または、https://x.com/storyofsekaiで公開されている「セカイ」の物語を、
文字に起こし、ハーメルン投稿用に調整したものです。
ぜひリンクから縦書き画像形式の「セカイ」の物語も楽しんでみてください!
??「だいぶコテンパンにやられてきたな~?
あんなに自信満々だったのはどこに行ったんだ~?」
花火「もう!うるさい!」
花火は男の言葉でイライラが加速し、
自分の部屋へとドタドタと早歩きし部屋に引きこもった。
花火は部屋に入った途端、笑顔になり始めた。
花火「(まさか......あんなに強くなってくれるなんてね~...
想像とは違ったけど、計画は大成功!
収穫はたくさんあった!)」
??「また引きこもっているつもりか?」
部屋の外から男が話しかける。
花火からの返答は無い。
??「......まぁ良い。聞こえているなら、教えてやるよ。
次の幕に、お前の出番はない。
お前は、お前の観客席でただ見てるがいい。」
??「失敗はしない。
必ず、俺はやり遂げるのだ。」
彼の手には、ドライバーが握られていた。
??「最後は、俺がやる。」
コンコンコン......
そら「ん?」
自分の部屋のドアからノックの音が聞こえた。
そらは即座にPCの作業画面を非表示状態にする。
そら「誰だ?」
ミク「私だよ。」
そら「ミクか、入って良いぞ。」
そう言われてミクは、そらの部屋に入ってきた。
ミクは、そらがいつも作業しているPCのデスクに座っているのを
見た。
ミク「また作業...最近多いね。
あの子たちの様子を見に行ったらいいのに。」
そら「あの子たち?」
ミク「さこやめぐみたちのこと。
今はゆかりさん相手に戦闘訓練をしてるよ。」
そら「えっ。ゆかりさんともう戦ってるのか?」
ミク「そうだよ!......いつの間にあんなに成長したんだか...」
そら「...ゆかりさんのファイズフォンは...どうだった?」
ミク「私もゆかりさんに聞いたけど...大丈夫そうだったよ。」
それを聞いてそらはほっと胸をなでおろした。
そら「よかったよ。
あれの構造は大まかには知ってたけど、
修理をするのにはまだ分からないことだらけだったけど...
なんとかうまく行ったみたいだ。」
ミク「たぶん...完璧に直せたんじゃない?
アクセルフォームもブラスターフォームも正常動作してる。」
そら「ならよかった...
それで要件は?」
ミク「さっき言ったでしょ?」
そら「えっ?」
ミク「「あの子たちの様子を見に行ったらいいのに。」
...これが要件。」
そら「...もうちょい分かりやすく言ってくれないか?
それにいつからあいつらを「あの子たち」なんて
呼ぶようになったんだ?
俺が居ない間に何があったんだか。」
ミク「特に何もないけど...強いて言えば、
私はこのセカイに初めて入った人物だからね。」
そら「俺とほぼ同時だったじゃないか。」
ミク「いーや、私の方が早かった!」
そら「...どのくらい?」
ミク「......記憶が正しければ...5秒...」
そら「誤差じゃないか...」
ミク「誤差じゃない!もう...
とにかく見に行ってあげて。あの二人相当頑張ってるから。」
そら「二人?
三人じゃないのか?」
ミク「うん...まぁ見に行ったら分かるよ。
そこも含めてお願いしたいの。
「あの三人と初めて会った」のは、私じゃないからね。」
そら「...分かった。ちょっと行ってみる。」
ミク「ありがとう。」
そら「いいや、これも俺のやるべきことのはずだ。」
ミクがふと横を見ると、まだ色が付いていないものの、
明らかに見たことのない形状のバイスタンプが置かれていた。
ミク「ん?これは...」
そら「それはまだ未完成のバイスタンプだ。
まだ名称も何も決められてない。
誰が使うかもまだ決めてない。」
ミク「こんな形初めて見た。
構造も前のものから変わってるみたい...」
そら「...製作中のものを見続けてたところで、
何もできないぞ。」
ミク「ちぇっ......」
いつもは試作品でも触らせてくれるのに......
ミクは若干ふてくされながらそらの部屋から出て行った。
ミクに感づかれるわけにはいかなかった。
そら「...」
PC画面に表示されたバイスタンプは、
先ほどの二つよりさらに「異形」であった。
そらはPCの電源を落とし、演習場へと向かった。
そら「......相変わらずここは...体育館っぽいなぁ...」
そんなことを思いつつも、そらの目には、
演習を未だに続けているゆかり、さこ、めぐみの三人の姿が
段々と飛び込んできた。
ゆかりさんvsさこ、めぐみの戦いをしていた。
そらは気づかれぬよう隠れて見ていた。しかし...
