サンサンと輝く太陽の下で、30人ほどの人数がそれぞれ15人ずつの2グループへと別れ、お互いを睨み合っている。
その中でボールを持った生徒が1人。
開始のホイッスルの音がグラウンドに鳴り渡る。
そう、この時間は体育の授業なのだ。
そして今から始まるのはドッジボール。
ルールは実に簡単だ。
長方形のコートを二分し、それぞれのチームの陣地とする。原則的に自分の陣地から足を踏み出して外に出たりするのは禁止だ。
自分の陣地は内野と言い、相手のコートの周囲である外野と言う場所に数人のヒトを配置する。
ボールを持っているヒトが敵陣の中に居るヒトへと向けて投げ、それを当てる。
陣地内では、相手の投げたボールに当たらないように逃げる。もしくは受け止めるかをするのだ。そしてそれに失敗してしまった場合にはアウトと判定され、場外である外野へと出る。そうしなければ駄目なのだ。
ボールを受け止めたり、拾うと、その時点で攻守は入れ変わる。逆転するのだ。
相手の陣地にヒトが居なくなったら勝ち。内野にヒトが居なくなれば負けだ。
基本的にはこのようなものだ。
他にもいろいろとルールは存在しているが、大きなルールで全国的に共通しているであろうモノはこれぐらいであろう。
「…………」
「…………」
睨み合う生徒達にはお互いがお互いを警戒しあっているからか一種の緊張感の様なモノが発せられ、蔓延している。
此方のチームには志蓮、なのはが居る。
志蓮は転生者であり、顔も良いが、運動能力も高く戦力になるだろう。
だが、問題は高町なのはの方に存在している。
彼女は基本的には運動音痴なのだ。
魔法を使用した戦闘時には問題なく動き回ることが出来るのだが、普段の生活ではドジな一面を頻繁に見せてくる。
何も無い場所で転ぶほどのモノではないのだが、彼女の動きは基本的に鈍いものだ。
まあ、StrikerSの時代である数年後には改善されているだろうが。
その事から彼女には戦力的に期待はしない方がいいであろう。
そして、敵陣に居る存在が厄介なのだ。
アリサ・バニングス。
彼女は言わずもがな活動的な娘だ。そして平均的な小学生よりは強い腕力を、身体能力を持っている。
少女とは小さな女性である。
そうであるのだから、腕力だとかどうとかいうのは失礼なのだろうが、この際には仕方のない事だ。
上条雄介。
彼は転生者の1人である。
特典には滅竜魔法を望んており、それを使うだけの肉体も所持している。
竜に匹敵するほどの強靭な筋力。その力から放たれる球は、全力であるのならば殺人級であろう。
実に厄介な相手なのだ。
そして何よりも警戒すべきなのは、月村すずか。
彼女は転生者ではない。ないのだ。
だが、そのような存在に匹敵するかと思えるような力を所持している。
大人しく、優しそうな見た目をしているが、見た目に騙されては痛い目を見てしまうだろう。
ドッジボールになると毎回、アリサと一緒に最後の最後まで残っている。
敵のチームには相手にしたくない存在が3人も居るのだ。
同時に相手取るにはかなり多くの不安要素が存在している。
「いくわよ」
ボールを所持しているのはアリサだ。
彼女が投げたボールは此方の内野にいる1人の男子生徒の腕にヒットし、外野へと送り出す。
そして、そのボールは見事にバウンドをして彼女のいる敵陣地へと戻ってしまった。
「バ、バカな……」
目で追える程度のスピードではあるが、見えているだけなのだ。
実際に反応し、避ける事が出来るかどうかは別なのだから。
「まずは1人…」
彼女の瞳は、まさに飢えた猛獣のそれだ。
この状況では、その言葉がしっくりと当てはまるかもしれない。
そして、彼女の視界に、彼女の瞳に親友であるなのはが映しだされる。
彼女の瞳が、キツく細くなる。獲物に狙いを定めた瞳だ。
