「という訳で、本日0時を以って本艦全クルーの任務はロストロギアジュエルシードの捜索と回収に変更されます」
アースラ内に存在する一室にて会議が行われている。
その会議内容は重大であり、大切な事なのでその分空気は重く、粛々と行われている。
「また、本件に於いては特例として、問題のロストロギアの発見者であり結界魔導師でもある此方」
「はい。ユーノ・スクライアです」
「それから彼の協力者でもある現地の魔導師さん」
「た、高町なのはです」
その場の空気に因るものか、極度の緊張に因るものなのか2人の体はガチガチとしており、声は少しばかり上ずっている様に感じられる。
「上条雄介です」
「神威志蓮」
「保和歩栄です」
「以上5名が臨時局員の扱いで事態に当たってくれます」
「「「「「よろしくお願いします」」」」」
ふと目線を上げるとクロノ執務官が此方を。否、なのはの方を見ていた。
それに気付いたなのはは緊張が解けたのか彼に向けて笑顔を向けるが、クロノは顔を少し赤くして目を背ける。
その彼の行動に対してユーノはジト目で見詰めていた。
『初心だな……』
『ああ、初心だな……』
『ど、ど、ど、どどどど童貞ちゃうわ!』
『悲しいかな、この世界ではこの身体だし、どう足掻いても童貞なんだよな』
『ちくしょーめ!』
「じゃあ此処からはジュエルシードの位置特定は此方でするわ。場所が分かったら現地に向かって貰います」
「「はい」」
「艦長、お茶です」
「有り難う」
エイミィが持って来た湯呑みの中に大さじの砂糖を2杯とミルクを入れる。そのお茶をゴクゴクッと喉を鳴らしながら美味しそうに飲み干していく。
後ろに居たなのはは信じられないモノを見たと言わんばかりに目を見開いている。
周りのクルーは何のアクションを起こしてもいないところを見ると普段からこのようにしてお茶を飲んでいるようだ。
『あれが噂の“リンディ茶”か……』
『見ただけで甘過ぎて胸焼けがしてくるぜ』
『お、そうだな』
あれはおそらく彼女なりのストレス解消法なのだろう。
普段ならば糖分の摂り過ぎだと声を大にして指摘したいところだが、その事を考えると口にだすことが出来なかった。
「そう言えば、学校の方は大丈夫なの?」
「家族と友達には説明してありますので」
とある結界内にて魔法を使った戦闘が行われていた。
彼女達の目の前には謎の生命体が飛翔している。正確には暴走したジュエルシードが現地の動物である鳥と融合したモノだ。
「捕まえた。なのは!」
魔力で編まれた鎖が暴走体の首に絡み付き、束縛し動きを止める。
「うん!」
【Sealing mode Set up】
レイジングハートから出現した魔力の束が暴走体へと向かっていく。
その鳥の頭部にⅧという表示が浮き出てくる。
【Stand by ready】
「リリカル・マジカル、ジュエルシードシリアルⅧ…封印!」
【Sealing】
封印が完了されたジュエルシードは青い宝石となりレイジングハートに吸い込まれるように収納される。
【Receipt №Ⅷ】
「状況終了です。ジュエルシード№Ⅷ、無事確保。お疲れ様。なのはちゃん、ユーノ君」
『はーい』
「ゲートを作るね。其処で待ってて」
なのはとユーノがジュエルシードを封印しているのをアースラからサーチャーを通して空間モニターでクルー一同は観ていた。
「う~ん、2人共なかなか優秀だわ。このままうちに欲しいくらいかも」
観ていたリンディ提督はその2人の働きぶりに満更でもなく、満足しているようだ。
「この黒い服の娘、フェイトって言ったけ」
「フェイト・テスタロッサ。かつての大魔導師と同じファミリーネームだ」
モニターにはそのフェイトの姿が映っている。
「へえ。そうなの?」
エイミィのその疑問に対してスラスラと記憶の中にある事件を思い出して言葉を紡いでいくクロノ。
「だいぶ前の話だよ。“ミッドチルダ”の中央都市で、魔法実験の最中に次元干渉事故を起こして追放されてしまった大魔導師」
「その人の関係者?」
「さあね……本名とは限らない」
「ああ……やっぱり駄目だ、見つからない。フェイトちゃんったらよっぽど高性能のジャマー結界を使ってるみたい」
