宇宙戦艦ヤマト世界の元からヒャッハー宇宙で地球がこの先生き残るには…… 作:親と兄姉の姿を見て立派に育った未子
この世界の軍産複合体を擬人化させたようなオリキャラ?が出ます。波動砲艦隊が強すぎるので死にません……
初遭遇から一カ月。
ガミラス側はゾル星系(太陽系)に新たな艦隊を派遣。
艦隊規模は前回の倍以上の数だった。
艦隊指揮官もやはり純血主義を拗らせていたが、前回の指揮官よりはマシであった。
一方、この一カ月の猶予の間に地球連邦軍も軍拡を進めていた。
時間断層で新たにアンドロメダ級六番艦アマテラスと百隻のドレッドノート級戦艦を建造。
僅か一カ月で、全艦新造艦で構成された第六波動砲艦隊を整備することに成功していた。
この第六艦隊に前回の戦闘に参加しなかった第四、第五艦隊を加えたドレッドノート級だけで二百隻以上になる連合波動砲艦隊による波動砲の一斉射での侵略者殲滅を決定。
この殲滅戦の様子は、太陽系全土に生配信される手筈になっている。
また、この時芹沢ら大軍拡派の軍高官らと共に、この計画を強く主張した地球連邦政府高官のムルタ・アズラエル氏が艦隊旗艦アマテラスに同乗することになった。
アズラエルは今回の作戦を指揮する指揮官や、アマテラスの艦長らと共に報道陣の取材にも応じていた。
「今回の作戦は、ガミラス艦隊による再侵攻に対する、我々地球連邦政府の“答え”です。侵略者には、相応の代償を払っていただくことになるでしょう」
自信満々の笑みとともに、本作戦の意気込みを報道陣に語るアズラエル。
その背後のスクリーンには、アマテラスを中心とした連合波動砲艦隊の編成図と、ガミラス艦隊の想定進路が映し出されている。
アズラエルは芹沢と同じく地球の大軍拡を主張している派閥の人間だ。
財閥の御曹司であり、時間断層に出資している大手軍需産業の経営者でもある。
そんなアズラエルは、青く美しい地球と人類を守るためなら、異星人がどれだけ死んでも構わないという明井里愛朱と似たような思想を持っていた。
また、アズラエルは波動砲やメンタルモデル、時間断層といった地球軍増強の核心を担った明井里愛朱を地球と地球人類の未来を担う存在だと非常に高く評価していた。
そのため、明井里愛朱の研究、開発するものにはいつもアズラエルが多額の投資を行っている。また、自身のコネや影響力を行使して地球連邦政府からも多額の予算が下りるようにも働きかけていた。
結果、現在の地球連邦軍は明井里愛朱技術チート+芹沢やアズラエルを筆頭とする大軍拡派という図式のせいで凄まじい勢いで軍備増強が進んでいる。
そんなアズラエルは、波動砲により侵略者共が消し飛ぶ瞬間をとても楽しみにしていた。
そこへ、遠慮のない一言が投げ込まれた。
「アズラエル氏。波動砲は、聞けば、惑星すら消し飛ばしうる大量破壊兵器だそうですね。それを、これほど大規模に使用することに、倫理的な問題は感じませんか?」
一人の記者がマイクを握りしめたまま問う。
続けて、別の記者も声を上げた。
「波動砲を使えば、ガミラスだけでなく、この宇宙に存在する他の中立文明からも、地球が好戦的な文明だと見なされる可能性があるのでは?」
会見場の空気が一瞬だけざわつく。
すると、アズラエルは一度だけ目を細め、ため息をつきながら答えた。
「何を仰ってるんですか皆様は?」
そして——ニコリと笑った。
「この期に及んで…… 波動砲を撃たなきゃ勝てないでしょうがこの戦争。 敵は大小マゼランを支配している野蛮な異星人なんですよ。徹底的にやらなきゃ ……」
アズラエルの発言に記者たちの表情が強張る。
だがアズラエルは構わず、むしろ勢いを増して続けた。
「波動砲は持ってりゃ嬉しいただのコレクションじゃあない! 地球と人類存続のための強力な兵器なんですよ! 兵器は使わなきゃ! 高い金かけて作ったのは、使うためでしょ?」
と相次いで過激な発言を連発した。
後に、この発言は取り上げられて少しばかり炎上したが、それ以上に野蛮なガミラスへの怒りの感情が渦巻いていた大多数の地球連邦市民の賛同を得ることに成功した。
結果、世論が明確に“波動砲の大規模使用”を容認する雰囲気に傾いてしまったのである。
そして、いよいよ。
「冥王星守備艦隊がガミラス艦隊を捕捉!」
「メンタルモデルの予測通りだな。全艦ワープ!」
ガミラス艦隊出現の報を受けて、火星鎮守府に待機していた連合艦隊が一斉に冥王星へ向けてワープした。