捕食者の瞳だ。狩る側の存在がする瞳をしている。
「なのは……親友だからって容赦はしないわよ」
「ア、アリサちゃん……」
その瞳を目にしたなのはは動けないでいる。
まるで蛇に睨まれた蛙の様だ。
ガタガタと震え、避ける暇も存在せず、なのはは棒立ちのままでアリサの投げるボールに当たり外野に移動する事に。
「なのはがやられたか……」
なのはが当たったボールは、上空へと高く舞い上がり、そして此方の陣地内へと落ちる。
そのボールを拾い、俺は雄介を標的として決定した。
厄介な存在を消していくのは戦いの上では定石なのだから。
「雄介……俺達、友達だよな?」
「――? ああ、いきなりどうした、ブロン……?」
その言葉と共に、アンダースローで投げられるボール。
その飛行する球体は見事に雄介の脚に当たり、彼は敵側の外野へと、要するに俺達の背後に移動する。
考えてみれば、後ろに移動するのだ。
振り返る時には隙が出来てしまう。
そこに浸け込まれて、ボールを当てられてしまう可能性が大きくなる。
「(選択を失敗したか……?)」
「雄介君……」
雄介をアウトに追いやったボールはその陣地の中で止まり、再びアリサが手にして投げてくる。
2度も言うが、目で追う事は簡単に出来るのだ。
だが、避ける事が出来るかは別だ。
次々と当てられて、外野へと送り出されていく仲間達。
全面からの2人の少女の投げるボールと背後からの雄介の投げるボールに警戒しながら、回避を続けていく。
当たらないようにするだけならば、それほど問題は存在しない。
避けるだけならば大丈夫なのだ。
だが、気が付けば残されたのは最初に外野に居たので戻って来た志蓮と最初から陣地内に居る俺の2人だけになってしまった。
目の前の、敵陣にはアリサとすずかが居る。
他の生徒はもう居ない。
彼女達もまた、俺と同じく居続けているのだ。
ボールに当たる事無く、避けたり、掴んだりしながら。
状況は五分五分なのかもしれない。
「外さない!」
アリサの投げるボールが真っ直ぐに俺の方へと向かってくる。
小学生にしては速い球だ。
「――な、なにを!?」
「側に居たお前が悪い……」
俺は思わず、横に居た志蓮の腕を引っ張り、盾の様に扱ってしまう。
所謂ガードベントというやつだろうか。
「――グフぇ……!?」
そのボールは見事に志蓮の御腹に刺さり、彼は一風変わった叫び声を上げ、志半ばで倒れてしまう。
見事な投球だった。
志蓮の御腹の上で数回ほどの回転を続けるボール。
摩擦による熱と煙が発生し、体操服には大きな穴が空いている。
「すまない、志蓮……お前の犠牲は無駄にはしない。良い奴だったよ……」
彼は自身の腹を抑えながら、外野へと移動する。
転生者である彼にとっても痛そうだ。
どれほどの威力なのだろうか。
残されたのは俺1人だ。
そして誰も居なくなった。
たった1人の最終決戦だ。
「ブロン……あんたもそろそろ退場してもらうわ。それでジ・エンドよ」
「まだだ、まだ終わらんよ!」
落ちているボールを掴み、それをアリサへと大きく振りかぶり投球する。
それは、彼女の肩に掠った。掠ったのだ。
外から見ているとその事には気が付きにくい。いや、気が付かないだろう。
だが、彼女は。
「当たってしまったわ……。後はお願いね、すずか……」
彼女はバカ正直に、外野へと向かう。
「黙っていれば勝てたものの……」
「うるさいわね、別に良いでしょ!」
彼女は実に正直なのだ。そして、物事に真っ直ぐに真剣に挑み、行う。
ルールは守る。
だからだろうか、当たったのだから、それを誤魔化す様な事は一切せずに外に出たのは。
「私達、2人だけになったね…」
「そうだな」
お互いの陣地内に居るのはそれぞれ俺とすずかの2人だけだ。
大きく広かったコートには沢山の生徒が居たが、その場に居た皆は外野である外の方に移動をしている。