「使い魔の犬、多分此奴がサポートしてるんだ。此奴だけじゃない……此奴も」
その画面にはアルフとドゥームが映しだされている。
アルフに対して厳密には狼の部類に入るのだが、元イヌ科の生き物なので別段問題ないだろう。本人は否定するだろうが。
そしてドゥームの方だ。彼の力は未だに未知数だ。
記録の中では木と融合したジュエルシードの暴走体との戦闘時に炎を使っているようだが、話を聞く限りでは相手の稀少技能であるレアスキルをコピーする。
稀少技能であるレアスキルというのは1人に尽き1つというのが原則であり、唯でさえ稀少というだけあって持っている人は少なく、その能力はその人によるものなので様々だ。
これはレアスキルの基本前提を大きく覆す能力だ。
「もう2個もこっちが発見したジュエルシードを奪われちゃってる」
「しっかり捜して捕捉してくれ。頼りにしてるんだから」
「はいはい」
そのクロノの言葉にエイミィはうんざりしながらも頼られていることを嬉しく思い、再び捜索を始めるのだった。
「さて、気に付いての説明と特訓なのだが」
「気は前に説明した通りだ。覚えているか?」
アースラの訓練室にて俺達転生者組となのは、ユーノ、クロノは集合してそれぞれの持つ力と技術について最低限の事を話している。
「確か、生命体ならば必ずと言ってもいいくらいに持っている体内エネルギーの比喩だったかな?」
「その通りだ。流石だよ、ユーノ」
「そして、その気を扱うことで弾のようにして放つことや空を飛ぶことが出来る……」
「そう。その飛ぶ技術のことは“舞空術”と言うんだ。更に身体中にその気を行き渡らせると」
「!?」
「こんな風にかなりのスピードで移動することが出来る」
そう言いながら彼等の後ろへと移動する。その際に、ソニックウェーブなどの衝撃波が発生しないように細心の注意を払いながらだが。
「何時の間に後ろに」
「それを教えてくれるということだが……?」
「ああ。教えるよ」
「ゆっくり自分の中の力を引き出すんだ」
そう言いながら俺は自らの両掌の間に気のエネルギーを集中させ増幅させていく。次第にそれはカタチを作っていき、目に見える程に大きくハッキリとしたカタチになっていく。
「「「「「…………」」」」」
「ほら。、こんな感じだ」
「こんな感じだって……ね、簡単でょ? みたいに言われてもなぁ」
そう言いながらも皆はマジマジと目の前のそれを見詰めている。
そのエネルギーを見ているだけで不思議と体の底からポカポカとした感じに暖かくなり、安心感を感じさせる。
「さて、やってみるんだ。静かに……落ち着いて……」
「……ああ」
「「「「「…………」」」」」
皆、目を閉じながら気を出そうと努力をし始める。
だが、そう簡単には出来なくて少しばかり体に無駄な力が入ってしまう。
「駄目だよ、
「うがーっ! 出来るわけねーだろ、こんなのっ!!」
「そう怒るなよ、ゾイルを見ろよ。出来てるぜ」
髪を掻き毟りながら愚痴る志蓮に対して、ゾイルの方を指差す。
彼の手には大きな気弾が出来ていた。
「ほう……これが気という奴か。成る程な」
「流石アルティミット・シイング」
「是位は造作も無いことよ。ヒトのみで出来るのであるのならば、至極当然に究極生命体にも出来る事。あたりまえだよなぁ」
「彼奴は規格外だ…兎に角頑張ろう……」
【Please do its best. You can if lady, master】
「ありがとう、レイジングハート。がんばるよ」
そのクロノとレイジングハートの言葉に皆は再び意識を集中させる。
力み過ぎているのか額には大粒の汗が流れ、ポタポタと訓練場の床に落ちていく。
「いいぞ、その調子だ……どんどん気を引き出していけ、生徒たちよ…ふーっふっふwあーはぁーはぁーはーっwうあぁーはぁーはぁーはぁーはぁーはっwふぁっはっはっはっはぁーっwwひぁっはっはっはっww」
彼等の掌にはドンドンと気が蓄積され目に見えるカタチで大きくなりつつあった。その気は更に増大し、小さなエネルギー弾として放つ事が出くらいの大きさまでになる。
「出来たじゃないか。それが気だ」
「不思議な感じ……」
「魔法とは…リンカーコアから抽出される魔力とはまた違った感じだ」
「これが……気……」
