死の体現と呼ばれた人間は透き通った世界で先生に   作:烙印バンザイ

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十話

 銀行のソファーでアルさんは無言で沈んでいた。

「お待たせしました、お客様。」

「何が「お待たせしました」よ!本当に待ったわよ!6時間も!ここで!!融資の審査に、なんで半日もかかるの!?別にうちより先に人もいなさそうだったのに!私の連れは待ちくたびれて、そこのソファーで寝ちゃってるし!」

 私の横では三人が寝ていた。

「私どもの内々の事情でして、ご了承ください。……ところで、アル様。あなたはそのような態度を取れる状況ではないと思うのですが?」

「あ、うう……。」

「当行の助けが必要なら、辛抱強くお待ちいただくことも大事かと。……あ、それとお連れの方ですが、そちらでお休みになられては困ります。(パチンッ)セキュリティ。あの浮浪者……いえ、お客様を起こして差し上げなさい。」

「ほら起きた起きた!」

「むにゃ……。うはっ!?なになに!?」

「(パチッ)……!!」

「ああっ……す、すみませんっ、居眠りしてすみません!!」

セキュリティによって3人は起きた。アルさんとの会話から銀行員は間違いなく私たちを客だとは思っていなかった。

————

「……。」

「さて、では一緒にご確認を。お名前は……陸八魔アル様。ゲヘナ学園の2年生ですね。現在、便利屋68の社長、ですか……この便利屋は、ペーパーカンパニーではありませんか?書類上では、財政が破綻していますが?」

「ちゃ、ちゃんと稼いでるわよ!まだ依頼料を回収できていないだけで……。」

「それと、従業員は社長を含めて5人のみですが、室長に課長、そして平社員……肩書きの無駄遣いでは?会社ごっこでもしているのですか?」

「そ、それは……肩書きがあったほうが仕事の依頼を……。」

「あとですね、必要以上に事務所の賃貸料が高いです。財政状況に合った物件を見つけていただかないと。」

「ちゃ、ちゃんとしたオフィスのほうが……仕事の依頼を……。」

「……。」

 銀行員はアルの様子に言葉を失っていた。

「アル様。これでは、融資は難しいですね。」

「えっ、えーっ!?」

「まずは、より堅実な職に就いてみてはいかがでしょうか。日雇いや期間工など、手っ取り早く始められるものもありますが。」

「は?はああ!?」

 アルはイラついていた。6時間待たされた挙句自分の考えを否定されていたからだ。…銀行員の言っていることは大分正しいことだったが。

 しかしアルは苦悩していた。ブラックマーケットを敵に回す勇気がなかったからだ。

「……様、アル様!」

「わ、わわっ!?は、はい!?……えっと、何か言った?」

「融資の承認は下りませんでした。お力になれず申し訳ありません。」

「え、ええっ!?ちょ、ちょっと待ってよ!?」

(パッ!)

突如、銀行内は停電した。

「な、何事ですか?停電!?一体誰が!?パソコンの電源も落ちてるじゃないか!」

ドカーーン!!

ダダダダダダッ!ダダダダダダッ!!

「爆撃に銃声っ!?」

「うわっ!ああああっ!」

「うわああっ!」

「なっ、何が起き…うわああっ!!」

 暗闇の中、周囲から悲鳴があがる。

(パッ!)