大きなスペースが存在しているだけだ。
睨み合う2人には言葉などは必要なかった。
あるのは、その手に握ったボールと、当てるか当てられるか。勝つか負けるかだけだ。
避けたりするなんて以ての外。論外だ。
「…………」
「…………」
両者の間に沈黙が訪れる。
風が、一陣の風が吹き、土埃を巻き上げていく。
外野で待機している生徒達の殆どは既に退屈をしているのかお喋りをしたり、1人で遊んだりしている。
その事に担当の先生は別段、怒ったりはしない。
「いくよ……ブロン君」
「来い!」
すずかの投げたボールが高速で飛来してくる。
その球体は、グラウンドの土を削り取りながら飛行してくる。
飛んでいるボールはかなりのスピードを出しているのか風切り音がしている。
「――グッ!!」
そのボールをキャッチした際に、ズザザッという音を立てながら身体は数十cmほど後退してしまう。
「(な、なんて重く速い球だ……身体が、腕が痺れる……。月村の一族はバケモノか!?)」
彼女の、あれだけの細腕から一体どのようにして、これほどの豪速球が投げ出されるのだろうか。
掴んだ後も、数秒間ほど手の中で回転を続けるボール。
煙が上がるが、手に痛みという痛みを感じはしない。
「(危ない……気を操作して強化してないと駄目だった、やられていた)」
「止められちゃったね……」
掴んだ際に、すずかは一瞬驚いた顔をするが、それが嘘の様に消えている。
今、目の前の彼女の表情は悔しいという気持ちよりも自身と同等に張り合う存在が居る事に対する喜びで一杯のようだった。
「今度はこっちの番だ……」
ほんの少しだけ気と力を込めて、腕を振りかぶりボールを彼女へと向けて投げる。
それは、彼女の脚に向かい、一直線に飛んで行く。
先程の彼女の投球の様に、大地を削りながら、土埃を起こして。
かなりの速いボールで、他の生徒には何が何か理解出来ていないだろう。
ただ、向かい合っている2人を除いて。
キーンコーンカーンコーンといった本日全ての授業項目が終了したことを教える合図が学校内に鳴り渡る。
ホームルームも終わり、担任教諭からの「さようなら」という言葉を聞きながらカバンの中にノートや筆記用具などを乱雑に入れていく。
「今日、私たち塾があるから先に帰るわね」
ガチャガチャとした音を立てながら、そのアリサの言葉に「わかった」と簡単に応える。
なのはもすずかもアリサの後を追いかけ、教室から出て行く。
いつも通りに元気な仲良し3人娘の声が離れていく。
あとに残されているのは、片付けをしている俺と雄介、志蓮の3人。
そして数人の生徒達だけだった。
「帰るか……」
そんな雄介の言葉に従うように、俺と志蓮は頷き、3人でドアを潜り抜け、下駄箱へと移動する。
「今日さ、
そんな志蓮の言葉に、俺達は1秒も経過しないうちに了承し、大きく首肯する。
靴を履き替え、運動場に出てみると空にある太陽はまた嫌になくらいに熱を放ちながら輝いている。
グラウンドの真ん中では、他の学年が、上級生が授業で使用しているので、それを避けるように端っこの方を歩いて行く。
端には木々がそれなりに生えており、木陰が出来ていて、少しばかり涼しく感じられる。
「ただいま」
「「おじゃまします~」」
小学校から10数分ほど歩くと、そこには住宅街が目に入る。
その中に存在する家の1つが神威志蓮の住む家だ。
インターホンを鳴らすこともなく、志蓮のあとを付いて行く様に家屋の中に足を踏み入れる。
中には誰も居ないのか、シーンと静まり返っている。
「親は……?」
「仕事だよ、2人とも働いてる……夕方には母さんが帰ってくるよ」
促されるままに足を上げて、2階へと進んでいく。
志蓮の自室へと移動し、そこで荷物を下ろしながら周りを見回してみた。
