宇宙戦艦ヤマト世界の元からヒャッハー宇宙で地球がこの先生き残るには……   作:親と兄姉の姿を見て立派に育った未子

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ち、ちなみにガトランティスの戦力は普通にリメイク版準拠です。別に二次創作だからと盛りまくった戦力じゃないです()



テレザートへの航海

 

 

 

 テレザートを目指していたヤマトに、第十一番惑星からの緊急救難信号が飛び込んできた。

 

 ガトランティス艦隊襲来。

 発信者は沖田艦長の士官学校同期であり、親友でもある土方竜第十一番惑星防衛基地司令官。

 

 沖田艦長はほんの一瞬だけ目を閉じて考え——そして決断した。

 

「これよりヤマトは、第十一番惑星へ向かう」

 

 オブザーバーとして同乗していたクラウス・キーマンはその判断に強く異議を唱えたが、沖田艦長の判断は揺らがなかった。

 

 そして、第十一番惑星軌道上にワープアウトした直後。

 

 ヤマトの目の前にメーザー提督率いるガトランティス艦隊が襲来。

 

 ガトランティス第八機動艦隊——総数250万隻のカラクルム級。

 

 桁違いの物量に、沖田艦長もヤマトクルーもたまらず絶句した。

 

 そのままメーザー艦隊は第十一番惑星の人工太陽周辺に、螺旋状に、あるいは砲身のように整列しはじめた。

 

 ——レギオネル・カノーネの陣。

 

 カラクルム級同士が雷撃ビットを互いに供給し合い、250万隻分のエネルギーを重ね合わせて増幅。さらに人工太陽までエネルギー源とした収束砲撃。その威力は桁外れのものとなり、ヤマトを貫いた後、その射線上にある遥か彼方の地球までも焼き払おうとしていた。

 

「波動砲、人工太陽の臨界炉を撃て!」

 

 しかし、沖田艦長が即座に人工太陽の臨界炉を波動砲で撃つよう命じた。

 

 結果、放たれた波動砲が人工太陽の炉心を直撃し、莫大な波動共鳴干渉波が周囲に奔る。波動共鳴に晒された250万隻のカラクルム級は、一斉に制御系を麻痺させられ、宙で硬直した。

 

 ガトランティス艦隊が行動不能に陥っている間に、第十一番惑星からの避難民を乗せた避難船団をヤマトが率いて脱出。ヤマトにも一部避難民を収容した。

 

 しかし、収容した避難民の中には、地球人桂木透子に化けたガトランティスの白銀の御巫——シファル・サーベラーのクローンが潜入していた。

 

 彼女は成り行きで医療スキルを買われて軍医の佐渡先生を補佐。そのままヤマトに乗り続けることになった。

 

 そんな彼女は時折キーマンに意味深な視線を送り、そしてなぜかヤマトのメンタルモデルに強い興味を示した。

 

 まるで“何か”を重ねるように。

 

 その後、派遣された救援艦隊に避難民たちを保護してもらい、ヤマトは再びテレザートを目指した。

 

 結果として、波動砲搭載自動惑星防衛システム『アルテミスの首飾り』と沖田艦長の生存によって、原作で発生していた古代くんの選択式曇らせイベントや波動砲使用の葛藤は、この世界線では回避されることとなった。

 

 その道中、ガトランティスに回収されていたデスラーによる奇襲もあったが、ヤマトは辛くも突破する。

 

 しかし、テレザートの前に居座っていたガトランティスの本拠地——白色彗星帝国が突如相転移次元跳躍を行い、ヤマトの目の前に出現。さらにズォーダーがヤマトと通信を繋ぎ、ガトランティスが人造人間であることや、愛についての演説を行った。

 

 その間、ヤマトは彗星のガス雲と重力井戸に囚われかける。白色の暴風が艦体を軋ませ、船体が悲鳴を上げた。だが、彗星帝国を操っていたサーベラーがヤマトに乗り込んでいた己と同一の純正体コピーである桂木透子と共鳴反応を起こしてしまい、彗星からの干渉が乱れた。

