さん?」
ゆかり「?」
...
ゆかり「えぇぇぇええええええ!?
そらさん死んだ!?!?!?!」
ミク「うん...」
ゆかり「嘘じゃないんですか!?
ドッキリかなんかですか!?」
こう「違います...」
ゆかり「そんな...あぁ...でも...」
ゆかりは施設のリビングルームでうろつきながらも、
何か思い出したように続けた。
ゆかり「ここのセカイって特別規定が設けられてましたよね?
確か...死んでも一週間で帰ってくるとか...」
ミク「その通りだよ。来週の水曜日に、そらは記憶を取り戻して
このセカイに帰ってこられるようになる。」
ゆかり「今日は木曜日ですね...今日も入れずとも
残り六日...
そして想定以上の頻度で活動するモンスターブラックホール...
緊急時間軸通報の意味がなんとなくわかりました」
ミク「あのさ...私たち...緊急時間軸通報なんて
してないんだけど...」
ゆかり「水曜日に緊急時間軸通報が届いたのでおそらく死ぬ直前
ぐらいにそらさんが通報を行ったのでしょう。」
ゆかり「そらさんにはここに残ってる皆さんを、
我々時間軸管理局に守ってもらうという目的も
あったのでしょうが...
別の問題も浮上していますね。」
杏「...別の問題?」
ゆかり「モンスターブラックホールのことです。
モンスターブラックホールは時間軸由来の現象で、
人為的に起こすことのできないものです。
時間軸由来なのはわかっているのですが、
時間軸管理局で管理している時間軸の中でも
モンスターブラックホールが発生しているのはこのセカイ
だけなんです。」
ゆかり「なので我々時間軸管理局は、
このモンスターブラックホールをしっかりと研究しなければ
行けないのです。」
ミク「ゆかりさんたち時間軸管理局の人たちがこのセカイに
来たのは、一回目のモンスターブラックホールの後だったから、
私たちの情報だけしか提供できなかったんだ。」
ミクはこうたちに説明するみたいに言った。
ゆかり「....少し待っててください。」
ゆかりは少し遠くに行くと同時にポケットに手を突っ込み、
ファイズフォンを取り出した。
マキ「ん?」
マキは、マキのデスクの端にあるスマホが鳴っていることに
気づいた。
マキ「もしもし?」
ゆかり「もしもし。マキさん、ちょっと今いいですか?」
マキ「良いけど...どうかした?
まさか...応援を呼ぶつもり!?」
ゆかり「違います違います!
状況は私たちが思っていたよりかは...
少なくとも今はだいぶマシです。」
マキ「...ふう良かった。
でもその物言いだと、何かしら問題はあったみたいだね」
ゆかり「はい...そうなんです。
簡潔にお話ししますね...」
ゆかりはマキに、この「名無し」のセカイで起こっている
ことを説明した。
マキ「なるほどね...
今のところは大丈夫だと思うよ。
人員的には、まだこっちにはミクちゃんたちが居るからね。」
ゆかり「ありがとうございます。ではその方向で...」
電話を終わらせたゆかりは、こうたちの所に戻ってきた。
ミク「ゆかりさんおかえり。
何してたの?」
ゆかり「管理局本部と連絡をしていました。
私の案を受け入れてくれましたよ。」
ミク「ゆかりさんの案?」
ゆかり「はい...」
ゆかり「私は今回のモンスターブラックホールの騒動が
終わるまで、このセカイに残って戦闘に参加させていただきます。」
ミク「...ほんとに!?」
ゆかり「はい。さっきの説明で事情は把握しました。」
ゆかりはこうを見て続ける。
ゆかり「あなたも自分の腕を伸ばしたいでしょう?」
こうは何も言わずに頷いた。
ゆかり「私も、もう「あのような出来事」が起こらないように
尽力したいと考えているんです。」
冬弥「「あのような出来事」とは...何のことだ?」
ゆかり「ん?知らないんですか?...」
ゆかり「瑞希さんのことです。」
杏「瑞希...?」
ミク「えと......その...ゆかりさん。
みんなは、まだ知らないの、そのことについて。」
ゆかり「...まさか、そらさんが隠していたことって....」
ミク「うん。まさしくそのこと。」
めぐみ「待ってよ。瑞希って...」
ゆかり「暁山瑞希。そらさんの相棒、そらさんの悪魔です。」
ミク「瑞希は、二年前の...
最初のモンスターブラックホールの時に、死んだの。」
ゆかりとミクのその言葉にこうたちは硬直した。
ミク「...命に関することだから、そらは早めに話さないとって。
そう言ってたんだけど、中々言いだせる
チャンスが無かったみたいで...」
こうは、そらがあの時自分を止めようとしていたのに、
中々全力で倒しに来ようとしなかったその訳がようやく分かった。
そらはただ、こうを倒そうとしたくなかっただけでなく、
仲間を失うことが怖かったのだ。
なぜなら彼は一度、仲間を失ったことがあるから。
なぜなら彼は、仲間を失ったときの気持ちを知っているから。
なぜなら彼はもう、仲間を失いたくないから。
そらはこうたちを守るためにあえて隠そうとしていたのだろう。
あの時考えていた、「陥れるため」「嵌めるため」などではない。
いずれ知ることになる真実も、
彼は順を追って教えてくれようとしていた。
それなのに......
それなのに......俺は...
こうは、その場でへたり込むことしかできなかった。
第一部 第十章 完
第一部 第十一章へ続く...
現在投稿時間は15:00になっていますが、今後の投稿のタイミングを考えるとこれより遅い時間になる可能性があります。なので自分が可能な時間を書くので皆さんが「ここならタイミング的に読みやすい時間帯」と考える時間帯に票を入れてください。よろしくお願いします。
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