その頃、冥王星宙域では——。
「ここが、我々の“踏ん張りどころ”だ。連合艦隊が来るまで持ちこたえろ!」
冥王星守備艦隊司令官が、艦橋でそう叫ぶ。
前方モニターには、徐々に冥王星に接近するガミラス艦隊の陣形が映っている。
数では明らかにガミラス艦隊が守備艦隊の戦力を上回っていた。
「ガーレ! ガミロン! ガーレ! デスラー!!」
一方ガミラス艦隊の司令官は、勝利と総統への忠誠を願う自軍の唱和を聞きながら、薄笑いを浮かべた。
「エネルギーシールドのような防御は厄介だが……所詮は辺境の劣等種族の艦隊。おそるるに足らず!」
司令官は余裕を崩さない。
数の優位を盾に、一気に守備艦隊を押し潰すつもりだった。
だが、その自信は、次の瞬間に音を立てて崩れ去ることになる。
突然、ガミラス艦隊の一角で、クリピテラ級駆逐艦が突如として爆炎に包まれた。
「なっ——!?」
爆散した艦の残骸が散るのとほぼ同時に、その背後で別の艦が衝撃に揺さぶられる。
「何が起きた! 報告しろ!」
「魚雷です! 亜空間ソナーに反応あり!」
「まさか……次元潜航艦!?」
その可能性に司令官が思い至った瞬間、艦橋の空気が凍りついた。
「馬鹿な……! なぜ辺境の劣等種族が、次元潜航艦を運用している!?」
ガミラスは、次元潜航艦という切り札を自らも保有している。ゆえに、その脅威もまたよく理解していた。
実際、冥王星付近には十隻以上の地球連邦政府が建造した次元潜航艦が潜んで待機しており、守備艦隊を援護する手はずになっていた。
「たかが辺境の劣等種族狩りのはずじゃ……なぜだぁ!」
そして、次元潜航艦による攻撃で大混乱に陥っているガミラス艦隊の前に……
「ゲシュ=タムアウト反応多数……敵の増援です!」
ついに連合波動砲艦隊が到着した。
「ゲシュ=タムアウト反応なおも増加! 十、百……だ、大艦隊です!」
「なんだと……!?」
冥王星近傍の宇宙空間に、いくつもの光の輪が生まれる。
アンドロメダ級戦艦、その周囲を取り巻くドレッドノート級戦艦の群れ。
波紋のように空間が広がり、次々と巨大な艦影を吐き出した。
「ええい、落ち着け! 全艦反撃態勢を取れ!」
ガミラス艦隊司令官は、もはやこれは悪夢ではないかと現実を疑いはじめた。
「ありえん、辺境の劣等種族風情が、なぜこれほどの艦隊を……!」
だが、否定しても、迫り来る現実は変わらない。
波動砲艦隊という絶望が、容赦なく侵略者のガミラス艦隊へと牙を剥く。
「ガミラス艦、全艦砲門をこちらに向けます!」
「ヤケクソの反撃か……」
連合波動砲艦隊旗艦アマテラス艦橋。
報告にアマテラスの艦長は肩をすくめた。
「波動共鳴導波装置搭載補給艦に通達。波動防壁弾撃てぇ!」
ドレッドノート級改装型補給艦から、一斉に特殊弾が発射される。
それは、遠隔地に波動防壁を展開する波動防壁弾。
「敵艦隊、砲撃開始!」
次の瞬間、ガミラス艦隊から赤い陽電子砲の光が一斉に解き放たれた。
だが、その奔流はすべて、地球艦隊の目前に展開された“波動防壁”に叩きつけられる。
波動防壁が白く瞬き、エネルギーの波紋が宇宙空間に散った。
「敵の攻撃の無効化を確認。波動防壁弾、正常に機能しています」
「よし。これより全艦隊マルチ隊形。拡散波動砲の一斉砲撃をもって……侵略者共を殲滅する!」
本来であれば、敵からの攻撃を防御しながら、全艦の波動砲をさらに収束させる重力子スプレッドで火力集中を図ることもできる。
だが今回は、相手がただのガミラス艦隊であり、威力が過剰になってしまうため、あえて重力子スプレッドは温存し、拡散波動砲による広域殲滅に徹する方針が取られた。
「全艦……波動砲発射用意」
アマテラスの周囲で、ドレッドノート級戦艦たちが滑らかに陣形を変えていく。
「対ショック、対閃光防御」
アマテラスの艦首が、波動エネルギーの白光で満たされていく。
二百隻を超える艦首波動砲口に次々と灯った。
「発射十秒前」
「九……八……七……六……」
「いよいよです……いよいよですよ!」
アマテラスの艦橋から、その様子を眺めているアズラエルの興奮も最高潮に達する。
「五」
「四」
「三」
「二」
「一」
そしてついにアズラエルと映像中継を行っている報道陣の目の前で、
「拡散波動砲……発射ぁっ!!」
瞬間、二百隻以上の艦から放たれた波動エネルギーが重なり合い、宇宙空間を覆う白い大海と化して、ガミラス艦隊へと押し寄せた。
