宇宙戦艦ヤマト世界の元からヒャッハー宇宙で地球がこの先生き残るには……   作:親と兄姉の姿を見て立派に育った未子

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希望の星対自動惑星

 

 

 

 相転移次元跳躍を終えてイスカンダル軌道上に到着してみると、五基のゴルバと僅か数隻生き残っていたプレアデス級戦艦がお出迎えしてくれた。

 

 とりあえず、邪魔なハエ(プレアデス級)から処理しておこう。

 

「対空迎撃ハイパーニュートロンビーム砲発射用意」

 

「全ハイパーニュートロンビーム砲台、エネルギーチャージ完了。いつでも撃てます」

 

 僕の指示に従って、第一ホープ・スターの制御を司るメンタルモデル——ホープアインが即座にハイパーニュートロンビーム砲台を起動させた。

 

 ホープ・スターの外殻。

 そこには、まるでハリネズミのように、無数の巨砲が配置されている。

 

 対空迎撃ハイパーニュートロンビーム砲。

 一基一基が通常艦隊を丸ごと蒸発させる出力を持つ、復活編の敵SUSが切り札として用いた戦略兵器。SUSの全長3キロの要塞には、たった五基しか積めなかった代物だ。

 

 もちろん直径160キロを超えるホープ・スターには、厚い弾幕を形成できるほどの数が搭載されている。

 

「ハイパーニュートロンビーム砲、発射」

 

 次の瞬間。

 

 宇宙が、赤く染まった。

 

 ハイパーニュートロンビーム弾幕が、プレアデス級戦艦を一斉に包み込む。

 

 結果、抵抗する暇すら与えられず、プレアデス級は一隻残らず蒸発した。

 

 波動エネルギーを一切用いない、完全にクリーンな破壊だった。

 

「よし。次」

 

 僕は視線をゴルバへ向ける。

 

「ゴルバ五基とイスカンダルにトラクタービーム照射。ハイパー破滅砲——ホープレイの射線から、イスカンダルを引き離せ」

 

「トラクタービーム照射。各種フィールド展開。射線確保のため敵要塞の抵抗を無力化し、イスカンダルから引き離します」

 

 このままゴルバにホープレイを撃っちゃうと、イスカンダルが蒸発しちゃうから、大型天体操作フィールド発生器と天体牽引・射出フィールド発生器、トラクタービームを組み合わせてイスカンダルから引き離しておく。

 

 ゴルバも同じような装置を搭載しているけど、出力が違い過ぎる。

 

 何の抵抗もできずに、ホープ・スターの力で五基のゴルバがイスカンダルから引き離されていく。

 

「射線確保完了。ホープレイ発射可能です」

 

「よーし、なら四基一列に並べておいて。まとめてホープレイで消し飛ばすから」

 

「四基だけですか? 残りの一基は……」

 

「指揮官が乗ってるゴルバは、クリーンな波動砲の試射実験に使う予定だよ〜」

 

 ホープレイで葬る準備を整えていると、ゴルバが無駄な反撃をしてくる。

 

 もちろん何重にも張り巡らされたホープ・スターの防御層の前に、かすり傷一つ付けられなかった。

 

 ホープ・スターには位相変換装甲、ハイパーニュートロンビーム砲台を利用したシールド、ニュートリノビーム防禦幕、空間磁力メッキ……と何重にも防御が張り巡らされている。

 

 超大型重力場収束式β砲や無限β砲程度の威力で貫けるはずがない。

 

「……さて」

 

 僕は軽く息を吐く。

 

「勝負だ、自動惑星ゴルバ」

 

 ホープ・スターの主砲。ハイパー破滅砲——ホープレイが起動する。

 

 それは、相手が滅びの方舟に匹敵する兵器であっても一撃で消し飛ばすために設計された兵器。

 

 ホープ・スターの超巨大砲塔に禍々しくも、圧倒的なエネルギーが収束し、宇宙そのものが震え上がる。

 

「ホープレイ——発射!」

 

 ついに、宇宙を震わせた莫大なエネルギーが解き放たれる。

 

 四基のゴルバが位相変換装甲を展開する無駄な抵抗を見せたが、破断上限を一瞬で超え——存在そのものが、跡形もなく消滅した。

 

 もちろん、波動エネルギーは使っていない。ホープレイはとてもクリーンな兵器だ。

 

 波動エネルギーを忌むべき力と蔑んでいたデザリアムの人たちも、クリーンな兵器で葬ってもらえて本望だろう。

 

 ……さて。

 

「残されたゴルバの指揮官に通信。一応降伏を呼びかけておこう」

 

 一基だけわざと残したゴルバへ、回線を開く。

 

 どうせ降伏しないだろうけど、一応降伏勧告をしておく。

 

『降伏だと?』

 

 映し出されたのは、予想通り——禿げたおっさんのメルダーズだった。

 