 

 そのわずかな隙を突き、ヤマトは白色彗星帝国からの脱出に成功した。

 

 その後ヤマトは、白色彗星帝国の観測データを地球連邦軍総司令部に送った。

 

 彗星内部に存在する大量の敵戦艦群——その数およそ一千万隻。

 

 彗星内に格納されている星——ガトランティスの創造主であり、既に滅ぼされた古代文明の母星ゼムリア。

 

 中心核に存在する土星に匹敵する巨大構造物——滅びの方舟。

 

 ヤマトから送られてきた驚愕の情報の数々に、後に地球連邦軍総司令部の誰もが息を呑んだ。

 

 また、ヤマトを追跡していた複数の新型ステルス次元潜航艦も、滅びの方舟の詳細な解析データを金星時間断層へと送信した。

 

 そしてついに、ヤマトはテレザートへ到達する。

 

 待ち受けていたのは、蛮族化したゴーランド艦隊と、ザバイバル将軍率いるガトランティス陸戦隊。

 

 しかし、ここで斉藤始率いる空間騎兵隊がガトランティス相手に新型空間機動甲冑で無双した。

 

 全方位数千〜数万km先まで知覚、さらには未来予測まで可能なハイパーセンサー、エネルギーを消費して攻撃を無効化するシールドバリア……など多数の超高性能新装備を駆使して敵を圧倒し、テレザートを解放した。

 

 ヤマトはテレザート星の中枢——テレサのいるテレザリウムへ。

 

 古代進、クラウス・キーマン(本名ランハルト・デスラー)、その他数名の選抜メンバーがテレサとの対面へ向かう。

 

 そして、ガトランティスに拾われ、すぐにガトランティスを裏切った元大ガミラス帝国永世総統アベルト・デスラー総統もまた、とある目的のためにテレザリウムへと歩みを進めていた。ちなみに総統は、ずっとガトランティスにいたのでスターシャが古代進の兄古代守とデキ婚したことをまだ知らない。

 

 ——すべては、テレサが見た“最善の未来”の導きのままに。

 

 

 

 

 

 

 

 ☆☆☆☆☆

 

 ヤマトから送られてきた白色彗星帝国の観測データが、総司令部の戦略会議室に映し出された瞬間——室内の空気が、一気に重苦しくなる。

 

 会議室中央の巨大スクリーンに映し出された、彗星内部に格納されている大艦隊。

 

 その数——およそ一千万隻。

 

 これには藤堂総司令や芹沢副指令……総司令部に集められた誰もが等しく息を呑む。

 

 現在の地球連邦波動砲艦隊の総数がおよそ十万隻。

 ガミラスと講和し、資源惑星を手に入れた恩恵、徴兵制の拡大、メンタルモデルの力に頼った省人化、完全無人化……そうした努力の結晶が十万隻だ。

 

 この艦隊を整備するまでの間、軍備を拡張して絶対的な安全保障を確立すべきだと主張した僕や芹沢副司令ら大軍拡派とガミラスとの講話後の過度な軍拡に反対、徴兵制を段階的に解除して無理をせずに維持できる規模にまで軍縮を進めるべきだと主張した土方第十一番惑星防衛基地司令ら慎重派が揉めていた過去がある。

 

 正直、慎重派の言い分も間違ってはいない。

 

 実際、星間国家としては大先輩のガミラスですら総戦力はおよそ一万と数千隻ほど。

 

 それに比べれば、十万隻の“全艦波動砲装備艦”というのは、明らかに“常軌を逸した戦力”だ。

 

 しかし、一千万隻という規格外のガトランティス艦隊の戦力の前では、波動砲艦隊十万隻でも心細く見えてしまう。

 

「い、一千万……」

 

 芹沢副司令が呆然としていた。

 

「なんという物量だ……」

 

 大統領も天井を仰ぎ見るように顔を上げ、深く息を吐いた。

 

 大軍拡派の軍人も慎重派の軍人もまったく想定できていなかった、あまりにもスケールが違いすぎる敵戦力にただ絶句するしかなかった。

 