これといって特色もなく、目に入るものといえば複数のお玩具らいだろうか。
勉強机とベッドが置かれており、棚にはズラッと教科書以外にも本が置かれている。
据え置きのゲーム機もあり、出力先であろう小さなモニターに線が繋がれている。
「さて……始めようか」
「ああ」
志蓮は自身のデバイスを起動する。
すると、背後に光が発生した。
何も言わずにその光源の中に入っていく志蓮を追いかけて、俺と雄介もまた同じように身体を中に侵入させる。
「…………」
一瞬だけ大きな光が発生して目を閉じてしまう。
開いてみると、そこには無数の大きな棚が存在しており、その上には、段にはいろいろな武器などの道具が収められていた。
その中には、見覚えのあるモノもまた存在している。
「整理といっても何処に何があるかを知りたいだけなんだ……余りの多さに俺だけじゃどうしようもない」
その言葉には、ただ頷き返すことしか出来なかった。
実際に、目の前には数え切れないほどの棚が存在している。
前面の壁が見えないほどに、綺麗に並び立てられているのだ。
それぞれに、自由に中を散策していく。
出口の座標を記録しているので、すぐにでも転移をする事が可能だ。
横を見てみると、前を見ても、視界に入ってくるのは金色に光り輝く骨董品ばかりだ。
その輝きが、目を眩ませてしまい、頭がクラクラとしてしまう。
「……すごい光っているな」
目の前には金色の船が存在を主張しながら保存されている。
それには帆というものが存在せず、甲板に玉座のような椅子が付いているだけだ。
「これは……」
それなりに離れた場所から聞こえてくる「こっちに来てくれ」という雄介の呼び声に、俺は彼の居る方へと足を向ける。
そこには既に志蓮も来ており、2人共上を見上げながら大きく口を開けていた。
その様子を不思議に思い、首を傾げながらも同じように上を向こうとする前に、その目の前に存在するモノに瞳が惹きつけられた。
大きな足が存在しているのだ。
機械的な足が立っているのだ。
「なんだ、これ……」
上を向いて見ても、その全容を視界に入れることは出来ない。
出来そうにないほどの大きさをしている。
実際にはそんな事などないのだが、子供の身体の所為かそう感じてしまうのだ。
在りはするのだろうが、天井というものが存在していないかの様に、高い空間。
そして、目の前に存在する巨大なロボット。
一体、どれほどの広さを誇る場所なのだろうか。
「ねずみ色?」
「どちらかというとメタリックグレーだな」
その機体の色はグレーを基調にしており、ピカピカと輝いている。
「おーい、見てくれ」
舞空術で飛行し、声を出している志蓮の居る上へと移動すると、そのロボットの顔を見ることが出来た。
「V字のアンテナに、ツインアイ……」
「…………」
「ガン、ダム……」
その姿は、何処からどう見ても”ガンダム”そのものだった。
ガンダムというものの特徴をしっかりと抑えており、その存在を大きく主張してきている。
「何で、こんなものが……」
「近い内にこれを使う様な事でも起こるっていうのか?」
そのロボット――”モビルスーツ”を使うような事態が存在しているのだろうか。
見た瞬間に、その事に対しての恐怖を、まだ見ぬ未来への恐怖を感じてしまう。
だが、それ以上に喜びに似た感情もまた同時に存在していた。
「(ロボットっていうのは浪漫溢れるものだ……そうだろ?)」
もし此処に鏡があるのだとしたら、映しだされている俺のその顔は、口元は大きく歪み、瞳は期待にキラキラと輝かせているだろう。
「
自身の持ち物でもあるが、その事実に志蓮もまた困惑していた。
ゆえにこの宝物庫には、人類が生み出すものであれば全て、遥か遠い超未来に人類が生み出すものまでも全て保有している、という過去未来の時間軸すら超越した途方もない代物なのだ。
