「セカイ」の物語   作:hoyoqwerty

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または、https://x.com/storyofsekaiで公開されている「セカイ」の物語を、
文字に起こし、ハーメルン投稿用に調整したものです。
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第一部第十三章 「時間も考えも計画も、いとも容易く」

炎が揺らめく。

その先に、さこが居てこちらを見つめる。

 

こうはそれを見て、さこはやり遂げたんだと嬉しく思った。

そしてそれと同時に、こうは自分の無力さを感じてしまった。

 

めぐみ、ミクも同じ感情を持った。

 

しかしその誰もがそのことを口に出さず、

休息のために各自が部屋に戻っていった。

 

 

 

めぐみは部屋の壁をぼーっと見つめていた。

 

冬弥「.....めぐみ?.....めぐみ!」

 

めぐみ「....ん?...あぁ...ごめん何...?」

めぐみは慌てて冬弥の方を見る。

 

冬弥「大丈夫か...?

ずっと壁を見ていたぞ。」

 

めぐみ「あ、うん。大丈夫だよ。」

 

めぐみはすっとまた壁の方を向く。

 

冬弥「大丈夫じゃないんだろ?」

 

めぐみ「へ?」

めぐみはまた冬弥の方を向く。

 

冬弥「嘘をついたな。

今、明らかに考え事をしていたはずだ。」

 

めぐみ「あぁ....バレちゃったかぁ...」

 

冬弥「はぁ...そのぐらいは分かる。

俺はお前の悪魔だからな。

 

さぁ...悩みを吐け。

そういうことは、口に出した方が良い。」

 

めぐみ「なんかね。言葉で表すのも...少し難しいんだけどね。

 

さこが仮面ライダーに成れて嬉しい反面、

自分を見て、どこか悲しくなるというか...」

 

冬弥「自分が、まだ本当の仮面ライダーに成れてないからか?」

 

めぐみ「たぶんそうだと思う。」

 

めぐみ「でもだからって、すぐ成れるわけじゃないし。」

 

めぐみは深く深呼吸してから続けた。

 

めぐみ「「仮面ライダー」なんて、ずっと作り話と思ってた。

現実になんか居ない。架空の存在だって...

 

でもこのセカイに来た時にミクに言われた。

「仮面ライダーになって!」って。

 

その時は、このセカイは現実じゃないと思ってたけど、

さこが仮面ライダーに成って、ようやく、

このセカイが現実なんだって...本当のものなんだって分かって...

 

 

それで...結局また自分を見ちゃって...」

 

冬弥「...めぐみ。あまり自分を責めるな。

めぐみは、できるだけのことをしっかりやってる。

それで良いじゃないか...」

 

めぐみ「なら......早く私と本契約してよ。

 

冬弥「...!」

 

めぐみ「レンくんが言ってたこと、私忘れてないから。

 

本契約をするときはよく考えてやって。って、

そらから言われたんでしょ?」

 

冬弥「...」

 

めぐみ「つまり私は、まだ本当の仮面ライダーになる

資格はないってことでしょ?」

 

冬弥「...それは違う.....」

 

めぐみ「なら本契約してよ。

 

冬弥「...」

冬弥は言い淀んだ。

 

めぐみ「冬弥くんが、私が大丈夫じゃないってことが

わかるのなら、

私も、冬弥くんが今嘘をついたことぐらい分かる。」

 

冬弥「はぁ.....お互い嘘はつけないってことか。」

 

めぐみ「お願い。話してほしい。

私に何が足りないの?」

 

 

冬弥「...分からない。」

 

めぐみ「え?」

 

冬弥「何かが足りないことだけは分かるんだ。

でも、それが何かは分からない。」

 

めぐみ「なんか...らしくないね。」

 

冬弥「あぁ...そうだな。

 

そらからは、

「こう、さこ、そしてめぐみの三人が、これから立ちはだかるで

あろう試練に臆することなく戦ってくれるかどうか」。

 

それを判断材料にしてほしいとのことだった。」

 

めぐみ「.....」

 

冬弥「嘘がつけないなら、正直に言おう。

今のさこなら、その試練に臆さないだろうけど、

今のめぐみは、たぶん臆する。」

 

めぐみ「そうだね...そうだと思う。」

 

 

 

 

冬弥「...もうこんな時間か...もうそろそろ寝ないと。」

 

めぐみ「残念!明日は土曜日だよ!」

 

冬弥「土曜日なら8:30~10:30まで部活があるだろう。」

 

めぐみ「ちぇ。気づかれたか。」

 

冬弥「めぐみが吹奏楽部に入ってることを忘れてはいないぞ。」

 

めぐみ「はーい。ちゃんと寝ますから。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

土曜日、そらがセカイに戻るまで、今日を入れて残り四日。

 

早速8:30から吹奏楽部の練習が始まっていた。

 

夏休み期間中に吹奏楽コンクールがある。

それが終わると彼女ら三年は吹奏楽部を退部することになる。

 

つまり今の練習している曲こそ最後の曲になるのだ。

 

おのずとみな真剣になる。

そうなれば、おのずとみな疲れるのだ。

 

 

めぐみ「はぁ...」

 

冬弥「忘れるなよ。」

 

めぐみ「分かってるよ。今行くから。」

 

そんな中でめぐみは教室に忘れ物をしてしまっていた。

 

めぐみは教室に入り、そのまま自分の机へ向かう。

 

教室は、基本的に吹奏楽の面々が練習に使うため、

部活が終わってすぐは、実は鍵が開いていることが多いのだ。

 

机から持ち帰るのを忘れていたプリントを取り出し、

自分のファイルに入れて、カバンにしまった。

 

冬弥「めぐみが忘れ物とは、珍しいな」

 

めぐみ「普段全く忘れ物なんてしなかったのに。

やっぱり少し疲れてるのかな...」

 

めぐみは自分の席の椅子に座って、

前のめりの状態で机に突っ伏した。

 

そして一瞬だけまばたきをした。

 

 

{ACCELERATE !}

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬まばたきをしただけだ。

 

一気に自分の周りがあわただしくなった。

明らかに人の声がする。

 

ありえない。

 

もう部活の時間は終わり、教室には自分しかいないはず。

そのあわただしさは...まるで、平日のようで...