「やったぜ!」
「成し遂げたぜ!」
「だが、何だろう? 凄い疲れるというか……」
「初めて気を引き出したんだ、仕方ないね」
「だけど、ゾイルくんは全然疲れていないみたいだし……その上、飛んでいるみたいだし」
「……ああ」
目を向けると、彼は訓練場の天井近くをビュンビュンと自由自在に飛び回っていた。その速さは勿論、目で追うことなどそう簡単には出来ず、機械類で捕捉することも難しい。残像が目に入るので辛うじて動いているのが、飛んでいると云う事を認識できる程度のスピードだ。
「ま、彼奴は規格外だから……才能の塊だから……」
「意外と簡単なものだな、舞空術というものは。気の基本さえ習得すればこんなもの」
ゾイルは1人口に出しながら、下でへたり込んでいる彼等を見下ろしながら降下して来る。
「簡単って……そんな簡単なのかよ?」
「うーん……人によるかな」
「そんなことはどうでも良い。俺達に空の飛び方を、舞空術を教えろ。ササッとだ――ハリー、ハリー、ハリーハリーハリーハリー」
「そうだよ(便乗)」
「今日は此処までだ。気の修得も本当はかなり時間を掛けるものなんだぞ。体力も使うし、気も使う。疲れているだろうし此れ迄だ。続きはまた明日に、な」
仕方ねぇなと言いつつ雄介と志蓮は訓練室を後にして退出していく。
憎まれ口を叩く彼等であるが、背中の方から見ているだけでも相当の疲労が襲っていることは見て取れた。
「さて、解散だ」
「今日も空振りだな」
「そうだな」
俺と雄介、志蓮の3人は食堂で軽食を口に入れていた。
少し離れた机の方になのはとユーノが居る。
「確か、海の中だったような気がするんだよな」
「原作通りならな」
「ジュエルシードのあった海ってさ、“闇の書の闇”を倒す時の場所と同じだよな?」
「多分な」
「そんなことよりおうどん食べたい」
現在、アースラ組である俺達が所持しているジュエルシードは9個。
テスタロッサ組は6個。
まだ見つかってない残りのジュエルシードは6個。
薄く消えかかっている前世の記憶から引っ張りだした知識を元にこの先の展開のことを相談する。
その事を周りに聞かれないように声を出来る限りの最小限に抑えて。
「お、此処に居たか」
「ゾイルか。よう」
「仕事の方は良いのかよ?」
「休憩だ」
食堂に入ってきたゾイルを迎え、現在確認出来る転生者はドゥームを除き、この4人だ。
彼は椅子に座り、此方の話に参加する。
「そう言えば、お前って一応柱の男だよな? 何で、触れても吸収されないんだ?」
「一応って……」
「究極生命体だからな、体表面の細胞を変えることなんて造作も無いことよ」
「成る程な。究極、生命体…ね」
「もしかしたら結構長く掛かるかもね。なのは、ごめんね」
「ふぇ?」
「寂しくない?」
「別にちっとも寂しくないよ、ユーノくんと……皆と一緒だし。独りぼっちでも全然平気。ちっちゃい頃はよく独りだったから」
ユーノの言葉になのはは手元にあったクッキーを口に運び、笑いながら否定する。
小さい頃と云うのは幼稚園児の頃の事だろうか。
「家、わたしがまだちっちゃい頃にね……お父さんが仕事で大怪我しちゃって暫くベッドの上から動けなくなったことがあるの。喫茶店も始めたばかりで今ほど人気がなかったから、お母さんとお兄ちゃんは何時もずっと忙しくて……。お姉ちゃんはずっとお父さんの看病で……だからわたし割と最近まで、雄介くんと出会うまで家で独りで居ることが多かったの」
まだ数年しか経過していない筈なのに、思い出しながら語るなのはの瞳は物憂げで懐かしさを感じているかのように思われる。
「だから、結構慣れてるの」
「そっか……」
「そう言えばわたし、ユーノくんの家族の事とかあんまり知らないね」
「ああ。僕は元々1人だったから」
「そうなの?」
「両親は居なかったんだけど、部族の皆に育ててもらったから。だから、スクライアの一族皆が僕の家族」
「そっか…いろいろ片付けたら、もっと沢山お話しようね」
「うん、いろいろ片付いたらね」
《エマージェンシー。捜索域の海上にて大型の魔力反応を感知》
「「!?」」
「……“アルカス・クルタス・エイギアス”……“煌めきたる天神よ。今導きのもと、降りきたれ。バルエル・ザルエル・ブラウゼル”」