それは比喩でなく文字通り人類が生み出すものであれば「何でも」であり、この宝物庫に存在しないものは基本的には「新人類が生み出す全く別の概念」によるもの、または「別天体の知的生命体の文明技術」によってできたものだけであるとされている。
この事から考えると、モビルスーツが中にあったという事は、近いとは言えないが、この様なものが動いている未来が存在しているという訳だ。
「特典の中に、これを入れたりしたのか?」
「……いや……」
雄介の質問に対し、志蓮は小さく首を振りながら否定をする。
その声は少しばかり震えている様にも感じられた。
「(特典……)」
思い出してみると自分は軽はずみに頼み、貰ってしまったのではないのだろうかといった考えが頭の中でグルグルと廻っている。
家族の事を忘れたことなどは無くて、転生してからは思い出して涙を流した事なんて存在している全ての指の数では数えられないほどある。
だが、その時に、その特典を貰えるという事実を知り、その欲望に振り回されたのは事実ではないのだろうか。
その時に、残っている家族の事を一時的とはいえ忘れていたではないか。
果たして、促されるままに力を望んで良かったのだろうか。
「(俺が欲しかったものは……)」
自分が欲していたのは、本当にこんなモノなのだろうか。
深層心理などといったモノの事などは実際に理解する事なんて出来はしないだろう。
だけど、何かが、自分の望むチカラとはまた違ったモノなのではといった考えが思考を奪ってしまう。
「(そういえば何だか最近、可怪しいな……)」
転生してから直後はそんな事などはなかったのだが、ここ数ヶ月間の間、チカラに振り回されている様な気がする。
そんな気がしてならないのだ。
より強い相手と戦いたいという願い、自分よりも弱い存在を踏みにじってしまいたいという願望。
此れは、サイヤ人の冷酷で惨忍で冷徹な面が強く出てしまっているのではないだろうか。
そんな事が頭の中を占めてしまう。
「……ロン! ブロン!」
「――!? すまない……」
そんな事を考えていると、横から耳の鼓膜を破るかと思ってしまうほどの大きな声で雄介が叫び、意識が戻される。
先程の嫌な考えはスッと吹き飛ばされはしたが、背中を冷たい汗が濡らしており、少し気持ちが悪く感じられる。
そんな気持ちを振り払いながら、進んでみると、そのガンダムの後ろには大きなエンジンのようなものと一緒に小型のエンジンの様なものが目に入る。
小型のエンジンの方は7708個ほどがショーケースの中に入っており、大きさはマグカップと同じくらいだろうか。
大きなエンジンの方は2mほどの大きさをしており、5個並べられている。
その両方のエンジンからは緑色に光り輝く粒子が微量ながらも噴出している。
「おい!」
「……何だ?」
志蓮の呼び声に応えながら、彼の方へと近づいていく。
すると、目の前には扉が設置されていた。
そのドアは、何かしらの金属で出来ているのか、かなりの重さを感じさせる。
「扉……?」
「行ってみようぜ」
その雄介の言葉には、何処かワクワクとした未知への期待に溢れたものを感じる。
冒険心に似た気持ちなのだろうか。
特にこれといって否定要素も存在していないので、扉を開いてみる。
そのドアは、予想通りに重く、かなりの力を入れないと動いてはくれない。
「――!?」
扉を開いた先には青色が一面に広がっていた。
空だ。
足元には白いタイルのようなものがあり、やけに開けた、開放的な空間だ。
数歩ほど歩き、後ろを振り向いてみると、そこには宮殿が存在していた。
中からは、小さいが多数の気を感じ取る事が出来る。
自身の知るなのは達の気が存在している点からすると、此処は地球であるという事に間違いは無いだろう。
「な、何だ……この空間は」