「えっと、皆さん。落ち込んでいるところ悪いんですが……」

 

 でも、原作知識でこの総司令部にいる誰よりも敵の詳細を知っている僕としては、真の脅威は別にある。

 

「ガトランティス艦隊一千万隻はただの前座です」

 

 だから、絶対に知っておく必要がある絶望的な情報を共有するために突き付けた。

 

「……今、なんと?」

 

 藤堂司令が固い声で確認する。

 何言ってんだこいつ? みたいな顔で総司令部の人たちが一斉にこっちを見てくる。

 

 でも残念ながら事実である。やっぱりガトランティスの戦力頭おかしいよ……

 

「一千万隻の方はただの前座です。真の脅威は白色彗星帝国本体——古代アケーリアス文明の遺した超兵器である滅びの方舟……こっちの方が圧倒的にヤバいです」

 

「滅びの方舟……それは一体」

 

「イスカンダルのユリーシャ王女から聞いた話によると、遥かなる昔、古代アケーリアス文明が地球を含む宇宙の星々に人間の種を蒔いた際、同時に、芽吹いた種族が悪しき進化を遂げた時にそれらを刈り取る安全装置ともいうべき兵器……つまりこの宇宙の全知的生命を抹殺可能な兵器だそうです」

 

 スクリーンに、白色彗星の内部構造図と、その中心に鎮座する巨大な構造物——滅びの方舟の推定図が映し出される。

 

 こういう時、イスカンダルから教えてもらいました~って言っておけば総司令部の人たちはとりあえず納得してくれるから助かる。

 

「ぜ、全宇宙……」

 

「はい。なので当然、そんな超兵器に、普通の波動砲が通用する可能性は極めて低いです」

 

「は、波動砲が効かない!?」

 

 総司令部の面々の顔から、一気に血の気が引いた。

 

 波動砲こそ、地球連邦軍の象徴にして切り札だと考えている人たちからすれば——それが“効かない相手”の存在は、絶望以外の何物でもない。

 

 会議室の空気が、さらに一段と重く沈んだ。完全にお通夜状態である。

 

 だからこそ、今が好機ッ!!

 

「ですがご安心ください。()()()()()()()()()()()、対滅びの方舟用に対策をいくつか用意してあります」

 

 言ってみたかったんだよね、“こんなこともあろうかと”って。

 

 すると、金星時間断層に莫大な投資をしてくれた軍産複合体の代表の人の顔がぱあっと明るくなった。

 

 いつもたくさん研究開発資金をくれるし、使い道にも特に口を挟んでこない凄くいい人だ。

 

 なんか某ブルコスの盟主王に似ている気がするけど、ここはヤマト世界だからたぶん気のせいだろう。

 

 絶望に沈んでいた司令部の面々も、一斉に視線を僕に向けた。

 

「一つ目は、量産した反波動格子と特殊改装型ドレッドノート級を使ったトランジット波動砲艦隊です」

 

 僕が指示を出すと、スクリーンの映像が切り替わる。

 映し出されたのは、武装の大半を省略し、艦首の巨大な砲口だけを異様に強調した特殊改装型ドレッドノート級——“トランジット波動砲を撃つためだけの艦”。

 

「この艦隊は滅びの方舟に一撃を加えるための使い捨ての完全無人艦隊です。一撃撃った瞬間、エネルギー輻射で艦そのものが崩壊するほどの威力の《トランジット波動砲》なら、(真に起動していない)滅びの方舟を大破させられる可能性があります」

 

 おおーっ!! とさっきまで絶望の表情を浮かべていた総司令部の人たちから、一斉に歓声が上がった。

 

「そして、もう一つが……」

 

 ちょっとかっこつけるために指を鳴らしてスクリーンの映像を切り替える。

 

 そこに映し出されたのは、スターウォーズに出てくるスターデストロイヤーをさらに禍々しくしたような巨大な戦艦の姿。

 

「最終兵器、パラドックス級敵性文明殲滅型超巨大戦艦です」

 