海鳴公園の近くの海上でフェイトは大きな魔法陣を展開し、呪文詠唱を唱え、魔法の行使準備を行なっている。
兄であるドゥームの認識阻害の魔法により公園から覗いても、何の変哲も無い唯の海に見える。
だが、その海から流れてくる風は明らかに不穏なことが起きていることを感じさせる。
「ジュエルシードは多分海の中。だから、海に大きな電気流を叩き込んで強制発動させて一気に位置を特定する。プランは間違ってないけど、でも。フェイト……」
「“撃つは雷、響くは轟雷。アルカス・クルタス・エイギアス”……!」
フェイト達の頭上には、バチバチとした電撃を帯びた大きな魔力スフィアが複数出現する。
「はああああっ!! はあはあはあはあ………見付けた…残り6つ」
「(こんだけの魔力を撃ち込んで、更に全てを封印して。こんなのフェイトとドゥームの合計魔力でも絶対に限界超えだ)」
「アルフ、サポートをお願い」
「ああ、任せといて……(だから誰が来ようが、何が起きようが…わたしが絶対守ってやる)」
暴走を始めるジュエルシードを瞳に映しながら、アルフは強く心に誓った。
「行くよ、バルディッシュ。……がんばろう」
「何とも呆れた無茶をする娘達だわ」
「……無謀ですね。間違いなく自滅します。あれは個人が出せる魔力の限界を超えている」
ブリッジのモニターには荒れ狂う波を避けながらジュエルシードの方へと近づこうとしているフェイト・テスタロッサの姿が映しだされていた。
「フェイトちゃん!」
ドアが開き、駆けながら入室して来たのはなのはを始めとした地球の魔導師組とゾイル執務官だった。
「あの、わたし急いで現場に」
「その必要は無いよ。放っておけばあの娘は自滅する。仮に自滅しなかったとしても、力を使い果たしたところで叩けば良い」
返ってきたクロノの返事は冷たく強いものだった。
「でも……」
「今のうちに捕獲の準備を」
それは執務官としての仕事を全うするためか、あくまで冷静に判断し、指示を飛ばす。
だが、モニターに映る彼女を目に入れると、それは冷酷に感じさせられる。
「私達は常に最善の選択をしないといけないわ。残酷に見えるかもしれないけど、此れが現実……」
「フェイト!? フェイトッ!」
封印をしようと近づくも、荒れ狂う波により吹き飛ばされる少女と使い魔。
彼女の手にあるバルディッシュは主の魔力供給が足りない所為か魔力刃が明滅し消失する。
「だが、このまま放っておけばどのようなことになるか分からない。次元震が起こるか……次元断層が起こるか……。少なくとも近くの街、俺等の地元は大きな被害を受けるだろうな」
モニターを見ながら俺は思った事をそのまま口にする。
考えれば考える程悪い方向にしか思考は動かず、嫌な未来しか見えてこない。
原作通りならばそんなことは無いはずなのだが、此処に転生者という存在が居るのだ。何が起きても不思議ではない。
『行って。なのは、行って』
『ユーノくん?』
『僕がゲートを開くから行ってあの娘を』
『でもユーノくん…わたしがあの娘と、フェイトちゃんと話をしたいのはユーノくんとは』
『関係ないかもしれない。だけど僕はなのはが困ってるなら力になりたい…なのはが僕にそうしてくれたみたいに』
「…………」
「ということで行ってきますね、執務官殿。仕事熱心なのも良いですが後のことというよりも、あらゆる可能性もしっかりと考えて」
ユーノの後ろの空間が突如光りだす。転移魔法のゲートの様だ。
念話を終えて、決断をした彼女達を確認すると同時にゾイルと雄介を除いた俺達転生者組はなのはと共に開かれたゲートへと向かう。
「君は!? 待て! 何処に行くつもりだ?」
「決まってるじゃないですか……フェイトの居る場所にですよ。行こうか、なのは」
「ごめんなさい…高町なのは、指示を無視して勝手な行動を取ります」
「あの娘の結界内へ、転送!!」
そのユーノの言葉と同時に俺達の目の前の景色は一変する。
転移した先は遥か上空だった。
慣性の法則に従い、重力に、引力に引かれて身体はグングンと海の方へと落ちていく。
普段ならば景色を楽しんでいるだろうが、今はそんなことをしている時ではないだろう。
