宇宙戦艦ヤマト世界の元からヒャッハー宇宙で地球がこの先生き残るには…… 作:親と兄姉の姿を見て立派に育った未子
ガトランティス戦役終結後、地球連邦政府はさっそく戦後復興に乗り出した。
まずは、消失した土星について。
滅びの方舟に吸収され、エネルギーへと変換されてしまった土星の喪失は、太陽系そのものに深刻な影響を及ぼしかねなかった。
重力バランスの変化は、木星圏や小惑星帯、さらには彗星軌道にまで長期的な歪みを生じさせる可能性がある。
数百年という時間をかけて進行する軌道攪乱は、いずれ内惑星圏——ひいては地球文明そのものを脅かす危険性を孕んでいた。
この問題に対し、一つの大胆な案を提示したのが明井里愛朱だった。
「土星の代替となる質量天体を、太陽系外から持ってきましょう」
惑星そのものを移送可能な巨大宇宙船を建造し、代替惑星を太陽系外から運び、土星軌道へ配置する。
常識外れではあるが、今の地球連邦の技術力をもってすれば実現可能な解決策だった。
また、この案が支持を集めた理由は、惑星移送船の開発が、単に土星問題の解決だけに留まらなかったからだ。
惑星移送船が完成すれば、最悪の場合——地球そのものを太陽系外へ退避させることすら可能になる。それは文明単位での最終退避手段の確立を意味していた。
滅びの方舟による人類存亡の危機を経験した地球連邦政府の高官たちにとって、これはとても魅力的に映った。
こうして地球連邦は、惑星移送船の建造と土星代替惑星の捜索を正式に決定。
時間断層を用いた部品製造と、旧土星軌道上の宇宙空間で段階的に組み立てを行う建造案が採用された。
次に議論されたのは、軍備再編について。
ガトランティス戦役において、地球連邦は一万隻を超える主力波動砲艦隊を喪失している。
この穴をどう埋めるのか――その議論は白熱した。
大軍拡派は即時再建を主張し、徴兵制の恒久化や、パラドックス級超巨大戦艦二万隻建造といったさらなる大軍拡案を提出した。
だが、その負担が国力、人口、経済に与える影響はあまりにも明白だった。
各方面から多くの異論が噴出し、議論は紛糾した末、最終的に次の方針が採択された。
徴兵制は解除。
艦隊規模は縮小。
代わりに、質を徹底的に高める。
ガトランティス戦役で大活躍したコスモエレメントミサイルは予定通り配備。
まず、徴兵制解除の決断を後押ししたのは、皮肉にも戦争の中で生まれた変化だった。
ガトランティス戦役を通じてメンタルモデルと信頼関係を築いた徴兵されていた人間の多くが、自発的に軍への残留を希望したのである。
おかげで省人化と無人化を徹底すれば、志願兵のみで実戦運用可能な精鋭戦力を維持できると判断された。
また艦隊編成についても大きく見直された。
一個艦隊一万隻、計十万隻体制の主力波動砲艦隊という旧来の構想は放棄され、新たに殲滅打撃群構想が打ち出される。
全盛期イスカンダルのシャルバート級戦艦に匹敵する性能の新型主力戦艦アリゾナ級の増産。
トランジッション・トランジット波動砲を発射可能な人類存続計画用に建造したブルーノア級を臨時戦力として編入。人類存続計画用のブルーノア級は時間断層で追加建造が決定。
そして、間もなく十二番艦の建造完了が予定されているパラドックス級超巨大戦艦。
これら新戦力を既存のドレッドノート級やアンドロメダ級、アンドロメダ改級、波動砲搭載型次元潜航艦と組み合わせ、パラドックス級を旗艦とする五千隻規模の殲滅打撃群を十二個編成する計画が決定された。
よって維持する主力艦隊の総艦艇数はおよそ六万隻にまで削られた。
ちなみにヤマトはあくまで外交船扱いである。
地球連邦とガミラスの講和を成功させ、地球連邦とガトランティスを共存の道へと導いた偉大な外交船である。
