宇宙戦艦ヤマト世界の元からヒャッハー宇宙で地球がこの先生き残るには…… 作:親と兄姉の姿を見て立派に育った未子
ヤマトに乗れた記念に、航海日誌をつけることにした。
といっても、今ヤマトに乗っている「僕」と「アース」は本体じゃない。
特殊な装置と高次元ネットワークを通じて、地球側からメンタルモデルの身体を媒体に“同期”しているだけだ。
2199本編で、ジレル人のミレーネルが古代アケーリアス文明の亜空間ネットワーク装置を使ってヤマトに精神感応攻撃を仕掛けてきたけど、あれとだいたい同じ仕組みである。
向こうは“特殊な物質”をヤマト周辺にばらまいて媒体にしていたけど、こっちはメンタルモデルそのものを媒体にして、高次元ネットワーク経由で精神を接続、「篠ノ之束」と「蒼井
なんでそんな面倒なことをしてまでヤマトに乗ったのかというと……
もちろん、ヤマトクルーたちの活躍を直に見てみたかった、というのもある。
けれど一番の目的は、イスカンダルの記憶庫サンクテルと、星巡る方舟シャンブロウの解析だ。
サンクテルの方はスターシャ次第で見せてくれるかどうかが決まる。
でも、シャンブロウには原作通りなら確実に遭遇する。
つまり、確実にデータが取れる。
ほしいよね、シャンブロウの遮蔽技術。
◯月×日「ガミラスとの交流開始」
地球側とガミラス側の正式な交流行事が始まった。
護衛のガミラス艦隊は、ガイペロン級多層式航宙母艦ランベア(艦長:フォムト・バーガー少佐)と、ゲルバデス級航宙戦闘母艦ミランガル(艦長:メリア・リッケ少佐)を中心とした布陣。
ランベア艦長のバーガーは、最初の挨拶では露骨に敵意を見せてツンツンしていた。まあ、原作通りならそのうち古代のことを認めて盟友になるタイプだ。ツン期が終わればきっとデレる。たぶん。
一方、ミランガル艦長のメリアは、見た瞬間「あれ?」となった。
肌の色こそ青いが、ヤマトクルーの桐生美影ちゃんにそっくりだったからだ。
確か、星巡る方舟で語られていた初めて配属された船がガトランティスに襲撃されて死亡したバーガーの恋人がメリアだったはず。
……けれど今、彼女はここで現役艦長をやっている。
もしかしたら、僕が強化した地球連邦が銀河方面で波動砲を乱射して暴れ回ったせいで、配属先や出撃タイミングがズレて、本来の死亡フラグを踏まずに済んだのかもしれない。
◯月×日「地球、ガミラス合同模擬空戦」
交流行事の一環として、地球・ガミラス航空隊同士の模擬空戦が行われることになった。もちろんメルダも参加。ヤマト航空隊も総出だ。
そして僕も、ヤマトに持ち込んだ魔改造可変戦闘機、コスモデュランダル二号機で参戦した。
結果だけ言うと、僕が優勝した。
ヤマト、ヒュウガの地球側航空隊も頑張ってはいたが、全体的にまだ練度不足。
一方でメルダとランベア・ミランガル所属のガミラス航空隊はヤマト航空隊最弱の一機だけ配備されているゴーストバードにボコられていた。
メルダもガミラス航空隊も、この結果には悔しそうに歯噛みしていた。そのせいか、以降も何度も模擬戦が組まれることになる。
ちなみに二回目以降は、地球側航空隊とガミラス航空隊が一時停戦して「まずは協力してコスモデュランダル(二号機)を落とす」という謎ルールになっていた。
もちろん、全員返り討ちにした。
◯月×日「飯テロ殺人未遂」
今日はガミラス側に地球料理を紹介するために振る舞うことになった。基本的にヤマトの食事はオシムスという食料供給システムによって賄われているが、今日だけは特別に持ち込んで保存していた地球の食材を全て手作りで用意することになった。
僕も料理を手伝った。研究所では基本自炊なので、腕には自信がある。
三つ星レストラン顔負けのフレンチ、イタリアン、中華、和食からカレーやカツ丼、ラーメンなど定番のB級グルメまで幅広く色々作った。
結果は大成功。
戦闘糧食ばかりだったらしいガミラス軍人の味覚を破壊することに成功した。