ようやく停電が復旧するとそこには覆面の5人組と3人の着ぐるみがいた。

————

 現在、俺はアビドスメンバーと阿慈谷と小野と奏矢は銀行を襲っていた。

「全員その場に伏せなさい!持っている武器は捨てて!」

「言うこと聞かないと、痛い目にあいますよ☆」

「あ、あはは……みなさん、ケガしちゃいけないので……伏せてくださいね……。」

「ぎ、銀行強盗!?」

「非常事態発生!非常事態発生!」

「うへ〜無駄無駄ー。外部に通報される警備システムの電源は落としちゃったからねー。」

「ひ、ひいっ!」

「ほら、そこ!!伏せてってば!下手に動くとあの世行きだよ!?」

「みなさん、お願いだからジッとしてください。……あうう……。」

『お前ら…本当にはじめてなのか?』

あまりの手際の良さにホワイトボードのプラカードを小鳥遊達に見せる。

「まあーね。うへ〜ここまでは計画通り!次のステップに進もうー!リーダーのファウストさん!指示を願う!」

「えっ!?えっ!?ファウストって、わ、私ですか?リーダーですか?私が!?」

 小鳥遊からリーダーと言われて阿慈谷は驚いていた。

「リーダーです!ボスです!ちなみに私は……。覆面水着団のクリスティーナだお♧」

「うわ、何それ!いつから覆面水着団なんて名前になったの!それにダサすぎだし!」

「……。」

「うへ。ファウストさんは怒ると怖いんだよー?言うことは聞かないと怒られるぞー?」

 小鳥遊は阿慈谷のイメージをぶっ飛んだ人間にしていた。この時俺は、阿慈谷の事はあくまでファンシーキャラが好きなだけの普通の生徒だと思っていた。

 だが後日、阿慈谷も普通ではないことを知ることになる。

————-

 私は銀行強盗を見ていたのだが

(あれは…アビドスの生徒さん?1人はわからないけどということは着ぐるみは先輩に小野くん?それにあと1人は…)

 どうやらカヨコさん達も気づいてるようだったがアルさんは目を輝かせながら見ていた。

カヨコさんはその様子にため息をはいた。

————

「あの、シロ……い、いや、ブルー先輩!ブツは手に入った?」

「あ、う、うん。確保した。」

バックを見るとなにか余計なものが入っているように見えたがどうやら目的の物は確保したみたいだった。

「アロナ…あの車をハッキングして持ち物を変えてくれない」

『了解です!』

「なにをタブレットと話してるんだ?」

「また今度、話すよ…とりあえず車を確保したから全員乗れ!」

「先生は運転できるんですか?」

「運転くらいできる…ひさしぶりにやるか」

「…全員!シートベルトをしっかりしろ!」

「「「「「「「えっ?」」」」」」」

 そのまま車を走らせ俺達は銀行から逃亡した。

————

封鎖地点から脱出して俺たちはある理由で足を止めていた。

「気持ち悪い…」

「うっ…」

「死ぬかと思いました。」

「なんかすまん…」

 逃亡のため俺は車を運転したのだが障害物や人を避けるために無茶な運転をしたため数名が少し酔っていた。

「ところでシロコちゃん、集金記録の書類はちゃんと持っているよね?」

「う、うん……バックの中に。」

 バックの中には書類と札束が入っていた。

「……へ?なんじゃこりゃ!カバンの中に……札束が……!?」

「うええええっ!?シロコ先輩、現金を盗んじゃったの!?」

「ち、違う……目当ての書類はちゃんとある。このお金は、銀行の人が勘違いして入れただけで……。」

「でもどうしますか。見たところ1億くらいありますが…」

「……その辺に捨てておけ」

「え、うそ!捨てるの?」

俺の言葉に黒見は驚いていた。

「確かに一億は稼げた…だけどこれは違法な事だ」

「…まあ俺達もこれに近い方法で借金を踏み倒してたけど…」

「奏矢、今はやめろ……あー、仕方ないてと言ってまたやったらそれに慣れば踏み込んではいけないところまで踏み込むことになるかもしれない。それにそれをするんだったら十六夜のカードにも頼ってたんだろ?それをしないてことは小鳥遊あたりに反対されたんだろ?」

十六夜の表情を見ると驚いていたので予想はあっていたようだった。

「ただ……確かにただ捨てるのは勿体無いな…「先生!何者かがそちらに接近しています!」……ちょうど良い…アイツらに渡しておくか」

俺は近づいていた人物達に札束だけを残しておきアビドス高等学校まで車を走らせた。

————

「本当によろしかったんですか?」

「まあ、アイツらなら悪用はしないだろ」

「あはは……良いことしたって思いましょう。」

「うう……もったいない……どう考えてももったいなさすぎる!!まったくもう、みんなお人好しなんだから!!」

 黒見はまだ不貞腐れていた。

「まあ、とりあえず書類の確認をするとしよう」

「……」

俺達はアビドス高等学校の教室で書類の確認を行った。

(バン!!)

