宇宙戦艦ヤマト世界の元からヒャッハー宇宙で地球がこの先生き残るには……   作:親と兄姉の姿を見て立派に育った未子

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宇宙戦艦ヤマトの二次創作が増えますように……


宇宙戦艦ヤマトの世界に転生しました(絶望)

 

 

 

 吾輩は転生者の赤子である。  

 名前は明井 里愛朱(あけい りあす)。  

 どこに転生したかというと、西暦2164年の火星である。  

 

 と、まあ偉大なる夏目漱石先生の小説風に自己紹介してみたが、改めて説明しよう。

 

 僕は転生者だ。  

 令和の時代を生きていたごく普通の一般男性だった僕は、ある日突然トラック……ではなく前からアクセル全開で歩道に突っ込んできた暴走ハイブリッドカーに轢かれて死んでしまった。  

 

 トラック転生の時代は終わった。  

 これからは暴走ハイブリッドカーミサイル転生の時代だ! と言わんばかりの暴走運転の犠牲になったのだ。  

 

 勿論、これはテンプレ通り神様の凡ミスだった。  

 

 そして、やはりテンプレ通り神様から凡ミスのお詫びとして人生イージーモード確定の才能チートと転生の権利を貰った。  

 

 転生先は、並行世界のちょっと未来の地球。異世界ハーレムは残念ながら付いてこなかったが、未来テクノロジーに発展した地球で、神様印のチート持ち。これは二度目の人生勝ち確だ! と、僕は迷わず転生を受け入れた。

 

 ところが……  

 

 転生して間も無く気づいてしまった。

    

 転生先がただの並行世界ではなく、おそらく宇宙戦艦ヤマトの世界だということに。  

 

 というのも、調べてわかったこの世界の人類が辿った歴史が、前世で見た『「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択』という映画で語られたものとまったく同じ流れだったからだ。

 

 あと、転生先も地球じゃなくて火星だった。  

 

 おまけに、何故か転生したら女になっていた。  

 

 たぶん、神様が詫び転生でもミスを重ねたのだろう。  

 

 全知全能の神はいなかった。神は凡ミスばかりするポンコツだった。  

 

 こうして僕はTS転生した上に、このままだと高確率で遊星爆弾に巻き込まれて爆散する未来が約束された二度目の人生をスタートさせることになったのだ。

 

 

 

 

 

 

 ☆☆☆☆☆

 

 凡ミス連発のポンコツ神に言いたい文句は山ほどあるが、まずは落ち着いて、この世界の状況を整理しよう。

 

 ここは——無限に広がる大宇宙。

 火星自治政府と地球との間で独立を争っているというニュースが耳に入ったから、おそらくリメイク版の要素を含んだ世界である可能性が高い。

 

 確かリメイク版の設定によると、この宇宙には、超文明である古代アケーリアス文明を祖とする無数の人型知的生命が存在している。

 

 そして、天の川銀河の辺境。オリオン腕にある太陽系の第三惑星地球にもアケーリアスの子である人型知的生命が暮らしている。

 

 未だ光の速度を超える技術(すべ)を知らず、生まれ育った恒星系の外に出ることも叶わず、この宇宙に自分達以外の文明が存在することもつい最近まで知らなかった未熟な文明を築く人類……そう、僕たち地球人類だ。

 

 ようやく火星移民に成功した程度で、宇宙船の主機関も近隣星間文明の殆どが次元波動機関に到達している中、相変わらず核融合推進機関。ワープなんて夢のまた夢の技術レベルの文明だ。

 

 古代アケーリアス文明を祖とする文明の中で最初期に生まれ栄えたイスカンダル文明を長男とするなら……未だ赤子の末子レベルの星間文明といえるだろう。

 

 だが不幸にも、近隣の星間文明はどこも地球より圧倒的に進んだ技術力を有している。

 

 そして、とんでもなく運が悪いことに……どの文明も非常に好戦的な文明ばかりだ。

 

 改心前の荒れているデスラー総統に率いられ、急速な拡大政策を押し進める大ガミラス帝国。

 

 野心に満ちたズォーダー大帝率いる白色彗星帝国(ガトランティス)。

 

 逆らったら惑星破壊ミサイルが飛んでくる、星から人と戦艦を取れそうなボラー連邦。

 

 「力こそ正義」「弱肉強食」を地で行く超利己主義的なディンギル帝国。

 

 原作では、これら好戦的な近隣星間文明に加え、二重銀河か千年後の未来から重核子爆弾を携えてやってくる暗黒星団帝国(デザリアム)のせいで、地球は西暦2199年以降……何度も滅びかける運命にある。

 

 頭が痛い。

 この宇宙で生き残るの、ハードモードなんてレベルじゃない。生存難易度ルナティックだ。

 

 このままだと、原作通りに宇宙戦艦ヤマトと真田さんが無双して滅亡だけは避けられる可能性が高いとはいえ、軍人、一般人を問わず膨大な数の犠牲者が出るのは確実だ。

 

 その犠牲者の中に僕も含まれてしまう可能性がある。というか、間違いなく生存確率より犠牲になる確率の方が圧倒的に高い。

 

 今は西暦2164年。

 滅亡のカウントダウンが始まる、地球が初めてガミラスと接触する西暦2191年まであと27年。

 

 この猶予の間に、神様からもらったチート才能を武器に、どうにか地球の技術レベルを押し上げなければ——本当に死にそうだ。

 

 となれば、生存戦略としてまず第一にやるべきことは……

 

 火星に漂着しているボラー連邦艦のリバースエンジニアリングだ。

 

 リメイク版で語られていた、火星に漂着していた異星文明の戦闘艦として出てきたクロトガ型標準戦艦。

 

 リメイク版では、この戦艦を火星自治政府が解析したことで、地球人類の宇宙船技術に大きなブレイクスルーが起きたとされている。

 

 ただ、残念なことに、ワープや波動砲の実現に欠かせない、核融合機関とは異なる未知の主機関までは解析できず、結果、ガミラス艦隊相手には圧倒的劣勢を強いられることになった。

 

 けれど、もし僕がチート才能で解析を大幅に進展させられたら……?

 

 ガミラスとの初接触時点で、“ある程度戦える地球艦隊”が誕生する可能性だってある。

 

 ボラー連邦のクロトガ型は、原作ではやられメカ扱いだが——実はコグダール機関という、イスカンダルの波動エンジンと同原理の主機関を搭載している。

 

 これを再現できればワープ航法が可能になる。

 

 さらに今の地球艦隊が使っている低出力光線砲を遥かに凌駕する威力の陽電子砲と波動砲の類似兵器であるボラー砲まで載っている。

 

 これらを再現できれば、攻撃をガミラス艦に弾かれずに撃沈することが可能になる。

 

 何より、これらの技術は間違いなく次元波動エンジンや陽電子衝撃砲、そして波動砲開発への大きな手掛かりになるはずだ。(最終的には真田さんに丸投げする気満々だけど)

 

 だから頼む、ポンコツ神。

 せめて“才能チート”くらいは本物であってくれ……!

 

 現在0歳の僕は大きな声で母乳を求めて泣きながら、凡ミス連発のポンコツ神に祈りを捧げた。

 

 

 




次回『火星に漂着していたボラー連邦艦をリバースエンジニアリングしてみた』

ガトランティス人は人間じゃないクローンのまま? それともバグって蛮族化?

  • 愛など不要! クローンのまま
  • 愛……愛愛愛愛ぃー ヒャッハー蛮族化
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