余程美味しかったのか、感激のあまり涙を流す純血ガミラス軍人や、エロアニメみたいなアへ顔で昇天しているザルツ人兵士が大量発生してしまった。
メルダも昇天してそのまま医務室へと運ばれてしまった。危うくディッツ提督の娘を飯テロで殺してしまうところだった。
研究所で僕の料理を食べ慣れているユリーシャからは、「アケイは兵器作ってないで、今すぐ料理人になったら?」と真顔で言われた。
今ならイスカンダル王宮専属料理人として雇ってくれるらしい。デザリアムの襲撃さえなければ、それはそれでありかもしれない。
ちなみにバーガー少佐には特製ハンバーガーを振る舞った。
特製ハンバーガーを食べたバーガーは、美味しそうに食べながらとてもはしゃいでいた。
はしゃぎすぎだ、バーガー……
◯月×日「CV若〇、宇宙の塵になる」
平和ムードは、長くは続かなかった。
突然、ガミラス艦隊からの襲撃を受けたのだ。
識別信号を確認すると、原作でデスラー総統暗殺に失敗していたCV〇本の男、ヘルム・ゼーリック元国家元帥の艦隊だった。
どうやらアースの性能試験を兼ねた一件で大征伐艦隊をまるごと消し飛ばされた結果、ゼーリックは失脚し、そのまま反乱分子に転落したらしい。
そのゼーリック反乱艦隊と、ヤマト・ヒュウガ・アスカ+ランベア・ミランガル艦隊の地球・ガミラス連合艦隊が交戦することに。
結果は、こちらの圧勝だった。
元々艦隊運用能力がアレだったゼーリックは、混乱の中で指揮系統を崩壊させ、そのまま宇宙の塵と化した。
おまけにアスカの波動防壁弾のおかげで、護衛のガミラス艦にも被害はゼロ。
この戦いを境に、バーガーの地球側への態度が目に見えて柔らかくなった。ようやくバーガーがデレ期に入った。
◯月×日「古代アケーリアス文明の装置ハック」
ヤマトと護衛艦隊が、古代アケーリアス文明の装置と亜空間ネットワークを利用した精神感応攻撃を受けた。
おそらく、原作通り、ジレル人側近セレステラと、その部下ミレーネルの仕業だろう。
やっぱりガミラスの内部は、いろんな意味でごたついている。
ドメル将軍やディッツ提督のような現場主義の軍人たちは味方寄りだけど、ゼーリックのような旧貴族派の残党や、デスラー総統とその側近や親衛隊はほぼ敵と考えた方がいい。
このことが芹沢統括副司令の耳に入ったら、きっと嬉々として波動砲艦隊による軍事侵攻の大義名分に使い出すだろう。
なので、まだヤマトだけで対処できるうちは黙っておくことにした。本命のガトランティス戦が控えているから、ガミラスとは早く停戦してほしいしね。
幸いなことに、僕とアースには精神感応攻撃が効かない。
なので普通に対処することも可能だったのだけど——古代くんと森さんが協力して事態を解決しようと必死になっていたので、しばらくは静観して二人の距離が親密になっていくのを見守ることにした。
古代進は、この先も山ほど曇らされる。だから少しくらい役得があっても、バチは当たらないと思う。
……と思っていたら、僕たちと同じく精神感応攻撃が効かないユリーシャがミレーネルの精神体を逆に追い詰めてしまい、このままいくと精神体が壊されそうになっていた。
ジレル人は貴重だし、エルフ耳美人を死なせるのはもったいない。
そこで僕は、精神感応攻撃に使用されている古代アケーリアス文明の装置を亜空間ネットワークを利用して遠隔ハッキングし、ミレーネルの精神体を肉体に強制帰還させた。
ミレーネルの精神崩壊はギリギリで回避したはずだ。
ただ、装置の方は、強制介入のせいでおそらくぶっ壊れた。
少なくとも、同じ手でヤマトを攻撃することはもうできないだろう。
◯月×日「親衛隊、裏切る」
いきなり、親衛隊の艦隊がやって来た。
その後「ここから先の護衛は親衛隊が引き受ける」と告げ、バーガー艦隊と指揮権を巡って一悶着。
