“フットボールフロンティア”縮めてFF。
日本少年サッカープレイヤー全員の憧れの舞台でありこの大会で優勝するということは少年サッカー界の頂点に立つのと同義。
その為に全国のサッカーを愛する少年少女たちは厳しい特訓を重ねて栄光を掴み取ろうとする。
…たった1人を除いて
銀牙「zzz…」
雷紋「おい銀牙…!寝るな…!今ミーティング中だろ…!」
何度も言うけど僕は本当に
そして
ああ神さま…、なぜ貴方は
やっぱアレですか?人生は顔ですか?ルッキズムこそが
ウサギ『おい雷紋!うるさいぞ!アリスが喋るんだから静かにしやがれ!』
雷紋「り、理不尽だ…。」
もういいや銀牙なんか知らないもん。こんなヤツどっかのタイミングでツケが回って試合に出られなくなればいいんだ。
アリス「…それでは発表する。FF予選一回戦の相手は“
帝国『上州赤木山中…?』
…ヤバい、聞いたことない学校だ…。…いや先輩も首を傾げてるしもしかして今年初参戦の学校か?
アリス「参募、解説を頼む。」
参募「はい!えー、上州赤城山中は群馬県に位置する公立校で、校舎が山の中にあって日々の登下校で培った強靭な足腰とスタミナが売りとの事です。しかしここ最近の少子化で生徒数が減少傾向にあり、入学者増加の為にスポーツに力を入れており今年がFF初参戦のようですね。」
あっ、やっぱりそうだった。
けど強靭な足腰とスタミナが売りの学校かー…、嫌だな〜…僕みたいな選手からすれば御影専農みたいな連携力重視のチームよりフィジカルでゴリ押してくるチームの方がよっぽど面倒臭いんだよな〜。
穂村「…なるほどならば今回は銀牙の1トップで攻めに徹する方が良さそうだ。銀牙に先陣を切らせ前半で赤木山のスタミナを消耗させる…それがベストだろう。」
…穂村先輩、確かにいい作戦だとは思いますけどあんまり銀牙の1トップとか言わない方がいいですよ…。絶対
霊道「チッ…!」
ほらやっぱり。霊道先輩、僕とは別ベクトルで銀牙のこと嫌いだからなー、そのストレスが予選で変な方向で爆発しないといいけど…。
…アレ?なんかアリス先輩いつもに増して顔怖いな?何かあったのかな?
アリス「…お前達。1つ質問しよう、帝国サッカー部はいつから王者としての看板を失った?…雷紋、答えてみろ。」
僕ぅ!?ヤバい…コレどっちが正解なんだ!?25年前に父さまと世宇子に敗れた時か!?いや〜…でもアリス先輩の義父さまは鬼道総帥だしなァ〜…。
ココは無難に…
雷紋「…15年前のFFからだと思います。フィフスセクターの解散によりFFが再開した年の優勝校は師s…松風天馬さん率いる雷門でした。以降、時折優勝校は変わりつつもここ15年で帝国が優勝出来た年はありませんし…。」
アリス「違う、25年前からだ。」
クソ!二分の一を外した!
アリス「25年前、FF予選決勝にてそこに居る稲魂兄妹の父・稲魂雷牙と円堂ハルの父・円堂守が率いる雷門によって帝国は敗北した。…そして特別枠を使って出場した本戦でも世宇子中に完膚なきまでに叩きのめされた。」
コレ世宇子はドーピングしてた件について触れちゃだめなのかな?…いや世宇子はドーピングなしでも強かったって父さまも言ってたしどっち道、総帥達は負けてたのかな…?