「行くよ、レイジングハート。“風は空に、星は天に。輝く光はこの腕に、不屈の心はこの胸に”! レイジングハート、セーット・アーップ!」
【Stand by ready】
簡略化した起動詠唱呪文を口にし、バリアジャケットを構築し着替えるなのは。
「!?」
転移してきた魔力を感じたのかフェイトは上空を覗き、仰ぎ見る。
分厚い雲から出、降り立つなのはの姿はバリアジャケットの色の所為か、遠くから見ると鳥。否、天使の様に見えるだろう。
「フェイトの邪魔をするなぁ!」
俺達の姿を見とめたアルフは邪魔をしに来たのかと勘違いをして此方に攻撃を仕掛けようとしてくる。
「勘違いするな。別にお前達と戦うために来た訳ではない」
その言葉と共に、“
「バカな。何やってるんだ、君達は」
『ごめんなさい、命令無視は後でちゃんと謝ります。だけど放っとけないの』
念話で返事をするなのはの瞳を見て、一瞬呑み込まれたじろぐクロノ。
『あの娘もきっと独りぼっちなの……独りきりが寂しいのは、わたし少しだけど分かるから!』
「そう言えば、貴方は行かないのかしら?」
「俺、まだ飛べないし……」
リンディ提督のその疑問に雄介はモニターを強く睨みつけながら言葉を返す。その拳は強く握りしめられていた。
「先ずはジュエルシードを停止させないと不味いことになる」
「来たのか、ユーノ!」
「うん、行こう!」
志蓮は
海上はフェイトとドゥームの魔力により暴走したジュエルシードを中心に大きな水の竜巻が沢山発生している。
「だから今は、封印のサポートを!」
ユーノの魔力で出来た鎖が巻き付き竜巻の動きを封じる。
志蓮もまた
それは、確実に竜巻の動きを封じた。
「うっ……あ!」
「…………」
魔力鎖により動きを止めようとするもその力は絶大で振り回されそうになるユーノ。
だが其処にアルフが参加し、竜巻を3人で一箇所に集めていく。
「フェイトちゃん! 手伝って、ジュエルシードを止めよう!」
なのはの意思に応えるかのようにレイジングハートから光の帯が伸び、バルディッシュに吸い込まれる。
【Power charge.】
【Supplying complete】
“Divide Energy”だ。此れによりなのはの魔力がフェイトへと供給された。
バルディッシュは先程まで魔力刃を出せなかったが、この魔法によりフェイトからの十分な魔力供給が成され、新たに形成して刃を出現させる。
「2人できっちり半分こ」
「…………」
見つめるフェイトになのはは唯頷く。
今はそれだけで充分だった。
「随分久しぶりだな、ドゥーム」
「そんなに経っていたか?」
「気の所為だな……。今はそれよりも」
「ああ、ジュエルシードの封印だ」
目の前には荒れ狂う波と複数の大竜巻。
その竜巻にはフェイトとドゥームの魔力が流れ込んでいる為か、強力で膨大な電撃を帯びている。
「にしても、あの雷属性は厄介だな」
「すまない……。俺達の所為か?」
「いや、別に謝るほどの事じゃねぇ。平均的な魔導師にとってはかなり骨が折れるだろうなって思っただけさ」
そんな軽口を叩きながら俺とドゥームは魔力を、気を高めていく。
「そうか……それじゃ」
「止めますか」
ドゥームはサイコキネシスで、俺は皆が止めた竜巻をギャラクティカドーナツで纏め締め上げる。
「皆が止めてくれてる。だから今の内。2人でせーの、で一気に封印!」
【Sealing mode】
【Sealing form Set up】
悩む主の背中を一押するようにバルディッシュは封印のための形態へと自身の意思で変形する。
「――バルディッシュ……?」
「ディバインバスター、フルパワー……いけるね?」
【All right, my muster】
なのはの足元にある魔法陣が大きく広がる。
フェイトもまた決意したのか、彼女の足元に巨大な魔法陣が出現する。
「せーのっ!」
「サンダーァァッ!!」
「ディバイィィィンンンッ!!」
「「レイジイィィィィィッッ!!! / バスタアァァァァァッッ!!!」」
それぞれのデバイスから放たれた魔力砲撃が暴走する6個のジュエルシードに命中する。その際に発生した衝撃波は凄まじく、近海に存在した砂浜にまで衝撃が届き、中規模の津波を巻き起こす。