なのでヤマトの姉妹艦であるヤマト型戦艦もすべて外交船扱いである。二番艦『武蔵』、三番艦『銀河』も外交船で間違いない。
波動砲とCRSと波動防壁と空間磁力メッキと波動カートリッジ弾や波動カートリッジミサイルを搭載していて、一番艦ヤマトには真田さんまで乗っているが、それでも外交船扱いである。
そのためヤマト型戦艦は軍縮の影響は一切受けていない。
また、艦隊規模こそ削減されたが、地球、ガミラス双方の軍事専門家たちが、パラドックス級超巨大戦艦やブルーノア級を擁する殲滅打撃群一個を投入するだけで、最盛期の大ガミラス帝国を容易く滅ぼせるだろうと断言している。
さらに構想から外れた四万隻の戦闘艦についても、一部が各惑星守備艦隊や新設される宇宙海上保安庁へと譲渡され、残りの大半は予備艦隊へと編入して長期保管されることが決まっている。なので非常時には、約四万隻の波動砲搭載艦がメンタルモデルを再搭載するだけで即座に戦線復帰可能だ。
ここまでは、将来的な軍拡に影響する国力増強に繋がるため、大軍拡派も軍縮を容認する姿勢を見せた。
だが、大軍拡派は、決戦戦力として人工天体型超巨大宇宙要塞を建造する案だけは断固として譲らなかった。
滅びの方舟との戦いで直面した深刻な火力不足。
※滅びの方舟以外にはトランジット波動砲、トランジッション・トランジット波動砲、破滅砲は基本的に過剰火力。
この反省から、超文明の遺産兵器と戦うには、滅びの方舟を一撃で消滅させる火力を持つ兵器の保有が必須だと大軍拡派は考えていた。
そこで、明井里愛朱が提唱、設計した人工天体型超巨大宇宙要塞を建造する案を提出。
一部の人間からは反対意見も出たが、「では、また滅びの方舟のような超兵器が太陽系に襲来したらどうするのか?」という大軍拡派からの質問に、誰も明確な反論を示せなかった。
こうして、芹沢副司令や軍産複合体代表らの主導する、地球人類の安寧を守る希望の星、人工天体型超巨大宇宙要塞——ホープ・スターを建造する計画が始動。
設計を担当した明井里愛朱としても、これから仮想敵国になる予定のデザリアムが自動惑星ゴルバや中間補給基地ディガブラス、ボラー連邦が機動要塞ゼスパーゼ、ガルマン・ガミラスが東部方面司令部要塞、SUSも超巨大要塞を作っているから、地球連邦軍も超巨大要塞を作っておく必要があると確信していた。
第一ホープ・スターは直径およそ160キロほどを予定。
武装に関しては、イスカンダルに配慮して波動砲は搭載せず、主力兵器として滅びの方舟を一撃で破壊可能なハイパー破滅砲、対空迎撃ハイパーニュートロンビーム砲台、対空迎撃ブラックホールミサイル等を搭載予定である。
さらに第二ホープ・スター以降は、第一ホープ・スターと惑星移送船の建造ノウハウを活かして大きさと搭載戦力を拡大。最終的には事実上の地球製滅びの方舟である惑星の移送、接収も可能な木星サイズの超巨大宇宙要塞の建造を目指すことが正式に決定された。
一方、星間外交と星間貿易の分野では、地球と安全保障条約を結ぶガミラスにおいて、大きな転機が訪れていた。
発端は、ランハルト・デスラーが生存していたアベルト・デスラーと接触したことで明らかになった、ガミラス本星の寿命問題だった。
この問題に対し、ガミラス政府は即座にバレル大使を通して地球側へも移住先の捜索、ガミラス民族の大移住計画への協力を要請。
すると、地球側から興味深い情報がバレル大使に伝えられた。
——ガミラス語と極めて高い類似性を持つ言語を使用する民族が居住する惑星が存在する。
しかもその惑星は、天の川銀河の大半を支配する超大国、ボラー連邦の勢力圏内にあるという。
