えぇ?!俺がworld:Bに転生ですか?! 作:観測者
続行です。幼少期はともかく、これぐらいの時期からは原作の情報と擦り合わせないとなと関連クエスト読んでたらもうこれぐらいの時期に差し込まないといけないイベントがあって頭抱えてました。
地頭いいキャラの台詞書くの難しくないですか?!
最後にはなりますが感想、誤字報告いつもありがとうございます。
今後もペースは遅くなりますが少しづつ更新させていただきます。
冬の終わりにしては珍しく、呆れるほどに青一色の空の下。手の感覚が無くなるような寒さの中、俺は公園で──姉に付き合わされて訓練していた。
「ハァ……ハァ……姉ちゃん……ちょっと休みませんか……」
「何言ってるのシュウジ! 強くなりたいんでしょ! ほら、公園もう一周行くよ!」
「ウス……」
頭が痛い。呼吸に血の匂いが混じり始める。
……何故こんなことになったのか。話は一時間程前に遡る。
この世界に転生して、6年が経った。
現在姉は小学6年生。中学も特に支障無く決まり、少し浮かれている。
俺も母が死んだ当時は取り乱していたが、多少は落ち着いた。優しくしてくれた家族のみんなと幼稚園の皆には感謝だ。
とはいえ、俺は前世の記憶を持つ分周囲との語彙力の差に悩んでいた。家族にも隠し通そうかと迷ったが、自身の精神衛生を考え幼稚園に通う頃には家族に対して中学生ぐらいの語彙力で話すようにしていた。少々気味悪がられたが、姉ちゃんには小賢しいことを言うガキだと思われている。それぐらいで収まるならまぁいいか。
本編においてリョウコは大学卒業後に見習い刑事として働き始め、数年後に伝説の刑事と呼ばれるようになった。
伝説の刑事として迷子の少女を助けたりするエピソードもあったため、その後消滅するまでは数年の猶予があったと言っていいだろう。
そう考えると、今の姉の年齢から概算すると順調に行けば俺が大学に入って数年のところで消滅が来るはずだ。成人はできるらしい。
──だが、消滅は確定している。いくら前世の知識を持っているからと言って、平行世界まで行って原因を根絶することは不可能である。だからこそ、消滅に対しての対抗策が必要になるのは自明だろう。そう思い、俺は将来"タマシイ"として自由に活動する為に自分自身の想いを鍛えることにした。
しかし、想いを鍛えるってどうするんだ? やっぱり原作で気功士達がやっていたような修行だろうか……
そう思い、公園で体の震えを抑えながら十数分瞑想していた時の事。急に後ろから声を掛けられた。振り返ると、怒っているのか呆れているのかわからない微妙な表情をした姉ちゃんがいた。
「ねぇ、シュウジ。……何してるの?」
「修行で瞑想中」
何より、この先で必要になることだから邪魔しないで欲しい。そう思い、再び瞑想に戻ろうと思っていたら姉ちゃんの顔がどんどん険しくなってきた。あれ? これ俺叱られる奴ですか?
「何もこんな寒い所でやらなくてもいいでしょ! 風邪引いて入学式休みたいの?!」
「幼稚園でみんなやってたし……」
「……嘘でしょ?」
「バレたか」
「そんな事してる暇があったらアンタも私の訓練に付き合いなさい!」
適当なでまかせで誤魔化そうとしていたら頭を掴まれた。このまま引きずられて行くのかなと思いながらじたばたしていたら段々力が強くなってきた。痛い。
小学0年生にアイアンクローとは如何なものかと途切れ途切れに主張すると、「アンタが年の割に小賢しいこと言ってるからでしょう?」と怒られた。ぐぅの音も出ない。
そんなこんなで姉に付き合わされ、現在は走り込みをしている。
父が多忙で家に帰って来る頻度が少ない分、現在は姉が家の権力を握っている。自分が刑事になりたいのはわかるが、弟も訓練に付き合わせるのはやめてほしい。体力よりも想いを鍛えたいのだが。
そんなことを考えながら姉の訓練に付き合っていると、瞑想を始めた時点で昼過ぎだったのに、もう空が暗くなり始めていた。
「姉ちゃん、流石に暗くなってきたし帰らない?」
これ幸いと姉に帰宅を提案する。流石に了承された。よかった。
姉と一緒に家の前までダッシュで帰ってきたところ、家の明かりがついていた。どうやら珍しく父が早めに帰宅したらしい。
家に入ったが、迎えに来る気配がない。疲れて寝ているのだろうかと家の中を探すと、仏壇の前で何やら神妙な顔をして立っていた。
玄関が空いたのに気付いていないのは珍しいと思い、声を掛ける。
「ただいま! 父さん、今日は早いね!」
「……! シュウジか! おかえり。今日はちょっと都合が付いて時間ができたから早く帰ってきたんだ。リョウコは?」