結界魔法を使用していないと大きな被害が発生していたことだろう。
「なのはの奴、少量だが気を魔力に込めやがったな……末恐ろしい娘だぜ」
砲撃時に僅かだが魔力と共に気を感じ取れた。
ほんの少し教えただけだというのに短時間でモノにし、更に応用までするとは御神の血が流れ、戦闘民族だというのは本当かもしれないと背中に汗が流れヒヤッとする。
「ジュエルシード、6個全ての封印を確認しました」
「転生者でもないのに何て出鱈目な」
「……でも凄いわ」
アースラ内から映像で見ているクロノ達はその暴走している複数のジュエルシードを同時に封印した彼女達のその魔力に驚きを隠せなかった。
封印されたジュエルシードが海の底から空へと浮かび上がってくる。
青い宝石を挟み、なのはとフェイトはお互いを見つめ合っていた。
そのジュエルシードは光が反射し、それぞれの少女の姿が映しだされている。
「友達に、なりたいんだ……」
「!」
なのはが自身の思いを告げ、フェイトはそれに対し困惑する。
その時間はほんの少し。本当に瞬間的なモノだったのだろう。
だが俺達には長く、とても長く、数分間のように感じられた。
「――! 来たか……」
《次元干渉!? 別次元から本艦及び、戦闘区域に向けて魔力攻撃来ます。あと、6秒!!》
「!?」
同じタイミングでアースラの方でも異常は感知された。
艦内には大きな警報音がけたたましく鳴り響いている。
その瞬間、アースラは攻撃を受け大きく船体を揺らす。
上空から雷が海上に落ちて、大きく水が跳ね上がる。
「――!? かあさん?」
空には紫色の大きな雷が光り、ゴロゴロと爆音を立てている。
その1つがフェイトに当たり、彼女はその小さな身体からは想像できないほどの大きな悲鳴を上げる。
雷の直撃を受けて気を失い落ちていく彼女を抱え、アルフはジュエルシードへと向かう。
だが其処に、転移して来たのかクロノ執務官が彼女の行く手を阻む。
「邪魔ァ、するなあアァァァッッ!!」
手の平に発生させた魔力弾を爆発させて、クロノ執務官を吹き飛ばす。
ジュエルシードのある場所へと向かうが、其処には1つも残ってはいなかった。
下を見るとクロノ執務官の手には3つのジュエルシードが握られている。
「クッ……」
「何をしている……。撤退だぞ、アルフ」
声を掛けたドゥームの手に残りの3つのジュエルシードが握られていた。
「フンッ!!」
海面に向けて魔力弾を撃ち、小規模ながら爆発を起こし撤退をしていくテスタロッサ組。
気を失った主を抱えている狼の瞳は何処までも鋭く、強く険しい物だった。
「逃走するわ、捕捉を」
「駄目です。雷撃で機能が停止」
警報が鳴り響いている艦内でリンディ提督は追跡の命令を出すが、予想以上に強力な魔力攻撃だったのかセンサーの類は一時的に使用不可能になっていた。
「機能回復まであと25秒……追い切れません!」
「……ふぅ……。機能回復まで対魔力防御。次弾に備えて」
「「はい」」
「それから、皆を回収します」
テスタロッサ組が撤退すると海の上は嘘のように静まり返った。
先程まで強く光り鳴り響いていた雷鳴はピタリと止まり、消え失せていた。
1週間に1話投稿しようと思っていたのに体調崩して執筆をしなかった。
アニメ見たり、ゲームしたりしているだけなのに。
言い訳ですね、すみません。
復活の「F」についてですがフリーザ様が金色になったとか。
クウラの通常時の形態と同じようなフォルムですね。
色に関してですが金色にするというのはパワーアップしたというのが分かりやすくて良いんじゃないかと…。
ですが欲を言うとクウラの最終形態と同じような感じにして欲しかったなと思います。
主題歌はももクロでしたっけ。内容に合っていれば良いです。
でもやはりドラゴンボールZと言えば長老こと影山ヒロノブさんが1番ですかね、僕の中では。
取り敢えず楽しみですね。どんな感じの映画なのか。
ウィスの元で修行している悟空とベジータの2人がどれくらい強くなっているのか。
フリーザがどの様に修行して、どれくらい強くなったのか。どのように強化形態、形態変化するのか。
どういう風に悟空達はフリーザを撃退するのか。
でも、今回は確かベジータ主役だとか…。私の勘違いかもしれないけど。