 

 

おそるおそる顔を上げる。

 

 

顔を上げた先に黒板が見える。

その黒板の上にある時計を読む。

 

時計は8:10を指していた。

 

もし部活の時間が終わった後の時間なら、10:30以降のはず。

 

めぐみはあたりを見る。

 

自分のよく知る人たちだ。

自分のクラスメイトたちがだるそうに会話をしている。

 

おかしい。おかしすぎる。

 

めぐみ「(冬弥くん!なにこれ!)」

 

冬弥「(俺も何が起こったかわからない。)」

 

たった一瞬の間に誰もいない教室が、

クラスメイトの集まる教室に早変わりするわけがない。...はずだ。

 

咄嗟にさことこうのところに行く。

 

 

めぐみ「ね...ねぇ!二人とも...」

 

 

こう「え?どうした...?」

 

さこ「すっごく慌ててそうだけど...」

 

めぐみ「えと...今って何月何日何時何分...?」

 

こう「えーと。7月18日月曜日...

時間は、8:11だけど...」

 

めぐみ「は?」

 

私は土曜日の部活を終わらせたばかりだ。

 

「土曜日」の部活をおわらせたばかりだ。

 

今は月曜日?

 

どうやら私は...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まばたきをしただけで、二日先に行ってしまったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花火「ねぇ!...ねえってば!」

 

花火は男の頭をポコポコ叩く。

 

??「わかったわかったから。なんだよ?」

 

花火「さっきからずっと考え事?

もう5時間も椅子に座りっぱなしだけど...疲れないの?」

 

??「わざわざ数えなくて結構。

別に疲れたら動く。動いてないなら疲れてない。それだけだ。」

 

花火「ふーん。」

 

 

花火「それで?何について考えてたの?

 

その言葉に、男は少し動揺した。

少し前かがみになってから男は口を開けた。

 

??「「律者」についてだ。」

 

花火「りつしゃ...それって花火のこと?」

 

??「お前は.......まぁそうか...

でもそっちじゃなくてあのセカイのことだ。」

 

花火「あぁ~そういえばそんなこと言ってたね。」

 

??「あのライダーに変身する前に、

あいつは、「識の律者」の力を使っていた。これは確実だ。

 

花火「それって?」

 

??「第八律者「識の律者」。

能力は、意識操作系だ。

 

花火「意識操作系?」

 

 

 

??「その通り。識の律者は、意識に関することすべてを

操れる。」

 

花火「へぇ~ちょっとおもしろそー!」

 

??「俺からすればちっとも面白くないがな。」

 

花火「えぇーどうして?」

 

??「相手に律者の力を持たれてほしくないんだ。」

 

??「理、空、雷、風、氷、死、炎、識、星、支配、約束、侵蝕、

そして起源と終焉。

計14種類の律者が存在する。」

 

??「俺はその中の「理の律者」の力しか有していない。

それにそもそも律者の力と言えるほど強大じゃない。

この力を使いこなすためにはもっと工夫が必要だ。

そしてその工夫には時間が必要だ。」

 

??「もしあっちも同じように律者の力をつけていけば、

こっちが勝てる確率が減っていく。それが嫌なんだ。」

 

花火「それじゃ、花火は~♪

星の律者」様として頑張りまーす!」

 

??「お前はまだ覚醒してないだろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

花火「いつか...覚醒するかもよ?

 

 

 

 

花火「もしそうなったら...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花火「花火を止めてくれるの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??「俺が何のためにお前を引き込んだと思ってるんだ。」

 

 

 

??「ちゃんと止めてみせるよ。」

 

 

 

 

 

 

 

??「ただ....守ることはできない。

なぜなら...」

 

 

 

??「あとは...お願い...

???「■■...ごめん...

??「俺たちは大丈夫だから...先に行け...!

 

??「僕の分まで...みんなを守って...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??「彼らの約束すら、俺は守れてないからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「本当に良いのか?

ここまで時間軸を操作して...

 

過度な時間軸操作は、時間軸の自己破壊を生むだけだ。」

 

世界の管理者「別にそこまではやってない。

彼らが本当の意味で仮面ライダーになるためには、

まだまだ時間が必要だし助けも必要だ。」

 

世界の管理者「彼らが仮面ライダーにならないと、

そもそもこの計画の前提が無くなって、始動すらできなくなる。」

 

???「......」

 

世界の管理者「...大丈夫だ。加減はよくわかってる。」

 

???「...わかった。」

 

世界の管理者「お前の出番は、まだ先だな。」

 

???「そうだ、あの律者の件についてはどうするつもりだ。」

 

世界の管理者「あれは正直計画外の出来事だ。

ただ...今の所覚醒もせずに暴走もしてない。」

 

???「もし...暴走したら...どうするつもりだ...?」

 

 

 

 

 

世界の管理者「その時は、「創世の力」を以って、

その律者を潰すだけだ。」

 

 

第一部 第十三章 完

 

第一部 第十四章へ続く...

現在投稿時間は15:00になっていますが、今後の投稿のタイミングを考えるとこれより遅い時間になる可能性があります。なので自分が可能な時間を書くので皆さんが「ここならタイミング的に読みやすい時間帯」と考える時間帯に票を入れてください。よろしくお願いします。

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