連絡要員も、メルダからどこか見覚えのあるザルツ人たちに交代させられた。絶対裏がある、と思ったら——案の定。
バーガー艦隊がいったん離脱した直後、親衛隊艦隊が突然発砲。
同時に、船内では連絡要員として乗り込んでいたザルツ人特殊部隊がユリーシャを拉致しようと暴れ出した。
どこかで見た顔だと思ったら、2199本編で森さんを攫っていたあの部隊だ。
さらに親衛隊は、ヤマト制圧のためにガミロイドまで投入してきた。
だが、こんなこともあろうかと、篠ノ之束のメンタルモデルには『玉座の謁見』という重力操作ができる空間制圧兵器を仕込んでおいた。
これを発動し、ユリーシャを拉致しようとしていたザルツ人兵士たちをまとめて叩き伏せてユリーシャの身柄を奪還。
ガミロイドの方は、こんなこともあろうかと真田さんが準備していたコンピュータウイルスで即座に無力化に成功した。
さらに、親衛隊を怪しんでいたバーガー艦隊が引き返してきてくれたおかげで、戦況は一気に逆転。親衛隊艦隊は撤退を余儀なくされた。
ただ、そのわずかな時間の間にユリーシャと間違えられた森さんが連れ去られてしまった。
古代くんが曇らされていた。この世界は余程古代くんを曇らせたいらしい。
それにしても、ガミラス側は何がやりたかったのだろう?
外交団を事故死に見せかけて葬り、戦争を継続する口実にしたかったのか。
あるいは、精神病みまくっている総統が完全に暴走して、とにかくユリーシャの身柄を欲しただけなのか……
◯月×日「ガトランティスが蛮族だった件」
森さんを奪還するため、彼女が連れて行かれたと思われる惑星レプタポーダの第十七収容所を襲撃した。バーガー艦隊も森さん奪還について来てくれた。親衛隊に不当逮捕されているディッツ提督の身柄をついでに取り戻したいらしい。
こんなこともあろうかと僕も魔改造した空間機動甲冑を用意していたので、警備のガミロイド相手に派手に暴れまわることができた。
収容所には元ゼムリアの人造兵士とは思えない蛮族化したガトランティス人が沢山いた。でも調べてみたら一応人造兵士ではあった。なんで蛮族化してるんだろう?
また、ガミラス側で色々あって収監されているたディッツ提督の救出に成功した。しかし、森さんは既に帝都バレラスへと移送されていた。
◯月×日「空間磁力メッキtueee……」
ついに、イスカンダルとガミラス帝星が存在するサレザー恒星系に到達した。
そして、原作通り——ガミラス帝星軌道上の宇宙要塞・第二バレラスからいきなりデスラー砲を撃たれた。
だが、こんなこともあろうかと、真田さんが波動砲反射装備・空間磁力メッキをヤマトに搭載していた。
そのおかげで、特に威力が増幅されていなかったデスラー砲はあっさり無効化。反射されたエネルギーは、第二バレラスそのものには当たらなかったが、周辺に展開していた親衛隊艦隊に直撃し、ほぼ壊滅させた。
その後、親衛隊艦隊の残存戦力を掃討し、森さんがいる帝都バレラスの総統府へ突入。
しかし、わずかな差で森さんはコアシップごと第二バレラスへ移送されてしまっていた。
さらに、今のデスラー総統はやはり精神がボロボロらしく、切り離した第二バレラスの残骸を帝都バレラスごとぶつけて、ヤマトもろとも消し飛ばそうとした。
原作通り、ヤマトは波動砲で残骸を粉砕し、帝都バレラスを救うことに成功。
その後さらに、デスラーはデスラー砲で帝都バレラスごとヤマトを消し飛ばそうとしたが——やはり原作通り、森さんと、彼女に心を動かされたザルツ人ノランの活躍により第二バレラスの機関室が暴走。
デスラー砲は発射に失敗し、第二バレラス要塞は爆散した。
森さんも、原作通り脱出に成功。無事にヤマトへ帰還した。
◯月×日「イスカンダル到着」
ついにイスカンダルへ到着。
地球外交団をイスカンダルの女王スターシャとユリーシャの姉であるサーシャが出迎えてくれた。
本来なら、ガミラス側代表としてアベルト・デスラー総統が出席する予定だった。