めぐみ「ん?そら...?」
めぐみに見つかってしまった。
そら「...よく気づいたなぁ。隠れてたのに。」
めぐみ「こっちは変身してれば全方向見えるんだから。」
仮面ライダーデモンズは、
メインの二つの複眼の他にも側面に三つずつ追加で複眼があり、
それらを合わせることで全方向を見回すことができる。
そら「そういえばそうだったなぁ......」
さこ「どうしてここに?加わる?」
そら「あぁいや...ただ歩くだけで良い。
最近デスクワークばかりだったからな...気分転換がてらに
見に来たんだ。」
ゆかり「たぶんミクちゃんに言われてきましたよね」
そら「.........なんで分かった......」
ゆかり「三日間ぐらい、そらさん...
セカイに居るときはほぼずっと自室に引きこもってましたから。
ミクさんに聞きましたよ。引きこもる時は、
二週間近く引きこもり続けたって。」
そら「ミク......後で覚えて置けよ」
そらの心の中の火が熱く燃え上がった瞬間であった(?)
そら「とにかく...戦闘はほどほどにな。」
そら「そう時間が掛からないうちに次の戦いが始まるかもしれない。
だから、適度に体力は温存するべきなんだ。」
ゆかり「了解です。もう少しだけやったら休憩にしましょう。」
ゆかりさんの言葉にさことめぐみの二人は元気よく、
顔を縦に振った。
そらはそれを見届けた後、こうが居ると思われる場所に向かった。
こう「...」
こうは、自分の灰色のドライバーを静かに見つめていた。
杏「こう......大丈夫...?」
こうの後ろから杏が恐る恐る近づいてきた。
こう「杏ちゃん...」
こうは後ろへ振り向き、杏の方を見る。
そら「(ん?あそこにいるのか...)」
そらはこうと杏を見つけて、その場所に行こうとしたが、
そら「!?」
とある腕に行く手を阻まれた。
そら「レン...?」
レン「今は二人だけで居させてあげよう。そら。」
そら「......分かった。」
杏「どうして、さこちゃんたちのところに混ざらないの?」
こう「それは......なんでだろう。」
こうは一度杏の方を向いたが、
またすぐに自分のドライバーを見つめた。
こう「たぶん...俺じゃ足手まといになると思ったから...かな...」
杏「足手まとい...」
こう「自分でも、なんでここに居るんだろうって思ってる。
...わからないんだ。今の自分が。
俺は、みんなと混ざらないといけないのに。
俺はここに居る。」
杏「...」
こう「どうしても、前には進めないんだ。
俺がしてしまったことを、無かったことにして前には進めない。
あの三人と居る時、足が固まるんだ。
...足だけじゃない、身体が固まる。」
こう「俺はあんなことをしたのに、俺のことを許すのか...って
ただいつものように接してるだけなのかもしれないけど、
どうしても俺はそれが怖いんだ。」
杏「あのときは...こうは、操られてたんでしょ...?
こうは悪くないって...」
こう「確かに俺は操られた。
でも操られる前に、そらの秘密を聞き出そうとした。
それも、そらに当たる形で。
そらの秘密のことを知らなかったとしても、
あの行動は絶対にやっちゃダメなことだった。
そして結果的に操られた。
そしてそらを殺してしまった。
そこから沢山の人たちが苦労することになった。
全部俺のせいなんだ。」
こうの目には涙が滲んでいた。
こう「俺があんな選択しなければ、
事はもっと順調に進んだかもしれない。
俺はいなければ、そらは死んでなかった。」
杏「......こう...」
こう「俺がここにいる意味はなんだろう。
俺は本当に、
本当にこのドライバーを持ってて良いのかな...」
こう「俺より、このドライバーを持つのに相応しい人は
大勢居るはずなんだ。
俺は、このドライバーを持つべきじゃないんだ。」
そら「それは違う。」
こう「え......?」
すっかり下を向いていたこうが咄嗟に顔上げると、
そこにはそらが立っていた。
そら「こう、お前はドライバーを持つべき人間だ。」
こう「...でも.....」
そら「正直、
三人にドライバーを渡したってミクから聞いた時は、
とても驚いたよ。
驚いたけど、相応しくないから取り換えそうなんて思わなかった。
なんなら、俺は三人じゃなかったら取り返してたよ。
あの時の戦いが終わってから思ったんだ。」
そら「「神様もたまには良い仕事するんだな」って。
こうの気持ち。よく分かるよ。
俺も瑞希を失ったとき、同じ気持ちになってたから。」
こう「...」
そら「でもずっと下を向いてたら......