 今度は、露骨などよめきが起こった。

 

「パラドックス級……」

 

「簡単に言えば、地球製の小さな滅びの方舟です」

 

 会議室の誰もが一瞬絶句した。

 でもすぐに、さっきまで絶望に沈んでいた人々の目に一斉に光が戻り始めた。

 

 ただ、オブザーバーの一人として参加していたバレル大使が「なんてもん作ってんだ、このテロン人!?」みたいな顔をしていた。一方もう一人のオブザーバーのユリーシャの方は、どこか悟りを開いたような表情で黙っていた。たぶん、何となく予想はついていたのだろう。

 

「艦首にある左右に五個ずつ計十個の巨大砲門からはそれぞれ敵のインフェルノ・カノーネを凌駕する威力の雷撃砲を連射可能です。さらに、この艦に搭載されている最終兵器超巨大砲——通称“破滅砲”。これなら滅びの方舟とだって真正面から戦えます!」

 

「ど、どうやってそんなものを……?」

 

「金星時間断層と最近開発できた革新的な特殊建造装置のおかげですね」

 

 実際、時間断層と試作ガイゼンガン兵器群製造装置の組み合わせでどうにか作れたものだ。

 

「さらにヤマトを追跡していた新型ステルス次元潜航艦が送ってくれた、滅びの方舟の詳細な解析データのおかげで……白色彗星が太陽系に到達するまでの間に、一番艦パラドックスを実戦投入可能になりました」

 

 この全長12000メートル以上の化け物戦艦が地球連邦軍最後の切り札になるだろう。これでもだめだったら、もうあとはヤマトとテレサに任せるしかない。

 

「さらに時間を稼げれば、二番艦ジェネシス、三番艦レクイエム、四番艦メサイア……とさらなる量産、実戦投入も可能です」

 

 司令部の面々の視線が、一斉に僕に集中する。

 さっきまで絶望の表情を浮かべていた彼らが、今はまるで“救世主”でも見るような目で僕を見ていた。

 

 一方バレル大使は、「量産ってさらっと言ったよこのテロン人……」とでも言いたげな顔で半ば白目を剝いている。ユリーシャは、静かに何かを改めて決意したような、力強い眼差しになっていた。

 

「ですので、波動砲艦隊や安全保障を結んだ各国の連合艦隊でガトランティス艦隊一千万隻を何とかしつつ時間を稼いでください。滅びの方舟は、トランジット波動砲艦隊とパラドックス級で必ず仕留めてみせます」

 

 こうして、総司令部はようやく作戦を決定した。

 

 土星宙域にワープしてくるであろうガトランティス艦隊に対し、既存の波動砲艦隊十万隻と、同盟各国の連合艦隊で対応。可能であれば土星宙域で、最悪でも火星絶対防衛ラインまでで、一千万隻をなんとしてでも削り切る。

 

 滅びの方舟に対しては、まずトランジット波動砲艦隊による一斉射を敢行。

 

 それでも仕留めきれない場合、大破した滅びの方舟内部に、無人機であるブラックバードV9やゴーストバードを多数突入させ、内部に波動カートリッジミサイルをばら撒いて破壊・制圧を試みる。

 

 ——そして、それらすべてが失敗した場合。

 

 最後の切り札、数を揃えたパラドックス級超巨大戦艦を決戦に投入することが決定された。

 

 また同時進行で、“人類存続計画”も密かに動き始める。

 

 巨大都市型移民居住艦の準備。既に十隻ほど建造済みのブルーノア級への“選別搭乗者”リストアップなどが開始された。

 

 いよいよ地球人類、そして宇宙の全知的生命の存亡を懸けたガトランティスとの最終決戦が始まろうとしていた。

 

 

 





次回『土星沖海戦』

インフレの極致みたいな艦隊戦になりそうです……

ガトランティス人は人間じゃないクローンのまま? それともバグって蛮族化?

  • 愛など不要! クローンのまま
  • 愛……愛愛愛愛ぃー ヒャッハー蛮族化
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