「な、なんだ、このエネルギー値は……!?」
ガミラス艦隊のセンサーオペレーターが悲鳴を上げる。
前方から迫る青白い光の津波は、もはや“攻撃”のスケールを超えていた。
「回避だ! 全艦、回避機動に——」
司令官が叫ぶ。
だが、そんなことは不可能だ。
「ふざけるな……! なぜだ、なぜ辺境の劣等種族ごときが、これほどの——」
司令官の言葉は、最後まで発せられることはなかった。
押し寄せた拡散波動砲の津波が旗艦を丸ごと呑み込み、その存在を跡形もなく消し去ったからだ。
数秒前まで確かに存在していたガミラス艦隊は、瞬く間に冥王星宙域から消滅してしまった。
「敵艦隊反応、消失。冥王星宙域内のガミラス艦艇反応……ゼロ。生存反応も、確認できません」
報告と同時に、艦橋内のクルーたちの空気がわずかに揺れた。
戦闘終了の安堵、波動砲という破壊兵器への恐怖、そして侵略者を殲滅した圧倒的な勝利への実感、クルーたちの反応は皆様々だった。
「クハハハハッッ、アハハハハッッッ、ぃやったー!!!」
その中で、アズラエルだけは全身で歓喜を表現していた。
「見ましたか!? これですよ、これ!」
アズラエルは立ち上がり、両手を広げて大笑いする。
「自軍の損失は最小限に! そして敵には最大の損害! 戦争ってのは、そうやるべきなんですよ!」
興奮で頬を紅潮させながら、モニター越しにガミラス艦隊が消し飛んだ宙域を指さす。
「青き清浄なる地球の未来のために! 我々人類のために! 侵略者どもに、これでもかってくらい“対価”を払ってもらう! ——それが、我々の正義ってものでしょう!」
ガミラス艦隊が拡散波動砲で殲滅される瞬間は、太陽系全土で生中継されていた。
野蛮な侵略者たちが波動砲の津波に飲み込まれ、一瞬で消え去る。
その映像は、多くの地球連邦市民にとって、“恐怖の対象”だったガミラスを初めて「打ち倒せる敵」として実感させるものだった。
勝てる……宇宙からの野蛮な侵略者に勝てるんだ……と。
その後、地球連邦政府の各管区で、「青猿に死を」「ファッキンブルーモンキー」と声高に罵りながら、徴兵前に自分から進んで軍に志願する者たちまで現れ始めた。
そして、波動砲を狂信する者たちまで……
後に、イスカンダルから訪れた使者が波動砲に苦言を呈した際、即座にテロ行為に走る過激派まで現れる始末だった。
未知の異星文明との友好に胸をときめかせ、平和な交流を夢見ていた人類にとって、ガミラスとの初対面はあまりにも残酷だった。
こちらを見下し、“青き肌を持たぬ劣等種族”と蔑み、帰順か殲滅かという二択しか提示しない野蛮な侵略者。
そんな存在に怯えていた人類にとって、侵略者を消し飛ばした波動砲は、どうしても“宇宙を照らす希望の光”に見えてしまったのだ。
地球連邦政府もまた、その空気を敏感に察知していた。
太陽系絶対防衛のため、最低でも一万隻の波動砲艦隊を整備する。
そんな正気を疑うような一万隻体制案を真剣に議論し始めた。
時間断層とメンタルモデルというチート技術が存在する以上、資源さえ確保できれば“不可能ではない”からだ。
芹沢ら大軍拡派は、さらに踏み込み、ボラー連邦との二正面作戦や、ガミラスを屈服させるための“大マゼラン銀河遠征計画”まで視野に入れ始める。
アズラエルに至っては、一艦隊一万隻規模の十八個波動砲艦隊——総数十八万隻以上という、とんでもない波動砲艦隊構想を真顔で主張していた。
しかし、時間断層とメンタルモデルがあれば、それすらも、笑い話では済まされない現実味を帯びた数字に見え始めていた。
そしてガミラス艦隊に連勝したことで、地球連邦政府の視線は、いよいよ太陽系の外へと向かう。
星間文明として本格的に銀河へ進出し、太陽系外の資源を獲得し、さらなる国力増強を図ろうと。
最終的には。
大ガミラス帝国が支配している天の川銀河支配域の全てを、“解放”の名の下に奪い取る計画までもが、真剣に議論されはじめた。
次回『新型自律無人戦闘機を作りました(余計?な可変機構付き)』
ガトランティス人は人間じゃないクローンのまま? それともバグって蛮族化?
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愛など不要! クローンのまま
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愛……愛愛愛愛ぃー ヒャッハー蛮族化