瑞希に「なんでずっと下を見てんの~
ほら!前見て前見て!」
......って言われそうでね。
どんだけ失敗しても良いんだよ。
成功に行くまで、成功に向けて努力すれば良い。
そうやって無理やりにでも進んでるうちに、
いずれそれが無理やりじゃなくなってくる。」
こう「そら......」
そら「今のこうには、たぶんまだ時間が必要だ。
でも、これだけは言っておく...
俺は今でも、「三人が仮面ライダーであること」を、
認めなかったことはない。」
こう「......ありがとう。」
そら「礼を言われる筋合いは無いぞ。
俺も暴走したし......
色々やらかしてはいるからなぁ...
まぁでもさこたちのところに加わるかについては強制はしない。
そのぐらいは自分の好きにした方が良い。」
こう「...ありがとう。」
そら「だから...まぁ、どういたしまして。」
そら「......あと盗み聞きしててすまん。」
こう「あ」
杏「そういえばそうじゃん」
そら「でもその代わり告発させてくれ。
......レン!」
レン「恩を仇で返すつもり~??そら~?」
杏「あー!レン!」
こう「聞かれてたのか...」
レン「聞くつもりは無かったんだけどねぇ...
通りかかったら居たから、遠くから見守ろうと思っただけ。
入り込みにくい雰囲気だったのにそらは入ろうとしてたから
止めてたのに...」
そら「ふっ...俺がきちんと恩を返す人間だとは思うな!!」
レン「そんなところまで言い切るな!!」
そらとレンが睨み始め、
存在しないはずの電撃が二人の間で見え始めた。
こう「ま...まぁまぁ......」
こうが二人をなだめようとした瞬間だった。
いきなり、強い地震が彼らを襲った。
大きい地響きととともに、地面が大きく揺れた。
それは、彼らを一瞬だけ宙に浮かばせた。
なんとか彼らが着地した後、
最初に声を出したのはそらだった。
そら「何が起きた...!?」
そう言いながらそらは、ミクへの無線を点けていた。
そら「ミク!何が起きた!?」
そらがミクに聞いたのと同時に、
施設内全域に警報音が鳴り響いた。
杏「この警報って...」
それは全員が聴いたことのある警報。
モンスターブラックホールが動いた証。
ミク「施設内全区域に告ぐ!!」
それはミクの声だった。警報の後に聞こえた施設内放送だ。
ミク「敵一体、敵一体...
出現した敵の数は、一体のみ!」
こうや、さこたちにはその言葉の意味が分からなかった。
しかしそらやゆかりにはその意味が分かった。
モンスターブラックホールは、動作回数を重ねるほど、
敵の数が少なくなっていく。
その代わり、敵が強くなる。
だから、モンスターブラックホールの最終動作では、
敵の人数は最小で、敵が一番強い状態。
最小の敵の人数は、一人。
つまり...
ゆかり「最後...」
そら「みんな早急に準備して向かうぞ!」
そらは無線で全員に言う。
そら「最後の敵が来る...!」
最後の戦いが、始まろうとしていた。
しかし彼らは知らなかった。
これは「最後」ではないことを。
第一部 第二十一章 完
第一部 第二十二章へ続く...
あとがき解説
※元作品を書いておりますが、
元作品との設定と同じであるとは限りませんのでご注意ください。
・モンスターブラックホール
セカイの上空に現れる謎の「穴」。
この穴は時折動作してモンスターを大量に吐き出す。
そのモンスターは明確にセカイを狙い、
破壊しようとするため防衛力が必要になる。
この穴はモンスターたちにとっての国家というべき場所につながっているが、
実際に出入りできるのは穴が動作してるときだけ。
しかもモンスターからセカイの一方通行である。
活動を止めるためには破壊させるしかないが、非常に頑丈で簡単には破壊できない。
しかし最後の敵を吐き出した後はエネルギーを使い切ったのか、
頑丈ではなくなってくるため、
ライダーキック等の必殺技で破壊することができるようになる。
時間軸管理局によると、
原理的には他のセカイでも十分に起こりえる現象であるものの
実際にモンスターブラックホールが発生しているのは、
そら、こう、さこ、めぐみのセカイのみであり、
この現象の希少性も相まって十分な解明ができていないらしい。
現在投稿時間は15:00になっていますが、今後の投稿のタイミングを考えるとこれより遅い時間になる可能性があります。なので自分が可能な時間を書くので皆さんが「ここならタイミング的に読みやすい時間帯」と考える時間帯に票を入れてください。よろしくお願いします。
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