アリス「俺は雷門から絶対王者の称号を取り戻す為に監督に就任した。だがお前らはどうだ?誇り高い筈の帝国の戦士達は稲魂銀牙という“怪獣”を得た事でその
アレ…?コレってまさか…
アリス「初戦は銀牙を使わない。」
雷紋「え」
帝国『ええ〜〜っ!!!?』
銀牙「zzz…」
雷紋「おい銀牙!寝てる場合じゃないだろ!オマエ、スタメンから外されてるぞ!」
銀牙「うっさいお兄…。初戦が雷門じゃないならどーでもいい…。」
雷紋「だ〜か〜ら〜!雷門が連覇中だから関東地区の予選は2ブロックあるの!僕たちはAブロック!雷門はBブロック!だから試合出来るのは本戦からなの!」
銀牙「じゃあもっとどーでもいい。終わったら起こして。」
拝啓 母さま 父さま
お願いします。今年のクリスマスプレゼントはコイツをぶん殴る権利をください。それが無理ならせめて兄妹の縁を切らせてください。
アリス「別に滅茶苦茶な事は言っていないだろう?これは試金石だ、お前達が王者の称号を取り戻すに相応しい戦士なのかを試す為のな。それとも…帝国は田舎町のチームにすら怯える程まで落ちぶれたのか?」
うう…目が怖い…。…けどアリス先輩の言うことも一理…いや一万理くらいはあるな…。
この間の雷門との練習試合でなんとなく感じてたけど今年の雷門は絶対王者ってよりかはハルくん一強のイメージだ。
別に雷門自体が弱いってわけじゃないけど心のどこかではハルくんさえ居れば試合に勝てる…そんな空気を試合中に感じた。
それは“怪物”ならぬ“怪獣”を抱える
アリス「とにかく銀牙は試合には出さない、これは決定事項だ。ではこれでミーティングは終了する。雷紋、今日こそは銀牙が練習をサボらないようにちゃんと見張ってろ。」
ウサギ『見張ってろよー!』
雷紋「…はい。」
…本当に自分という人間が嫌になる。心では銀牙が試合に出られなくなれって思ってもそれが現実になった途端なんともいえない喪失感を感じてしまう自分に。
…一体僕はコイツのことを嫌っているのか嫌っていないのかどっちなんだ?
♢♢♢
結局心の中のモヤモヤが取れないまま1日が終わった。今、僕は自室で赤城山の分析をしてる最中だ。
え?データの鬼のアリス先輩がいるから別にそんなことしなくていいだろだって?
分かってないなー、勉強だって予習・復習が大切でしょ?それと同じなの!優秀な監督がいても実際の試合で何が起きるか分からからね。
だからこそその万が一が起きても対処出来るように予め赤木山の情報を頭に叩き込んでおくんだ。
…それにしてもこの間の練習試合からライガが出てこなくなったな…、もしかして知らないウチに消えちゃ…
ライガ「呼ばれて飛び出てジャンジャカジャ〜ン!」
雷紋「どわぁ!?ラ、ライガ!?」
僕のサッカーへの想いが生み出した幻影こと“ライガ”は突然僕の目の前に現れて机の上に着地する。
こんなに派手に現れるとは思っていなかった僕は驚きのあまり椅子から転げ落ちてしまった。
???「雷紋ー?上から大きい音がしたけど大丈夫ー?」
雷紋「なんでもないでーす!母さまー!」
なんでもなくはないけどね。てか知らない間に帰って来てたんだ母さま、珍しく今日は帰りが早いな。
ライガ「おっと、タイミングが悪かったかな?」
雷紋「絶対ワザとだろ…。痛ててて…、一体なんの用だよ?」
ライガ「いや何、心優しい俺ちゃんが次の対戦相手の分析を手伝ってやろうと思ってよー。ホラ!俺って伝説のイナズマイレブンの一員だろ?」
雷紋「君はガワだけ同じなだけの別人だろ…、いや別幻か…?」
ライガ「んな事は海の広さに比べりゃちっぽけなもんさ!さぁ、始めようぜ!」
…まぁいっか。口に出してアウトプットするのも大切だし。
雷紋「赤木山中の選手は校舎が山の中のある都合上、強靭な脚力とずば抜けたスタミナが特徴のチームだ。事実、赤城山中生徒の持久走な記録は全国でも屈指との結果が出てる。」
ライガ「なるほどな〜。オメーにとってはかなりキツそうな相手だな。」
…それは分かってるよ。僕はテクニックとスピードで相手を翻弄するのが得意…と言えば聞こえがいいけど言い換えれば小細工を要して始めて全国クラスの選手と同じ土俵に上がれる人間なんだ。
だから赤城山みたいなチームは苦手な傾向にある。
ここで致命的なのはフィジカル重視のチームだと僕の役割が中途半端になりやすい点だ、僕のポジションはMFだけど一口にMFと言っても色んなMFがいる。
師匠のように攻守万能であるMF、鬼道総帥のようにチームの司令塔として機能するMF、または一ノ瀬さんのように卓越したキープ力を活かしてボールを前線まで運ぶようなMF等々…
ライガ「アレ?俺ちゃんは?」
父さまは別にMFに拘ってるわけじゃないもん、あの人マジでどんなポジションもこなすんだもん。チートだよチート。
とまあMFはある程度優秀な選手でないと務まらない。では僕は優秀なのか?