……が、第二バレラスの爆散に巻き込まれたことになっているため(実際はデウスーラⅡ世で脱出)代わりにヒス副総統がガミラス側代表として席に着いた。
地球側は、ガミラス側の親衛隊による襲撃とユリーシャ拉致未遂と森さん拉致問題を強く問題視。
その結果、当初の講和案よりも賠償として要求する資源惑星の数を大幅に増やすという強気の条件を提示した。
一部関係者からは、「このまま戦争を継続し、弱ったガミラスを叩き潰すべきだ」という意見もあった。
だが、時間断層という資源を無限に食いつぶす怪物を複数抱えている地球にとって、今必要なのは征服してもあまり旨みのない敵相手に血を流し続ける戦争ではなく、大量の資源だけを、安全に、確実に奪い取る方法だった。
既に次の戦争相手のガトランティスとも地球連邦の領宙各地で戦闘が発生している。ガミラスとガトランティスを同時に相手するのはできれば避けたい。
せっかく、ちょうどいいタイミングで、弱っていて、防衛戦力が足りていなくて、広大な領宙を管理しきれていない星間帝国があるのだ。
そこから、管理しきれない資源惑星を「講和の代償」として譲り受ける。
これ以上ない好機だ。
結果として――
・七年間で地球がガミラスから奪った領宙はそのまま保持。
・地球連邦が指定した資源惑星をすべて割譲。
・ザルツ、オルタリアなど独立を望む星々の主権を承認。
・独立後の支援と保護を、地球連邦が担うことを認める。
という条件で、講和条約は締結された。
他にも星間貿易や、捕虜交換などについても交渉が進められている。
よかった。無事条約締結できて。
もし外交団がガミラス側に襲われて会談が行えなかったら、密かにヤマトの後をついて来ている波動砲搭載型次元潜航艦が報復としてガミラス帝星に波動砲を撃ち込む手筈になっていたから。
こうして地球連邦は、資源惑星の山を手に入れることに成功した。
この大量の資源があれば、波動砲艦隊を十万隻規模まで拡大することも可能だろう。
さらに、金星時間断層で建造中の敵性文明殲滅超巨大戦艦パラドックス級の建造・量産計画も、いよいよ現実味を帯びてくる。
その後、スターシャがサンクテルの記憶庫を沖田艦長と艦長が選抜した人間に見せてくれた。
僕はユリーシャに別枠で誘われた。どうせ見せなくてもその内勝手に作ってしまうだろうから、直接見せて記憶庫の危険性を説明したいらしい。
そして、スターシャは過去の自分たちの過ちを詳しく説明し、地球が自分たちと同じ道を歩まないように念押ししてきた。
沖田さんが力強く約束していた。
ちなみに、その時スターシャ、ユリーシャ、真田さんの視線は何故かずっと僕の方を向いていた。
僕は構わず記憶庫の解析に集中した。
こうして、イスカンダルでのスターシャ女王との交流も終わった。
大使館も無事開設できた。
ただスターシャと駐在武官の古代守の関係が今後どうなるのか気になりはする。新見さんともどうなってるんだろう。それも気になる。
あとは、ヤマトに搭載されている地球製CRSを見てスターシャが驚愕していたことぐらいか。反応からして、イスカンダル製のものと同等のレベルに達していると考えていいだろう。
ここまでが、地球からイスカンダルまでの旅の記録である。
次回『明井……篠ノ之束の航海日誌 後編』
いよいよお目当ての星巡る方舟です。
なお、ダガームの相手は病気デバフなし沖田艦長率いるヤマト、アスカ、ヒュウガ+護衛のバーガー艦隊と迎えに来てくれたドメル艦隊です。
ガトランティス人は人間じゃないクローンのまま? それともバグって蛮族化?
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愛など不要! クローンのまま
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愛……愛愛愛愛ぃー ヒャッハー蛮族化