「姉ちゃんならシャワーで汗を流してると思うよ」
「…………そうか」
そんなことを言い、父は洗面所の方に歩いて行った。
俺でもわかるぐらいにはいつもと雰囲気が違う。精神的に疲労している感じだ。いくら心配そうに聞いたとしても、子どもには教えてくれないだろう。そう思い、俺は手を洗いに行った。
子供が寝静まった夜中のこと。
ヘイジロウはリビングで今日の昼間にあったことを思い出していた。
本日の昼のこと。与えられた部屋にてヘイジロウは最近多発している行方不明事件について集めた情報を整理していた。被害者の年齢層は老人から子供までバラけており、特に共通している特徴はない。
集めた噂によると、これらの人物は金が不足していたり、仕事が原因不明の不調だったりと、人生のどん底に居るような奴らだったらしい。ただただ人生に困って姿を消したというにはあまりにも痕跡が無い。絶対に誰かが関わっているはずだ。
「一体犯人の狙いは何なんだ.?」
そんなことを考えながら書類を見ていると、妙なことに傍に置いていたコンピューターから異音がし始めた。捜査の為にと設置されたのはいいが、いかんせん自分には使いこなせない。そう思って放置していたはずなのに、いつの間にか電源が入っていた。
更に妙な点として、画面には起動時の画面などではなく砂嵐のようなノイズが走っていた。
そのノイズは、徐々に妙な格好をした人物を映し出し始める。
趣味の悪い紫色の覆面や金色の靴に、チェック柄の光沢を持ったスーツ。
組まれた足の上には、几帳面さからなのか真っ白な手袋を付けた手が乗せられている。
映し出された人物があまりにも動かないため、はじめはただの画像かと思ってしまったほどだ。
映し出された人物の着た服があまりにも珍妙だったため、ヘイジロウはいわゆるウィルスの類だと思った。この前も、インターネット内に存在する誘拐事件の噂を探ろうとしていた部下のコンピューターが、突然サイレンのような異音と強烈な光を発し始めたのだ。あの時は確か解決までに半日を費やしたなと、あの時の部下の顔を思い出しながら苦笑した。
自分がやった訳ではないとはいえ、修理できる人員を呼ぶため部屋を出ようとしたヘイジロウを引き留めたのは、コンピューターから発された声だった。
「ッ! 何故そのことを!」
そう言うと、奴は東京南部の島で起こるという噴火と、とある館を出所にした大規模な火災について"予言"した。少なくとも、俺が捜査中の事件について情報を得られるということは、警察内にも情報源がいるのだろう。
そう言って、ゲームマスターを移したコンピュータースクリーンは真っ暗になった。その後、"予言"の内容を伏せて部下に妙な操作をされていないかコンピューターを調べてもらったが、そのような痕跡は全く見つけられなかったという。
父の顔色が悪かったのが心配だったため、隠れて夜更かししていたら父が見てわかる程に落ち込んで酒を飲んでいた。いつもの強面顔からは想像できないぐらいにしょぼくれていたので、見守るだけのつもりが思わず声をかけてしまった。
「父さん、何か悩み事?」
「シュウジか。お前こそどうしたんだ、こんな遅い時間に?」
「今日帰って来た時、お父さんの顔色がいつもよりすごい悪かったからね。心配だったんだ」
「そうか……じゃあ、変な都市伝説だと思って聞いてくれ。なぁシュウジ、"予言"って本当に可能だと思うか?」
"予言"と来たか。最近では、そろそろ西暦が2000年に切り替わるということでノストラダムスの大予言、つまり恐怖の大王が君臨するという予言が流行っていた。実際、消滅発生時にはそういった予言への消えない恐怖や信じ続けている者達の想いによりノストラダムスのタマシイが発生していた。
「それって例のノストラダムスのこと? テレビでも1999年で人類は滅びるとか言ってたけど」
「いや、そうではないんだ……子供に聞かせるような事じゃなかったな、忘れてくれ」
「──それとも、謎の覆面男から未来に起こる事件についてでも予言された?」
「どこでそれを知った?!」
そういった父の目は驚愕に見開かれていた。ただでさえ幼稚園児にしては饒舌な息子が急に自分の身に起きたことをビタ当てしてきたのだ。多少は気味悪がられても仕方がない。
さて、言ってしまったものは仕方がない。仕方がないが……どうすればいいんだ……?
展開が決まったのでまた再開していきます。更新は遅くなるとは思いますが、読んでいただけますと嬉しいです。「プロットは定まっている。」とか言えたらいいんですけどね~