…答えはNOだ。
確かに僕は常人より観察眼は優れてる。それを活かすことで理論さえ理解すれば月影さんの“プレストターン”みたいに簡単な必殺技なら即座に真似ることが出来る。けどそれだけだ。
師匠みたいに攻守万能なわけじゃない、鬼道総帥みたいにゲームメイクとしての才能があるわけでもない。
要するに僕は器用貧乏なんだ。だから赤木山のようなチームが相手だと攻撃に参加しても点も取れないし、ディフェンスも突破されやすい。全てが中途半端にしかならないんだよ。
…そう考えるとなんで僕スタメンなんだ?夜桜君の方が僕より数倍は役に立つと思うけど…。
ライガ「まぁアリ坊の事だし何か考えでもあるんじゃねェか?」
雷紋「そんなもんかな…?そこそこ付き合いは長いけど未だにあの人が考えてること分からないや。」
ライガ「まっ、そこらへんの答えは当日分かんだろ。とりあえず結論プリーズ。」
雷紋「つまり僕がやらなくちゃいけないのは2つ。1つ、怪我をしないように気をつける。2つ、相手が何をしてくるか分からないから適度に緊張感を持つ。以上!」
ライガ「わ〜お、ビックリするほど無計画〜!」
いいんだよ油断しているわけじゃないけど初戦ならこんな感じで。偶には父さまや銀牙の無神経さを見習うべきだし。
ライガ「へぇ?珍しく燃えてんじゃん?」
雷紋「燃えてるね…、確かにそうかも。だってコレが
ライガ「初めて?」
雷紋「そう初めて、銀牙抜きでサッカーをするのは。」
僕と銀牙はずっと一緒だった。
産まれた日も、入ったサッカークラブも、通っている学校も…
いつも僕はアイツに振り回され、被害を喰らい、比較された。
だからこそ僕は帝国に入った。雷門に入るであろうハルくんと銀牙を自分だけの力で倒す為に。
でも何の嫌がらせか分からないけどよりにもよって銀牙も帝国に入学した。
そのせいでお預けを喰らって忘れてたけどようやく思い出した。
僕は証明したいんだ。僕は銀牙が居なくても出来るんだぞって事を。
ライガ「ハッ!いいねェ!その意気込み!流石は稲魂の血を引く者だ!」
雷紋「別にそれはそれこれはこれさ。父さまも言ってたよ、“血筋を誇るのはいいけどそれを勝つ為の理由にはするな”って。だから僕は稲魂雷牙の息子だから“怪物”を目指すんじゃない、稲魂雷紋個人として“怪物”を超えたいんだ。」
ライガ「まっ、どっちでもいいさ。フワァ〜…眠っむ…、久々に外に出たからもう帰ェるわ…、またな〜。」
そう言うとライガは音もなく消えた。相変わらず自由なヤツ。
???「雷紋ー!銀牙ー!ご飯出来たわよ〜!降りてきなさーい!」
雷紋「はーい!」
ガチャ
晩御飯を食べる為に部屋を出ると偶然銀牙と出くわした。珍しいな、いつもは眠い目を擦りながら出て来る癖に今日は覚醒状態だ。
雷紋「珍しいじゃん銀牙。目が冴えてるなんて、流石に寝過ぎて寝不足ならぬ寝過剰?」
銀牙「…そのジョーク本当に面白いと思ってる?」
うっわ不機嫌…、多分また例の“
こういう時の銀牙はいつも別ベクトルでめんどくさいぞ…
え?“かいじゅう”って何のことだって?あー…、その話は別の機会でいいかな?1から話すと結構長くなっちゃうから。
雷紋「…もういいよ、僕が悪かった。ご飯食べに行こ、今日は久しぶりに母さまの手料理が食べれるぞ。」
銀牙「ラッキー。今日はステーキ出るかな?」
…相変わらず現金なヤツ。こういう時は素直に兄妹っぽい会話を交わせる癖になんで普段は不思議ちゃんなんだよ。
そんなこんなで1日、また1日時は過ぎ、遂に…
王将『さぁ遂に始まりました!FF関東地区Aブロック予選!果たして今年も帝国は全国への切符を掴み取れるか!?それとも25年前の雷門を思わせる大番狂せが見られるのかァァァァ!!?』
ここから僕の
FF予選一回戦の対戦校“上州赤城山中”は人生百一さんの投稿です。詳しいプロフィールは募集欄にて作者さんが記載されていますので気になる方はどうぞ。
【不定期開催!イナMON!今日の裏話!】
銀牙が雷紋の事を“お兄”呼びなのは…“ちゃん”までの発音する事をめんどくさがっているから。
試験的に台詞の頭にキャラの名前を入れています。もしもコッチの方の反応がよければ『HEROS』も世界編から同じ形式にする予定ですのでアンケートお願いします。
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コッチ(名前あり)
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アッチ(名前なし)