2話目ですね。
ちょっとした戦闘シーンが入ってます。
見切り発車トレインは全力疾走中
交戦中の不明艦に向かって航行していく。
出来れば誰も怪我をせずに戦闘離脱…それが一番難しいというのはよくわかっているつもりだが……
『ソナー室からCICへ。交戦地点まで距離八九六七六ヤード。』
耳のイヤホンからソナー室の妖精さんの声が聞こえる。
「こちらCIC。不明艦の情報はどうですか?」
戦場で必要なのは始まる前の情報収集だ
敵の構成、陣形、攻撃方法、兵装。
情報を集めずに攻め込んで足を引っ張る訳には行かない。
『発令所へ。
不明艦、1、2、3。駆逐艦
4、5。重巡艦
6。戦艦
単縦陣 旗艦:戦艦
不明艦、7、8、9、10。駆逐
11。軽巡艦
12。重巡艦
複縦陣 旗艦:重巡艦
速力。推進音からして、
小破 1、2、7
中破 5、11、12
大破 8、9、4
また、兵装の形状からして1〜6を深海棲艦。7〜12を艦娘と定義します。以上』
「嘘…でしょ………」
戦況は最悪だ。
こちらの戦力で無傷なのは駆逐艦の一人だけ。対して相手は戦艦が小破すらしていない。
非常に不味い。
この海域の危険度がどれ程かあまり分からないがこの状況になるまで戦っていたのだとしたら退避中に他艦隊に攻撃されない可能性が高いだろう。
急いで向かわなければ全滅は目に見えている。
(この状況で打てる手は…)
頭を回せ。
最速かつ最大の一手を……
(……あれなら!)
「こちら発令所!Tube01・02・03!ハープーン装填!」
……ハープーンミサイル。
射程は最大で315km。
飛行速度はマッハ0.85という驚異的な速さ。
今、この瞬間で私の出来ること。
相手の旗艦を最速で潰す!
『こちらFCO。目標、ロック完了。ハープーン誘導系統、待機状態』
「射撃官制。確認!」
『ハープーン、Tube01…02……03………装填。発射シーケンス、開始』
(……はやく、早く!!)
1秒1秒が1時間。いや、それ以上のように感じる。
心臓がおかしくなりそうなくらい跳ね上がる。
もし、この瞬間にでも誰か沈んだりしたらと思うと血が抜けてしまいそうだ。
『発射準備完了』
FCOからの完了の通達
「撃てぇ!」
『Tube01・02・03。ハープーン──発射』
MOからの発射の号令。
次の瞬間、体が少し揺れ、振動が全身を走った。
ハープーンが射出され、鋼の蓋を引き裂く音が耳に響く。
圧力に押し出される泡が尾を引き、その後ろをミサイルが真っ直ぐ飛んでいく。
2、3秒程で巡航高度まで空高く上がっていく。
『ハープーンミサイル、離脱。誘導成功。到達まで11秒』
無事、ハープーンは三本とも飛び立った。
おそらく轟沈までは行かないだろうが無傷の敵艦3隻の体力を大幅に減らせるはずだ。
「FCO、万が一に備えてTube04・05をいつでも発射出来るように」
『こちらFCO、了解。Tube04・05。ハープーン誘導系統、待機状態』
『こちらMO。目標まで、5、4、3、2……今!着弾確認。三本とも命中』
少しホッとする。
外れたなんてことがあったら私は彼女らに顔向けできない。
轟音が遅れて鼓膜を揺らし、その方向を見ると爆炎がチラリと見えた。
「損害は?」
問題はそこだ。着弾しても損害を対して与えられていない可能性もある。
あった場合のためにTube04・05の装填をしているのだが……
『こちらTAO。目標、全て炎上。機能停止』
『こちらソナー室。爆発後、艦体破断音。
推進音消失。浮力反応なし』
驚いた。まさかここまでの威力だとは。
いや、それもそうだ。私の居た世界とこの世界では艦船の硬さも兵装も違うのだ。
「……!そうだ、他艦船は?!」
そうだ、まだ残っている深海棲艦を倒さなければ……
すぐに二本は発射出来る状態にはなっているけれど。
『敵艦全て沈黙。推進音消滅。他艦娘先程の推進音からの変化なし』
「艦娘ちゃん達が無事なのはわかるけど、敵艦全て轟沈?」
『発令所へ。おそらく爆発の風圧等の二次被害により沈んだものかと』
なるほど。
腑に落ちた。
本当に……
(……良かったぁ〜…………)
私はホッと胸をなでおろす。
だが、音を聞きつけてよってくる可能性だってある。早く彼女らと合流しなければ。
「こちら発令所。艦娘ちゃん達との接触を図ります。目標まで速力55ノット。最大戦速」
『了解。最大戦速。目標、艦娘。方位三五〇。針路三四〇』
(みんな待っててね…今、行くから!)
ハッピーコーンです。
第2話、いかがでしたでしょうか?
戦闘シーンの描写、難しいですね。
[次回]
【艦娘】