ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーvs〇〇○○○ 作:国士となるもの公式ss
(前回のあらすじちょっとだけ)
お菓子工場の潜入調査に乗り出した角乃。角乃を待ち構えていたのは、気の優しそうな工場責任者に扮した〇〇〇〇〇だった。しかし彼は戦うつもりはないといい…
「まぁ、見てろ。」
〇〇〇〇〇がセンタイリングをかざすと、大量のお菓子がどっさり出てくる出てくる。
「へぇ…やるわね。」
「俺ちゃんにとっちゃ安いもんだ。」
「俺ちゃんにできねぇことなんか何もねぇんだ。」
「貴方はすごい人ね。
その言葉に、彼は一瞬だけ笑みを崩した。
そして、ぽつりと呟く。
「……しかしな。俺ちゃんにも、できねぇことがある」
そう言うと同時に、彼は角乃の手を取った。
強くもなく、逃がさないわけでもない、曖昧な力で。
「なにするの?!」
角乃は手を振り解こうとした。
だが――言葉は途中で止まる。
彼の目が、あまりにも静かだったからだ。
「俺ちゃんは…俺ちゃんは…」
しかし、その静かな静寂は唐突に打ち砕かれた。
部屋の奥からドタドタっと大きな足音と荒い息遣いが聴こえてくる。
そしてバンっと扉が開く。聞き馴染みのある、5人の男の声が。
「ここにいやがったか!〇〇〇〇〇」(吠)
「大丈夫か?角ぽよ。」
(禽次郎)
「角乃、俺様がこの会社ごと世直ししてやるよ。」(真白)
「角乃ちゃん、もう大丈夫だからね。」
(陸王)
「〇〇〇〇〇、その汚らわしい手を離せ。」(竜儀)
甘い匂いの中に、現実の重さが流れ込む。
「なるほどな。そういうわけか…」
彼はゆっくり角乃の手を離した。
「いや…あのね。〇〇〇〇〇。そういうことじゃないのよ?私はただメールに誘われて…」
「言い訳はかわい子ちゃんでも聴きたくねぇーよ。だって本当にただメールに誘われてやってきたんだとしたら、こんな奴ら来ねぇだろうよ。どうせこういう魂胆だったんだろう?きたねぇーな。」
「俺ちゃんはただ楽しく角乃ちゃんと遊びたかった。お菓子をたくさん食べたかった。その上で生まれる会話を楽しみたかった。それなのに…それなのに!」
彼は大声で捲し立てた。
その声と顔には諦めと怒りと、確かな悲しみが混じっている。
「違うの!……違うのよ!」
角乃は思わず声を上げる。
説明しなければならないことが山ほどあるのに、言葉は追いつかない。
「俺ちゃんとお前らは所詮分かり合えない。それがわかったぜ。」
角乃は悟る。
どれほど心が触れ合ったとしても、
立っている場所が違えば、同じ未来は見られない、と。
そして…
〇〇〇〇〇は静かにアカレンジャーにエンゲージした。
「今日はこいつで行ってみるか。」
そう呟くと彼は「ゴジュウジャー&ガヴ夏映画バージョン」センタイリングをセット。
テンテンテ テレテテテン
ポッピングミ ジューシー!
「お前っ…なんだよその姿!」
「おめえらに教える必要なんて価値はねえと思うが、教えてやるよ。これは『仮面ライダーガヴ』歴戦の戦士さ!」
「こんなかっこいいキャラと戦えるなんて、幸せと思うこった!」
仮面ライダーガヴ ポッピングミフォーム(以下:ニセガヴ)に酷似した姿に変身し、ガヴガブレイドに似た剣を振り回して6人に襲いかかった。
ゴジュウジャーメンバーは攻撃を避けながらエンゲージ。それぞれゴジュウウルフ・レオン・ティラノ・イーグル・ユニコーン・ポーラーにエンゲージした。
そしてなお、ニセガヴの攻撃は止まない。
怒りも混じっているからか、今までより苛烈な戦闘にも思えるほどに。
エネルギーの斬撃を飛ばし、レオン・ティラノ・イーグル・ポーラーの変身を解除させた。
それでもゴジュウユニコーンはなんとか彼女1人攻撃を交わし、ギンガレッドにエンゲージ。ガヴガブレイドの斬りつけを星獣剣で受け止めた後、鍔迫り合いとナンバーワンエスパー能力を用いる形で語りかけた。
「ねぇ、答えて!私は……あの時まで、ずっと楽しかったのよ!?その時間まで、全部放り出すつもりなの!?」
角乃の声は震えていた。
〇〇〇〇〇を責めるためじゃない。すがるためでもない。
ただ確かにあった時間を、嘘にされたくなかった。
「……それを否定するつもりはねぇさ。俺ちゃんだってな、そんな薄情な男じゃねえ。」
彼は視線を逸らし、低く吐き出す。
「だがな、壊れちまったもんは直せねぇ。少なくとも……今この瞬間はお前らを信頼することは、もうできねぇ。」
「…そう。」
角乃は静かに呟き、〇〇〇〇〇の心のうちから当分埋められないであろう溝を感じ取ったのだった。
つづく
ほろ苦い決別→ガヴ19話 プリンのほろ苦かくし味
〈一河角乃の使用したセンタイリングコーナー〉
・ギンガマンリング
ギンガレッドに変身し、星獣剣でニセガヴの剣撃を受け止めた。