「なっ、何これ!?一体どういうことなのっ!?」

「……!!」

 書類にはアビドスで788万集金した後にヘルメット団に対して「任務料500万円提供」と書かれていた。

「これって……?」

「私たちのお金を受け取った後に、ヘルメット団のアジトに直行して任務補助金を渡したってことだよね!?」

「任務だなんて……?カタカタヘルメット団に……?ヘルメット団の背後にいるのは、まさか……カイザーローン?」

「もしくはもっと大きな場所……つまりカイザーコーポレーション本社とか」

「間違いなくそうだな」

 どうやら思っていた以上に闇が深いようだった。

「みなさん、色々とありがとうございました。」

「変な事に巻き込んでごめんなさい、ヒフミさん。」

「あ、あはは……。」

「今度遊びに行くから、その時はよろしくー。」

「はいっ、もちろんです。まだ詳しいことは明らかになっていませんが……これはカイザーコーポレーションが、犯罪者や反社会的勢力と何かしら関連があるという事実上の証拠になり得ます。戻ったら、この事実をティーパーティーに報告します!それと、アビドスさんの現在の状況についても……。」

「……。まーティーパーティーはもう知ってると思うけどねー。」

「は、はいっ!?」

「あれほどの規模を持つ学園の首脳部なら、それぐらいは、とっくに把握してると思うんだよー。みんな、遊んでばかりじゃないだろうしさ。」

「そ、そんな……知っているのに、みなさんのことを……。」

「うん、ヒフミちゃんは純粋で良い子だねー。でも世の中、そんなに甘くないからさ。」

「……」

小鳥遊は悲観的だった。他人の好意を素直に信じようとしない。小鳥遊に何かあったことは数日間関わってなにかあるとは思っていたがこっちのほうも闇を抱えているようだった。

「それでは……みなさん、また会いましょう。」

 阿慈谷はアビドス校舎から帰って行った。

「小野、今回はありがとうなそれに奏矢も」

「はい、それでは先輩また…」

「……おい、刹夜」

「あ?」

奏矢は銃をこちらに構えてきた。俺は遅れて反応して喉元にナイフを突き出した。

「ちょ、ちょっと!?」

「なっ、ええ!?」

「……鈍ってるな…それに昔とあきらかに人が変わっている…それは軍から離れて失踪したときの影響か?」

「……」

「人の感情を覚えたのか…理解はしきれていないが人に合わせているのか?」

「……」

「それにその目…お前もどうやら過去に囚われているようだな」

「……」

 奏矢の言葉に俺は黙っていた。

「それにしても…軍や戦場で血塗れの死神と恐れらただ感情無く仕事をしていたお前がここまで弱体化して教師になっているとは誰が思うんだろうな…」

「血塗れの死神!?」

「血塗れの死神?」

「なんですか?それ」

小野は名前に聞き覚えがあるので驚いていた。それもそのはずだ一般の軍人にとっては都市伝説のような物だったからだ。

「まあ、蒼花を拾った時からそれなりに感情はできていたがやはり軍をやめて旅に出たのはアイツが原因か?」

「……」

「アイツ?」

「まあ、見てみたかったんだよ…アイツが言っていた意味をそれに俺は死ねない理由がある…」

「……はあ、そうか…そんなことよりこれもう一つの忘れ物だ」

「これは…」

奏矢から渡された物は昔使っていたもう一本の刀だった。

「俺が回収しておいてやったんだ感謝しろ」

「ありがとうな」

「本当に変わったんだな……外側だけは…」

 奏矢はそう呟き何処かへ行ってしまった。

「先輩…血塗れの死神てどう言う事ですか?」

「……まあ、昔…色々あったんだよ…つまらない話だ…本当につまらない話だよ」

 俺は色々聞かれたがはぐらかしカイザーコーポレーションについて調べることにした。




 5周年…
作者「さてと臨戦ホシノは最低限。石も天井分用意したよしいくか。」
200連後
作者「しゃあーガチャで臨戦ホシノきたー!!天井分はクロ…いやアリスにするか…アリス…〇〇ーダムですやん…」
作者「やっぱクロコも欲しいな…そうだ石も余ってるし回して出すか…」
その後なんやかんやケイも出て神引ききたなと調子にこいた作者はクロコに沼り。
 また天井をするためにプレナパテスのカードも砕き天井してようやく手に入り1200を集めるためにストーリーを進めることになりました。
 そして別のゲームで作者が爆散したのはまた別のお話
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