慈悲深いドピンクフラミンゴ   作:逆張 メロン

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不定期更新につき気長に付き合っていただけると助かります。処女作ゆえ作者の失踪にはご注意下さい。

それでは本編どうぞ


続きから始める

 

 

 

 私が前世の記録を思い出したのは、土砂降りの雨が降るある日、

 

 

『ドン!!』

 

 

 という重低音と共に、父上の後頭部を弾丸が貫いた瞬間でした。

 

 発砲音をトリガーに景色は色を無した。銃声による耳鳴りが響く中、"知らない(『私』)誰か"の人生の記録が頭に流れ込む、膨大なデータを受け入れるため知覚が加速されていく、そのせいで、銃口の先の背中が徐々に傾いていく光景が、何倍もの時間に引き伸ばされ、地獄の光景が一生忘れられないほどに網膜に焼き付いていく。

 

 

 父上の歩んできた人生を思えば、トサッとあまりに軽い音で倒れる、白黒の世界で徐々に広がる赤色だけが嫌に鮮明だった。

 キーンと響く耳鳴りが収まり、代わりに弟の泣き声が鼓膜を揺らす。

 

 

景色の流れがいつもの速度を取り戻すと、私は手に持っていた銃を投げ捨てる。血を流して倒れる父上と、泣き叫ぶ弟に背を向けて走り出した。

向かう場所は両親の部屋、かつて母が病に苦しみ、そして死んでいった場所。

 

 

乱暴に扉を開け放つと、部屋の片隅にある⦅電伝虫(・・・)⦆へと縋りついた。

 

 

プルプルプル、プルプルプル、プルプルプル、ガチャ

 

 

『なんだねホーミング、何度連絡してこようが無駄だとまだわからないのかね。これは君への罰なんだ、せいぜい苦しんでくれたまえ』

 

『父は"おれ"が殺したえ!』

 

 

殺しの宣言にしばらくの間、沈黙が部屋を支配する。が、すぐに愉悦を含んだ笑い声へと変わる。

 

 

『フハハハハ、そうか死んだか、そいつは傑作だ』

 

『そうだ神たる天竜人の血を、人間ごときと同等と宣った愚かな父は、今日、死んだえ』

 

『そうか、そうかそいつはイイ、子のためにと、人へと落ちたバカの最期が子による引導とは、それは奴も本望であろう』

 

 

 心にひびが入る、優しい父上のことだ、隠していたつもりだろうが、そんなことだろうとは薄々気がついていた。私がバラバラになってしまう前に、精一杯見栄と虚勢を紡ぐ。

 

『"おれ"と弟はバカな両親とは違う、神の血族たる誇りがある、聖地マリージョアへ帰還する際は、裏切り者の首を手土産に持っていく!』

 

『フム、確かに、貴様はホーミングとは違うようだ。裏切り者の粛清ご苦労であった。・・・・だが、すまないな数十年一度奴のような異端者がマリージョアの平穏を乱すのだ、しばらくはそんな阿呆を出さぬよう見せしめが必要なのだ、つまりはな、父親と同様せいぜい苦しんで死んでくれ』ガチャ‼︎

 

 

 苦しんで苦しんで、最後に縋り付く希望がこんな物ではあまりに、あまりに・・・ついに膝から崩れ落ちる

 

 今日のやりとりは寒空の下、雨音にかき消され当人以外、誰にも届くことは無かった。

 

 

こうして私は、8歳で母を失い、10歳で父を殺した・・・

 

 

 

 

 

 

 




ということで楽しい楽しい物語が始まって参りました。 (*゚▽゚)ノ

次回からは回想でマリージョアでの生活を描こうかな。多分ホーミング視点になるかな?

ストックもクソも無いので次はいつ更新になるやら。
気長に待ってもらえると助かります (´д`ι)

誤字修正どしどしお願いします。
ついでに感想なんか頂けると更新早まるかもしれません。




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