「中に気を感じる……これは……」
「確かにな……。だが、何故気付かなかったんだ」
ここは、別の空間なのだろうか。
そんな疑問にも似た考えを抱きながら、唾をゴクリと飲み込んでしまう。
「珍しい……来客ですか」
入って来たのとは別の扉を開くと、そこではパーティーが開かれていた。
自然と身体が動いてしまうかのようなBGMが流れており、そこにはいろいろな服を来たヒトが居る。
スーツを着たヒトも居れば、十二単を着用したヒトまでもが居る。
洋風な部屋の様子には、和風の服装はかなり浮いてしまっている。
「あんたは……」
「始めましてですね。私の名前は”
さきほど声を掛けてきた女性が近づき、自己紹介をしてくる。
彼女の姿はとても綺麗なものだった。
日本の神の名前を名乗ってはいるが、着ているのは洋風のもの。
モデル雑誌に載っている美少女とでも言って良いくらいの容姿だ。
そんな見た目をしてはいるが、彼女からは大きな威圧感の様なものが見え隠れしている。
「大きな災害になる前に、防いで頂き有難う御座います」
「いえ、そんな……」
大きな災害というのはジュエルシードによるものなのだろうか。
そんな事を考えていると、彼女は此方に対してニッコリとした笑顔を向けてくる。
「なあ、あんた……なんで俺達は今日の今日まで気付かなかったんだ? それに、
「気が付かなかったのは結界による効果だ」
志蓮の疑問に対し、横の方から男性の返答が聞こえてくる。
そのヒトの容姿は、簡単に言うとガタイがとても良く、しっかりとした身体つきをしている。
「そして、2つ目だが…お前のデバイスと俺達の宝物庫が繋がっているからだ」
「貴方は……?」
「おっと、すまないな……俺の名前は”オーディン”だ」
「何で俺のデバイスと繋がってるんだよ」
「そればかりは分からねえな。神だからと言って、何でもしっているという訳じゃあ無いんだ」
自身の名前を述べ、志蓮の質問に対し、答えたいがその答えを知らないといった感じに口にするオーディン。
「…………」
改めて彼等を見てみると、探してみれば何処にでも居そうな容姿をしている。
気の方も、抑えているのか下で繁栄しているヒト達とほぼ同等の気の大きさだ。
「折角来たのですから」という天照大神の誘いに乗り、俺達は行われているパーティーに飛び入り参加した。
だが、腕に付けている時計を確認すると、時刻は16:00を指していて、そろそろ帰宅をした方が良さそうな時間帯だ。
「今日は楽しかったです。ありがとう、また来て下さいね」
「此方こそ、そちらが良ければまた来ますよ」
もと来た道を行き、宝物庫の中に入る。
相変わらず、広い空間に、眩い光を放っている沢山の道具達。
志蓮の自室へと辿り着き、
部屋の中を支配していた薄い光がより薄くなり、ひっそりと消えていく。
「突然だけどさ……俺、最近なのは達に構って貰えてるよな……どうしてだろ?」
「テンプレートな踏み台を演じていないからだろ」
志蓮の唐突な疑問に対し、雄介は間髪入れずに簡単に答えてみせた。
大多数の人達は既に知っていると思いますが、復活の「F」で超サイヤ人ゴッドSSというのが出るらしいですね。
そのSSというのはスーパーサイヤジンの略称だとか。
つまり、スーパーサイヤジンゴッドスーパーサイヤジン…?
「スーパーなんとかを超えて、スーパーなんとかゴッドを更に超えた? なんのこっちゃ…一体公式は何を言ってんのだ。さっぱり分からん」
といった心境です。
ネーミングセンスの欠片も持ち得ていない自分が言うのも痴がましくも有り、傲慢で偉そうなのかもしれませんが、流石にそれは無いのではと思います。
髪も青色に光っているし。
この小説と言い、公式と言い、一体何処に向かっているのでしょうか。
自分には理解出来ません。
ま、面白ければ良いんですがね(笑)