惑星の名は、ガルマン星。
地球連邦政府は、かつて火星に漂着していたボラー連邦艦から得られた情報を整理し、その一部をガミラス側に提供した。
この情報を基に、ガミラスは極秘裏に調査を開始。
次元潜航艦を用いた長距離偵察。
ガルマン星の環境条件の解析。ガルマン人の文化、言語についての考察などを行った。
その結果、ガルマン星は——ガミラス民族の移住先として十分に成立することが確認された。さらには、ガルマン人はガミラス人と共通の先祖を持つ民族であることまで判明した。
この報告は、即座に現政権のみならず、反体制派であるデスラー派。そして、長らく移住先を探し求めて宇宙を放浪していたアベルト・デスラーのもとにも届けられた。
ガミラス民族の存続という一点において、もはや対立している余地はなかった。
両陣営は速やかに和解。
挙国一致で、ガルマン星への大移住計画を推進する方針が決定された。
ガミラス政府は、ただちにボラー連邦との交渉に入った。
その交渉姿勢は、これまでのガミラスらしからぬものだった。
ガルマン星と引き換えに、複数の豊かな資源惑星を譲渡。その他、長期的な経済的利益も含めると、破格とも言える条件を提示した。
種の存続がかかっている以上、誇りや体面よりも結果を優先し、ガミラス側は強硬姿勢や恫喝を避け、徹底して低姿勢かつ現実的に交渉を進めた。
同時に、地球連邦政府へ大移住に伴い管理が難しくなりそうな複数の植民惑星、資源惑星の譲渡と引き換えに、大移住に必要な膨大な物資や移住に使用する巨大都市型移民居住艦の大量建造を依頼。
こうして、ガミラスの大移住計画は、地球連邦に植民惑星、資源惑星の大量獲得と莫大な「特需」をもたらすこととなった。
以降、かつて戦争をしていた両国は、種の存続と国力増強のため、官民問わず相互互恵関係で結ばれた繋がりをますます深めていく。
これは軍縮案と説明されて、殲滅打撃群構想とホープ・スター建造計画を見せられ、失神しかけたバレル大使が死にもの狂いで両国関係の発展に尽力した努力の賜物だろう。
また星間外交については、ガミラス以外、特にガトランティスへの対応についても色々と議論された。
クローン設備再建の支援。希望者への生殖能力の付与手術。これまで科学奴隷任せだった各種技術の習得支援。依存性の高い地球産の文化や娯楽を大量に布教し、地球への印象操作や地球への依存度を爆発的に向上させて戦争リスクを極限まで低下させておく政策などが議題に上がった。
こうして、ガトランティス戦役を終えた地球連邦は星間国家としてまた新たな一歩を踏み出した。
しかし、西暦2204年。
天の川銀河で星間情勢を揺るがす一大事件が起こる。
事実上の同盟国であるガミラスが、移住先に選んだガルマン星を巡るボラー連邦との交渉を正式に打ち切ると表明。
そして種の存続の要であるガルマン星奪取のため、ボラー連邦へと宣戦を布告した。
地球連邦も巻き込まれる銀河大戦の幕開けである。
ダゴン将軍「あれ……もしかして惑星破壊プロトンミサイル逸らしたらヤバいのでは……?」
デスラー&バレル大使「撃つなよ! 絶対に惑星破壊プロトンミサイル逸らしてゾル星系(太陽系)の太陽に撃つなよ!!」
次回『銀河大戦の幕開け』
ボラー連邦のヴィルキ・ボローズ総督が外交無双します!
ガトランティス人は人間じゃないクローンのまま? それともバグって蛮族化?
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愛など不要! クローンのまま
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愛……愛愛愛愛ぃー ヒャッハー蛮族化