『……我らはデザリアム。最後までデザリアムの使命に殉じるのみ』

 

 うん、知ってた。

 

 なら、せめて……

 

「わかりました。では、最後に……弔う時、何宗がいいですか?」

 

 弔う時に何宗がいいか聞いておこう。

 別世界線とはいえデザリアムは千年後の地球人類の可能性があるし。

 

『……何宗? 我らはマザーの……』

 

「マザー……聖母、キリスト教? あるいはAI信者か……わかりました。じゃあそれっぽくやっときますね」

 

 確認できたので通信を切る。

 よし、ちゃんと降伏勧告も終わった。

 

 今回の戦闘の様子はイスカンダルの大宮殿クリスタルパレスにいる各国首脳陣にも生中継しているから、ちゃんと人道的な対応をしたのに、相手が最後まで激しく抵抗して来たのでやむをえず引導を渡しましたってことをアピールしておかないと。

 

「アース、準備はできてる?」

 

『バッチリです! いつでも大丈夫です!』

 

「よし、ブルーアース、転送展開」

 

「ブルーアースを転送システムで所定座標に展開します」

 

 ホープ・スターは収容している駐留艦隊を外に展開する際、転送システムを用いることで艦隊を瞬時に展開可能だ。

 

 いよいよ新型波動砲の試射実験の時間だ。

 

 試射目標は、通常の波動砲が効かない敵として有名な自動惑星ゴルバ。ちょうどいい相手だ。

 

 この、回帰時空トランジッション波動砲の試射目標としてはね。

 

 波動砲は多用し過ぎると宇宙を引き裂いてしまう可能性がある兵器だ。

 

 イスカンダルも警告していたし、デザリアムは実際に波動砲の影響で発生した空間裂傷——1000年前の時空と繋がる時空結節点を通ってきたと主張している。

 

 そこで僕は考えた。

 

 ならば……

 

 宇宙を引き裂かない波動砲を作ればいい、と。

 

 というわけで作ったのが、時間・空間・物質に干渉できる回帰時空システムだ。

 

 もしも、デザリアムがこの世界の千年後から来ていたら間違いなく実装してるだろうと思って慌てて作った。

 

 僕が何らかの方法で千年後も生き続けていたら、あるいは僕の遺した研究や技術を引き継いでいれば確実に千年後の地球連邦が到達している技術だろう。

 

 波動砲を撃って宇宙が引き裂かれて時空間が不安定に接続する時空結節点が生まれる可能性があるなら、時空間に干渉・制御可能な装置を作ればいい。たったそれだけで、宇宙を引き裂くかもしれない波動砲はクリーンな波動砲に生まれ変わる。

 

 実際この回帰時空システムを搭載したブルーアースの新型波動砲は、一撃で宇宙を引き裂き、時空結節点を生みかねない出力を持ちながらも、回帰時空システムによって完全に制御されている。

 

 回帰時空システムでエントロピーを逆転させ、波動砲の影響を受けた対象物とその周囲の時空間を強制的に巻き戻すことで、この宇宙に一切の悪影響を出すことなく敵をこの宇宙の現時空間から完全消滅させることが可能だ。

 

 だから、この新型波動砲はいくら使っても宇宙を引き裂くことはない。

 

 まさに宇宙には、優しいクリーンな波動砲の完成だ。

 

「お見せしよう。ニワカな波動文明では到達できない、波動エネルギーの"正しい使い方"を!」

 

 まあ、CRSと組み合わせて星と生命のエレメント化も問題なく行えるから、かつてのイスカンダルと同じ使い方したらこの宇宙の全知的生命を滅ぼせる所は何一つ変わってないけどね。

 

『回帰時空トランジッション波動砲……発射します!!』

 

 ブルーアースが放ったリング状の独特な光線——回帰時空トランジッション波動砲の光が、メルダーズの乗る最後のゴルバを包み込む。

 

 そのまま、ゴルバはこの宇宙の現時空間から完全消滅した。

 

「収容している第十殲滅打撃群を展開。敵残存戦力に警戒しつつ、イスカンダルと各国首脳の安全を確保せよ」

 

「全艦指定座標に転送。第十殲滅打撃群を展開します」

 

 こうして、デザリアムという野蛮な侵略者が駆逐され、イスカンダルは無事解放された。

 

 クリーンな兵器で武装した宇宙要塞とクリーンな波動砲の力で宇宙に再び平和が戻った。

 

 

 





芹沢「あれ? 宇宙を引き裂かないクリーンな波動砲なら、別に規制する必要ないのでは?」

イスカンダルとその他各国「んなわけねぇだろっ!!」

次回『銀河新秩序会議』

ガトランティス人は人間じゃないクローンのまま? それともバグって蛮族化?

  • 愛など不要! クローンのまま
  • 愛……愛愛愛愛ぃー ヒャッハー蛮族化
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