ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーvs〇〇○○○ 作:国士となるもの公式ss
(前回のあらすじちょっとだけ)
〇〇〇〇〇は、角乃の手を握り、自らの心のうちを語ろうとする。
しかし残酷にも、テガソード直々に彼の所有する指輪を回収する使命があるゴジュウジャーたちと、その指輪を所持する〇〇〇〇〇。2つの交わることのない関係性故に、良好に思えた関係も離れてしまい…
角乃は〇〇〇〇〇の変身したニセガヴのガヴガブレイドとの鍔迫り合いを払い、体制を崩す。
「おわ!っととっ…」
重心がずれてふらふらしたニセガヴに向けて、オリジナル技を放った。
「炎のドリルたてがみ!」
くらったガヴに火がつき、〇〇〇〇〇は大慌て。
「あっちゃ!あっちゃ!」
そしてゴジュウユニコーンに戻り、最後の必殺技を放つ。
「〇〇〇〇〇…ごめんね!」
ユニコーン!ドリルアタック!
「ぐわーーっ!!」
ニセガヴは爆散し、変身は解除。
爆破が消えたときには、既にもう〇〇〇〇〇の姿はどこにもなくなっていた。
ゴジュウユニコーンの元へは、「ゴジュウジャー&ガヴ夏映画センタイリング」と「お菓子ブーツセンタイリング」がカラカラっとやってくる。
倒れていた吠たちも起き上がり、リングを手にした角乃に労いの言葉をかけるのだった。
「おおっ!角ぽよ、一気に2つもゲットしたのか!すごいじゃないか!」
「さすが、ハイクラス名探偵は違うね。」
禽次郎と陸王が率先して褒めるも、彼女の心は内心複雑であった。
自分含めたゴジュウジャーを除いて誰もいない工場に残ったのは、甘い匂いと、誰もいなくても稼働するコンベアの機械音と、戦いの痕跡だけ。
彼はいわばテガソード直々に「やっつけること」を望まれた男だ。
だが、本当にそうなのだろうか。
ヒーローとしては、誰よりも相応しくない。ノンデリで馴れ馴れしいだけの男かもしれない。
けれど、彼という存在そのものは、どこにでもいる“普通の男”であるはずだ。
彼の願いは、何なのだろう。
あの時、自分だけに彼が言いかけた言葉。
そこに、答えの欠片があった気がしてならない。
そんなことを考えるのは、野暮なのかもしれない。
それでも、探偵としては、解き明かしたい。あの男が、何を求めて戦っているのかを。
なんで私たちに牙を剥き始めたのか。
けれど、ゴジュウジャーとしては、
倒さなければならない存在。
迷いを持って接してはいけない相手。
その矛盾の追求を、角乃は胸の奥に押し込める。
誰にも見せない、その気持ちを隠しながら。
今日はみんなとだべることもせず、
ただ一人、少し早足でその場から去って家路についた。
夜の風が、やけに冷たい。
そして。
帰宅後、角乃はふと思い立ち、
テガソードに指輪を回収される前に、その力を発動してみた。
「えーと…大量〈メニー〉。たくさんお菓子、出てきなさい!」
指輪が光る。
次の瞬間、部屋いっぱいに――
グミ、チョコレート、クッキーが。
見覚えのあるパッケージ。甘い匂い。
「……やっぱりすごいわね、この指輪の力…」
呆れたように、それでいて驚嘆するように呟いた、その時だった。
山のようなお菓子の中に、ひとつだけ不自然に挟まった封筒がある。
角乃はそれを拾い上げ、開いた。
「いっぱい食べて 大きくなれよ
だけど歯磨きは忘れんな?俺ちゃんのように強い身体になろうぜ」
「……手紙のつもり…?」
そう言いながらも、声はどこか柔らかい。
「……ばかねぇ」
自分たちとは敵の男。けれど、その文字には悪意も嘘もない。
ただ、妙にあたたかさを感じ取らずにはいられない気遣いだけが残っていた。
――彼はまだ、余裕で元気そうだし、まだ私たちを舐め腐りそうだ。
理由はない。
確証もない。
それでも妙な確信を覚えられる。
「次は…ちゃんとした戦い、できそうね」
ふふっと、小さく笑う。
コーヒーを淹れてひと口含む。
甘いお菓子と苦味のある香りが、静かに溶け合う。
その相性は、
ハイクラスで、ラグジュアリーだった。
19話〜21話までは一河角乃編です。お楽しみいただけましたら幸いです。
甘く罪な〇〇〇〇〇の真実はいつ明かされるのか➡︎ガヴ3話 ソーダパンチは罪な味
《〇〇〇〇〇の使用したセンタイリングコーナー》
・キャンペーンセンタイリング
全ての指輪の戦士の能力が使え、変身することもできる指輪。基本的に〇〇〇〇〇はかつて変身していたアカレンジャーに変身して活用することが多い。そのためアカレンジャーの姿の状態で能力を使用することはしょっちゅう。
各戦隊の力を宿したり変身する際は、各センタイリングの模様に変化する。
《〇〇〇〇○が持ってたセンタイリングコーナー》
・お菓子ブーツセンタイリング
固有能力の大量〈メニー〉で念じたものを、クリスマスにありがちな赤く大きな靴下の幻影を出現させた上でその中からたくさん生み出すことができる。
・ゴジュウジャー&ガヴ夏映画バージョンセンタイリング
仮面ライダーガヴ ポッピングミフォームに変身できる。ガヴの武器も問題なく使用可能。なおこの物語では便宜上、ニセガヴと記した。
〈一河角乃の使用したセンタイリングコーナー〉
・ギンガマンリング
ギンガレッドに変身し、ユニコーンドリルと合わせてアースの力を用いた技「炎のドリルたてがみ」をニセガヴに対して使用した。